ブックライブの高評価レビュー

小説・文芸の高評価レビュー

  • 十二支像を奪還せよ

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    中国系アメリカ人の大学生たちが、かつて英仏軍が北京の円明園から奪った美術品を北京に取り戻すお話。

    ルーツの曖昧な人間のアイデンティティや故郷への愛のあり方、故郷をどう定義するか、「アメリカン・ドリーム」への重責と、引き換えに背負うことになった寂しさや悲しみ……ケイパー小説といえど、メインで描かれているのは5人の主人公たちの青春のドラマ。
    揃いも揃って優秀すぎないか、というきらいはあるけど、最近アメリカの進学校のアジア系の比率が増えているという話も聞くし、アメリカのアジア系の理想像としてはしっくりくる設定なのかも。

    十二支像を奪還する旅路は、彼ら5人の過去、または故郷や未来を取り戻す旅である

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    2025年12月30日
  • エピクロスの処方箋

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    期待にたがわず素晴らしい本だった。

    前作の「スピノザの診察室」も同じだが、この本の主人公は、もちろんマチ先生なのだが、本当の主役は、マチ先生の前で、ゆっくりとひっそりと命を燃やし尽くしていく人々なのだと感じた。


    膵がんを患いつつも、自分の生き様を全うし、豊かな髪を守るために抗がん剤を拒否し、自分が納得する死を選ぶ今川陶子さん。

    人生の大先輩としてマチ先生に、人としての生き方を説きつつ、自身の臨終の二日前に、正味期限が3日間の和菓子をマチ先生のために購入していた。

    まさに本書に表現されているように「人は死と向き合った上で、それでも絶望とは距離を取り、なお他者に心を致し、思いを馳せること

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    2025年12月30日
  • 答え合わせ(マガジンハウス新書)

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    ・ボケという加害者、ツッコミという被害者。

    ・偶然の立ち話なので、ボケが何をいうかツッコミは知らない体でなければならない。

    ・共闘型の漫才が増えている。

    ・ツッコミが賢すぎると受けづらい。
    真空ジェシカガクは被害者感が上手い。

    ・漫才、漫才コント、コント漫才

    ・「そんなはずないやろ」という設定や状況のボケをツッコミ側が受け入れてしまうと、ツッコミがボケを信じすぎているように見える。
    それが嘘っぽい予定調和に繋がって、お客さんとの心理的距離が生まれる。

    ・自然な笑いを起こすにはお客さんに「嘘の設定」を背負わず割合は減らすべき。

    ・偶然の立ち話、打ち合わせゼロの体を守れるか。

    ・「

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    2025年12月30日
  • 晴れの日の木馬たち

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    言葉を大切にする原田マハさんが、構想10年と仰っていて読む方も、きちんと読まなくちゃと思い、普段なら読めない漢字は飛ばすのですが辞書で調べながら読みました。
    明治時代、大正時代に、私もタイムスリップしたかのように読めました。
    マハさんは今は亡き歴史上の人物に会わせてくれるので知らなかった人物への興味が湧きます。

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    2025年12月30日
  • 離婚弁護士 松岡紬(新潮文庫)

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    リーガルエンターテイメントですね!

    主人公の紬先生 ( 離婚弁護士 )のキャラが面白く、一気読みでした。
    新川帆立さんの主人公はみんな元気があって好きです。

    法律は人が作ったものだけど、人の価値観やライフスタイルが変わっても、法律はなかなか変えられない。
    ストーリーの中でも、同性カップルは日本では結婚出来ない。子どもを産んでも共同親権を設定することが出来ない。
    だから離婚ってなったとき理不尽な思いをするのは子ども。
    だからといって子どもを持つことをあきらめることもないはず。
    これからの課題でもあると思う。

    私も実はこの紬先生にお願いしたい状況にあります(^_^;)
    なので、すごく参考にな

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    2025年12月30日
  • 勝手な夢を押しつける親を憎む優等生と、東大は無理とバカにされた学年ビリが、現役合格した話

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    すっと自分に入ってくる言葉ばかりで、共感できた。小さい頃、勉強ができなくて叱られたり、どうしてできないのか詰められたけど、それが当たり前だとずっと思い込んでいたから、出てくる人たちが羨ましくなる。
    今からでも遅くないのではないかと思わせてくれる。モチベーションが高まる1冊でした。

