小説・文芸の高評価レビュー
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Posted by ブクログ
大変面白く読んだ。日本文学がこんなに世界で活躍するとは…隔世の感あり。旅行先としても大人気だし…わたしが子どものころは考えられなかった。時代は変わりますね。
2025年6月時点のイギリスの翻訳文学トップ50のうち23作が日本語作品だった(p33)とは驚き。
川上未映子のインタビューでの発言が興味深い。
「川上は村上の賞賛を得ていただけではなく、2017年には村上に対してその創作や世界観に深く切り込んだロングインタビューを4回に分けて行っている(日本では『みみずくは黄昏に飛びたつ』として新潮社より刊行)。おこでの大作家に対する鋭い質問とやりとりが、英訳書の発売前にアメリカで人気のウェブ文芸誌「 -
Posted by ブクログ
毒親から 8歳の妹 律を守るため、一緒に家を飛び出した 18歳の理佐は、隣町で「鳥の世話じゃっかん」と付記されたそば屋に職を求める。蕎麦粉を挽くための水車小屋に住んでいたのは、なんとしゃべる鳥ヨウムのネネ…という魅力的なスタートで始まる長編小説。1981年から始まる10年おきの 4章を経て、8歳だった律は 38歳に。決っして楽な半生ではなかったろうが、姉、そば屋のご夫婦、画家の杉本さん、恩師の藤沢先生、そしてネネ、様々な人(と鳥)に助けられ、支えられ、「みんなの良心の集合が自分だ」と言える人生は、今の世界が失いつつある豊さに満ちている。「誰かに親切にしなきゃ、人生は長くて退屈なものですよ」
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面白かったので殴り書き
性癖ってカジュアルな話題っぽいけど、実際はその人の根幹をなす部分だと思う。自分も少しアブノーマルな性癖を持っていて、下ネタトークに入れなかったり、好きなものがギャグっぽく描かれたりして疎外感を覚えたことがあったので、共感しながら読めた。
自分の性癖はそれなりにメジャーで仲間もいる。だけど、この作品の夏月や佳道のような人たちはとてつもなく少数派で、自分みたいな人間よりはるかに深い孤独を抱えているだろう。だからこそ、軽々しく分かり合えるとか、さらけ出してみようとか、とてもじゃないけど言えないよなと思う。
夏月と佳道がセックスの真似事をして笑うシーンはなんというか痛快だった -
Posted by ブクログ
ネタバレ様々な事情(事故や自死など)で損傷してしまった遺体を復元することを専門にした部署に所属する納棺師たちのお話。
「おくりびと」や「ほどなく、お別れです」などといった、人間の最期を看取ることをテーマにした作品もあることから、わりと世間には認知されている仕事かもしれない。
認知されている仕事ではあるものの、ひとの「死」を扱う仕事であるために忌避されがちな側面もあると思う。
ある意味では他人の不幸を商売にしているとも言えるので、そう思う気持ちもわからないではないけど、世の中の仕事の大半は大なり小なり人間の不幸や不便をきっかけとしたものだと思うので、その理屈で納棺師の仕事を否定するのはナンセンスなんじ -
Posted by ブクログ
ネタバレ北町貫多が小説家として認知されるまでの期間(芥川賞候補になるまで)が描かれています。
中年に差し掛かった北町貫多自身の小説家としての仕事や才能に対する期待と不安が、事あるごとにオセロのように逆転していく心情風景と、子持ちの風俗嬢と女性新聞記者への一方的に岡惚れする心情風景とが相まって、歪んだ四重奏みたいになっていて飽きさせません。
この「歪んだ」というのが西村賢太の持ち味であることは言うまでもありません。
西村賢太の作品でも個人的に「一夜」は好きな作品であったので、その誕生秘話?みたいな描写はとても興味深いものでした。
「雨滴は続く」は特に顕著だったと思うのですが、西村賢太の私小説がなぜ -
Posted by ブクログ
アイルランドの昔の話だろうと読み始めたら、舞台は1985年代でわずかまだ41年前の事だった。読後、本書では”グッド・シェパード教会”となっている"マグダレン洗濯場”を調べてみた。”マグダレン洗濯場”とはどこかで見聞きした記憶がある。映画だっただろうか?
"マグダレン洗濯場”は政府とカトリック教会が後援していて、恵まれない少女や女性が事実上監禁され、働かされ、虐待を受けた施設だったとある。200年以上も存在し、閉鎖されたのは1996年!アイルランドの闇を思わずにいられなかった。
ここまで書いたレビューを止めて、もう一度本作を最初から読みなおした。訳が堅く感じられて(久々の外
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