ブックライブの高評価レビュー

小説・文芸の高評価レビュー

  • 烈渦 新東京水上警察

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    碇と共に捜査をするうちに、刑事レベルで動き始める礼子を疎ましく思う湾岸署刑事。
    その礼子は日下部から完全に碇への想いを隠さず爆進中。日下部は湾岸署の事務員・中堀景子と結婚すると言いだして…

    台風の最中、湾岸ウォリアーズとの決戦がハラハラしっぱなしでした。
    特に、母が危篤なのに駆けつけられない日下部がキレたシーンが印象的でした。公安系の方はそうなんですよね…

    上条と大沢の絆が思ったより深くて驚きました。別な方向で協力しあって欲しかったです。

    0
    2025年12月07日
  • 奇跡の人 The Miracle Worker

    Posted by ブクログ

    れんが成長していく過程がもっと見てみたい。普通とは違う高度な教育を受けてきた安が固定観念を打破していく過程がれんの成長が見せてくれる。読んだり、聞いたり、話したりすることがありがたいことだと思う。

    0
    2025年12月07日
  • 蕎麦湯が来ない

    Posted by ブクログ

    自由律俳句というものに初めて触れました。

    ふふっとなる感じで面白いです。
    私は全シリーズ読みたいと思います。

    0
    2025年12月07日
  • YABUNONAKAーヤブノナカー

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ①むむむ、難しい⋯長岡さんのセリフが⋯私は頭の回転が遅いから、会話をしたら長岡さんに見下されるんだろうな、と、苦手意識を抱きながら読んだ。社会問題に強い憤りを持ち、怯まず世間にそれを訴える。恋人や家族という最も親しい人とへの熱量と、被害者やマイノリティ等の不利益を被っている人たちへの熱量が同じで、そういう人たちを助けることに労力を惜しまない。その必死さがなんだか痛々しくなってきて、憧れや尊敬と同時に、疎ましさの感情も沸き起こる。私は横山さん寄りの人間だけど、長岡さんのような人とは付き合いたくはないな⋯と。遠くで、あの人スゲーと言ってるくらいがちょうどいい。
    ②長岡さんがムエタイに惹かれ、五松に

    0
    2025年12月07日
  • キッチン常夜灯 ほろ酔いのタルトタタン

    Posted by ブクログ

    今回はデザート回!美味しそうなデザート多めで糖分吸収したくなった〜
    仕事で悩むのはやっぱり人間関係。上司の関係で悩むのもとても共感した。
    仕事で悩んだら食で発散!キッチン常夜灯行きたい!!シェフ!私にも一品作ってください!!

    0
    2025年12月07日
  • さよならジャバウォック

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    面白いというか、楽しかった!
    最初は重たい始まり方だったけど、ジャバウォックという架空のちょっとモンスター的要素と愉快なキャラ達が物語を和らげミステリーがだんだんユーモア溢れるファンタジーになっていって、ほぼ一気読みしてしまった〜後半の亀がルーシー夫妻に送られてきた時のスイッチが入る感じ、たまらん!桂凍郎の思惑がわかった瞬間、でもその上をいくラスト、面白い作品が多いからこそ厳しいレビューが多いけど、私は大満足でした。
    あと、物語の展開だけじゃなくてちゃんと考えさせられる部分もあって今の時代にも則していた気がする。桂凍郎の「人が難しいのは、種と同じぐらい個も重要に感じているからです」っていうセリ

    0
    2025年12月07日
  • 雪のなまえ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    いじめを受けていたという事実を知った両親が
    それぞれに事実とどう向き合っていくのか
    生活環境が変わった少女の気持ちの変化を描いたものです。

    父親と娘が母親と離れて暮らすってフィクションだなぁと
    思いましたが、読んでいるうちに共感できる気持ちもあったり。
    あぁ、不器用なりの努力をしているんだと。
    父親に対する印象が最初は悪かったです。正直。
    だけど、途中から可愛い存在になっていました。
    母親が弱音を吐くシーンには心を揺さぶられました。
    わざとらしくなくそういう細やかな人物像を描ける作者さんなんだと思います。