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    2025年12月30日
  • キッチン常夜灯 夜ふけのオニオングラタンスープ

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    今年の読み納め本。『キッチン常夜灯』シリーズ第4巻。今までの若い女性達とは異なり、年齢も凄く近くて、会社に対する考え方や将来的なことの悩み等とても共感できる、鳥羽 いつきが主人公の話し。

    毎回登場するフランス料理に思わずお腹が鳴ってしまいそうになりますが、今回は今までと違ってヨダレがこぼれそうになる描写が多くて、決して夜中に読んではいけません❗️

    全体的にとても共感できる話しだったので、特に印象に残った話しはありませんが、食べてみたい料理は、アッシュ・パルマンティエとシュー・ファルシです❗️

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    2025年12月30日
  • ボヴァリー夫人

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    前半でやめずに最後まで読んでとても良かったです。細波のような何事も起こらない前半が荒波のような後半を引き立てる。数多くの語彙と比喩と引用による圧倒的な表現力。風景から人の仕草にいたるまで細部に渡る細かな状況描写は、当時のフランスの田舎町の映像を脳裏に映します。そして、複雑な禁断の恋と破滅に向かう心理描写は、まさにフランス文学の傑作。とても読みやすい素晴らしい訳だと思いました。

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    2025年12月30日
  • 家族

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    読後、直木賞の候補になってました。

    尼崎の事件がモチーフの、圧倒的な読み応えのある小説でした。
    あまりにも、あまりにもですね、主人公たちが他の家族を乗っ取っていく様子が
    エゲツなくてですね、いたたまれず、いったん本をおいてしまったほどで。

    もう、マジで怖かったし。ちょっと語彙が崩壊してるんですが。
    普通の善良な家族が、魔に魅入られたような取り込まれていく。
    そんで、結末も不穏なんですよ。
    オススメです。もう一回読みたくなってきた。怖いけど。

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    2025年12月30日
  • プロジェクト・ヘイル・メアリー 下

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    最高だった!!!もうロッキーとグレースの友情に拍手!!途中の船の構造だったり培養の経過など、わかりやすく書いてくれているんだろうけど難しい描写が多くなんとなくで理解してしまっていた。
    過去と現在でどうしてこうなったのか迷うことなく理解でき、読みやすかった。
    途中で地球はどうなってしまうのか、グレースとロッキーは生き残ることができるのか、どちらにも転ぶことができるストーリー展開であったからこそ最後まで展開が読めず、ハラハラした。


    ネタバレ
    最初地球を救うためにストラッドから強硬手段をとられ、選ばれたくなかったグレースが最後、自分の命ではなくロッキーとロッキーの星のために助けに行くことを選んだ

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    2025年12月30日
  • ヒロシマ・ノート

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    学生時代から何度か読み返してきた本だが、手元に見当たらず買い直した。
    『ヒロシマ・ノート』は、1963年、参加団体の政治的立場の違いによって分裂した原水爆禁止世界大会を、現地で苦々しい失望とともに取材した大江健三郎が、その後に重ねた数度の広島訪問を通して、人の生き方について考え続けた記録である。そこで出会った被爆者や医療現場で働く人々は、希望に陶酔することも絶望に沈むこともなく、きわめて現実的で忍耐強い態度で日々暮らしている。
    今読んでも、原爆投下から約20年後の社会状況が生々しく伝わってくると同時に、それからさらに60年を経た現在においても、核兵器を廃絶できていない現実や、近年の大規模な自然

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    2025年12月30日
  • 贖罪

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    止まらない負の連鎖、湊かなえの書く後味の悪い作品マジで大好き。言葉の鋭さも良い
    PTAの回が好きでした

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    2025年12月30日
  • ラブカは静かに弓を持つ

