ブックライブの高評価レビュー

小説・文芸の高評価レビュー

  • 歳月

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    著者が配偶者に先立たれてから書き残した詩。照れくさいからと、自身の死後に発表されるよう準備を整えていたそう。つまりこれは完全にプライベートなラブレターのようなもの。そんなものを読んでもいいのか、とどこか厳粛な、背筋の伸びるような思いで読み始める。

    本来詩集って一気読みするものではないのかもしれない。けれど、ページをめくる手が止まらず、おまけに冒頭から涙も止まらず。美術展の展示を回るように余韻を味わいながら次の詩へ。漂う喪失感、切実、純真、気丈、寂寥、思慕、いわずもがな愛情。生活。日常。

    「最後の晩餐」があまりに切ない。挙げ出したらキリがないけれど、「月の光」「駅」「蝉しぐれ」「モーツァルト」「殺し文句」「ひとり暮し」「なれる」「歳月」……とてもよかった。

    埋められないものを無理に埋めようとせず、時間の経過とともに受け止めていく。ああそうだったのね、と悟っていくような。

    表紙をめくると1ページ目に夫婦2人が写った写真。この写真そのものが、なんだか“歳月”よなあと感じさせる。


    茨木のり子さん生誕100年記念で、ミナペルホネンの特別カバーが登場したのに合わせて、以前から気になっていた『歳月』を購入。ほか2冊も。

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    2026年09月22日
  • 傾斜のマリア

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    久々の恵弥シリーズ。今回は無職となり息抜きにに旅するが今まで出会った人らも加わって思い出しながらそれでも思い出せない人もいてもやもやしながらの読書。たしか理瀬がでてきたシーンがあった気もする。。。再読したくなりながらも新作の予約本をポチりとしてしまう。

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    2026年09月22日
  • ミサゴの守る町

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    『龍の守る町』の続篇である。5年前の水害で大きな被害を受けた瑞乃町の消防署に勤める秋月司令補が主人公であり語り手だ。前作を読んだのは約1年前なのではっきりと記憶が残っている……はずなのだが、あやふやだった。こんなぼくや未読の読者のために砥上さんは丁寧に過去をおさらいしてくれたので、安心して読み進めることができた。生死の境で働く消防士が主人公なのに妙にコメディータッチで、そのギャップがおもしろい。彼が守ろうとする故郷とそこに生きる人々の姿に胸が熱くなり、笑ったり泣いたり忙しい読書だった。
    読書中、台風25号の接近による大雨が降り続いていた。8月13日の千葉豪雨以来、何度目かとなる大雨が新たな被害をもたらさないことを切に願う。また、災害の現場で働いておられる方々に敬意を表したい。

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    2026年09月22日
  • 神様のカルテ2

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    こんなに何度も読み返してもやっぱり忘れている部分はあるし、再読って大事だ。
    フランクルの『夜と霧』はこの本の中で出会ったんだったなと思い出した。ちなみに何度もトライしているが未だに読破出来ていない。まだ苦労が足りないのかもしれない。

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    2026年09月22日
  • ひまわり

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    とても勇気づけられる話だった。また障害者についての考えを改めさせられるものでもあった。当事者にしか分からない葛藤や苦悩がすごく身近に感じられる物語だった。

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    2026年09月22日
  • 54字の物語0

    購入済み

    お見事です‼️

    著者のインタビュー記事、東京新聞(中日新聞も一緒)に載っていましたので、これをまずは試し読みしました。
    ショートショート、というよりは川柳・狂歌、に近いのでしょうか。
    厳密な文字数制限のなかで、見事にオチをつけています。

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    2026年09月22日
  • 琥珀の夏

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    すごく引き込まれて、いっきに読みたくて、夜遅くまで読んだ。

    小学生4年生の女の子たちの描写がすごく細かくてリアルで、めっちゃ納得しながら読んだ。

    とても面白くて、好きでした!

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    2026年09月22日
  • 青のナースシューズ

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    感動ー!めったなことではうるっとしない私でも涙が…命の誕生や看取りの現場、ヤングケアラー問題などいろいろなことが詰め込まれててもちっとも押し付けがましくなく、それぞれが問題や事情を抱えながらも日々を必死に懸命に前向きに生きていく様に涙が滲んで文字もぼやけまくり。登場人物の皆が皆、周りの人、相手のことを想い、その大切な人のために何ができるかを考えて生きている姿がもうストレスやイライラで日々荒んでる私の心に岩清水のように流れ込んできてなんだか全身スッキリ洗い流されたかのような清涼感。医療モノの小説って先輩後輩、医者や看護師なんかがもうあまりにもデフォルメされすぎててわざとらしくてウンザリしたり笑っちゃうようものも結構あるのだが、この小説のキャラクターや会話はナチュラルでみんな普通の体温で存在して物語の情景に溶け込んでいて文章も読みやすくてすーっと胸に沁みこんでくる。全員を陰からそっと見守りながら応援したくなる。読んだ私も彼らのように頑張ってみようと元気が湧いてくる。藤岡陽子さんの本は間違いないです。

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    2026年09月22日
  • 傲慢と善良

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    ネタバレ

    読んだ当時中学生だったけど、みんなそんなに悪いわけじゃないけど物事が悪い方向へ向かっていく過程でなぜ、どうしてを考えながら読み進めるのがとても楽しかった

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    2026年09月22日
  • BUTTER

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    ネタバレ

    横田は怜子ではなく梶井を選び、多くの被害者が梶井に心を許した。これは、女性にスタイルと献身性を求める日本社会において、スタイルは求める水準ではないがそれよりも献身性や心配りの点で完璧で、想像通りに動くロボットのような女性を男は求めているという絶望的な事実、男に期待される全てを得ようと必死に努力する現代女性への皮肉を表しているのかもしれない。
     さらに、梶井が自分を顧みて周囲の男を捨てたように、女性の行動一つで男は宙に放り出されたように感じ、無様に命を絶つまで日本の男は女性に依存していることを暗喩している。
     一方でこの梶井の男を切り捨てる行動は、男女が深い関係を築くには、女性がストレスの捌け口としてスタイルを切り捨て完璧な役割を演じるだけでは足りないと解釈できる。女性側の自己主張だけでなく、恥を恐れず周りを頼ること、自分で自分を満たす力など男女お互いに求められるのだと思う。

