あらすじ
僕の大学生活は平凡だった。綿矢先輩と出会うまでは――。
「先輩って大恋愛とかしたことなさそうですよね」「君が知らないだけだよ」。そんな会話から始まった勢い任せの告白。
しかし先輩は“私を本気で好きにならないこと”を条件に告白を受け入れるという。
そうして始まった儚い恋人ごっこ。浮かれていた僕はやがて知る――先輩が“忘れられない恋”を抱えていることを。時折見せる悲しい表情のわけをどうしても知りたくなった僕は、偶然出会った、先輩の高校時代の親友・日野真織に声をかけるのだが……。
映画化で話題沸騰、世界中で感動の声続々の恋と記憶の物語『今夜、世界からこの恋が消えても』の続編がついに登場。
原作でも物語の鍵を握るキャラクター・綿矢泉を中心に描かれる、誰にも気づかれることのなかった“もう一つの切ない恋”。
◆目次◆
さよならの仕方を教えて
知らない彼女の、知れない彼女
この世の光の只中で
終氷
拝啓、あなたへ
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
今夜、この世界からこの恋が消えても、のスピンオフ作品!!
まだ前作読んでないけどとてもこっちから読んでも特に異変はなかった!!
神谷透が真織と付き合ってその付き合っていく途中で心臓突然死で亡くなってしまった
初恋が亡くなって失恋になってしまった
そしてなんやかんやあって成瀬透と言う大学1年生と条件付きで付き合ってみたけど彼が優しくて無理をしていたら別れたけど透のことが好きでたまらないかった!!
P、253. 「私のこと、本気で好きになってくれていい。私も君のことを好きになるから。もう好きになりかけているから。だけどこれだけは守って、絶対に、私より長生きして」
これの言葉が一番響いた!!これが愛として特別な存在
Posted by ブクログ
私も恋をしたものの諦めた経験がある。しかも、その相手をひどく傷つけて無理やり終わらせてしまった。いくら悲しんでも、いくら悔やんでもどうしようもないことはあると思う。無理やり忘れようとしていたが、無理に忘れる必要はない、その気持ちがあることを尊重して認めてもいいんだと感じることができた小説だった。
Posted by ブクログ
透くんと真織ちゃんの横にいた綿矢ちゃん目線の物語なのが前作とはまた違ってよかった。
前作と繋がっている部分があったり、新たな話が出てきたりで面白かった。
Posted by ブクログ
「今夜、世界からこの恋が消えても」の続きの話で、綿矢泉が主人公となる。前作では明かされなかった事実が描かれ、透に対する思いが葛藤を生み、新たな一歩を踏み出せない泉を懸命に支える成瀬の思いが彼女を前に向かせる。悲しいことがあったら忘れなければいけないと思ってしまうし、実際私もそう思っていたけれど、忘れなくてもいい。大切にしていてもいい。そんな温かさが沁みる作品だった。
Posted by ブクログ
読んでいる最中はうるっとくるぐらいだったのに、読後は涙が零れた。
『今夜、世界からこの恋が消えても』のスピンオフで、親友の彼氏に恋をした、当時は少女だった子のお話。
生きていく中で、自然と忘れるものもあれば、忘れたくないけど忘れないとツライと思ってしまい込むこともある。
このお話は、訳あってひとりで抱え込まないといけない苦しい恋心を、いろんな形で整えていく。新しい出会いや出来事によって、自分と向き合っていくお話は苦しくて切なくて、でも最後は温かかった。
記憶障害により思い出したくても記憶の原本が自らの中に見付けられず、それでも何としても思い出したいと強く行動し、無かった筈の断片を掴み掛ける者。
その同じ相手に思いを馳せても、亡き彼への思いが強過ぎて、忘れたいと思っても忘れられない者。
そんな彼女を笑顔にしたいと望む者。
神谷透という少年が唐突にこの世を去った後、残された者たちの様々な葛藤。
あまりにも出来すぎたスピンオフに鼻白む感を覚えつつも、やはり涙腺に刺激の来る作品でした。
