【感想・ネタバレ】ようこそ、ヒュナム洞書店へのレビュー

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Posted by ブクログ 2024年05月04日

ずっと気になっていて読みたかった作品。
本屋大賞翻訳小説部門1位を受賞したのをきっかけに。
ヒュナム洞書店の店主ヨンジュ、バリスタのミンジュン、個性的な常連客、焙煎士、作家など書店に関わる人たちの物語。
章が細かく区切られているので(40章ほどある)隙間時間に読みやすい本だった。
店主をはじめ、登場...続きを読む人物みんな家族、仕事など、いろんな悩みを持っていて共感しながら読んだ。そして、書店を通じて出会った人との関わりの中で励まされたり、前を向いて進めたりする。
自分の人生もこれでいいんだって肯定してもらえるような作品だった。
文章がとても素敵で好きなフレーズをたくさん見つけた。作中で引用されている小説の一節も好みで読んでみたいなと思った。
人生に悩んだ時や疲れた時に読み返したい。

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泣きたいときは泣かないと。心が泣いてるときは泣かないとダメなの。我慢してたらなかなか良くならない(P15)

小説は、自分だけの感情から抜け出して他人の感情に寄り添えるところが良い。(P28)

ヨンジュ自身の導き出した答えが、今この瞬間の正解だ。彼女は、正解を抱いて生きながら、時にぶつかり、実験するのが人生だということを知っている。やがて、それまで胸に抱いてきた正解が実は間違いだったことに気づく瞬間がやってくる。そうしたらまた別の正解を抱いて生きていく。それが、平凡なわたしたちの人生。ゆえに、人生の中で正解は変わりつづけるものなのだ。(P31)

沈黙は自分と他人を同時に気遣う行為にもなる得るのだと学んだ。(P40)

ときどき雲の中でぼんやりと物思いにふけっては、また現実的にたくましく生きていく、そのことが彼女の人生をより豊かにするのだ(P47)

本は、なんというか、記憶に残るものではなくて、身体に残るものだとよく思うんです。あるいは、記憶を超えたところにある記憶に残るのかもしれません。記憶に残っていないある文章が、ある物語が、選択の岐路に立った自分を後押ししてくれている気がするんです。何かを選択するとき、その根底にはたいてい自分がそれまでに読んだ本があるということです。それらの本を全部覚えているわけではありません。でも私に影響を与えているんです。(P55)

人を救うことこそ、誰にでもできるわけではない偉大なことなんだって。だから⋯⋯。だから、わたしにどんなことが起こっても、学級委員さん、あなたがくれたカメラは過去にわたしを救ってくれたことがあるってことを、あなたは覚えておく必要がある(P110~P111 チョ・ヘジン『光の護衛』)

本を読むこととコーヒーを淹れることは、似ているところがけっこうあるようだ。たとえば、誰でも気軽に始められるところ、やればやるほどはまっていくところ、一度はまるとなかなか抜け出せないところ、だんだん繊細さが求められるようになるところ、読書の質やコーヒーの質を左右するのは結局、微妙な違いを理解することにかかっているところ、などだ。(P121)

自分がこうやって生きているのはどうしようもないこと。だから受け入れること。自分を責めないこと。悲しまないこと。堂々とすること。(P133)

人生なんてそんなもんでしょ。信じようと思う人の言葉を信じたらいい(P163)

人間って、自分だけが苦しいんじゃないって気づくだけでも、がんばれるの。自分だけが苦しいんだって思ってたけど、実はあの人たちもみんな苦しんでるんだな、って。自分の苦しみはここにそのままあるんだけど、なぜかその重さがちょっと軽くなったような気もして。生まれてから死ぬまで、涸れ井戸に一度も落ちたことのない人なんているかなって考えたら、いないはずだって確信できるの(P189)

幸せは、遠い過去とか、遠い未来にあるわけじゃなかったんです。すぐ目の前にあったんです。(P229)

今が楽しいんだ。それでいいんじゃないのか、生きるってのは(P319)

いい人が周りにたくさんいる人生が、成功した人生なんだって。社会的には成功できなかったとしても、一日一日、充実した毎日を送ることができるんだ、その人たちのおかげで(P320)

ちゃんと生きるっていうのは、ちゃんと整理しながら生きることだって、今回わかった。不安だから、とか、気を使って、とか、後悔しそうで、とか言って、整理しないままやり過ごしちゃうことってけっこう多いでしょ。(P326)

