小説・文芸の高評価レビュー
-
Posted by ブクログ
完全に気持ちが落ち込みました。私、生活に支障をきたすほど、気持ちが不安定な日々でした。お盆期間に何をやっているんだ。私は。
東京大学名誉教授の上野千鶴子さんのスピーチを何年も前に聞いて、その中で話されていたので、呼んでみようと意を決して読みました。6割ぐらい読んだところで読まなければよかった、と後悔したくなるほど、この後の結末が嫌な予感しかありませんでした。こんなにも苦しい終わりを迎える小説に久々に出会ったなと思いました。
とはいえ、この小説が投げかけてくる。
メッセージや事実、そして人間の持つ底なしの悪意、無自覚な悪意。そういうものに本当に打ちのめされる。
人は生きてきた環境、家族構成、家庭 -
Posted by ブクログ
【その真相、暴く必要があるのか?】
「先入観を捨てろ!前提条件を疑え!」→「合理的に真相を導け!」と、前半は武田航と瓜二つの遺体をめぐる謎とトリックに翻弄される。
そして中盤以降は「人間は論理だけでは動かないぞ!」と、生殖医療や体外受精、出自を知る権利など一気に深いテーマへ。これまで想像したことのない世界で、カルチャーショックに近かった。
「肝心なことは目に見えない」
人の苦しみも、本心も目には見えない。「言ってくれれば良かったのに」が通じないこともある。
真相を暴いても、誰も幸せにならない。
論理で始まり、論理では割り切れない人間の感情に最後行き着く。ここにドラマを感じる。
名言オンパ -
Posted by ブクログ
贅沢な感想かもしれませんが、まだ終わってほしくなかった、もっと亜夜、塵、マサルの3人の演奏を聴いていたいと思ってしまうほど、作品の世界観に深く引き込まれた1冊でした。上巻の勢いそのままに、3人の演奏はさらに磨きがかかり、その凄さを客観的な視点で伝えてくれる奏や明石の存在も、物語の構図としてとても良かったです。コンクールという設定上、最終的には順位がつき物語は終わりに向かいます。しかし3次予選までとは異なり、あえて結果発表という形を取らず、亜夜の演奏も細部まで描ききらない余白を残した終わり方にしたのは、亜夜のこれから、そして3人の関係性を読み手側で自由に想像させるために、恩田陸さん自身が用意した
-
Posted by ブクログ
神酒クリニックの面々は、クライアントからの依頼で記憶喪失の女性を保護する。その女性「赤羽」は都内で起きている連続ビル爆破事件に関わっているようだが、何か事情がありそうな様子でもあることから、神酒たちは爆破事件の捜査に乗り出すことにする。
今回もミステリとしての面白さとアクションの楽しさがてんこ盛りの作品です。アクション、前作よりパワーアップしているかもしれません。神酒と勝己の格闘術もだし、真美のドライビングテクも尋常じゃないレベルになっているような。そしてメンバーのユーモラスなやりとりの数々も楽しすぎます。
爆破事件に関わっている怪しい面々との対決、徐々に取り戻される赤羽の記憶、どこをとっても -
Posted by ブクログ
ネタバレ『名所非設定ファイル』を読んだあとこの本を知り、タイトルに惹かれ読みました。
人類は存続すべきか否かについてディベート形式で討論されていき、反出生主義について様々な視点から話し合いが展開されていく。人物ごとの性格や考え方がそれぞれわかりやすく、展開が先に進んでも読みやすかった。
幸福で不幸を帳消しにはできない
ハエの混ざったスープで例えると、一匹のハエ(不幸)がスープ全体(幸福)を台無しにさせる
未来の人類は現時点では存在しないため、これから生まれるであろう未来の人類は無と捉える
→未来に訪れる不幸の回避とも解釈してできる
出生した子は将来不幸になったり他人を傷つけたりする可能性がある
表示されていない作品があります
セーフサーチが「中・強」になっているため、一部の作品が表示されていません。お探しの作品がない場合は、セーフサーチをOFFに変更してください。