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Posted by ブクログ
真昼間の美術館から十歳の少年が消えた。P分署からロマーノとアラゴーナは誘拐事件として操作を進める。一方、ロヤコーノ警部はアレックスと調べていた空き巣事件に奇妙さを感じていて……シリーズ2作目
「21世紀の87分署」と名高いイタリア発ミステリのシリーズ2作目。
前作に続いてそれぞれのプライベートがしっかりと描かれ、事件そのものよりむしろそちらが楽しみなシリーズ。
あと、今回は合間に入る詩的な表現がとても良き。好き嫌い分かれそうだけど、私は好きだなー。→
ラストは衝撃。これ、国内作品でやるとまぁまぁ批判されそうな……いや、(最近の国内ミステリあんまり読まないから)知らんけど。
海外ドラマ風で、かなーりびっくりした。
3巻に続くのかと思ったらそうではなく、あの終わり方が著者的にエンドマークみたい。なかなかすごい。余韻がある。
Posted by ブクログ
イタリア版”87分署シリーズ”との触れ込み。
エド・マクベインの”87分署シリーズ”は読んだことはないのだけれど、組織のはみ出しもの達が集められるところに始まり、あちらの事件とこちらの事件を同時に扱って行くという、よくあるといえばよくあるタイプの設定。
最近でいうと『特捜部Q』とか『パリ警視庁迷宮捜査班』を彷彿とさせる。
パルマ署長以下7人の癖あり、ワケあり警官達がとっても魅力的。
基本は彼らの視点に入れ替わり立ち代わりしつつ、事件の真相を追って行く形。
ときに第三者視点の「五月を信用してはならない」というキラーワードのリフレインを含む詩的な語りで外側から緊迫感を高めたり、終盤には同様に「警官に訊くと、こんな答えが返ってくるだろう」のリフレインで結末までの駆け込み感を盛り上げる趣向あり。
本作はシリーズ2作目だが、解説に掲載されている作品リストを見ると原作は10作品ほど出版されている模様。
後の作品への展開を大いにちりばめており、ともすると三角関係に発展しそうな恋模様あり、百合色あり、DVの影あり、へらず口若手警官の身の上の謎あり、相次ぐ自殺者の謎を追う副所長と親友の神父(実は犯人ということまで最初に明かされている)との行方への不安ありと未解決エピソードがてんこ盛り。
とっちらかり感も感じなくはないのだが、それよりもキャラクター達の魅力が勝っているため、次作以降へ期待が高まるシリーズ。
川出氏の解説にもあったが、本書で扱っているタイトルにもなっている誘拐事件そのものの結末がなんとも言えない。
続きがあるのか、あえての象徴的シーンでの締めくくりだったのか次作でのフォローも気になる。
Posted by ブクログ
<P分署捜査班>シリーズの2冊目。
今度は、前作とはペアが異なり、メインとなる誘拐事件にロマーノとアラゴーナ、奇妙な空き巣事件をロコヤーノとディ・ナルドという組合せで捜査が進む。
前作で彼らを含めた分署のメンバーの人となりや事情は分かっているが、新しい組合せでちょっとした別の一面が見えてくるのが一興。副署長がこだわり続ける一連の自殺案件にもちょっとしたサスペンスあり。今回も結構面白く読んだ。
前作同様、彼らの個人的な事情や悩みを読んでいる内に事件は解決していった感じだが、“問題のある警官たち”ではあるが、皆、警官としてはなかなか有能なのである。
Posted by ブクログ
今回も、同時並行する2つの事件を
それぞれのチームが捜査して
別々に解決するんですね。
でも、誘拐事件の方が時間との勝負だから
空き巣事件担当のロヤコーノたちが
あっちは大丈夫か…なんて
頭の端で心配しながら動いてるのが
群像刑事部屋っぽいな。
1巻でサラッと紹介されていた
各キャラの私生活の悩みも
ぐっと掘り下げられているし。
…すごい近くにサイコパスいるし…
そっちも気になる。
軽くネタバレになるけど
誘拐の方の真犯人がつい口にした
「犯人しか知り得ない情報」
あとから読み返して悔しかったです〜。
ほんまや〜。スルーしてたわ〜。
ちょっとモヤモヤする結末なので
また続きも訳してほしいです。
Posted by ブクログ
マウリツィオ・デ・ジョバンニのイタリア警察P分署捜査班シリーズ第2段(邦訳版として)です。2013年(邦訳版2020年)に''集結''が刊行され本作も2013年(邦訳版2021年)刊行です。
ナポリにあるピッツォファルコーネ署のP分署は、イタリア各地の警察署から訳あり捜査官を寄せ集めた除け者集団で、それぞれが問題を抱えている。
・副署長ピザネッリの妻カルメンは自殺したが自殺者の急増にピザネッリは疑問を抱き独自捜査をしていたが、犯人は友人の修道院の院長レオナルドなのだ。(今回の事件とは関係有りません)
・ロヤコーノは、離婚し別居。今は母親と仲違いした娘マリネッラと同居しているが、検事補のラウラを慕っていて時折り娘が邪魔だと思う。
・ロマーノ巡査長は妻を殴って別居状態。
・オッタヴィアは、重度の自閉症を患った子供を持ち家庭生活も上手く行って居ない。
・アラゴーナ巡査は、スピード狂で高級ホテル住いだ。資産家の息子でお金には困って居ないが世間知らず礼儀知らずで他人を慮る事を知らない。
・アレックス巡査長は、射撃の名手で両親と同居している。同性愛者。
ここの刑事は、全員問題を抱えて居て孤独なのだがP分署の汚名を注ぐべくチーム全員一丸となって捜査に挑む姿はいじらしい。
事件は、スポーツジム経営の夫妻の邸宅に夫妻の週末旅行の隙に空巣に入られた事件だが様子が怪しい。盗まれた物に隠し事がある様だ。二つ目の事件は、美術館で課外活動中の小学生の生徒ドドが女性に誘拐された。
様々な問題を抱えた捜査員がドドの無事を祈りつつ懸命に犯人を追うが誘拐犯の行方は不明だったが、アラゴーナの悲しい閃きとロヤコーノの担当する窃盗事件の証拠品から主犯が割れ、ドドの監禁場所が特定された。
結末は、何ともモヤモヤと胸に重く残るシーンで終わります。
恐らく続編に繋がる筈(じゃないと、この終わり方は納得出来ない!) ですので、創元推理文庫さんは続編の翻訳版を早く上梓して欲しいと願います。
ロヤコーノ警部シリーズは現地では2012年が初刊で2020年までに10作が刊行されてます。全てがP分署捜査班シリーズなのか不明ですが邦訳版の刊行が待たれます。
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