小説・文芸の高評価レビュー
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Posted by ブクログ
ネタバレ海外小説はほとんど読まないので最初は登場人物の名前を覚えるのも、日本の小説とは違った言い回しなどにも馴染めなかったけど、途中からは逆にその文章が頭に入ってきやすくなった。
途中で(アンディは生きてるんだろうな)と思ってて、後半実際にエリオットを追い詰める際に(やっぱり生きてたか!!)と脳汁が出たところで想像もしていなかった展開、そしてもう1人の犯人。
実はベッカがサルを殺した犯人で、アンディは家族でかくまってるのでは?それかやっぱりベッカがアンディも殺した?と思っていたのが絶妙に全然違って悔しい。悔しくて面白い。
サルの容疑が晴れて、シン一家は本当に良かったなと思う。
ラストも素敵にまとま -
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辻村深月さんの直木賞受賞作。5編の短編小説集。結論、非常に面白かった。面白いんだけど、どんよりとした読後感。5編すべて犯罪モノではあるが、どの犯罪も日常のすぐ隣にあるような気がして、それが怖い。普通の人がほんのちょっと。ほんのちょっとだけ「普通」の白線の外に足がズレてしまった時に陥る犯罪。そんな日常と紙一重、誰もが可能性がある犯罪。そのリアリティが怖かった。
「石蕗南地区の放火」の大林の勘違いの正義感には笙子同様大きな嫌悪感を抱いたが、一方で大林に対する共感も自分にはあって、非常に辛い。「仁志野町の泥棒」の静かな描写の中にある緊迫感、「芹葉大学の夢と殺人」の未玖の雄大への偽りない気持ちなど。 -
Posted by ブクログ
本来、世界は寂しさに満ちていて、すべての存在は孤独だ。困難の末に正義や真実が勝利し、不正が正されたとしても、最終的に善が栄えて悪が滅びる勧善懲悪が実現したとしても、あるいは、必要とされた復讐を成し遂げたとしても、依然として、世界は寂しく、人間は孤独であって、この事実は永遠に変わらない。
…この物語が、よそよそしく荒々しい世界において、寂しく孤独な方法で、それぞれに孤軍奮闘している読者の慰めになればと思う。
ー著者あとがきより
この短編集のお話はどれも結末はある種破滅に至り、SF、ホラーめいている。話の展開は理不尽さに微塵も容赦がなく、グロテスクにも感じる。
けれど全てのおはなしは上記の著者あ -
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ネタバレラストはもとより、途中のストーリーもすごく読みやすい&引き込まれる&納得させられるエログロですごく好きな部類だった。視点が変わるのも好き。ほぼエログロで、8割くらい読んだ時にあれ、これどういうオチになっていくんだってソワソワしたけど、徐々に加速してラストに向かっていくのが良かった。衝撃の一言(『義母』というワード)を読んで「?」ってなってまた少し前から読み返して、ええー!!!やられた!!!って思い、みんなの感想よんでからまた最初から読み返して…ってやってた。その一言でそれまで脳内で思い浮かべながら読んでいたその人物像と印象がガラッと変わったのが面白い体験だった。
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私の両親までは専業農家で田舎の実家には先祖代々の山林や土地があります。私は一人っ子で農業はせず、隣の県の都市部に住んで会社勤めをしています。
父から山の敷地や土地について場所を言われても、到底一回行くぐらいでは覚えられるものではなく、車でも入れない雑木林に覆われている多くの場所を、どのようにしていけばよいか途方に暮れていました。いっそのこと断捨離や売却などして手放すべきか、私の子どもの代に渡すことになれば固定資産税や管理などの大変さに“負の遺産”になるんじゃないかとさえ思いあぐねていた時にこの本を読みました。
命のためには水が、水のためには土が、土のためには森林が、必要な事を知りました。これ -
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はじめての恩田陸さん作品。はじめてのバレエ小説。
物語に明確な起承転結があるわけではないのに、3人の語り手と一緒にこんなにも春に惹き付けられていったことに驚いた。最後の語り手が春なのもよかった。
語彙がすごく豊かで、バレエを習ったことがないのに常に場面が目に浮かぶ。バレエを取り巻く音楽や歴史や、演目の題材となる数多の作品に対する造詣も深い…
芸術をこんなに言語化して、良さを知らない層に伝えられることに感動した。
天才の伝記という感じで、あまりにも抜きん出た才能を発揮してる人達しか出てこないので感情移入できる要素はないけれど、ただただバレエと春に魅せられた小説。 -
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ネタバレこのミス大賞を受賞した作品の続編。おもしろくないわけがない。
今回は夢の職業に就くことについて考えさせられる話でもあった。
前作からそうだけど、お仕事ミステリーで人死にがないので、ミステリーフリークの方には物足りなく感じるかもしれないけど、その軽さが読みやすさに繋がっていて普段はあまり読書をしない人にもオススメできる作品だと思う。
1冊かけてひとつの謎を解き明かすのではなく、50ページくらいの章ごとの謎をポンポンと解いていくのがせっかちな私には合っているのか最初から最後まで一気に読んじゃった。前作を再読した直後で世界観が記憶に新しいかったっていうのもあるけどね。
物語の最後には主人公の母 -
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命の終りが明日にも迫ってくる中で1秒でも一緒に居たいという気持ち、でもそれを口に出してはいけないという日本人としての気持ち。自由がなかった。男として、女として、些細なわがままさえ押し殺さなければならない。そんな当時の世間の状態が伝わってきた。
心が澄んでいく感覚がする一方、平和ボケした現代に、自分に、遺書を読んで分かった気になることしかできない自分に、歯がゆさも感じている。「国の為に死ぬなんてありえない」と心の隅で思ってる。「この若者たちにも未来があったのに」と他人事のような感想しか浮かべられない。見て、知った気になってる。「感動した」で終わらそうとしてる。私はもっと知るべきことがある気がし -
Posted by ブクログ
主人公を追体験するように、カジマナという女に惹き込まれ、まるで恋をしているかのような、崇拝者になりかけていた。文章だけでそうさせる女。恐ろしい。
女は女神にならねばならない。男性を包み込むように、その余裕を生み出すためには自分自身にストレスや我慢があってはならない。だから好きな時に好きなだけ、求めるだけ食べる。相手に求められるように相手のためを思い体調までも配慮した料理を先回りして提供する。一理あるように思えるけど、
とても素敵な配慮できるまさに"女神"じゃーんって思ってしまいそうだが、それはエゴでもあり他人軸で生きている人である。自分が見たい世界の切り取り方をしてしまっ
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