【感想・ネタバレ】慈雨のレビュー

あらすじ

警察官を定年退職し、妻と共に四国遍路の旅に出た神場。旅先で知った少女誘拐事件は、16年前に自らが捜査にあたった事件に酷似していた。手掛かりのない捜査状況に悩む後輩に協力しながら、神場の胸には過去の事件への悔恨があった。場所を隔て、時を経て、世代をまたぎ、織り成される物語。事件の真相、そして明らかになる事実とは。安易なジャンル分けを許さない、芳醇たる味わいのミステリー。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

「人の命と正義を遂行する」
元刑事、神場は子供の頃、虐めを見て見ぬふりなど
弱い人間と回想。それは16年前にも
しかし再び同じような事件が!
退職している神場には、状況報告を聞くしか無い
しかし不幸を繰り返して欲しくない一心に!
その裏には、妻や娘、そして同僚や部下
そして先輩の娘。
感動のヒューマンドラマ。辛く、優しく泣けてしまう。

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2025年12月03日

Posted by ブクログ

著者の作品は世界観とテーマが好きなのでよく読みます。
本作も期待して手に取りましたが期待以上の素晴らしさでした。
とても良かった...本当に良い作品でした。

真面目で堅実な1人の刑事が定年退職し、妻と共にお遍路さんとして四国を旅しながら過去の過ちを振り返り罪と向き合う物語です。
その罪とは決して許されることはない冤罪疑惑事件でした。

ただの警察小説ではなく、警察の体質や冤罪事件という社会問題もしっかりと描かれた社会派小説でした。
著者の作品はテーマが明確なので焦点を何処に当てるべきかわかりやすく、物語に没頭しやすいです。
そして人の心について深く考えさせられます。

とても切ないお話でしたが読後感はとても良く、温かい感動がじわりと胸に押し寄せるラストでした。

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2025年10月25日

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神場刑事、緒方刑事、鷲尾刑事が、それぞれ違う立場で事件に向き合う姿勢に心が動かされた。奥さんと娘さんもいろいろと苦しい時期を過ごしてきたんだと思う。明日から仕事また頑張ろうと思う。

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2025年10月19日

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この作家さん・・好きです。

慈雨…お天気雨なのか‥‥
最初から最後まで、少しだけドキドキしながら読み終えました。
とてもいい読後でした。
よかったです。

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2025年09月09日

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王道の刑事物!
こういう無骨な刑事が好きです
そしていつの時も誠実に仕事と向き合いたいです
たまたま“誠実”さがキーの小説を連続で読み…天啓か⁈

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2025年08月22日

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殺人事件の解決とヒューマンストーリーが併せて展開する。
お辺土巡りと併せて進むにでまた違った楽しみ方もできる。引退した刑事の事件解決への責任と執着は古来の仕事魂かと思う。

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2025年12月07日

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それぞれの心情をじっくり味わえる。刑事ストーリーだが、ミステリーというより、人間関係や、自分の人生を振り返る感じで、ゆっくりした気持ちでしんみりと味わえる作品だと思う。ハラハラとかはしませんが、ゆったりと楽しめます。

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2025年12月04日

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柚月裕子作品は情景描写が美しく、目の前に映像が広がるのでいつも映像化してほしいなという気持ちになる。
出てくる登場人物がそれぞれの生き方の中で、真っ直ぐでひたむきで、心を打たれた。

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2025年11月28日

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ナツイチのしおりを手に入れたくてあと一冊どうしよう…と迷っていたところ目に入ったので購入した。社会派ミステリーは普段あまり読まないので正直読み終えられるか心配だったけど、中盤から一気に読んでしまった!
主人公視点の四国でのお遍路が主なシーンで、そこに主人公の過去とか事件の進展が挿入されるのでちょうどよくシーンが切り替わって読みやすかった。感情のわずかな動きだけでなく、四国の景色とか空気感も感じ取れる繊細な文章だった。後者に関しては私が四国に行ったことがあるからかもしれないけど。
普段本格派もしくは新本格派ミステリーばかり読んでいるので、ラストはちょっと物足りなさを感じてしまった。

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2025年11月06日

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主人公の退職した刑事が過去と向き合いながら、事件解決を目指していくが、取り返しのつかないことをしてしまったとしても、妻やかつての仲間に支えられて救われていく姿が良かった。

後悔することがあったときに、そこに向き合うには辛く勇気がいるが、救われることもあるのだと思う。主人公にとって忌々しいものだった雨がラストは慈雨として感じられる変化に温かな気持ちになれた。

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2025年10月22日

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Audibleにて聴書。
ミステリーとしては普通なんだろうけど人間ドラマとして読めば傑作です。お遍路に行ったことのある人ならさらに楽しめるかと