    0
    2025年12月07日
  • 花神(下)

    Posted by ブクログ

    革命は、思想家が始め、その思想を周囲を巻き込みながら戦略家が定め、最後は技術者が整備する。
    変革は、そういうフェーズに分解できる。
    世に棲む日日に始まり、竜馬がゆく、燃えよ剣、この花神、飛ぶが如く、そしてその先の坂の上の雲という流れで読んできたが、やはり維新史・明治史最高です。

    0
    2025年12月07日
  • 帰れない探偵

    Posted by ブクログ

    「今から10年後くらい先の話」ではじまる。
    自分の事務所に帰れなくなった探偵の話。
    仕事、生活が淡々と語られていく。

    滞在先の事務所もだけど、自分の国にもある事情から帰れていない。
    よくある「探偵モノ」とはちょっと違う。

    依頼任務や生活が描かれているが
    探偵の仕事である秘匿性から、どこの国の仕事なのかなどが明記はされておらず断片から想像するしかない。
    探偵連盟から任務を課され淡々とこなしていく、探偵は一箇所にとどまることはなくどこにいっても異物として存在する自分、帰れない国、自分が帰りたいのかもわからず、仕事も何故今ここで自分がこの仕事をしてるのかも揺らぐ
    ずっと旅をしている。漂っている。

    0
    2025年12月07日
  • ガダラの豚 2

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    まさかの急展開で、3巻をすぐに読みたくなりました。
    シオリが生きていたとは想像していなかった。

    マジックにトリックがあるように、呪術にも裏が
    あるということ。
    呪われたという人間の思い込みで衰弱することも
    なきにしもあらず。

    病は気からという言葉もあるので気の持ちようって
    大事というか、生命すら左右してしまうのかと。

    0
    2025年12月07日
  • 黒い家

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    人間の狂気 金のためなら殺しも厭わない狂気の殺人犯の罠に保険社員が落ちていく…。

    結果幸子は死んでしまったけど、それは
    終わりの始まりに過ぎなかった?という最後のオチもかなり不快でこれぞイヤミスという感じで
    良かったです。
    幸子のようなひとが現実の世の中にいるのかもしれない。
    ゾワゾワしながら読みました。

    0
    2025年12月07日
  • コールドゲーム

    Posted by ブクログ

    同級生への復讐 自分にはたいした事ない事でも、
    他人には大切な事かもしれない

    あんなに酷いことをしたのに加害者は覚えてないものなんでしょうか?10代、学校という狭い空間、若気の至り、やらないとやられる側になる…


    最後の展開も
    復讐に走った両親の想いも分からなくもない。
    子供を失った気持ちは計り知れない。

    いじめという重い内容でしたが、スルスル読めました。



    0
    2025年12月07日
  • ツナグ 想い人の心得(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    やはりツナグは、辻村さんらしい作品だ。
    大切な人の死というショッキングな出来事について語りつつも、最後は温かく希望の見える終わり方で締められている。読者も含めて誰もが経験する出来事だからかもしれない。

    毎回尊敬するのは、連作短編という短さで登場人物それぞれのケースについて深く掘り下げて、しっかりと着地していること。
    時々うまく行き過ぎてご都合主義的な展開に感じることもあるが、すべて使者に繋がることと同じ「ご縁」によるものだと思えば、本作においては不思議な力が働いたのかもと納得してしまう。


    前作の7年後、使者としても社会人としても成長した歩美。
    本作を読み終えてから前作を思い出すと、あの頃

    0
    2025年12月07日
  • 身から出た闇

    Posted by ブクログ

    面白かったです。(怖すぎる!)角川ホラー文庫の作品をもっと読みたくなりました。SNS、エレベーター、橋、謎の数字、、、どれも短編ですが充分怖がらせてもらいました。

