小説・文芸の高評価レビュー
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「スピノザの診療室」の続編。
前作も素晴らしかったが、本作はそれを上回る良書だ。
Wikipediaによると、エピクロスという哲学者は快楽主義で知られており、現実の煩わしさから解放された状態を「快」とし、人生をその追求に費やすことを主張したという。
単なる治療や延命は、ときに人を絶望させる。
なぜならその苦しみは、「現実の煩わしさ」の極みにほかならないからだ。
「生」と裏合わせであるはずの「死」。
しかし、医療の発達は「生」の価値だけを過度に高めてはいないだろうか。
その結果、多様であるはずの幸福のかたちを、一定の枠にはめ込もうとしてはいないだろうか。
タイトルには、「どう生きるか」「 -
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綿矢 りさ『グレタ・ニンプ』
綿矢りささんのパンチの効いた文章が好き。
この作品、第1章のタイトルから飛ばしてる…!
そしてちょいちょい挟まれる強めフォント。
こんなん笑うしかない。
妊娠した妻・由依が変わってしまった。
見た目も、口調も、お前は誰だ状態。
怪しげな子育てセミナーに参加する妻。
すちぃむアイロン、こねり先生、あつ子、わくまり…言葉のチョイスが絶妙。
夫・俊貴の戸惑いと静かな怒り。
それでも、わけわからん妻に寄り添おうと努力する。
出産の際の「走馬灯が壮大にめぐりズム」がツボる。
お宮参りでの由依の父の発言に対して、
「あれだけ身を削った由依の悪口を言うなんて、許さないぞ。」
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スナックひばりのオーナーであり身長2メートルのマッチョなオカマ・ゴンママと、ジムに通う仲間たちの心温まるお話。時にクスクス笑い、時に涙がこぼれる、まさに森沢ワールドを満喫できました。
スナックひばりの可愛いバーテンダー・カオリちゃん、ジム仲間のケラさん、美鈴ちゃん、シュン君、センセー、シャチョー・・・みんな、それぞれ人生に悩みを抱えながらも今を大切に生きている素敵な人たちです。そして、折に触れ発せられるゴンママの言葉が、皆を勇気づけてくれる・・・もちろん、読者である私も元気と癒しをいっぱい頂きました。
ゴンママの言葉たちのなかで「阿吽」について語ったところ(p349)を引用します。
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ネタバレ主人公・鳥井は防犯カメラの営業に行った先で、殺人現場に遭遇し、そのまま拉致られてしまう。
この時、鳥井は確かに違和感を感じたはずなのになぜそのまま居座ったのかが疑問だが、話は二転三転しながらどんどん進んでいく。
とにかく面白い。
ちょっと頭弱そうな耳津、抜群のドライバーテクニックを持つ昭和のじぃじ・樫尾、引きこもりの殺し屋・籠原、それぞれのキャラクターも面白い。
最初は耳津だけがサイコパスかと思ったけど、登場人物ほとんどがサイコパス。
途中、こんなにうまくいくはずない、どこに落とし穴がある???と何度もドキドキしながら読み進めるうちにあっという間に読み終わる。
もし、シリーズ化されたら間 -
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せっかくカメラ持ってるのに、思ったようには撮れてなくて、じゃ、どうしよう、
そもそも私センスないわぁ、とか
何を撮りたいんだろうとか、
写真を撮ることに意欲が無くなってたんだ。
そんな私にいい本だった。
誰かのマネなんてしなくていいし、
三分割とか誰が言ったんだ、とか
日の丸構図は悪くないよ、トリミングすればいいんだよ、などなど。
少しだけ、またカメラ持ち出そうかな、
なんて気持ちになった。
いやいや、そうするとまたレンズ欲しくなっちゃうし、もうちょい考えよ。
で、続編も買った。
それも今から読む。どうやらスマホの撮影のコツとかもありそう、ムフフ。 -
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『木曜日にはココアを』スピンオフ12編&マスターのひとりごと。
帯には“マーブル・カフェの一杯のココアに繋がる、彼と彼女たちが「あの日」に出会う前の物語”とあります。
内容もさることながら、中を開くと色鮮やかな水彩タッチで描かれた挿絵がとても綺麗です。
まるで絵本のよう。
青山さんは私の中では完全に癒し枠。
今回も何度もぐっときて、鼻の奥がツンとして、胸がぎゅっとなりました(すみません、私の語彙ではこれが精一杯です^^;)
なんというか、うまく表現できない心の内を言葉にされていて、とても感情を揺り動かされました。
そして、なんと猫のミクジまで!
シドニーに出張?していました。
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佑が母を想う気持ち、美咲が佑を想う気持ち…
時にすれ違ったり誤解したり、歪んだり、素直になれなかったり、その形は常に変わる。
でも、変わらずにそこにあるものは「愛」なんだなぁ。
戸惑ったり、通じ合えなかったり、敢えて距離を置いたり、親子だからこそ伝えられない想いや決断…複雑で自分でも分からなくなる感情が常に隣り合わせに存在する。
本当の願い?本当の気持ち?本当の正解?…きっとそれはずっとずっと分からないかもしれない。
長所と短所が背中合わせにあるように自分の気持ちも相手の気持ちも何かを貫こうとするとその背中にリスクがある。
応援する気持ちも寂しい気持ちも、叶えたい気持ちも心配する気持ちもいつも -
Posted by ブクログ
笑顔が虫の裏側に似てる、というインパクト強めのキャッチコピーにつられ軽い気持ちで読んでしまったが、面白くて面白くて。
面白い、にも色んな種類があるが、自分が絶対体験しない興味深いエピソードという意味の面白い、言葉選びや表現力で笑える方の面白い、話の展開や流れとして面白い、自分の知っている限りの全ての面白いを満たしている本でした。
大人になるにつれ、漫画や本、映画などで笑うことが段々少なくなっていきますが久々に何度も笑えました。
学生時代ほど集中力が続かなくなっていき、本を読むのが苦手になり、話が頭に入ってきにくくなり、それでも本の世界に触れたくて一日に1ページとかのペースで読む日もありますが、
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