ブックライブの高評価レビュー

小説・文芸の高評価レビュー

  • エピクロスの処方箋

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    心が洗われるようだった。

    前作同様、みんながそこで息をしている。
    感動して涙が出る、という感じではなくて
    その人たちの人生に、死に触れたような気がして自然に涙が溢れていた。

    『寅重さんが、うまそうにカツ丼を食べている姿を見てみたい。』
    医師としてではなく、人対人として出た言葉なんだも思う。

    出来るならば、また、マチ先生の日常に触れさせてほしい。

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    2026年02月09日
  • スピノザの診察室

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    もっと早く読みたかった。
    と、思えた本でした。

    京都の風景が見えた。色んな甘味もすごく気になった。
    なにより登場人物みんなに息があり、熱があり、そこで生きているような感覚があった。

    『がんばらなくても良いのです。ただ、あまり急いでもいけません。』
    マチ先生は38歳。
    どんな38年を生きたら、こんな温かい、大きな人間になれるのだろう。
    一欠片でもあやかりたい。
    そして、できることなら、私の人生の最後もマチ先生に看送ってほしい。

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    2026年02月09日
  • ほどなく、お別れです 思い出の箱

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    シリーズ第三弾。
    坂東会館社長の甥である小暮さんが入社し、利益を重視した「キャンペーン」を提案する。
    でも、漆原さんと美空の気持ちは変わらない。
    やっぱり、亡くなった人と遺族の気持ちを一番に考えて葬儀を執り行う場面に心があたたかくなる。
    けれど、読み進めていくと小暮さんにも悲しいお別れが…。

    これまでに自分が向き合った別れと、これからの人生で避けられない別れについて改めて考えることになった作品でした。

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    2026年02月09日
  • アフターブルー

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    心に傷を持った、5人の納棺師が主人公の話。章ごとに視点が変わる。

    シンプルに、とても面白かった。
    そしてこれが著者が初めて書いた小説ということに驚き。
    商業作家ではないのにこの業界への詳しさって…色々背景を想像してしまう。
    この著者、なんとなく女性なのではないかと想像してしまうけれど、ご自身の詳しいプロフィールは公表していないという。
    そして、小説を書いて賞をとり、出版されたことを家族にも話していないとコラムで書いてらした(言いそびれたとのこと)

    次の作品もとても楽しみ

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    2026年02月09日
  • 火星の女王

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    NHKのドラマ「火星の女王」を観て面白かったので、原作も読んでみた。ドラマと違っているところもあったが、ドラマとはまた違う展開が面白かった。
    各章に登場人物の名前がついているので、誰の視点で書かれているのかがわかりやすくで話の内容がすーっと入りやすかった。

    人類が火星に移住して40年後の西暦2125年の火星と地球が物語の舞台。後100年くらい経ったら、火星とまではいかなくでも月への移住計画が進んでいるかもしれないなぁと思いながら読み進めた。

    大気のない火星で生きて行く人たちの姿も興味深く描かれている。例えば、
    火星に住む人は、タグと呼ばれる小型のチップを埋め込まれてISDAに管理されている

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    2026年02月09日
  • 独断と偏見

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    ニノの本、しかも新書ということで気になり手に取った。ニノの声で脳内再生され、とにかく読みやすくあっという間に読み終わった。その中で『10やれるのに3までを求められているとなった時』の考えが心に残っている。20代の私は10任されない意図よりも、やりたいのにできないもどかしさやある種の怒りを持っていた。過信してただろうし、やり遂げた未来の自分に会いたくて仕方なかった。本書にあった『いちばん質のいい3にしよう』という考え方に、今は魅力を感じられるようになっていた。周りもきっと意図があったし、私を大事にしてくれていたのだと思えた。読むタイミング、環境によって捉えが変わるだろう。また再読する、お守り本と

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    2026年02月09日
  • 藍を継ぐ海

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    名作NHKドラマの原作「宙わたる教室」の著者の直木賞受賞作品。
    5編の短編からなる。タイトルは5編目。

