ブックライブの高評価レビュー

小説・文芸の高評価レビュー

  • いつもそばには本があった。

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    人文書を読む悦びを教えてくれた一冊。著者とは年代が近く、どの本にどのタイミングで出会ったのか、そしてそれはどこに繋がっていったのか、といったことに共感できる箇所が多かったため、さながら旧知の友人から受け取った手紙を読んでいるかのような悦びがあった。たとえば、尾崎豊のコンサートに持って行った本がソシュールだったり、大学のイベントで柄谷行人がカントを一から解説するシーンに出会したり。90年代初頭に学生時代を過ごした人文系青年なら誰もが胸の熱くなれるエピソードが満載なのだ。

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    2026年03月23日
  • ナースの卯月に視えるもの2 絆をつなぐ

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    今作は前作から2年の月日が経ち
    主人公を含め、主要登場人物もそれぞれ
    新たな道を模索しながら歩み出しています。
    また、前作以上に医療現場での問題点なども描かれ
    主人公自身、家族の介護に対して
    どの様に関わって行けば良いか
    葛藤が描かれています。
    仕事としての介護への関わり方と
    家族に対しての介護の関わり方
    現実問題として
    とても身につまされる思いで読みました。

    当初から描かれていた 不思議な力 の事よりも
    とても現実的な世界観に
    より惹き込まれ
    いっきに読み切ってしまいました。

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    2026年03月23日
  • エピクロスの処方箋

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    「スピノザの診療室」の続編。
    前作も素晴らしかったが、本作はそれを上回る良書だ。

    Wikipediaによると、エピクロスという哲学者は快楽主義で知られており、現実の煩わしさから解放された状態を「快」とし、人生をその追求に費やすことを主張したという。

    単なる治療や延命は、ときに人を絶望させる。
    なぜならその苦しみは、「現実の煩わしさ」の極みにほかならないからだ。

    「生」と裏合わせであるはずの「死」。
    しかし、医療の発達は「生」の価値だけを過度に高めてはいないだろうか。
    その結果、多様であるはずの幸福のかたちを、一定の枠にはめ込もうとしてはいないだろうか。

    タイトルには、「どう生きるか」「

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    2026年03月23日
  • 恋するブタハナ

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    面白かった。
    怒ると豚鼻になってしまう塩見香子は、怒りを抑えて生きていたのだが…。
    単なる恋愛物語に終わらず誰もが持っているコンプレックを、如何にして克服していくのかという課題を自らが課した”呪い”を昇華していく。
    このテーマで説得力ある作品を描く額賀澪氏の力量を感じた。

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    2026年03月23日
  • グレタ・ニンプ

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    綿矢 りさ『グレタ・ニンプ』

    綿矢りささんのパンチの効いた文章が好き。
    この作品、第1章のタイトルから飛ばしてる…!
    そしてちょいちょい挟まれる強めフォント。
    こんなん笑うしかない。
    妊娠した妻・由依が変わってしまった。
    見た目も、口調も、お前は誰だ状態。
    怪しげな子育てセミナーに参加する妻。
    すちぃむアイロン、こねり先生、あつ子、わくまり…言葉のチョイスが絶妙。
    夫・俊貴の戸惑いと静かな怒り。
    それでも、わけわからん妻に寄り添おうと努力する。
    出産の際の「走馬灯が壮大にめぐりズム」がツボる。
    お宮参りでの由依の父の発言に対して、
    「あれだけ身を削った由依の悪口を言うなんて、許さないぞ。」

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    2026年03月23日
  • 大事なことほど小声でささやく

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     スナックひばりのオーナーであり身長2メートルのマッチョなオカマ・ゴンママと、ジムに通う仲間たちの心温まるお話。時にクスクス笑い、時に涙がこぼれる、まさに森沢ワールドを満喫できました。 
     スナックひばりの可愛いバーテンダー・カオリちゃん、ジム仲間のケラさん、美鈴ちゃん、シュン君、センセー、シャチョー・・・みんな、それぞれ人生に悩みを抱えながらも今を大切に生きている素敵な人たちです。そして、折に触れ発せられるゴンママの言葉が、皆を勇気づけてくれる・・・もちろん、読者である私も元気と癒しをいっぱい頂きました。
     ゴンママの言葉たちのなかで「阿吽」について語ったところ(p349)を引用します。

