ブックライブの高評価レビュー

小説・文芸の高評価レビュー

  • カフネ

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    夫に家を出て行かれ、子どもも授かれず、ひと回り年下の弟春彦に先立たれ、人生に疲れていた41歳の女性薫子と、弟と同い年で弟の元カノという女性せつなが、弟の遺言書に元カノにも財産を分けて欲しいと書いてあったことから薫子がせつなを呼び出したところから物語が始まる。

    人間関係とは、愛するとは、一言で言い表すのは難しいが、いくら家族や恋人、友人であってもその人のことを知ることは難しい。むしろ立ち入ってはならないと自分からシャッターを下ろしてしまう。薫子、春彦、せつな、他人間関係を見ていると人間の奥深さを感じた。

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    2026年05月24日
  • おんぶにだっこ

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    さくらももこのエッセイはどれも良いが、これは名作だと思う。ちびまる子ちゃんでも、時折こういった、胸の奥がキュッとなるような話がある。愉快な話も多いが、さくらももこさんはやっぱりこういう根っこがあって、それに私はシンパシーを感じる。
    お母さんや、父ヒロシは、現代風の寄り添いまくる育児ではなく、しかしそのおかげでさくらももこがさくらももこになった気もする。
    あとがきも大変良かった。

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    2026年05月24日
  • いい子のあくび

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    大地の家族と会った日にかぶっていた猫は、
    着ぐるみどころじゃない。

    この世に存在するありとあらゆる愛らしい猫ちゃんの
    皮を全部はいできて継ぎ足して、

    それでも足りない部分は
    キティちゃんやおしゃれキャットマリーちゃんで
    補強して作った最強猫ちゃんで、

    そこにはわたしの要素はひとつもなかった。

    『いい子のあくび』 / 高瀬隼子

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    公私共にわたしは「いい子」。
    人よりもすこし先に気づくタイプ。
    わざとやってるんじゃなくて、いいことも、
    にこにこしちゃうのも、しちゃうから、しちゃうだけ。

    でも、
    歩きスマホをしてぶつかってくる人をよけてあげ続けるのは、
    なぜいつもわたしだけ?

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    2026年05月24日
  • くもをさがす

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    笑えて泣ける、活字で泣ける事が滅多にない自分にとって西さんの本は特別なのかもしれない。海外文化にも触れられてめちゃくちゃおもしろかった。

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    2026年05月24日
  • 私たちはたしかに光ってたんだ

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    ミステリじゃない!? しかもガールズバンド青春小説だ……。女の子主人公初めて読んだけど、めっちゃ良い。歌詞の間に地の文入れる演出好きだ。邦ロックあんまり詳しくないんだけれど、さなぎいぬみるために紅白見ると思う。実写映画化希望!!!

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    2026年05月24日
  • 栞と嘘の季節

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    高校生にしては博識すぎるが、ミステリーとしてはよかった。猛毒と可憐な見た目を併せ持つトリカブトを栞に閉じ込めるそのセンスが素晴らしい。

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    2026年05月24日
  • I

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    ペトリコール~ゲオスミンです
    違いはあまりわからなかったのですが、とにかくストーリーは面白かったです。同じ作者の『N』も読みましたが、作風がにていておもしろかったです。違いがわかるようになりたいので、また読み返したいです。

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    2026年05月24日
  • 地上の楽園

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    読むのが辛くて怖い。でも先を知りたい、とページをめくる手が止まりませんでした。
    戦後の在日朝鮮人帰還事業のお話。恥ずかしながら本書で初めて知りました。
    北朝鮮は「地上の楽園」というウソの情報を信じ、日本で差別に苦しんでいた在日朝鮮人たち9万3千人が北朝鮮へ渡る。しかし、たどり着いた地は、日本での貧しい生活さえ天国と思えるほどの地獄だった。死んだほうがマシ、とはこういう状況だと思わずにいられませんでした。
    北朝鮮もひどいけれど、日本の政治家、メディアも加担している。そしてその責任追及はされていない。北朝鮮に送られた人たちの救済はされなかった。
    情報操作の恐ろしさよ。メディアへのアクセスが容易な現

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    2026年05月24日
  • 本屋さんのある街で

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    本屋さんが絡んだ短編集。それぞれに個性があって面白かった。一穂ミチさんの歌うように生きてや凪良ゆうの小鳥たちが好きだったが、最後の三浦しおんさんの見晴らし書店の一日は事件も挟みつつ、平凡な書店の一日を描いていてこれも良かった。

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    2026年05月24日
  • 新装版 翼をください【毎日文庫】

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    原田マハさんの作品の中ではかなり厚みのある作品だと思う。それでも、すぐにでも続きが読みたくて、読みながらも気持ちが先にいく作品だと思う。

    日本史が好きな人にとっては、日本一周を果たしたパイロットとその歴史については知ってることかと思うが、知っていも、このストーリー構成の深さに、はっとさせられると思う。

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    2026年05月24日
  • 悲鳴(新潮文庫)

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    ネタバレ

    櫛木理宇さんはギリギリのところを攻めるなぁ。
    モデルは実際にあった事件なのでしょう。
    彼女がいま、どのように生きているのか、考えてしまった。
    被害者は名前を知られ、顔を晒される報道。田舎町でならではの親密度からくる情報の流出。
    救われない辛さ。
    何故、被害者が責められるのか。
    今も日本はこうした傾向があるから、考えさせられた。
    そして、解説の大矢さんが最高です。