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Posted by ブクログ 2024年05月04日

人生の幸福は仕事のどういう所によるものなのか。主人公の書店の店長とその仲間たちが、それぞれ考え、答えを探していく話です。

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Posted by ブクログ 2024年05月01日

とても良かった。素敵。
こんな書店があったら良いな~、
私自身、10キロ走って、編み物をひたすら編んで、絵を描いてみて、本を読みつづけ…急に同時進行させて、思考を止めてるような、逆に思考し続けてるようななんか変な感じで、ジョンソの気持ちがよくわかり、ヨンジュの生き方に憧れる。

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Posted by ブクログ 2024年04月30日

東京駅の書店で買いたい本の隣にあったのを間違えて購入。韓国の小説を読んだことないし、価格も高いので意気消沈。もったいないから読み始めると、
なんと、なんと、面白いじゃないか。
生き方に悩む姿に国籍は関係ない。競争が激しく、家族の結束が強い韓国だからと思いながら、待てよ自分たちが育った60年代から80...続きを読む年代の日本も同じじゃないかと気づいてしまった。

内容はタイトルにある書店を中心に人生に悩む、女性、男性、青年、高校生が生き方に気づいて行く物語。
心に染みる面白さ。

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Posted by ブクログ 2024年04月27日

ソウル市内の住宅街にできた「ヒュナム洞書店」に集う人々の群像劇。

独立書店の日常を見ている様な静かな空気感。
独立系書店を継続させるための試行錯誤がリアリティがあり、本と本屋が好きな自分にはたまらない。
何かしら悩みを抱えた人たちは踏み込みすぎないがただ受け入れて寄り添ってくれる関係性が心地よい。...続きを読む
働くとは人生とは何かと悩み考えながらも前に進む姿に励まされる。

刺さる言葉が多くて自分にとって大切で大好きな作品になった。読んでよかった。

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Posted by ブクログ 2024年04月25日

とても好きな物語だった。
分厚い…と最初思ったが、登場人物や語り口調も良く、穏やかな気持ちで読み進めることができた。ほっとする本だった

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Posted by ブクログ 2024年04月20日

かつてこれほど、読んでいる途中でフレーズをメモした本はない気がする。
私は次の本、次の本、とどんどん新しい本を求めてしまう性分だが、この本を読んで一冊の本とその本について考える時間をしっかり取ってみたいと思った。
ヒュナム洞書店の店主のヨンジュはこう言う
「本で読んだいい話を、本の中だけにとどまらせ...続きを読むたくはありません」p339
私はこの本を、本の中だけにとどまらせたくない。
たくさんの人に読んで欲しい。きっと、誰もが自分の心に染み渡ることばを見つけるはず。
本、そして本屋、という空間の素晴らしさを改めて感じた1冊だった。

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Posted by ブクログ 2024年04月14日

かなりのボリュームだったけど、読み終えてよかった。自分にとって、初めての韓国の小説。
本好きな人間として、心にヒュナム洞書店があればいいな。
評価をするとき、自分にとって最高、また読みたいと思った本は星5つにしている。
これ、映画化されたら観たいなぁ。

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Posted by ブクログ 2024年04月16日

「完璧な人生なんてないけれど、これでいいと思える今日はある」
本帯のその言葉に惹かれて読みました。これでいいと思える今日の先に、完璧ではないけれど、これでいいと思える未来を積み上げてゆける、そんな希望がもてる本でした。

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Posted by ブクログ 2024年03月23日

―「いい人が周りにたくさんいる人生が、成功した人生なんだって。……」
(p.320)

韓国の架空の町"ヒュナム洞"にある本屋さん・ヒュナム洞書店を舞台に、書店...続きを読む主のヨンジュやカフェコーナーのバリスタ・ミンジュンやそこに集う人々を描いた小説。
登場する人々はさまざまな苦しみ、辛さ、悩みを抱えながらも、お互いに限りない優しさや思いやりをもっている。読んでいてこちらまで穏やかな気持ちになれる。

また、作家の方は元々エッセイストでこれが初の長編小説だそうである。
そのためか、 "小説"というよりかは、登場する人々が、日常の出来事について・本について・人の生き方について・人について・丁寧に丁寧に考えたことを綴ったエッセイや哲学書にもみえる。
だから、読んでいるこちらも丁寧に丁寧にゆったり読みたくなる本だった。