    テーマは陶器の土、オオカミ、原爆遺品、隕石、そしてウミガメ。
    科学者らしいテーマに着目しながら、
    人間愛も語る。

    やはり秀逸はタイトルの藍を継ぐ海。
    海亀の海遊に、島を飛び出した腹違いの姉を重ねる。
    中学生の自身の未来を重ねる。
    海亀が産卵に上がる島の美しさは、想像できないが、想像したい。

    それ以外の登場人物、それぞれこだわりがある。
    地質に、土に、犬に、長崎の原爆で破壊された浦上天主堂の像に、
    隕石の命名に、、、

    大きな宇宙と小さな人間の思い。
    なんか、大きくて小さくて、いい。

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    2026年02月09日
  • 光と糸

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    〜世界はなぜこれほど暴力的で苦痛に満ちている?
    と同時に、世界はなぜこれほど美しいのか?〜

    人間の暴力性に真っ向から向き合って、文章で戦うハンガンさん。
    世界が平和と反対方向に向かっているような気がしてならない今、読めてよかった。
    最初の方は2024年にノーベル文学賞を受賞したときの講演の全文。
    彼女がこれまで世に出した書籍がどういうプロセスで書かれたのかがわかって、またいろんな本を再読したくなった。
    中盤はエッセイ、そして後半は日記。
    庭木にアブラムシやハダニがついて、殺虫剤を噴霧したら全部枯れてしまったり、何匹もいたはずの虫が消えていて悲しんだり、花が咲いて喜んだり、花が咲かずに残念がっ

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    2026年02月09日
  • 誘拐

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    真昼間の美術館から十歳の少年が消えた。P分署からロマーノとアラゴーナは誘拐事件として操作を進める。一方、ロヤコーノ警部はアレックスと調べていた空き巣事件に奇妙さを感じていて……シリーズ2作目

    「21世紀の87分署」と名高いイタリア発ミステリのシリーズ2作目。
    前作に続いてそれぞれのプライベートがしっかりと描かれ、事件そのものよりむしろそちらが楽しみなシリーズ。
    あと、今回は合間に入る詩的な表現がとても良き。好き嫌い分かれそうだけど、私は好きだなー。→

    ラストは衝撃。これ、国内作品でやるとまぁまぁ批判されそうな……いや、(最近の国内ミステリあんまり読まないから)知らんけど。

    海外ドラマ風で

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    2026年02月09日
  • 52ヘルツのクジラたち【特典付き】

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    ネタバレ

    以前町田そのこさんの作品で読んだことがある、「宙ごはん」が家族についてのストーリーだったので、それに似たようなものを最初感じたが、全く違ったものだった。
    主人公のキナコの壮絶な過去は、最初の村中へのビンタからの始まりから想像し難いほど、絡まりあって深いものがあったことがとても印象的。
    縛られていた両親から離れて、そのままハッピーエンドかと思いきや、そうはいかないのが現実なんだと感じることができた。正直、キナコの過去に関しては美晴がいなければ読み進められなかったと思う。
    もちろん不倫は断じて許されるものではないが、アンさんによる手紙や噂を広めたシーンでは、主税の行動力による心強さに頼ってしまい、

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    2026年02月09日
  • リバー 上

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    群馬が地元なので、詳細な描写が嬉しかった!
    読みやすい文章で、分かりやすく、イメージしやすい。
    警察組織も、普通の会社も似ているなぁと思いながら、読みました。

    ワクワクと緊張が、読むのを辞めさせない。
    面白くて、次の展開が知りたくて一気読みでした。

    どっぷりと作品に浸れる、そんな本です。

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    2026年02月09日
  • 羊の怒る時 ――関東大震災の三日間

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    ネタバレ

     震災時の朝鮮人虐殺事件は、風化し忘れ去れろうとしているし、今も多くの人にとっては、忘れたいのだろう。日本人がいかに愚かな民族であることの証明でもあるのだから、歴史の改竄の厭わない政党も出てきている。
    「日本人一般が日常の教養において如何に浅薄だることを暴露した」「人種的偏見というものは、人が自覚するよりももっと深い所に根を持っていて、想像以上に凶暴なものだ」
     遠い過去の話ではなく、今やSNS、フィルターバブルを起点として、民衆の日常思考の劇症的な毒性化が至る所で起きている。煽る参政党。
     教養が敗北し、民主主義が崩壊しつつある。
    多くの人に、読んでもらいたい。