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    2026年05月24日
  • けんぐゎい

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    ジャケ買いで帯と装丁を見るなりレジに持って行きました。禍福は糾える縄の如し、というフレーズはあらゆる本で語られますよね。本作中では江戸ならでは、これはちと粋じゃないと言うことで賽の目の1の裏は6理論ってのが小洒落ていて、人生はくじ引きだけどその結末は誰にも分からないよ、ということらしい。作中のふゆも幼いときは痘瘡を周囲からいじられて作り笑いを見せる姿があり、やがて自分を"けんぐわい"に生きるしかない人間だ、と痘瘡面の自分は普通には生きられないと思い込ませられるんですけど、果たしてそうなのか?を問う作品です。思い込ませられたのは、それはそれとして、それを背負い自ら螺旋階段を降

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    2026年05月24日
  • エピクロスの処方箋

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    ネタバレ

    胃瘻の問題点や医者の多忙さの話など、医療の現場を垣間見ることのできる貴重な一冊だと感じた。
    スピノザの医務室から描かれていた西島先生との対立が、患者を治すという協力関係に変わり、難しい手術を成功させるストーリーは心躍るもので楽しかった。
    南先生との恋話もあり、スピノザで蓄えていたエネルギーを弾けさせた面白さを感じた。

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    2026年05月24日
  • TOUCH/タッチ

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    ネタバレ

    オラフル・ヨハン・オラフソンの『タッチ』を読みましたが、素晴らしい作品でした。日本人として、外国人作家が原爆投下というテーマをこれほど深く掘り下げてくれたことを心から嬉しく思います。

    日本国外にも、原爆投下を憂慮し、怒りや悲しみを抱き、それを扱った作品に心を動かされる人々がいることを、本当に嬉しく思います。

    しかも、それが日本から遠く離れたアイスランドで起こっているのです。さらに素晴らしいのは、これほど恐ろしく悲劇的な出来事を扱っているにもかかわらず、心温まるハッピーエンドで終わっていることです。読者に深い喜びをもたらす結末です。

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    2026年05月24日
  • 怪物の木こり

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    これは面白い!
    一気に読んでしまった!!
    怪物が人間の心を取り戻すとは、
    人間の心とは、

    あとは、読んでみてください。

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    2026年05月24日
  • 月がきれいな夜に、誰かに思い出してほしかった

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    ネタバレ

    いつも、二番目。
    私を一番に思ってくれる人は、誰もいない。
    それでも私は——ひとりぼっちじゃ、なかった。

    読み始めて、すぐに、あれ、「元カレごはん埋葬委員会」という本あったっけ?と思った。

    調べると、あ、これ続編だったんだ…。

    続編と感じないほど、本作からでも、十分に楽しめました!
    この後は、前作も読みたいですね。

    「結婚することが、ほんとうの幸せなのか?」
    「子孫を残すことが、幸せになる1番の近道なのか?」
    多様性と言われる今だからこそ、恋愛や、結婚や出産について考えるいいきっかけになったのかも◎

    本作で、描かれていたのは、「幸せ」のカタチは人それぞれだということ。
    自分にとっての

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    2026年05月24日
  • ホワイトラビット(新潮文庫)

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    面白かった!
    ラッシュライフ読んでから読むとさらに良いかも
    内容はもちろん、話のコンパクトさもどんでん返しも伊坂幸太郎節あふれる台詞回しも語り手がちょくちょく話しかけてくる構成も、いつも通り教養が増えそうな知識の羅列も神がかってた。
    うさぎはサソリに追いつけないって話が出てたけど、たしかに結局兎田は折尾が生きている間に捕まえることは出来なかったのでちゃんと伏線として盛り込まれてたんだなと思った。
    勧善懲悪で最高すぎ!
    "ごめんね祇園精舎、悪いね沙羅双樹"が調子乗りすぎてて大好き。この後しっかり事件に巻き込まれてありえないくらい盛者必衰やったのもおもろい

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    2026年05月24日
  • 本屋さんのある街で

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    2026/05/22
    書店に関する色々な人たちの人間模様を描いた短編集。書店というテーマではあるが、あくまでも主役は書店ではなく、書店に買いに来る人だったり、書店を新しくオープンしようとする人だったり、書店に幼い頃の思い出を持つ人だったりと設定はさまざま。短編集に寄稿している作家さんそれぞれの小説もよく読むことが多いから、短編でもその作家さんの特徴が読み比べられてとても面白いなと思いました。
    書店を経営する人に焦点を当てた話の中では、書店を運営していく上での色々な工夫についても知ることができるので、今度書店に行ったときに気にしてみようと思いました。

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    2026年05月24日
  • 熟柿

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    ひき逃げの罪を犯して、収監中に出産した女の苦悩と贖罪を描いた人間ドラマ。

    出だしから、もうそれはそれは重い。
    正直、完読できるか不安だった。

    ストーリーと女の独白を追うだけで、こっちの感情を挟む余地もないほどの写実的な筆致。
    いつの間にか、物語に取り込まれて、先を先を読まずにはいられなくなった。
    普段よりも、早く完読してしまった。

    逆境に取り込まれても、見ている人、わかってくれる人は、どこかにいる、そう信じて生きて生きたいと思った。

    最後の最後に、出てくる「熟柿」の意味。
    そこにだ取り着いただけで、この小説を読む意味はあった。

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    2026年05月24日
  • 猫と私

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    猫様たちとの命を懸けて向き合う真剣勝負のかけひきよりも対人間との戦いの壮絶さに涙。だから人間は嫌なんだ。素敵な写真がカラーで何枚も掲載されていて嬉しかった。これを機に椹野氏の猫関係の小説を読んでみようと思った。

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    2026年05月24日