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Posted by ブクログ 2024年03月16日

閑静な住宅街に書店を構えた何やら訳ありな主人公、この書店に集まる登場人物たち。

年齢も性別もばらばらだけれど、常に、将来(就職)のために今を我慢して過ごしてきたり、常に準備して生きてきたり、その果てに、これでいいのか?と思うようになった人たちと、現代の町の本屋さん。

登場人物がみんないい人たちで...続きを読む、それぞれがお互いに少しずつ傷を癒していく過程が描かれる。
全てに愛を感じるわ。

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Posted by ブクログ 2024年03月03日

本当に本当に大好きな本に出会えました。
読む終わりたくなくて仕方がなく、大切に読みました。
本屋さんとコーヒー。
大好きなものであふれてる!
こんな本屋さんが近くにあったらどんなにいいだろう。

お仕事の悩み、人生の悩み、韓国も日本も変わらない悩み、登場人物に共感しまくりでした。

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Posted by ブクログ 2024年02月28日

心に残った言葉

本を読むと、他者に共感するようになるじゃないですか。成功に向かって無限に走りつづけるよう仕向けるこの世の中で、走るのをやめて、周りの人に目を向けるようになるわけです。だから、本を読む人が増えれば世の中が少しでも良くなるんじゃないかと、私は思っています。

幸せって、そう遠くにあるわ...続きを読むけではないんですね

幸せはそう遠くにあるわけじゃないって思ったら、ちょっと生きやすくなるような気がしたんです

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Posted by ブクログ 2024年02月07日

読書記録61.
『ようこそ、ヒュナム洞書店へ』

10月に旅先の釜山で読んだ作品

自分の弱さと人の痛み
社会への思いと心の持ちよう
悩みを抱えた人々がゆっくりと繋がり、本と書店という空間が彼らをそっと優しく、包み込むように進んで行く物語

韓国のどこかにこんな本屋さんがあったら、수세미(たわし)を...続きを読むもらって読書会に参加して、イベントに出たり、コーヒーを飲んだり
そしてもちろん代表さんのおすすめ本を買って読みたいな

・・・・・

『幸せはそう遠くにあるわけじゃないっておもったら、ちょっと生きやすくなるような気がしたんです』

『だから、わたしは幸福ではなく幸福感を求めて生きようって、考えを変えたんです』

『ヒュナム洞という町を選んだのはヒュナム洞の「ヒュ」が「休」という字だと偶然知ったからだ』

『本の舞台を実際に訪ね〜中略〜その都市を舞台とした本を読みながら何時間でも過ごすこと。これ以上にロマンチックな読書の方法があるだろうか』

この本を韓国滞在中に読めた事、
物語後半にこの文章が出てきた事に、心が躍るほど嬉しくなりました

折に触れ読み返したい、宝物の作品になりました

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Posted by ブクログ 2024年05月04日

淡々と物語が進んでいく感じが心地よかった。登場人物の境遇や悩みに現実味があり、心温まる雰囲気で気持ち良く読み終えられた。韓国の文化が感じられるのも良かった。

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Posted by ブクログ 2024年04月30日

現実はこんな優しく勇気ある人達ばかりではない事は身に染みてしってるけど、こんな人達に囲まれたらいいなぁと。
現実逃避して癒された。

また、韓流ドラマは好きだが韓流臭が苦手な私も、それを感じることなく読めた。

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Posted by ブクログ 2024年04月30日

登場人物が自分自身が悩んでいることと同じようなことを悩んでいて、心が軽くなった。文中にもあるが、悩み自体が解決しなくても、同じ悩みを抱えている人のことをみると少し心が軽くなるというのを本を通じて感じた。

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Posted by ブクログ 2024年04月28日

読み始めはなんかイライラし身体が自然にピクンと動いてしまった。それは具体性に乏しくもっと展開してもなんて感じたからか?翻訳本だからだろうか?しかし本屋のエピソードだったらそれもありかな?なんて思いながら読み進めて俄然面白くなった。ホンワカ心温まる一冊だった。

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Posted by ブクログ 2024年04月20日

優しい時間ですね…
人生に疲れて立ち止まったり、方向を見失った人たちに寄り添う空間。
癒されますね。
読書≦本屋好きな私にとっては、垂涎ものの空間でした。

「仕事に対するわたしたちの姿勢」とか、「ボタンはあるのに穴がない」などは、ちょっと沁みました…

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Posted by ブクログ 2024年04月16日

「どんなことでもいったんやり始めたら、何よりも、心を尽くすことが大事だ、小さな経験を丁寧に積み重ねていくことが大事なんだ、って」

書店の店主や客にはそれぞれ悩みがあり、お互いが会話を通して相手の考え方を聴くことで自分を見つめ直し、少しずつ1歩を踏み出していく姿が描かれています。私は本編だけでなく、...続きを読むあとがきからも好きな言葉に出会いました。

