小説・文芸の高評価レビュー
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Posted by ブクログ
久しぶりに陽子が楽俊が出てきた!
自分が何も知らないことを自覚し、悩みながらも自分で考えて行動する陽子はかっこいい。
民の中に入り、そこで生活をする。
そして、相手が誰であっても、知らないことを素直に聞けるというのはすごいこと。
なかなかできないことだ。
最初の頃の陽子を知っているから、ほんと成長したなと思う。
きっと慶はいい国になる!
そう信じたい。
楽俊は相変わらず楽俊だ。
自分が不利になるような場面でも、相手がどんな人物でも、許し助ける。
祥瓊は楽俊に出会えて幸せだ。
公主である自分がなんでこんな生活をしなくちゃいけないの?何も知らなかったのよ!
と、自分の立場を全く理解していなかった祥瓊。
それが、楽俊と出会い、行動を共にすることによって学び、少しずつ変わることができている。
これからどうなるだろう。
景王陽子を勝手に目の敵にしていたけど、実際に陽子と会った時、どんな反応をするんだろうか。
今行動を共にしている楽俊が、景王の友人だと知ったらどう思うんだろうか。
海客である鈴。
ずっと自分を悲劇の主人公のように思い、自分を自分で貶める少女。
どうして誰もわかってくれないの?私って誰よりも可哀想なのよ!
こういう人はめんどくさい。
正直、一番関わりたくないタイプかもしれない。
そんな鈴でも、清秀と出会い少しずつ変わってきた。
もう少し長く、清秀と共にいられたら良かったのに。。
人は、出会う人によって変わるんだなぁ。
どんな人でも変わることができる。
みんなそれぞれの立場でがんばっている。
下巻を読むのが楽しみだ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ雪深い山中に聳えたつガラスでできた館。館の主である神津島に集められた、医師、小説家、刑事、編集者、霊能力者、メイドに執事、そして名探偵。
本格ミステリに誂え向きな舞台で起こる殺人事件を名探偵が解き明かす。
2022年本屋大賞ノミネート作品。
読み終わったときに、「これが、こういうのが本格ミステリなんだ」と感じた。もちろん内容も大満足の内容ながら、作品の中で月夜や遊馬が語るミステリの歴史、ミステリ論を読んで、自分がいかにミステリというものを理解していなかったかというのを思い知らされた。小説読み始めの初期の初期に『十角館の殺人』を読み、その内容に度肝を抜かれ、そのような衝撃を求めて小説にのめり込んでいったけど、島田荘司や有栖川有栖の作品を読んでもしっくりこなかった。その理由が分かった気がした。本格ミステリってこういうものなんだな。著者と読者の頭脳比べ、現実離れした設定の中で発生する謎を解けるかどうか。節々の描写やセリフから月夜が真犯人なんじゃないかとは途中から思っていたが、その理由は実は月夜は男で、摩周真珠の婚約者だったのではないか、とトリックはよくわからないけど結末から逆算していたけど、もっと散りばめられたヒントに向き合った方が楽しめたんだろうなあ。この作品をもっと早い段階で読んでいたら、クリスティ作品とかももっと楽しめたんだろうと思う。再読するべきだろうなあ。でも中村青司とかホームズ暗号とか、色々なミステリ作品とかが作中で触れられ、「それ知ってる!」となるのも楽しかった。
本作の展開についても細かい伏線が全て回収されて、謎がスッキリ解き明かされて、うわあああああとなった。夢読がネズミに驚くシーンとかも何でこのシーンが描かれているかは疑問に思っていたんだけど、殺鼠剤に繋がるのかあと思ったし、月夜が本棚の本を全て出していたことなど、全ての描写に意味があったんじゃないかと思う。すごい。第二の事件における収斂火災や、第三の事件の窓から遺体を投げ入れたなどは予想できたところだったけど、遺体を投げ入れてベッドに乗せるは現実的じゃないし、それが解決編で示されたときは、本当に?と思ったけど、その後に訪れるまさかの展開で腹落ちした。ところどころの要素を考えることはできたけど、この物語の全てを見通すことは到底できなかった。名探偵役兼名犯人となった月夜についても、猟奇殺人鬼に対する憎悪や畏怖といった感情よりも名犯人、名悪役という言葉のほうがふさわしいと感じるほど魅力的なキャラクターだった。結局物語という目線で見ると、大富豪が金にモノを言わせて造り上げた舞台で、役者たちを使役して自身で考えたミステリを演じ、その内容に激怒した名探偵役の猟奇殺人鬼が舞台を乗っ取り、仕掛け人たちを殺していき、館を爆破して逃げたという、事件としては全然終わってもいないんだけど、謎は全て明らかにされ、遊馬の妹のリハビリは順調に進んでいて、「初夏の風が吹き抜けていく。新緑の香りがする空気を、遊馬は胸いっぱいに吸い込んだ。」という超さわやかなエピローグがすっと入ってくる。これが本格ミステリか。 -
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日本社会の闇に迫っている。
認知症が進んだ親や義理の親を介護せざるを得ない人たちが、人間の尊厳すら保つことができす、苦しみながら生きなければならない現実をつきつけられた。
私は姑に結婚以来10年以上いびられ、実家の家族までも蔑まれている。湧き上がる憎悪に蓋をして、自分を騙し騙し生きている。この上、認知症になり、介護が必要になり、私が面倒を見ることになったとき、持ち堪える自信がない。こうなるとロストケアが本当に罪なのか、わからなくなる。ロストケアなど不必要な社会をつくらねばならない。
政治家は、介護を必要とする人と介護する人を仲介するとき中抜きする事実を洗い出し、まずこの悪事を正すべき。そして、我々もこの社会の闇に関心をもつべき。 -
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ネタバレ「自分はコンビニ店員だ。」と聞くと、「コンビニで働いている人なんだな」と思う。でもこの主人公・古倉は違う。「コンビニ店員」という動物なのだ。人間なのに人間ぽくない、この人を人間にしなければ!という周りからの優しさは古倉にとっては苦痛で、コンビニの仕事の邪魔でしかない。初めはマニュアル通りきちんと仕事をこなせる人なんだと思っていたが、長年の勤務によって「コンビニが自分である」という呪縛に囚われてしまい、ある意味ホラー小説のように感じた。しかし、古倉がコンビニに出会っていなかったらどういう人生を歩んでいたのか、ずっと孤独に、どの部品にもならずに生きていったのだろうか。それを考えるとやはりこの人生が正しかったのかもしれない。
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ネタバレ「朝井リョウのエッセイが面白すぎる。」そのウワサ通り、いやそれ以上に面白いエッセイだった。彼自身もユニークな人なのだが、周りの人間も変わった人が多い。特に母。「私の車が爆発します!」。え、映画のセリフ?爆弾魔やばすぎる。朝井さんの携帯電話の機種変更の話も面白すぎた。機種変更後に、まさか、松たか子もびっくりの告白をショップ側は受けて、きっと耳を疑ったに違いない。全てをなかったことにしたいなんて要望、今まで携帯ショップは受けたことあるだろうか。とにもかくにも天然な母と天気運・計画性のない友人(本人含む)とノンデリ美容師とおちゃめな眼科医が周りにいる朝井さんの楽しそうな人生がちょっぴりうらやましくなった。
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