小説・文芸の高評価レビュー
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ネタバレ薬丸岳さんの作品は友罪、Aではない君と、に続く3作目。
どうやらものすごく私好みの作家らしいということがはっきりした。
久々の一気読み。
ニュースなどで殺人犯の精神病歴で罪に問われないことをずっとなんかおかしいんじゃないかと思っていた。もし自分の身内がその被害者になったら、怒りはどこに向ければいいのか。ずっと三上と同じ気持ちで怒りを持って読んでいた。
最後の最後で、松岡の視点、ゆきの過去が明かされて、これまでの自分の思いがはじめて揺らいだ。
専門家がどんなに研究しても統合失調症の視点には立てないし追体験はできない、ということ。
いますぐ「だからなにが正しいのか」を結論づけることはできないが、こ -
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悪党のシラウキが助けた蠣崎家の姫、稲は和人によるアイヌへの圧倒的な暴力を見せつけられ、「とこしえの和睦」を結ぶために母から託された「力」を携えて出羽へと向かう。
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武川さんの作品、初です。エンタメ時代劇ですね。正直いうと、エンタメとしては筋に無理があったり登場人物の掘り下げがもうひとつだったりします。
しかしながら読み応えは抜群で、エンタメの両輪として設定されているメッセージはとても重くて、歴史上のアイヌの苦難はもちろんのこと、アイヌとシサムが同じ人として対等であることや、暴力に頼らない、弱きものたちが使う「力」についてなど、人としてとても大 -
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面白かったです。
すれ違い(?)がひどくて、ヒロイン側の視点で基本的には書かれているので、ヒーローがものすごく酷いひと、という感じに受け取れるが、実際にはどうなのかなと思いながら読んだけれど。
最後の方のアンナのセリフには共感しかない。
王女様だから、感情を隠すものだし、周りも気づけてなかったのかな。護衛の二人は結構気づいていそうな気もするが。
続きが気になります。 -
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今年読んだ本でナンバーワンかも!今の私に寄り添ってくれるような優しい本。
5章からなる短編。
章ごとに切り取られている人物が変わるんだけど、
みんな繋がっていて、ラストに集約されるような構成。
こういうの、好き!
なんでもない日常のひとコマも
主人公がいる。
そう、誰もが人生の主人公なのだから。
そのひとコマで起きている事象も、
人と人との関係も、俯瞰で見たら
事実はひとつなんだけど、
自分というフィルターを通してしか
見ることができない。
「ツキない話」というPodcastを聴いている、というのが、5章全ての主人公の共通点。
月に関する話を若い男性タケトリオキナさんが語る10分の番組だ -
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沖縄で起こった取り違え事件。
沖縄では、経済的、教育的な差は各家庭に根強く存在している。今でもそう。親の教育や学校での指導が弱いとかではなく、別々の要素が複雑に絡み合った郷土性の問題である。
子供の取り違えにより、ある程度成長した子を元の家族に返したとして、その子の生活様式の中にあった経済的教育的価値観は生活様式の刷り込みに影響を与える。さらに、そうした差の中で培った価値観によってできあがった性格や精神状態は、さらに大きな影響を与える可能性が高い。
「これまで元気で適応できたから、よそでも大丈夫。」
な訳がない。
そうした葛藤はやがて相互の家族が育ててきた子、同家族の実子にとって軋轢を生む。親 -
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佐藤雫さんのデビュー作『言の葉は、残りて』に感銘を受け、本作を手に取りました。
舞台は戦国、茶々(淀殿)と大野治長の生涯を描いた物語です。 これまで茶々に対しては「気が強く、野心家、悪女」というステレオタイプな、あまり良くないイメージを抱いていました。しかし、本作を読んでその印象が一変。歴史は勝者の視点で語られることが多いため、彼女の否定的な側面ばかりが強調されてきたのかもしれません。
運命に翻弄されながらも、最後まで互いを想い合い、支え合おうとする二人の姿はあまりに切なく、胸を打ちます。
本作で茶々は最後、「豊臣家を必死に守ろうとした一人の人間」としても描かれています。親の命を奪われ、 -
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映画を先に鑑賞。あまりに面白くてそのまま原作も手に取った。
原作の展開を大きく崩さず、映画はかなり忠実に映像化されている印象。約400ページの内容を、よくあの約2時間に収めたなと感心。
ススギタゴサク、もはや頭の中で完全に佐藤二朗。類家も山田裕貴で再生されて終始映像が浮かぶように読めたのも印象的だった。
特に類家の思考の鋭さが魅力的で、タゴサクのヒントを解き明かしていく過程には何度も引き込まれる。静かな頭脳戦の緊張感が、この作品の一番の面白さだと思う。
一方で、長く複雑なセリフには重要なヒントが散りばめられていて、何度か読み返しながら理解を深めた。映画では少し曖昧だったシェアハウスの描
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