小説・文芸の高評価レビュー
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Posted by ブクログ
ネタバレ「男ともだち」を読み終えすぐに
「神様の暇つぶし」を読んだ。
本を開き冒頭を読んだ瞬間
物語に吸い込まれた。
時間は記憶を濾過していく。
思い出とは薄れるものではなく、濾されていくもの。
やがて、純度の高い記憶だけが網の上でキラキラとした結晶になって残る。
洗い抜かれたそれは日を追うごとに輝きを増し、
尖ったかけらは胸に突き刺さる。
綺麗な男女が紡ぐ物語も素敵だけど、
本当の恋愛って色んな匂いがして、
嫉妬とか執着とか生々しいもの。
この本にはそれがぎゅっと詰まってる。
全さんは神様から最期のイタズラに
恋愛を与えられたのかな。
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Posted by ブクログ
ネタバレ眼帯のミニーマウス
同僚の根掘り葉掘りがリアルすぎて鳥肌。
悪意がない顔で踏み込んでくるのを、耐えろと言われるのが現代なんだと思った。
勝手にキャラを作られて、そこにハマれないと浮く。
主人公が抜け出した方法に「その手があったか」と思わされたけど、
本気で対抗した途端、周りが割れ物扱いになる感じがいちばん気持ち悪い。
これが現実。
神田夕
現代のSNS時代のリアルそのもの。
推し活は流行っているけど、度を越えると
日常の自分とネット上の自分の境界線が壊れる。
仕事ではうまくやれているのに、
YouTubeのコメントでは平気で辛辣になり、アンチになる。
その良し悪しがわからなくなってい -
Posted by ブクログ
プロローグ
カツッ、カツッ、カツッ、、、
どこからともなく、足音が忍び寄る
後ろを振り向くが、人影はどこにもない
主人公のコードネームは、エージェント17!
言ってみれば“ゴルゴ13”みたいなものだ
そう超一流のスパイであり、殺し屋だ
伝説のエージェント1から始まり17人目
エージェント15までは、もうこの世にいない
自然死に見せかけた自然死か
事故死に見せかけた事故死か
それは神のみぞ知る
ところが、前任者のエージェント16は絶頂期で
忽然と姿を消してしまう
エージェント17にハンドラーから殺しの依頼が
舞い降りる
標的は“エージェント16”!!!
超一流VS超一流!
壮大な物 -
Posted by ブクログ
大学生となった成瀬あかりが、相も変わらず滋賀県への愛を存分に発揮し、自分の信じた道を生きる。全五遍の短編日常小説。
このシリーズを読んで思うことは、成瀬ひかりという人物の中庸さである。
普通人間の感情は住んでいる環境や、一緒に過ごす人の性質によって常に揺れ動く。
日々色んなストレスに晒されている中で揺るがない自分を保つのは、本当に難しいことだろう。
僕なんかいつもブレブレだ。
この作品に登場する人物たちも、前作同様に良い意味で人間臭さに溢れ、自問自答をしながら生きている。
そんな人達が成瀬ひかりに出会うと、自分の立ち位置や心の偏りを再認識させられるのだろう。
本を読んでいるこちらも同じよう -
Posted by ブクログ
自分もマイノリティ側で、今まで散々差別や好奇の目に晒されてきたけど、名前がついているマイノリティというのは、「一定数同じような人間がいる」という証拠であると改めて思った。(名前がついてるから排除されやすいのもあるけど。)
ただ、自分は差別される側だと思う一方で、ちゃんと少数派の誰かを差別していて「あれとは違う」と自分を安心させている。それは誰かが私のことを思ってる気持ちと一緒で、でもこれからもずっとそうやって生きていくんだと思う。
人間はちゃんと支え合って、ちゃんと排除して、ちゃんと差別して生きていく。それなら、少なくともちゃんと考えて生きていきたいなとこの本を読んで思いました。