Posted by ブクログ
「今夜、世界からこの恋が消えても」のスピンオフ作品。
「今夜、世界からこの恋が消えても」の終わり方も、悲しさはあれど、進んでいる感じで良かったが、今作も終わり方がハッピーエンドな感じで良かった。
今度は泉が主人となっていて、複雑な心境を吐露しながらも物語が進んでいく。
途中、泉の両親の関係性についての描写があるが、その部分を読むと、今の泉の関わり方がはっきりイメージできるようになった。
無理に記憶を消そうとしなくていいよ、というメッセージは、個人的に印象に残った。
生きている限り、いいこともそうじゃないことも色々覚えていくことになるが、それも含めて、自分を形成していると思うと、必要な思い出だなぁと思った。
Posted by ブクログ
愛は一番美しくて、なおかつ、1番歪んでいる。
人にはあまり言わないけど、自分の中で忘れたくないと思う感情って、誰しもが持っていると思う。それを無理して棄てようとするのではなくて、受け入れた上でそのままでいいと思えると未来の自分が辛い想いをしなくて済むのかなと感じた。
時間は良くも悪くも過去を置き去りにして過ぎ去っていってしまうから、つなぎ止めておきたい大切な感情を、生涯大事にしていく生き方を私はしたい。
Posted by ブクログ
映画を見たあとに“今夜、世界からこの恋が消えても”の方を読み、この本を読んだ。
透に思いを寄せていた綿矢がとても切なく思えた。タイトルの意味が理解出来た瞬間の感動が凄かった。
Posted by ブクログ
映画公開をきっかけに
今夜世界からこの恋が消えてもを読みました。
秘密を守りながらも大切な人のためになら
何でもしたいと思えることに憧れます。
今回は綿矢泉の視点から描かれてるんだけど
あの出来事の裏でこんな事があったんだ
見えてなかった事実があったんだ
と発見の連続でした。
好きな人に振り向いてもらうために
何も持たない自分を変えるために
覚悟を決めて夢に挑む透に感動。
私も一般論や周りの意見に囚われず
夢や目標に挑戦する覚悟を決めます。
今の仕事との折り合いや必要な人への説明
夢に挑戦するための勉強など
やらないといけないことや課題は山積みだけど
一つずつ確実にクリアして夢に近づけるように
努力して努力して頑張ります。
それに登場人物の心情が細かく描かれてて
想像を膨らませながら読む私にとって
とても読みやすかったし
一条岬さんの物語が好きになりました。
Posted by ブクログ
前作を読んでから読むことをオススメする。
前作のこのシーンで、泉はこんな気持ちで2人を見ていたんだ。と改めて切なくなった。
前作も改めて読み直し、違った目線、気持ちを感じたいと思う。
泣けます
読み終わって 今の一瞬一瞬を大切に生きようと思いました。哀しい話でしたが 心が温かくなりましたし 前向きに 今を大切に生きようと思えて とてもよかったです。
泉ちゃんが見つけられたもの
今夜、世界からこの恋が消えてもの泉ちゃん視点で物語は進んでいくけど、その中で成瀬くんや真織の視点も入っていて、この時この人はこんなことを考えていたんだって発見があって凄く入り込めて読めました。
透くんを本当に好きだった気持ち、いけないと思い諦めようと思ってた気持ち、忘れようと思ってた気持ち、忘れたくないと思った気持ち、真織ちゃんに対しての気持ちそれぞれが丁寧に描かれていて凄く尊い気持ちになりました。最後泉ちゃんの中でこの気持ちを自分の中で見つけることが出来て本当に良かったと思いました。
今夜、世界からこの恋が消えてもを初めて読んだ時真織ちゃんや透くんに凄く感情移入して泣いたけど、その中で泉ちゃんの立場が1番キツかったのではないかと思っていたので、そんな中泉ちゃん視点の物語も出ていることを知り嬉しく思いました。
素敵な作品に出会えて良かったです。ありがとうございました。
Posted by ブクログ