忙しかったり時間に追われることが当たり前になっている今こそ。ヒュナム洞書店に立ち寄り、心を安らげてみてはいかがですか?
と、オススメしたくなる1冊です。

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Posted by ブクログ 2024年04月06日

バリバリの働き虫の女性が
同じ働き虫の男性と離婚し始めた書店
初めは2年でやめてもいい予定だった
やがて書店にやって来た
就活に失敗したアルバイトの男性
離婚に至るコーヒーバリスタ
会社員の作家
などなど
店主の女性は持ち前のアイデアで
人が寄ってくる本屋へと
変えていく
自分自身も閉じ籠もっていた...続きを読む殻を
破り 表現することは目覚める

韓国の学歴社会の凄まじさ
就職の困難さが感じられた
人との繋がりを考えさせてくれる
そして人の考え方の多様なあり様も

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Posted by ブクログ 2024年03月23日

後味の良い本でした。

登場人物の誰かに自分を重ね合わせてみたり
自分を肯定出来る誰かの言葉に出会えたり
ゆっくり流れる時間のなかで
しばし休憩場所に身を寄せるのは無駄なことではないと教えてもらえたり
……
そこに気の合う仲間が見つけられたらなお素敵なことですね。

でも何か続けていたことをやめる決...続きを読む断をするのはやっぱり勇気がいりますね。
自分の心を柔軟に!

40もある短い章に分かれていているので
ゆっくり言葉を味わいながら
一つ一つの章読むことをおすすめします。

この本がこんなにしっくり心に落ちていくのは
まさに訳者の牧野美加さんの力でもあると思います。

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Posted by ブクログ 2024年03月15日

良い人生とはなんだろう、自分は幸せに生きられているんだろうか?

どこか哲学めいた、けれど誰しもがぶつかるそんな問いや惑いを秘めつつ、とりあえず毎日つつがなく生きている人々の人間模様を、「ヒュナム洞書店」という町の本屋さんを舞台にして描いた作品です。

韓国の小説ですが、登場人物が置かれている環境は...続きを読む日本にもなじみ深く感じられるものばかりで、彼ら彼女らの感情に寄り添い合うように読めました。さながら、彼らが読書クラブで椅子を囲んでいる、その輪の中に自分もいるかのような、さりげないリアリティを感じさせる作品です。

彼らはそれぞれ思い悩んでいたり、過去や現在の苦しみを抱えたままでいたりする。それを全部他人にひけらかして助けを得るのではなく、あくまで日々の会話や、本からの示唆や、ちょっとした出来事で、自分自身で少しだけ足を進めたり、ささやかな決意をしたりする。そんな(作者の言葉を借りれば)「ゆるやかな連帯」の持ち方が、お仕着せがましさもわざとらしさもなくて、良い人間関係の描きかただなと感じました。

何も決めなくていい、悩んだままでいい。今は過去に泣いているだけでいい。お互いを好きなままでいましょう。おだやかな決意や思いやりが、そうっと心に響くようで、ひたすらにやさしいお話だと思いました。

どんな国の、どんな世代の方にも、響く小説ではないかと思います。読めて良かった、とても好きなお話でした。

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Posted by ブクログ 2024年03月06日

 何っ、本と書店ですと? それにコーヒー? これは見過ごせませんなぁ。それこそマストで読めってことですよね。はい、という訳で、本書は本好き更には生き方を模索している方に好書です。

 ソウルの平凡な住宅街に開業した『ヒュナム洞書店』を舞台に、店主ヨンジュと常連客たちとの交流を描く物語です。(はは〜ん...続きを読む、ありがちな話?)
 主人公の新米店主・ヨンジュは、30代後半の心に傷を負う女性。(ふふ〜ん、店主の成長物話?)
 40のショートエピソードがつながって全体を構成していくスタイルになっており、とても読みやすいです。
(ほほ〜、隙間時間にもってこい?)