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2025年09月10日

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ネタバレ

柚月裕子さんの描く刑事が好き。
渋くて、かっこよくて、憂いがある。
信念と愛がある登場人物たちがこの先も幸せでありますように。

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2025年08月27日

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ネタバレ

定年退職した刑事が、過去に自分が関わった事件が冤罪事件だったのではないかという疑念、後悔を抱えながらお遍路巡りをする中で、現在起きた事件が繋がっていく。

刑事の心の葛藤、苦悩が丁寧に描かれていたと思う。

柚月裕子さんの作品は初めて読んだけど、読みやすくて良かった。

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2025年08月11日

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 幼女誘拐陵辱殺人事件捜査と冤罪事件への対応を柱にした長編サスペンス。
          
       * * * * *
 
 警察や検察、中央省庁といった権力組織の「権威(メンツ) 第1主義」を問題視したものが柚月作品には多いように思います。
 たしかに「官僚は間違えてはならない」という強固な意識が現実に大きな問題を生むケースがよくあるので、テーマになるのは当然のことでしょう。

 ところで作者は多くの作品で、そんな「組織の論理」に立ち向かう人物を主人公にしているけれど、本作において、神場は財産を、鷲尾は職を、それぞれ失うことになります。 ( 別作品でも、例えば検事の佐方は内部批判に晒されたりしています。)
 リアリティを考えると、その流れになるしかないのかも知れません。

 でも柚月ファンとすれば、読後のやるせなさが続くのはつらい。たまには勧善懲悪で大団円にして、一息つける作品も読みたいなあなどと贅沢なことを考えてしまいます。戯言です。ごめんなさい。

 ともあれ心にズシリとくる作品でした。

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2025年12月01日

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旅の途中に出会った人々に時々泣きそうになりながら読んだ。
重い内容だが美しい小説だった。

刑事を定年退職して夫婦でお遍路巡り
我が家だったらケンカして3日は続かないだろう・・

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2025年12月07日

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ネタバレ

四国のお遍路巡礼と女児殺害事件が同時並行で展開する構成である。主人公夫婦の巡礼を通して、十六年前の過ちと後悔、そして過去と向き合う決意を固める。

ゆっくりと進む展開であるが、夫婦の絆と娘の出生の真実、元部下の成長など、主人公を取り巻く人間関係を丁寧に追う。巡礼を通した内省から、現在進行形で起こる事件の解決のヒントを得る場面は個人的に好みである。

気になったのは、以心伝心のやり取りが多かったことだ。私が空気が読めないだけか、家族ならまだしも、仕事仲間の思考や感情をあまり細やかに読むことができないため、少し現実から乖離したような印象を持った。警察という特殊な環境ならではの密な人間関係がなせる業なのか。

展開に隙がないし、お遍路と凶悪事件を絡める構成も良かった。登場人物の内面の描写も細やかだった。一方で、主人公・課長・部下の思考があまりにも似通っており、やり取りに若干の退屈さと非現実さがあったという印象もあったため、星三つとした。

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2025年12月02日

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まず全体として、ミステリというより人間の心模様を描いている物語という印象。

物語自体は、わかりやすい場面展開で、回収も早く読みやすかったと思う。

ミステリだと思って読んでいたからか、
結果わたしにはそこまでハマらず星3。

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2025年11月27日

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物語の展開は悪くない。骨太な警察小説に、一人一人が行動する理由が加わってミステリの枠に収まらない人間ドラマになっている。
ただ、展開が遅いと取るかじっくりと腰を据えて物語を描写していると取るかで評価が割れてしまう。個人的には評価は前者で、分かりきった真実を前に尻込みしてなかなか前に進めない……というもどかしさがどうしても合わない。もちろんこれがないとドラマが成立しないというのはわかっているが、刑事ドラマだけではない人間ドラマとしても魅力はあるのだからひと工夫欲しかった。

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2025年11月24日

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ネタバレ

読み終わった後穏やかな気持ちにはなったが、全体的に難しい話だった
神場夫妻のお遍路と純子ちゃん事件の進捗が同時並行で進んでいくが、関連性がどこにあるのかわからず、読んでいて難しく感じた

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2025年11月23日

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YouTubeで知って読みました。
哀愁漂う定年後の警察官の後悔の人生物語で、緩やかに穏やかに進んでいくので中盤までは思ってたんと違う…と居眠り読書になりかけましたが、後半も後半になるとぐっと動いて良かったです!どんでん返しとかではないのですが、じんわり温かい気持ちになりました。

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2025年10月28日

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お遍路を通して主人公が刑事人生の後悔と罪に向き合う物語。大切なものを守るために必要な強さを主人公から感じました。

