あらすじ
ここは杉並の古びた洋館。父の行方を知らない刺繍作家の佐知と気ままな母・鶴代、佐知の友人の雪乃(毒舌)と多恵美(ダメ男に甘い)の四人が暮らす。ストーカー男の闖入に謎の老人・山田も馳せ参じ、今日も笑いと珍事に事欠かない牧田家。ゆるやかに流れる日々が、心に巣くった孤独をほぐす同居物語。織田作之助賞受賞作。
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前情報なく読み始めたので話の風向きが変わったところから、何度も笑ってしまった。(何を読まされていたんだ⁈)とも思うが、楽しかったのでこれはこれでアリ。
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ちょっとずつ"違う"、みんなの"フツウ"の暮らしー
四人の女性とそこに関わりを持つ人々の
日々の暮らし、日々の喧騒。
なんでもない会話が楽しくて、彼女達の人生の豊かさと重厚さを物語り、登場人物が生き生きと輝くのは三浦しをん先生の手腕。
そして三浦しをん先生の描く、イケメンが
いつも本当にイケメン。
ちょっとしか出てこないのに、わかる。
絶対イケメン。好き
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家族に[父]の姿が無くても、女だけで暮らせるという話で、ズボラしても言いたいこと言っても、な~んか許せてしまうのは、やっぱり気が合うからなのね。先のことはわからない、今を生きることが大切なんだなぁ。
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同じ年代の女性なら思うだろう、「なんか、いいなあ」。正しい家族はない。家族は普遍的ではない。みんな違ってみんないい、は個人だけじゃなく家族にも当てはまる。本物の女の絆ほど強いものはない。
全文はブログで
www.akapannotes.com
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2018年出版。東京は杉並区の善福寺方面に暮らす4人の、母娘とプラス2人。不思議な縁で緩やかに繋がり共同生活を送る日々。そんな中で起こる、ちょっと、或いはかなり非日常な出来事が淡々と、かつ軽妙に描かれる。劇的なストーリーは無いが、設定的に結構シュールだったりで不思議な作品。なので、気に入るか否かの個人差が大きく出そう。しっとり落ち着いた文学的作品が読みたい方には合わないと思う。
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刺繍作家の佐知とお嬢様気質の抜けない母•鶴代、佐知の友人•雪乃とその同僚•多恵美の4人が同居する牧田家の何気ない(?)日々を描きつつも、面白すぎる設定と個性溢れるやり取りに抱腹絶倒させられる。
どうやったらこんな展開を思いつくのか。やっぱり、三浦しをんさんの作品は面白い!
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読み終わってしまったのが寂しい。自分も一緒に生活しているような気持ちにさせてもらっていました。高齢の母は1人で、私を含む三姉妹それぞれは家庭をもって別々に暮らしているが、こんな4人暮らしもありかもなぁと想像したり、それぞれがマイペースに自分の生き方をしていて、でも一緒に食卓を囲む時もある素敵な距離感。幸せをお裾分けしてもらった。少し前に川上未映子の黄色い家での4人暮らしの生活に慄いて読んでたのとえらい違いだ(笑)谷崎潤一郎の細雪も読んでみようかな。
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三浦しをんさんのエッセイと同じノリで読み進められた
細雪は、描写が美しい日常ドタバタ系という感想なんだけど(面白い)、こちらもどこへ進むかわからない4人の暮らしの様子が面白かった
何より読後感が明るくて良い
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何気ない毎日でも些細なことを共有できる相手がいたり、少しずつ何かは変わっていくことがコミカルに描かれていて、自分もシェアハウスしているような気分になり日常が少し楽しくなるような小説だった
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序盤は個人的には退屈したけど、後半はとてもおもしろかった。我慢して読み進めた価値があった。4人の女の子の話かと思いきや鍵を握っていたのは他の人で、仕掛けが面白かった。
匿名
よくありそうな日常だけど、女4人(母&友達)で暮らすのって実際には聞いた事がない。
きっと難しいだろうな。
性格が違う4人だけど、根っこの所は似た所があるから居心地よく暮らせてるのだと感じました。
ずっと一緒にいても居心地が良い女友達ていいな。
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牧田佐知
刺繍作家。明け方まで刺繍に没頭してしまうことがある。三十七歳。
牧田鶴代
佐知の母。外で働いた経験はもちろん、自分で稼いだこともない「箱入り娘」のまま、七十近くになった女。
谷山雪乃
物静かなくせに毒舌なところがある。西新宿にある保険会社で働いている。生まれは新潟で、大学進学時から牧田家に転がりこんでくるまでのあいた、一人暮らしをしていた。三十七歳。佐知が人違いをして出会った。