 店主のみならず、周囲の人々の過去も徐々に明かされ、韓国の社会事情の厳しさも伝わります。んで、その対象も意外に広く深く、軽いようで結構刺さります。
(ひひ〜ん、馬か! 異国も同じ?)
 常連客も個性豊かです。店主も周りも悩みや傷を抱え、そんな人々が書店に集い、緩やかに交流して知らず知らず再び前を向いて歩き出す力を得ているんです。
(へへ〜、やっぱり感動もの? いいね!)

 そんな人と人のつながりをもたらす場が書店というのが味わい深く、実際ちょっとないよなーと、うらやましくも元気をもらえる読書体験でした。
 豊かな人生の評価基準は、他人との比較や他人が決めるのではなく、自分の中にあるのですね。
 以上、心の声〔は行〕間投詞による紹介でした。

 余談ですが、TVドラマ『深夜食堂』が好きで、『深夜食堂fromソウル』も視聴しました。路地裏に佇む小さな食堂に、その街で生きる様々な人が集い、心を満たしていく設定は同じで、韓国版も文化の違いが見て取れ、興味深かったです。
 人を引き寄せる店っていいですよねー。なんか、本書と通じる部分がある気がしました‥。

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Posted by ブクログ 2024年03月02日

あと少しだけ、もうひと頑張りと頑張り続けるのはどこの国でも同じなんだね。そう刷り込まれてるものね私たち。

懸命に生き、悩み、何かしらの痛みや生きづらさを抱えた人たちがお互いに近づき過ぎず相手の意志を尊重し、距離を縮めていく様がとても好ましかった。
ゆったりした時の流れの中で人との関わりや1杯のコー...続きを読むヒーに少しずつ自分を取り戻していく様に
自分も励まされた気がする。

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Posted by ブクログ 2024年02月21日

本屋さんの店主とそこに集う人々のささやかな日常の群像劇。ちょっと疲れた時、立ち止まりたい時に、特におすすめ。あたたかい肯定感で包み込んででくれる。心に残った言葉。「本は、記憶に残るものではなくて、身体に残るもの」「幸せは、遠い過去とか、遠い未来とかにあるわけじゃなかったんです。すぐ目の前にあったんで...続きを読むす。その日のビールのように、今日のこのカリン茶のように」「自分の生のすべてを、たった一つ何かを実現するために費やしてしまうなんて、あまりに虚しいなって。だから、わたしは幸福ではなく幸福感を求めて生きようって」「人生は、仕事だけをもって評価することはできない、複雑で総体的な『何か』だ。好きな仕事をしていても不幸かもしれないし、好きではない仕事をしていても、その仕事以外の別の何かのおかげで不幸ではないかもしれない」「どんなことでもいったんやり始めたら、何よりも、心を尽くすことが大事だ、小さな経験を丁寧に積み重ねていくことが大事なんだ」「いい人が周りにたくさんいる人生が成功した人生」「どうやって、映画が公開されるたびにああやって観にいけたんだ?あんなに忙しかったのにどうやって、好きなものを手放さずにいられたのか」コーヒー豆の特徴についても、端的にまとめてあったので付記。コロンビアは味をまとめてくれる。ブラジルは甘味。エチオピアは酸味。グアテマラは苦味。

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Posted by ブクログ 2024年04月26日

もらったのを忘れてたけど
雪崩をおこした本の中から出てきたので
本屋大賞翻訳部門1位らしいので
読んでみた

わりと読みやすかった
韓国の人々のお名前に
ぜんぜん馴染みがないので
誰が誰だか男女の区別もわかりにくくて
それはちょっと悩ましかったけど
日本とそんなに変わらないんだなー
おんなじようなこ...続きを読むとで
悩んだり疲れたりしてんだなー
ってはじめて知った

近所にこんな本屋あったら
セレクト次第では
週イチで通いたい
セレクト、大事

特別おもしろいとも想わなかったけど
つまんなくはないし
本屋のあり方に思いを馳せられたので
星は3つ

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Posted by ブクログ 2024年04月23日

感想
本と人が織りなす空気。現実の世界の外にあるような空間。だけど本は現実と理想の架け橋。明日を生きる勇気が湧いてくる。本が読みたい。

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Posted by ブクログ 2024年04月22日

お店に入って本を選ぶ。何を買うかを迷って
グルグルお店の中を歩き回り疲れたら、
椅子に座って美味しい珈琲を飲む。
少し休んでからまた本を探す。
そんな私の理想の本屋が"ヒュナム洞書店"。
この書店の雰囲気が読んでていいなと思う。
時間がゆっくり流れてて、時間を気にしなくていい。まるで群ようこさんの『...続きを読むかもめ食堂』みたいと思ってたら、最後の『作家のことば』に映画の『かもめ食堂』のような雰囲気の小説を書きたかったと書いてありました。