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    ネタバレ

    今年読んだ本で一番面白いと思った。
    浅葉先生とチェロ仲間たちの人柄が良すぎて、この人たちを騙してるんだって思ったら苦しすぎて毎日吐き気が止まらなくなりそう。この人たちに軽蔑されたり、浅葉先生の夢の邪魔をしてしまうくらいなら自分も会社の重要なデータを消すというかなり大胆な行動に出てしまうかも。だからこそ呆気なく浅葉先生に正体がバレたシーンは本当に苦しくなった…
    感情移入しすぎて一気に読んでしまった。

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    2025年12月30日
  • 本日は、お日柄もよく

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    ネタバレ

    困難に向かい合ったとき、もうだめだ、と思ったとき、想像してみるといい。
    三時間後の君、涙が止まっている。
    二十四時間後の君、涙は乾いている。
    二日後の君、顔を上げている。
    三日後の君、歩きだしている。

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    2025年12月30日
  • ザ・ロイヤルファミリー(新潮文庫)

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    ドラマ版から入りました。
    継承をテーマにした物語。
    競馬は血統のストーリーであるのだけど、その血統を作ってきたのは紛れもない人間。勝負にかける思いを受け継ぎながら、馬に夢を乗せる。
    競馬を知らない人は、博打のイメージが強いかもしれないし、もちろん賭け事なんだけど、一言では言えないドラマがある。
    ウマ娘とか、マキバオーとか、これまで競馬を題材にしたメディアはいくつかみてきたのだが、それに関わる人間をより映し出した作品だと思う。
    これまでみてきた作品だと、勝つこと、負けることは、馬自身の問題で、周囲の人はサポートする側という印象が強かった。
    この作品は、競馬の綺麗事だけではない話も織り交ぜながら、

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    2025年12月30日
  • エピクロスの処方箋

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    前作『スピノザの診察室』を読んでから約2年経っての続編

    分かりやすいし読みやすくて、前作の印象と変わらないと言えば変わらないけど、読んでよかった

    ストーリーやら展開で読ませるエンタメ小説ではない(と思う)ので、忘れた頃にまた読もう


    前作では気づかなかったけど、発行元の水鈴社という小さな出版社も気になった

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    2025年12月30日
  • パラ・スター <Side 宝良>

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    ネタバレ

    side百花、side宝良両方読むと、ふたりは真逆のタイプなのにお互いが唯一無二で親友を超えた存在なのが伝わりました。
    宝良は普段はそっけないのに、百花が呼ぶなら世界のどこでも助けに行く。と言い切る愛が重めなところがすきです。

    準決勝の前夜に七條選手と宝良が話すシーンは、読みながらひとりの車いすテニス選手のことを思い出しました。
    その方はパラリンピックの試合の前日SNSで、明日の試合はテレビ放送はないらしいです。何のためにメディアに出演してきたかわからなくなりそう。と投稿されていました。
    確かに始まる前は特集が組まれ、注目選手がたくさん紹介されていたのに、実際始まるとやはりパラリンピックはオ

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    2025年12月30日
  • リバース

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    面白い!男が主人公だからなのか、他の作品ほど人間の嫌な描写が少なく読みやすかった。ラストはあっぱれ。

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    2025年12月29日
  • 天路の旅人(下)(新潮文庫)

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    西川一三とは、如何なる人物なのか。
    そして我々にとって、旅とはなんたるものなのか。

    西川という人物を世間は、あるいは読者は、
    そして実際に関わりを持った多くの人々は
    どのように評し、何を思うのだろうか。

    "真面目" "勤勉" "奇人" "頑固"
    "偉大" "勇敢" "一途" "寛大"

    良いものもあれば、それは悪いものもある。
    この作品に触れれば当然、その勇敢さや目標への遂行力の高さに自然と目がいくだろう。

    だが、しかしどうだろう

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    2025年12月29日
  • 新釈 走れメロス 他四篇

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    著者による名作の新釈(おもしろ改編)。森見さんの作品は気になるものは何作かあったけど、今作が初めて。出てくる人物がなかなかの曲者揃いで、好みの文体、テンポ感だった。短編が単体で存在しているのではなくて、全体がゆるーく繋がっているのも好み。
    一番好きなのは「走れメロス」かな。キャラや設定がぶっ飛んでいて一気に駆け抜けていく感じが面白かった。百物語は原作を読んでみたい。
    最近走れメロス関連の本を読むことが多いな

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    2025年12月29日