上野多恵美
雪乃の会社の後輩で十歳年下。三年ぐらいまえ、雪乃のいる部署に配属された。手芸好きで、雪乃につきそわれて佐知の刺繍教室に見学に行き、生徒となる。
山田一郎
牧田家の離れにある守衛小屋に住んでいる。八十歳。
杉田
セレクトショップの経営者。
佐知の父
牧田家に婿入りし、佐知が生まれてすぐに出て行った。
本条宗一
多恵美の元彼。
中村
刺繍教室の生徒。七十六歳。
善福丸
カラス。
岡本
鶴代が大学生の頃の近所の人。
神田幸夫
前歯へし折られ男。大学時代の鶴代の恋人で結婚相手。
梶
内装業者。
梶の甥
内装業者。
川太郎
河童のミイラ。
盗っ人
警察官
たーくん
多恵美の新しい彼。
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なんかドラマにも出来そうな日常のほほん系。
杉並区、善福寺川近くの古い洋館に住む女四人。
Googleマップで調べたらロケーションが最高で、こういう所に住めるのいいなぁ~と思った。
登場人物それぞれの個性も分かりやすかった。
語り手のネタばらしは知ってて読んだけど、なんでカラスにしたんだろうな(^-^;
途中、解説のように話し出すカラス、なかなか珍妙だった。河童のくだりが面白かったけど、最後にもうひと活躍するのは意外だった。
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他人に説明する際、間柄を表現する上手い言葉が見当たらない関係性の女性4人+山田が織り成す物語。
コミカルな語り口調でち〇まる子ちゃんのナレーターみたいだなと思った笑
血の繋がりがなく、いつまで続くかも分からない同居生活だけど伸び伸びしていて楽しそう。
こういう暮らし方いいな〜と思いながら読んだ。
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こういうのが好き。
何の変哲もない誰かの暮らしを
そっと覗ける。
荒波も立たず、ただゆっくり時間が流れていく。
活字を追う。
しばらく本を読んでいなかったけれど、こういう内容の本からリハビリができたこと、ありがたく思えた。
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ここまでファンタジーなのを想像していなかったので少し面食らったが、ファンタジーさを小分けに出されたので意外と後半は飲み込め、物語の面白い要素として捉えられた。
山田さん、うちにもそんな関係性の方がいたらなあと思わせる素敵なキャラクターだった。
家族の形はそれぞれだけど、この人なら色々あっても許せるかな、っていう人と暮らすのはやはり楽しいよねと思えた。
細雪もよんでみなくちゃ。
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初めは古い洋館で暮らす4人の女性たちの穏やかな日常みたいな話しと思いきや…!突然思いもよらぬ語り手があらわれたり、河童のミイラがでてきたり、「なんだこりゃ!」 よくわからない展開で最後まできて、笑っちゃうけどなんだか温かくていい話。
先のことを考えて不安になったり、誰かに理解してもらえなかったりしても今この時のささやかな幸せを楽しんだ方がいい。『夢をみない賢者よりは、夢見る馬鹿になって、信じたい。体現したい。おとぎ話が現実に変わる日を』
女同士で家をシェアして暮らすって楽しそうだなぁ〜
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気づかなかった~!『細雪』のオマージュとして生まれた小説だったとは。
雪乃?多惠美?(どっちだった?)が作中で言ってくれなかったら、まったく知らずに読み終わるところでした。
こちらは旧家の四姉妹じゃなくて、老朽化した洋館に暮らす鶴代と佐知の母娘+同居人の雪乃と多恵美が主人公。
恋愛や仕事のことだったり将来への不安だったり、それなりに人生を積み重ねてきた4人には悲喜こもごもありますが(多恵美にはない…かも?)、いきなり出てくるカラスの善福丸と河童のミイラ、佐知の心の声や雪乃の毒舌のおかげで暗さのない面白い作品に仕上がっていました。あ、山田さんの騎士道精神もいいスパイスになっています。
この共同生活がこの先終わるとしたら、多恵美が同棲するとかかな。ダメ男好きだから戻って来そうですが。
河童のミイラが動いた真相は、佐知は分からずじまいですね(笑)
Posted by ブクログ
三浦しをんさんの小説は久しぶりに読んだけど、文章だとか表現に個性があって面白い。
よくある感じの平凡女子たちのゆるい日常ストーリーかと思いきや、カラスの善福丸やら亡くなった父親が語り出したりしてきてちょっと普通じゃない。ファンタジーなんだけど嫌いじゃない。
もうこの世には存在しない大切な人たちがずっと側で見守ってくれている、そんな世界が本当にあるのかもと想像して少し心があったかくなった。
Posted by ブクログ
タイトルどおり四人の女が一緒に暮らしているお話し。佐知と鶴代以外は血縁ではないけれど、気の合う友達と暮らし、ただいまと言って帰れる家がある生活はとても羨ましいなと思いながら読んだ。ずっと一緒には暮らせられないかもしれない。と思ってしまうからこそ、今、一緒に暮らせてることが大切なんだなと思う。
過去の過ちや未来への不安やいろんなことを考えてしまうけど、結局は今をどう楽しく生きていくかだなと思った。