2人のことをずっと近くで見ていて、真織のことを一緒に支えていた透を亡くして、1番やり切れないのは綿矢だったんじゃないかと思った。
全部受け止めてくれるような人と出会えてよかった。
Posted by ブクログ
前作を読んでいる時は考えてもいなかった方向から物語が始まったので、内心びっくりしながら読み進めていました。
視点が結構な頻度で切り替わるものの、誰の語りかが割とすぐわかるようになっていたので、読みにくくは感じませんでした。
Posted by ブクログ
『今夜、世界からこの恋が消えても』の続編。
前作で真織の親友で透とも友人だった綿矢泉と、綿矢に恋をした成瀬透の物語。
成瀬透に告白された綿矢は『私を本気で好きにならないこと』を条件に告白を受ける。そう、これは前作で真織が透に対して言った条件と同じものだった。
前作では全然気付かなかったのだが、綿矢は透のことが好きだった。透が亡くなったことにより恋人だった真織と同様、綿矢もずっと苦しんでいた。
そんな中、告白してきた成瀬透とは、神谷透のことを忘れるために付き合い始めが・・・。
大切な人を亡くすことはものすごく辛いこと。記憶を失う病気を患っていた真織は病気が治ってから、その存在すら知らなかった透のことを思い出そうと必死になっていて、その菅原文太に胸を打たれる。それはそれで辛いことだが、自分の気持ちを隠したまま大切な人を失った綿矢の気持ちもかなりのものだと思う。
そして、ずっと心に大切な人がいる綿矢に恋した成瀬透もまた。
なんで一条さんはこんなに辛い物語を描くんだろう。本当に心が苦しくなる。でも、前作に比べて、本作はより希望に満ちたラスト。それでも私は前作の方が好きかな。本作が前作の肉付けの役割を果たしていて、やはり両方読むのがベスト!素敵な物語をありがとうございました。
間違ってもこちらから読まないでください笑
Posted by ブクログ
世界からこの恋が消えてもを読んでこの本を読みました。
もちろん前作もすごく素敵な話だったけど、この話はスポットライトは前作の主人公の親友に当てられて、前作を読んでいる時には気づけなかった恋心、優しさ、その中の葛藤があり友情と愛情、優劣つけるものではないのにつけないと行けなくなってしまった時、私ならどうするのだろうと思った。
この主人公は決断に後悔していなかったのか、どれだけ苦しい思いで過ごしていたのか、それでも友達を大事に思う気持ち、すごく繊細で力強い女の子の話だと思った
今の私には少し共感してしまうところがありこの子を抱きしめたいと思うほど胸がキュッとした
Posted by ブクログ
オーディブルで聞きました。
40歳半ばのおじさんでも、とても切なくなりました。
純愛な若者と命の儚さ。
これも現実なんだと。
大切な人への感謝の気持ちと今を生きれている幸せを大切に
生きていきたいと思いました。
Posted by ブクログ
過去も未来も大切だけど、何より今この瞬間が一番大切だと感じさせられる作品だった。
当たり前に健康に過ごせている時間や、一緒に過ごせる人は明日なくなってしまうかもしれない。
そんな瞬間の切なさと尊さを感じた。
Posted by ブクログ
『今夜、世界からこの恋が消えても』のスピンオフ。主人公は綿矢泉。大学の後輩・成瀬透と付き合うが、すぐに別れる。神谷透への想いがつのるばかりで、悲しいエンディングを予想したが、自分にとっては意外な結末に。スピンオフの方が良かった。
Posted by ブクログ
去年(2022年)の7月末に公開された映画「今夜、世界からこの恋が消えても」の原作の続編であり、かつスピンオフ。泉の視線から過去が語られ、そして未来が描かれる。実は間違ってこれを先に読もうとしたんだけど、やはり後に読むべき。後回しにして良かった。映画はテレビで放送されたら見るかな
Posted by ブクログ
前作のスピンオフ。こちらは泉が主人公。
回想シーンで登場する真織と透に、前作の感動が蘇ってウルウルきてしまった。
今作の泉と成瀬君の関係も、負けず劣らず素敵!