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    2026年03月23日
  • 野獣死すべし(新潮文庫)

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    主人公の冷酷非道っぷりが度を越しているが、彼の行動原理である社会構造や、権力への怒りの感情は現代にも通じる(残念ながら時代では解決できなかった)。
    会話でなく描写で押し切る文体にも痺れる。

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    2026年03月23日
  • 殺し屋の営業術

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    ネタバレ

    主人公・鳥井は防犯カメラの営業に行った先で、殺人現場に遭遇し、そのまま拉致られてしまう。
    この時、鳥井は確かに違和感を感じたはずなのになぜそのまま居座ったのかが疑問だが、話は二転三転しながらどんどん進んでいく。

    とにかく面白い。
    ちょっと頭弱そうな耳津、抜群のドライバーテクニックを持つ昭和のじぃじ・樫尾、引きこもりの殺し屋・籠原、それぞれのキャラクターも面白い。
    最初は耳津だけがサイコパスかと思ったけど、登場人物ほとんどがサイコパス。

    途中、こんなにうまくいくはずない、どこに落とし穴がある???と何度もドキドキしながら読み進めるうちにあっという間に読み終わる。

    もし、シリーズ化されたら間

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    2026年03月23日
  • うまくてダメな写真とヘタだけどいい写真

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    せっかくカメラ持ってるのに、思ったようには撮れてなくて、じゃ、どうしよう、
    そもそも私センスないわぁ、とか
    何を撮りたいんだろうとか、
    写真を撮ることに意欲が無くなってたんだ。
    そんな私にいい本だった。
    誰かのマネなんてしなくていいし、
    三分割とか誰が言ったんだ、とか
    日の丸構図は悪くないよ、トリミングすればいいんだよ、などなど。

    少しだけ、またカメラ持ち出そうかな、
    なんて気持ちになった。
    いやいや、そうするとまたレンズ欲しくなっちゃうし、もうちょい考えよ。

    で、続編も買った。
    それも今から読む。どうやらスマホの撮影のコツとかもありそう、ムフフ。

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    2026年03月23日
  • 退出ゲーム

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    高校吹奏楽部を舞台にしたミステリ。
    ドタバタじみたやり取りの向こうに、重い現実も見せる。そこが青春ものとしての魅力を増す。
    思い切った謎の設定と、謎を解き明かすことが一歩進むためのきっかけとなるのも素敵。
    所々気になる表現もあるが、それは時代性なのかも。

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    2026年03月23日
  • ほどなく、お別れです 遠くの空へ

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    ネタバレ

    このシリーズ4作を読み終えました。例外なく心温まる話しですが、特にタイトル作の「遠くの空へ」が
    心に残りました。尊敬、敬愛する先輩の生前葬、
    そして、かつての恩師との同窓会を思わせるような
    温かい葬儀、
    葬祭ディレクターとして更に成長していくだろう
    美空をもっと見ていたいと思います。

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    2026年03月23日
  • いつもの木曜日

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    『木曜日にはココアを』スピンオフ12編&マスターのひとりごと。
    帯には“マーブル・カフェの一杯のココアに繋がる、彼と彼女たちが「あの日」に出会う前の物語”とあります。
    内容もさることながら、中を開くと色鮮やかな水彩タッチで描かれた挿絵がとても綺麗です。
    まるで絵本のよう。

    青山さんは私の中では完全に癒し枠。
    今回も何度もぐっときて、鼻の奥がツンとして、胸がぎゅっとなりました(すみません、私の語彙ではこれが精一杯です^^;)