この作品に登場する人物はみんな悩みを抱えている。そんな人たちが"ヒュナム洞書店"に来て、
色んな人と出会い、話をして心が軽くなっていく。
話をしてる内容が私には難しくて「結局何を言っているの?」というところもあったけど、共感できるところもあった。読んでる途中で「今、すごく重要な事を言ってるよね。私、今大事なところ読んでるよね」というのがあり、気付いたら読み返してました。
特に共感できたのが、P167の『仕事に対するわたしたちの姿勢』とP203の『怒りを鎮める能力が必要』です。この二つの話はまさに今、私直面してるなと思いました。この作品は癒し系の本屋さんの話だと思ってたけど、仕事の話も結構出てくる。それも苦しい思いをしてる話。日本も韓国も働く環境は一緒。もう無理、と思ったら休むのも大事。
そんな事を気付かされた作品でした。

あと韓国の呼称の文化がいいな。
年上の女性に使う"イモ"、女性が年長者を呼ぶときに使う"オンニ"、子供を持つ女性に使う
"子の名前➕オンマ(お母さん)"などが出てきたけど、これが温かくて優しさを感じました。

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Posted by ブクログ 2024年04月16日

書店でトークイベントを開催する場面の、ヨンジュとアルムのやりとりいいなあ。タイマーを使った時間の確保のやり方、生活の中に取り入れてみよう。

登場人物たちの距離感が心地いい。
ジミとヨンジュとジョンソの年齢はバラバラだけど、自宅に呼んで飲みながら話を聞いてあげる仲の良さ。ミンジュンがどんどんコーヒー...続きを読むにのめり込んで、美味しいコーヒーを淹れる研究に手を貸すジミ。好きな作家を書店に招き、ぎこちないスタートからも、いつの間にか惹かれているだろうなって感じるスンウ。ヨンジュの文章から伝わる最初のイメージと実際に会って感じたイメージ。違うなと思いながら、時間を削ってまで行動的になっていくスンウが好きでした。ただ…ベルリンで会いましょうのくだり…ぐいぐい来すぎて怖かった…気持ちが傾いてるから和らいでいるけど、あんなふうに「お手伝いしますよ」「嫌でしたか?」「行ってもいいですか?」なんて国を超えてまで会いにくるの怖すぎる。断れんて、

終盤のテウがお店を訪ねてきて、チャンインのことが触れられたあたりから展開が変わって、読む手がぐらついた。チャンインとの過去は、ヨンジュの突然の変わりようとお互い仕事人間ということもあり、あまり良い関係ではなかったのかな。。忙しくて相手のSOSにも先延ばしにして宙ぶらりんのままだったし。
でもヨンジュの要望は、夫婦だからといって、必ずしも受け入れなければいけないということはないと思った。相手にも同じことを求める必要はない。
しかし離婚直後のチャンインの言葉は重いなー。
「〜〜おまえは俺を忘れろ。俺と過ごしたすべての瞬間を忘れろ。俺のことを思い出してくれるな。二人で過ごした日々の記憶も消してくれ。俺はおまえを忘れないでおくよ。一生おまえを恨みながら生きるさ。俺を不幸にした女としておまえを記憶しながらいきるよ」 ヨンジュが一方的に告げた別れから、離婚までしたけど、相手には俺を忘れろ、俺は恨みながらお前を記憶しながら生きるよなんてさ…生涯言葉が枷となるだろうよ…

少しずつ読むから、久しぶりに出てきた人物に「ヒジュって誰?!!どこに出てきた?!」とパニくる笑

初めて書店で映画上映をすることになり、そのタイトルが是枝裕和監督の「海よりもまだ深く」。
訳されていない原文でも、このタイトルなんだろうか。

p.352 ヒュナム洞書店ならではの個性を、深さと多様性に求めることにしたのだ。客には少々難しいと思われても深みのある本を中心にキュレーションし、多様性のためにベストセラーは排除した。
→ こんな本屋があってもいいと思う。ベストセラーなら大体の本屋やオンラインでも買える。自分で選んで手に取って、自分の中のお気に入りを増やしたい!あと本屋を楽しみに通うなら、その本屋独自の味が欲しいところ。私ならzineを多く扱う本屋に行きたいなあ。

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