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    2026年02月09日
  • 詩人になりたいわたしX

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    4時間ひたすらページをめくった。詩を綴ることで、自分を保ち、解き放ち、戦い、守ろうとするシオマラの言葉が纏っている力に圧倒され続けた。厳格で信心深いクリスチャンの母は、もはや恐怖をおぼえるモンスターのような存在だったが、シオマラは最後まで屈せずに自分を捨てなかった。

    大人たちに抑圧され、誰にも言えない悩みを抱えながら、人知れず必死に生きている中高生にずどんと力強く響くような作品なんじゃないかな。言葉にするのは憚られる本音も、大人が語ろうとしないことも、シオマラはときにストレートに、ときに婉曲にこの本に綴る。だから心がえぐられる感覚にもなるし、心の奥底にゆっくりと降りていっているような感覚にも

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    2026年02月09日
  • キッチン常夜灯 真夜中のクロックムッシュ

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    ゆっくり、は時に難しい。待つことも、一つの才能である。働く中で人間と人間に揉まれながら、しんどさを抱えながら、私はそれでもしがみついて生きていきたい。そんな気持ちが高まった作品。

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    2026年02月09日
  • ようこそ、ヒュナム洞書店へ

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    もし中学生になった子どもに推薦したい本をいくつか選ぶ機会があったら、そのうちの1冊に選ぶかな。
    人生に弱気になった時、そっと寄り添って読み終わったころには大丈夫と思える本。
    心地の良い居場所があるということが人生において本当に大事なんでしょう。

    登場人物がみんな誠実で、メモしておきたい言葉がいくつかあり、親子の距離感もある程度は大事だと再確認。

    日本の本なのかな?と思うほど韓国と日本の状況や感性に違和感がなかった。

    あえて言うなら登場人物の名前になかなか馴染みが持てず、しばらく時間があくと、この人だれだっけ?と前に戻ることがあったのでもう少し登場人物の説明文が充実しているとよかったかな。

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    2026年02月09日
  • ようやくカナダに行きまして

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    光浦さんの異文化に対する素直な驚きと
    感想がすごく面白かった。
    何歳になっても挑戦する姿勢に尊敬の念を抱くとともに、自分も何かやってみたくなった。

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    2026年02月09日
  • あの家に暮らす四人の女

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    シスターフッドものがお好きな方は、きっと楽しく読める作品だと思います。
    女性同士で語り合ったり何かに取り組んだりする作品を好んでよく読む私は、「自分も''あの家''に暮らしていたら...」と、自分ごととして楽しく読み進めていました。
    全体的なストーリー、文章表現など⭐︎4かなと思ったのですが、最後の数行で心打たれ、⭐︎5をつけました。
    小説に救われる、勇気をもらう、本当にあるなとあらためて感じさせられた一冊でした。

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    2026年02月09日
  • ようやくカレッジに行きまして

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    これもめっちゃ面白かった。
    いやー大変だわね。それをやり切ったんだから素晴らしいことよ。
    これからもいろいろなものに挑戦して、奮闘記出して欲しい。

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    2026年02月09日
  • あなたはここにいなくとも

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    おつやのよると、先を生くひとが良かった。
    おつやのよるの、鶏肉のすき焼きの思い出が切なすぎる。
    子どもには、どんなことでも、自分と人とが、その家庭のあり方が違ったとしても、『へぇそうなんだ』と受け止めて欲しいと強く思った。
    でも、大人でもすぐ言ってしまいがち。変わってるねって。でもそれぞれみんな変だし、変だと思うことも違う。杓子定規にはなりたくないなぁと思う。

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    2026年02月09日
  • お梅は呪いたい

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    読み始めはホラーかなと思ったらしっかりコメディでとても面白かった。
    終盤になると少しホロっとくるところもあり色々な要素がある小説
    嗚呼、あの時のあの人が!となる感じも良かった。

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    2026年02月09日