    なんというか、うまく表現できない心の内を言葉にされていて、とても感情を揺り動かされました。

    そして、なんと猫のミクジまで!
    シドニーに出張?していました。

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    2026年03月23日
  • 90メートル

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    佑が母を想う気持ち、美咲が佑を想う気持ち…
    時にすれ違ったり誤解したり、歪んだり、素直になれなかったり、その形は常に変わる。
    でも、変わらずにそこにあるものは「愛」なんだなぁ。
    戸惑ったり、通じ合えなかったり、敢えて距離を置いたり、親子だからこそ伝えられない想いや決断…複雑で自分でも分からなくなる感情が常に隣り合わせに存在する。
    本当の願い?本当の気持ち?本当の正解?…きっとそれはずっとずっと分からないかもしれない。
    長所と短所が背中合わせにあるように自分の気持ちも相手の気持ちも何かを貫こうとするとその背中にリスクがある。
    応援する気持ちも寂しい気持ちも、叶えたい気持ちも心配する気持ちもいつも

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    2026年03月23日
  • 楽園の楽園

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    近未来の話だが、昨今のウィルス蔓延、異常気象など、世の中を取り巻く様々な出来事はもしかして…と思えた。
    千里眼というか、なんか納得して信じてしまう。不思議なお話。

    科学的で哲学的でありながら、サラサラ読めてしまう伊坂幸太郎ならではの小説で、とてもよかった。

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    2026年03月23日
  • よだかの片想い

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    良かった。仕事やプライベートで鬱々とした気分になっていたが、なんか頑張ろう、誠実に真っ直ぐ生きようと晴れやかに思えた。

    あざのある主人公がひとつのきっかけで色々な経験をして、人の温かさもどうしようもなさも弱さも、様々なものが丁寧に描かれている。
    主人公のアイコと、ミュウ先輩が好きだった。

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    2026年03月23日
  • 准教授・高槻彰良の推察10 帰る家は何処に

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    ネタバレ

    高槻先生や深町君の周りにいる人みんないい人だな。
    と思いながら読んでいます。
    また、深町君の置かれている状況は少し私と似ていて応援したくなります。
    人間関係をあきらめず、今まわりにいる人を大切にする。
    そういった意味では高槻先生はいいお手本なんでしょうね。
    私も健ちゃんみたいな幼馴染欲しい!と思いました。
    ですが、向こう見ずが許されるのは物語だから。
    この作品を読むと、人間関係をあきらめたくないなと思います。

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    2026年03月23日
  • 准教授・高槻彰良の推察9 境界に立つもの

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    ネタバレ

    1巻や2巻で根付いていた先入観を取り除いて読みました。
    そしたら「言い伝え」「妖怪」などが生まれた経緯が
    スルスルと入ってくるようになり、面白いと思いました。
    キャラクターに頼ったストーリーではない「教養」もあると感じました。
    高槻先生の物語も進みます。
    「まだ終わらないで」と思いながら読んでいます。

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    2026年03月23日
  • 文庫 死にたい夜にかぎって

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    笑顔が虫の裏側に似てる、というインパクト強めのキャッチコピーにつられ軽い気持ちで読んでしまったが、面白くて面白くて。
    面白い、にも色んな種類があるが、自分が絶対体験しない興味深いエピソードという意味の面白い、言葉選びや表現力で笑える方の面白い、話の展開や流れとして面白い、自分の知っている限りの全ての面白いを満たしている本でした。
    大人になるにつれ、漫画や本、映画などで笑うことが段々少なくなっていきますが久々に何度も笑えました。
    学生時代ほど集中力が続かなくなっていき、本を読むのが苦手になり、話が頭に入ってきにくくなり、それでも本の世界に触れたくて一日に1ページとかのペースで読む日もありますが、

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    2026年03月23日
  • ねこのばば(新潮文庫)

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    ネタバレ

    2作品目ですが、世界観に浸れる作品だなぁと思います。
    今回は犬神の過去の物語がありましたが、
    後半で「やられた!」と思いました。
    読み進めるうちに霧が晴れていくような感覚が好きです。
    妖たちが見える女の子、また出てこないかな?と
    続きを読むのが楽しみです。

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    2026年03月23日
  • フランケンシュタイン

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    初めての訳書。
    新訳だからか読みやすかったが、自身の知識の至らなさゆえに想像が難しいところがちらほらとあった。
    綺麗な情景を思い浮かべれるようになったらまた読みたい一冊。

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    2026年03月23日