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2025年09月26日

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お遍路と主人公の人生を重ねたストーリー。
綴られている言葉が美しい。
ミステリーというよりも人間ドラマ。
登場人物はやや昭和な感じ。
今の時代ならどのようなストーリーになるのかを考えてみるのも、読書からの気づき。
この作家さんの他の本も読みたくなった。

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2025年09月21日

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お遍路巡りを題材としつつも、警察小説。
広島の大上刑事のシリーズが思い出されたけど、今回は今回で人間味溢れる登場人物が描かれて、柚月ワールド楽しめる作品でした。

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2025年09月18日

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ネタバレ

母に借りた本。主人公が、お遍路の途中で出会う色入りな人から事件や人生のヒントをもらっていくストーリーが面白かったが、全体的に暗い感じで一気読みしたいような本ではなかったので勝手ながら星3。

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2025年08月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

・あらすじ
刑事を定年退職した神馬は妻と共にお遍路の旅に出る。
16年前に起こった殺人事件に関わった神馬はずっと後悔の念を抱き続けてきた。
お遍路を続ける中で己の罪に向き合っていく。

・感想
Audibleで視聴。
昭和が舞台なのかと思った。
それくらい古臭い人物像だったな…。
主人公やその妻は仕方ないとしても娘や後輩刑事とかのキャラ描写に違和感あり。
てっきり作者は70代くらいなのかと思いきや思ったより若くて驚いた。

主人公に好感持てなかったな。
退職してもう部下でもないのに「連絡をよこせ」とか命令口調で何様なんだろう。
こいつ恋人の父親という立場を利用してやがる…という感想しかなかったw
徹頭徹尾自分勝手な主人公だった。

ミステリーというより人間描写がメインの作品だったんだろうけどそのメインで描かれる人間に好感持てなかった。

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2025年08月27日

Posted by ブクログ

警察官を引退した身であれど、警察官として人生を生きた男の強い責任感とプライドを見た物語。
自分もこんな風に仕事に全うし、人生をかけて何かを果たしてみたいものだ。

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2025年08月24日

Posted by ブクログ

若者とは異なる魅力のある、内面からにじみ出る大人の渋い男性刑事。笑
最後までそんなイメージで読み進めました。

ストーリー的にはふつうの刑事ドラマ。。
だけど、正しい道筋や道理に従う仁義を貫くような展開に引き込まれました。
四国遍路の情景も見えて興味を持ちました。

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2025年08月23日

Posted by ブクログ

ストーリーは面白かった。
ただ、熱血警官たちが時代錯誤に感じてしまい、少し置いてけぼりというか感情移入が難しかった。
そして、主人公が警官として寡黙で尊敬できる人なのだろうけど、わたしはかなり苦手なタイプ。
妻や娘の立場になると、コミュニケーション苦手というより、昭和の亭主関白頑固ジジイという感じ。
自分の父親が真逆の性格で、仕事も責任感強いが家庭でも優しくて話しやすいので、主人公のような父親じゃなくて良かった。と改めて感じてしまった。
結果、ストーリーよりも奥さんの人柄が1番魅力的だった。
50代以降の人とかには刺さるのかなぁ?

お遍路参りに興味を持った。

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2025年08月20日

Posted by ブクログ

引退した元刑事が、これまでずっと寄り添ってきてくれた妻と一緒に四国八十八ヶ所の巡礼にまわりながら、過去の遺恨と向き合っていくお話。

妻の香代子の献身さあってこその夫婦観だなと思った。
主人公である神場は、昔ながらの昭和気質な男性というイメージで、不器用だけど、芯の部分にある真っ直ぐさがいいところ。
そんな神場と対照的なような形で描かれている香代子のあたたかさにこそ、「夫婦ってこういうもんだよね」っていうものを感じた。

あと、緒方は若さゆえもあいまって、正義感が強い、体育会系の青年という印象をもったが、「今どきにこんな青年はいるんだろうか?」っていうのが疑問だった。
「警察」という、厳かで、権力めいていて、常に正しくいなきゃならないような閉じた環境では、未だ本書で描かれるような体育会系の雰囲気が残っているんだろうかと素直に疑問に感じた。

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2025年08月17日

Posted by ブクログ

警察ものだが主人公が現場に一切現れず、捜査にも少ししか関わらない。お遍路を通して罪の意識と向き合う、葛藤する姿にページが割かれている。新鮮な気持ちで読みましたが、展開に富んだ話を読みたかったので星3です

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2025年08月04日

匿名

購入済み

刑事とゆうのはこんなに熱い気持ちを持っているのかと驚きました。

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2024年09月14日

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