2冊とも読んで初めて、この物語が完結した気がする。
Posted by ブクログ
スピンオフ作品の方を先に読んでしまった。
綿矢泉に大学で出会って告白をする成瀬。二人の関係と、泉の高校時代の思い出とそれぞれの物語がすすまながら、現在の関係の進展につながっていく。
前半の切なさ、もどかしさに対して、後半の展開が物足りない感があった。
Posted by ブクログ
泉ちゃん視点の話だけど、神谷透くん本当にいい子だなと思った。いい子という表現は正しくない気もする。やはり泉ちゃんが言うように"優しく温かく、美しく生きていた子"がぴったりなのだろうか。こんな子、いくら親友の恋人でも好きになっちゃう。
あなたは美しく生きていたと。
あなたは優しく温かく、誰よりも美しく生きていたと、あなたにそう伝えたい。
自分がいなくなった時、そんな風に思ってもらえる人間になりたい、生き方をしたいと思った。
すごく神谷透くんに会いたくなる物語。
Posted by ブクログ
前作『今夜、世界からこの恋が消えても』から少し時間が進んだ時間軸のスピンオフ小説です。
今作の主人公は、前作主人公の一人、日野真織の親友として描かれた綿矢泉を想う年下の大学生。前作で描かれた真織の『彼氏くん』へ残した想いが忘れられない綿矢と、自分は何も持っていないと思い込んで今一歩が踏み出せない成瀬は、『本気で好きにならないこと』を条件に付き合うことにしてみるも上手くいかず、思わぬ方向に転がっていく。
自分の好きな人が、それも自分の恋人ではなく、親友の恋人で、告白をすることもなく失恋していて、けれどずっと好きだと思っていた人が突然この世からいなくなってしまったら、その気持ちはどうやって消化したらいいのか。こじらせていることはわかっているけれど、自分ではどうにもできない。忘れたい。忘れたくない。忘れなきゃいけない。忘れられない。そんな矛盾した苦しみの中にいる大学生の綿矢泉と、そんな彼女に想いを寄せる年下の男子大学生。どこか頼りないけれど、素直で一途で、どことなくわんこ味を感じる彼が、恋を知って、愛で変わっていく。その様が時に微笑ましく、また覚悟を決めるというのはこういうことなのかと思わされました。
前作を読んでいない人でも読めるようにということなのか、前作の回想にそこそこ重量があった気がします。私は前作から間をおいて読んだのですが、もう少し触れるのも軽めでよかったように思ったので、前作・今作と連続で読むと冗長に感じるかもしれません。
前作同様ダブル主人公の目線で話が進むのですが、途中で前作主人公の日野真織の視点も混ざります。綿矢泉も日野真織も一人称が『私』のため、ある程度読み進めないと誰の目線か分からずに混乱するところがあったのが少し残念ですが、全体的に面白く読めました。
少しの無理でやれることなら、全部やろうと思う。無理をしてもやってみたいと思えることがあることは、幸せなことだ。
言い回しは違うかもしれないけれど、そんなことを二人の男の子たちが言っているのに、静かに感じ入ってしまいました。
少しの無理。少しの背伸び。それをしたい相手がいることは、それをして喜んでもらいたい相手がいることは、確かに幸せなことなんだろうなと。
誰かを好きになること、誰かを大切にするということを改めて感じさせてくれる一冊でした。
Posted by ブクログ
タイトルからして同じ人を好きになる系だと思ったけど当たりだった。内容が悪い訳では無いけど、あと出しで泉も透のことが好きだったとか知りたくなかったなー。これなら原作で同時進行にしてもらいたかった。
泉も辛かったとは思う。だけど時間と共にやっぱり忘れていく、傷は癒えていく。成瀬くんとも最後には好き同士で付き合うことになったし。
でも、真織は思い出したいのに思い出せない。真織も透のことが好きなのに。好きなままなのに。
透も泉も真織も成瀬くんみんなしんどくて辛い気持ちがあったと思うけどどうしてもやっぱりわたしは真織が1番しんどいだろうなと思っちゃうな。
Posted by ブクログ
「今夜、世界からこの恋が消えても」という前作の続きで、関連した内容・登場人物となっていた。
前作を読んだのは半年程前なので思い出すのに少し時間がかかった。前作を読み直してから読めば良かったと思った。
内容については前作の方が感動した。故人を思い出す内容があまり好きではないからかもしれない。