    0
    2025年12月07日
  • 木曜日にはココアを

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    短編12個からなる話。それぞれの話が面白く、次々に読んでしまった。最初のココアさんの話には続きがあるだろうと、先を知りたい気持ちもありより読む速度が上がっていた。最終的にはそれも昇華されて、まだ続きがあるなら読みたいと思った。
    短編はあまり入り込めずに読み終えてしまうものという印象があったものの、今回はそんなことなかった。

    0
    2025年12月07日
  • マーブル館殺人事件 下

    Posted by ブクログ

    下巻では、上巻で張られた伏線が一気に回収され、怒涛の展開に引き込まれていくのが本当に楽しかったです。 作中作と現実の二つの事件が、予想もしない形で絡み合い、最後に鮮やかな読後感を残してくれました。これは何度も読み返し、構成の巧みさを味わいたくなる一冊です。 今回、前作2作を未読のまま読み始めましたが、シリーズを最初から読破し、その上で改めて『マーブル館殺人事件』に戻ってきたいと思っています。また、同じ著者の他の作品にも手を伸ばし、彼の仕掛ける新たなミステリー体験を楽しみたいです。

    0
    2025年12月07日
  • マーブル館殺人事件 上

    Posted by ブクログ

    本作は前作2作に続くシリーズ作品ですが、物語は独立しており、既読でなくても問題なく楽しめました。
    最大の魅力は、主人公が編集者として読んでいる「作中作のミステリー小説」と、その原稿を巡って現実で起こる「もう一つのミステリー」という、二重構造になっている点です。同時に2つの謎を追体験するのは初めてで、この斬新な構成に強く引き込まれました。

    0
    2025年12月07日
  • 蝋燭は燃えているか

    Posted by ブクログ

    前作の『星くずの殺人』から帰ってきた女子高生にスポットを当てたストーリー。今回は金閣寺を皮切りに京都が大大大炎上し、周(あまね)がその事件を追いかけていく。

    本作のスポットライト…テーマも重めだった。
    マイノリティを叩くマジョリティという構図。マジョリティはマイノリティを助けるべきだという構図。マイノリティはマジョリティに迷惑をかけないようにすべきだという構図。
    この世界は多数派に合わせて成り立っている。

    読んでいて、痛いほど感情移入ができたし、有数の観光地でもある京都が炎上する場面は応仁の乱さながらだった。

    次回作が出るとしたら周が大学生になった後になるのかな?楽しみ!

    0
    2025年12月07日
  • 人質の朗読会

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    戦争やテロ、災害などでたくさんの人が亡くなる悲しい出来事が起きたとき、私たちはつい、その出来事の大きさを「量」で測ろうとしてしまう。十万人が亡くなった、数百万人が被害にあった――そんな数字のインパクトで、悲劇の大きさを捉えようとしてしまう。

    『人質の朗読会』は、冒頭で「テロによって人質に取られていた8名は全員亡くなった」と告げられるところから始まる。彼らの死後に発見された、朗読会の様子を収めた記録テープがラジオで放送されることになり……という導入で、読者は最初から「登場人物のいく末」を知らされたまま、物語を読み進めていくことになる。

    そこで強く感じるのは、「彼らは確かに生きていた」という、

    0
    2025年12月07日
  • ハーモニー

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    伊藤計劃の長編の素晴らしいところは、「人間を人間たらしめるのはなにか」という本質を突きながら、常に“社会的生物としての人間”という集団にフォーカスしている点だと思っています。

    長編第一作『虐殺器官』では、「言葉」が虐殺のための臓器として描かれていました。デマ、欺瞞、対立──それらは言葉によってもたらされ、人間は集団の中でいかに安易に誘導されうるか、その危うさが描かれていたように感じます。

    今作『ハーモニー』では、大災厄を経た後の社会が、WatchMe に代表される総監視社会・究極の合理社会として描かれ、その中に生きることについての思考実験のような要素を強く感じました。WatchMe による

    0
    2025年12月07日