     家族となりセックスすることを強く求めることと、家族になるとセックスしたくなくなる男女で相反する感情も、上の男女の固まった立ち位置が関係しているのかもしれない。女性が庇護対象で守るべき存在となれば男は女性を性的見られなくなるのかもしれない。

     

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    2026年09月22日
  • 方舟

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    読者に新しい考え方を与えてくれる作品だった。

    途中まではよくあるタイプのミステリーなのかなと思いながら読んでいたけど、最後のどんでん返しで印象が一変。あらすじや帯に書かれていた、作者が伝えたかったことの本当の意味が最後にわかって、「そういうことだったのか」と納得させられた。

    最後まで読んでこそ面白さがわかる作品だった。

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    2026年09月22日
  • ライアの祈り

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    大好きな一冊になった。

    縄文時代に昔から興味があって、
    本作は現代と縄文時代が交互に描かれながら、
    次第にそれぞれの時代を生きる人物たちの
    不思議なつながりが見えてくる。

    人間を殺傷する武器が一切見つかっておらず、
    1万年も平和が続いたと言われる縄文時代。

    歴史を見ればこれがいかに奇跡かわかる。

    あとクマゴロウさんが良すぎる。

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    2026年09月22日
  • マイクロスパイ・アンサンブル

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    今まであまり読んだことのない、新しい読み方ができて面白かった。

    別世界線の2つの物語を交互に読んでいって、最後につながっていく構成が特に印象的。少しずつつながりが見えてくるのも楽しかった。

    自分とは違う考え方にも触れることができて、物事を前向きに捉えるための考え方も教えてもらえるような本だった。

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    2026年09月22日
  • 新世界より(下)

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    創り上げられた世界が素晴らしすぎて感服。
    あくまで呪力を持った人間たち視点での善悪を語り続け、ラストで生物の全体像から客観視させ幻滅させにくる構造が天才的だと思った。

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    2026年09月22日
  • 黒い糸

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    結婚相談所で働き、人と人との赤い糸を結ぶはずの主人公が、身の回りで次々と巻き起こる不穏な事件によって、自らは黒い糸とご縁してしまう。その構図がなんとも皮肉で、タイトルの意味を考えながら読み進めるのも面白かった。

    登場人物もくせ強キャラが多く、誰も彼もどこか怪しく見えてくる。「犯人はこの人か? いや、こっちか?」と疑いながらページをめくる手が止まらなかった。

    余韻もあり、その後が気になる人物が何人かいるけれども、完全に平穏とは言えないまでも主人公らが取り戻した日常が伺えて読後はスッキリとした気持ちになれた。

    それにしてもとんだとばっちりで黒い糸と縁づいて気の毒。

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    2026年09月22日
  • 52ヘルツのクジラたち【特典付き】

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    ネタバレ

    読みやすい本の一覧から見て読みました。一気読みして夜更かししてしまった。現代の孤独だと感じている人に届いて欲しい。怖いシーンがあったり人が亡くなることが多いけど、でもこれも人間いつか抱える悲しみのひとつかもしれないと思って見て欲しい。何度も目頭が熱くなった。

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    2026年09月22日
  • 問題。 以下の文章を読んで、家族の幸せの形を答えなさい

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    受験のあたりから、めっちゃ泣いた。夜中に1人でめっちゃ泣いた。
    自分の家族を想う。
    人の家族とつい比べてしまって自分からはダメだなと思うこともあるけれど、そのままで良いよって言われた気がした。
    シルバーウィークに母一人でインフルエンザになって家族に迷惑かけてる感じがしてるからこそ、沁みる。

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    2026年09月22日
  • 海賊とよばれた男(下)

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    一気に読んだ。
    わかりやすく読みやすい文章。
    登場人物のひととなりがスッと入ってきて共感出来るし、涙もあれば爽快感もある。
    出光とイランの今も尚続く信頼関係がよく分かった。

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    2026年09月22日
  • 爆弾【電子限定特典付き】

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    おもしろすぎた。

    映像を観てるみたい。

    取調室の緊迫感
    奇妙で得体の知れない人物と
    取調官の怒涛の心理戦

    世間一般の道徳観
    痛いとこ突いてくる〜。

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    2026年09月22日
  • 乗物綺談~異形コレクションLVI~

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    特に好きな話

    ・可愛いミミ(久永実木彦)
    形見のクラシックカー、ミミック、百合

    ・車の軋る町(大島清昭)
    古くから町に伝わる怪奇現象、車系妖怪推理

    ・ドンキの駐車場から出られない(宮澤伊織)
    霊のやつシリーズ、無限に続く立体駐車場、スピード感

    ・電車家族(柴田勝家)
    電車で暮らす家族

    ・車夫と三匹の妖狐(上田早夕里)
    人力車引きの先祖から代々伝わる話

    ・帰投(斜線堂有紀)
    魔法使いの戦争利用、純愛、ボンドルド

    ・新形白縫譚(空木春宵)
    白縫譚、怨気、ささがに憑き、スピード、ジェンダー

    ・キャラセルは誘う(黒木あるじ)
    円形療養施設の秘密、首無しの黒馬と白い少女

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    2026年09月22日