小説・文芸の高評価レビュー
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Posted by ブクログ
ネタバレ第三王子の株がここから上がるわけないとか思っていた自分が嘘みたいに今、第三王子・リュカへの株が爆上がりしています。
アデルちゃんのためにここまで、長い時間を耐えて耐えて耐え抜いたリュカの深すぎる愛…王太子は本当に許せないんですけども。どんな理由があれどもね、サラ姫にちゃんと言葉にしなきゃ伝わらないでしょ。
愛されている自信なんかこれっぽっちもなかった、と王太子は言っていましたけどサラ姫とのすれ違いや竜族として生まれたあれそれを加味しても二人の仲を掻き乱していい理由にはならないでしょと。私は読み終わったばかりなのでとても怒っています。
これから沢山ふたりには幸せになって欲しいですし、アッシュ兄様 -
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「エジプトの民にとって、人は死んだら終わりではなく、冥界で得る永遠の生のために現世を生きる」
ピラミッドの崩落事故により死んだセティは、心臓に欠けがあるため冥界へ行く審判を受けることが出来ない事を知る。
真実を司る神により、3日間の猶予をもらって現世に辿り着く。
親友でもある、ミイラ職人タレクによりミイラに施されたセティが、最初の「見たのか?」が、最後の最後で真実が語られ、なるほどと1人納得。
古代エジプト文明のエジプト人の信仰、生死観が独特であるため、セティがミイラ姿となり、自分の死の真相と心臓の欠片を探すためにに戻って来たことを、親友や神官長や父親に話しても、さして驚かないのは、蘇 -
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皆さんは、普段何気なく使う『献身』という言葉の意味について、少し深く考えてみた経験はおありだろうか。
Wikipediaにはこう書いてある。
「自分の利益を顧みずに、他者または物事のために自己の力を尽くすこと」
このように非常に美しい言葉なのだが、この行為は道徳的な観念と、果たしてどこまで合致するものなのだろうか。
自分や他者の感受性をノイズとして排除し、感情を自身の中で極端なまでに抑制する、知的で合理的な、きわめて賢い人物。
きっと皆さんの周りにも、そういう方が何人かは、いるのではないだろうか。
この作品の主人公・石神は、まさにそのような人物である。
そしてこの系統の人間の常として、彼は -
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5人こ人物にフォーカスが当てられ、短編集のように物語は進んでいくがそこに出てくる5人それぞれが自分の見えないところ思わぬところで何かしらの関係で物語の中で繋がり、「関わってる人」になったいた。この本を通して自分じゃない誰かのためにしたことがまわりに回って自分のためにも、自分の大切な人のためにもなると思えた。またこの本は5人それぞれの現状の悩みを解決するヒントとしてポッドキャストの月のお話をしてる人の話を参考にするのだが、自分は月が好きなので月の豆知識みたいなのも知れて良かったし、新月や満月を形容的に捉えるのではなく占星術のように捉えるというのは自分があまりしてこなかった見方で興味を持てた。
そ -
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大好きな染井先生の最新作。
今までの作品とは違う夫婦の愛のかたちを読みやすくサラッと描いた作品でとても面白かったです。
染井先生の作品はどれも大好きで大切にしていますが、本作は自分が年齢を重ねてもふとした時に読み続けていたいと感じる愛の本だと思います。
「おかしいのはどっち」、「薄情者」、「いつまでもあると思うな。妻と金」が特に好きです。
結婚をしなくてもいい現代で性格も、生きてきた環境も違う男女が生涯一緒に生きていこうと誓うことだけで凄いことなのだと改めて感じるきっかけをくれました。長く共に生きているとお互い色々なことがあって、相談しあい、考えあうと思いますが、夫婦生活は相手のほんの一部