小説・文芸の高評価レビュー
-
Posted by ブクログ
ネタバレーきみは、歌に選ばれたんだー
本作は、オペラハウスのオーディションの物語。
本作の主人公 唯吹。
才能があるのにも関わらず、野心がない。
現状、知識不足である彼女は、オーディションに落ちてしまうことから物語はスタートする。
アメリカの名門劇場であるアンバーオペラハウスが主催するサマープログラムに参加し、そこでの彼女を応援しながら、読み進めた。
唯吹は、オーディションのライバルたちと交流を深める。
そのことにより、「他の人を押しのけてまで、オーディションに合格する意味があるんだろうか」と悩み続ける。
オペラの専門用語がわからなくても大丈夫◎
(わかりやすい説明があり、オペラのことを全く -
Posted by ブクログ
ネタバレ辛く切ない、暗い部分がある物語だが、読み応えがあった。
別府や京都、私に馴染み深い土地が出てきて、ちょっと嬉しい。
SNSで他者を誹謗中傷する行為は、弱い未熟な人間がやることで、本来、強い人間なら振り回されることはないのだけど。
振り回されちゃうんだね、芸能人として成功していても、弱い人間だったから。
天童も美月も、生い立ちが影響してる。
登場人物は、家族や恋人では、ないけど。それと同等なお互いをリスペクトし合うような愛で繋がっているのがよい。
物語には、恋愛が付き物みたいなところがあるけど。
私も年齢的に恋愛とかから卒業してるので、年齢や異性や肩書きに因らない、人間関係に憧れる。
自分軸 -
Posted by ブクログ
これはとても良かったです!
10の短編小説と、最後に詩のような1篇と、本人による「まえがき」と、当時の編集者による「あとがき」という、計13編すべてが良かったです。
「遺作集」と書かれているとおり、亡くなる直前まで書いていた作品たちだそうです。
病気だから…といった手抜き感や妥協は感じられません。
1994年に書かれたという古さもあまり感じなかったです。
元々がハードボイルド作家だそうなので、あちこちで銃を撃つシーンがあり、日本ではあり得ないなぁと思いつつ、全体的にドラマや映画を見ているような雰囲気に包まれました。
子どもが出てくる作品が多めなので、「スタンド・バイ・ミー」とか「レオン」み -
Posted by ブクログ
【あらすじ】
シリウス池袋店の店長を務める鳥羽いつきは、会社が「女性活躍」の方針を打ち出す前に車内で初めて女性として店長を任された。
自分なりに頑張って来たつもりだが、ここ数年で若い女性店長が増えるつれ、自分が会社から必要とされていないのではないかと不安を抱くようになっていた。
そんなある日。必要な備品を倉庫に取りに行った際に偶然〈キッチン常夜灯〉と出会い、店の定連となっていた会社の後輩たちとの交流が始まった。
【感想】
今回の主人公であるいつきはまもなく45歳の誕生日を迎える中年女性なので、これまでで一番、自分の年齢に近い主人公でした。
仕事面の悩みだけでなく、いつまでも元気でいて -
Posted by ブクログ
うん、ありやわ
いいんです
もう開き直りますよ
だってわいなんかあれですもん
なんの責任もないただの読者ですもん
今回も華麗に返しますよ!手のひらw
素晴らしい!
もういやもうなんかもうむしろもうありがとう(「もう」多いわ!)
という訳でフェリックス・フランシスの『競馬シリーズ』最新作です
この『競馬シリーズ』はイギリスの冒険小説の伝説的作家ディック・フランシスから次男のフェリックスが引き継いだものなんですが、以前わいは親子の微妙な作風の違いを「違和感」と、わりと批判的に捉えていたんですな
まぁ、そこにはその違いを明確に認識出来ている自分をちょっぴり自慢してる部分もあったわけですが
-
Posted by ブクログ
物語りを読んで泣いたのは久しぶりのこと。
とわさんには幸せになってもらいたい。
☘️人を赦すことは「光」を見出すこと
☘️不自由に見えても、その世界にはその世界にしかない自由もあって、幸せは自分でみつけることが出来ること
を教えてもらいました。
若い頃、盲導犬のシャンプーボランティアをしていたので、ジョイのことがとてもよくわかります。
ジョイが仕事を全うできますように。
そして、とわさんとの生活が楽しくありますように。
引退するまで、元気で頑張るんだぞ。
魔法使いのマキさん、スズさん、写真館のおじさん、、、良い方々に囲まれてよかっね、とわさん。
そして、「ゆきずりの恋」という言葉 -
Posted by ブクログ
初めのうちは「ニーナ、言ってることがコロコロ変わって苦手」と感じていました。ですが、終盤でミリーの言動の真意を知ったときにハッとさせられました。トリックの仕込み方がすごすぎです!
DVや残虐な行為の描写が苦手でしたが、それでも読み進めてしまうこの物語の魅力には脱帽です。
トリックを知った今、改めて最初から読みたいなと思っています。
P.S.
フィクションに対して怒るのは筋違いかもしれないが言わせて欲しい。
アンドリューがやったことについて許せない。
せめてコナーズの娘さんとの婚約破棄の時点で気づいて欲しかったーーそう思わずにはいられません。
-
Posted by ブクログ
続編と聞いて楽しみにしていた。姫乃さんはやっぱり姫乃さんで安心した。頭の中がお花畑でも、芯がしっかりしていて機転も効いて、優しさと思いやりで溢れている。
前作よりも読みやすく、姫乃さん周りがかしましいのが面白かった。笑里ちゃんがツンデレで可愛すぎる。
お菓子の中ではバノフィーパイが一番作ってみたい。泪さんの「練乳の〜コトコトしてるのを、ずっと見てられるなって」台詞で楽しそうに感じた。
シリーズ化してくれたのが嬉しいので、次作もあれば良いなと思う。
癒しを求める女子(歳は関係ない)におすすめしたいお話。どんな年齢でも共感出来ると推したい。 -
Posted by ブクログ
冒頭からグッと心を掴まれ、その先の展開が気になって読む手が止まりませんでした。
リアリティに満ちていて目を覆いたくなるような描写もありましたが、現実を突きつけられた気がしました。
さまざまな登場人物は、水槽を泳ぐ魚として描かれています。
自分の居場所を求めて、今いる場所に留まる魚、旅立っていく魚、戻ってくる魚、死を選ぶ魚。
それぞれが、水槽しか知らない魚たちです。
彼らは悲しみも苦しみも循環し昇華してくれる“海"の存在を知りません。
しかし、人との出会いによってその海の存在を知り、それぞれの幸せを見つけにいく物語で、「自分の居場所」「幸せ」「大切な人」「約束」「生きる」について深