小説・文芸の高評価レビュー
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『水車小屋のネネ』
津村記久子さんの『水車小屋のネネ』は、身寄りのない姉妹が周囲の温かい人々に支えられ、40年という歳月をかけて緩やかな絆を育んでいく物語です。
ネネというのは、この作品の主人公のヨウムの名前です。
特に心に残ったのは、「出会った人が分けてくれたいい部分で自分は生きている」からこそ「誰かの役に立ちたいという思いが人生の道を示してくれる」というフレーズ。
現代は「自立」や「自由」が重視されがちですが、この言葉は人間が一人では生きていけないこと、そしてそれでいいのだという安心感をくれます。私たちは誰もが、過去に出会った誰かの優しさや言葉といった「分けてもらったいい部分」で形作ら -
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「事実と真実は違う」というセリフが何度も出てきて、そのまま物語のテーマになっていた。
心理描写がとても丁寧だったので、感情移入しながら一気に読んでしまった。
二人はただお互いを必要としていて、理解されない孤独を埋め合っていただけなのに、「事実」としては一生許されない異常な関係になってしまっている。当事者にしかわからない「真実」があっても、周りは誰もそれを見ないし、見られないんだなと思ってそのズレが苦しかった。
最後は二人なりの幸せを見つけられたんだなと思えて、素直に良かった。
あとは「寂しくて、気持ちいい」というセリフも印象に残っていて、孤独と自由は紙一重で、ほとんど同じものなのかもなと思 -
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金子文子さんが獄中の四年間に、全生涯を物語った手記。
この手記は、彼女の同志が受け継ぎいだものだ。
歴史は学生時代の暗記のものではなく、親や大人が語り、伝えていかねばならないと感じた。この本と出会えたことは、何かの縁なので私の拙い文章で感想を綴る。
金子文子さんの生涯は手記に詳しく書かれているが、経験値の足りない私でさえも息苦しくて生きるのに希望すら持てないものだと、読みながら心が痛かった。
感想を書きたくともとても表現できない。
彼女が経験した飢えの痛み、寒さの刺すような感覚、人間の汚さに触れたときの絶望、血を分けた親族との金銭問題、心が裂けるような孤独――
それらは、現代の私たちが -
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ネタバレ親のために子がいるのではなく、子のために親がいる、そんな家族の形であって欲しいと思わされる話だった。
暁海と櫂、どちらも親の都合で困難を強いられている2人。人生のあらゆる場面で彼らを阻む障壁は、大人の都合によるものであり、理不尽な世界にもがきながらも、最後の最後までお互いを思い続ける。彼らなりの愛の形は歪かもしれないが、なぜか純粋さも感じた。
助けてくれる大人もいる。北原先生は本当に素晴らしい。北原先生がいなければ、2人はこの愛を完遂しえなかっただろうから。ありがとう。
櫂の書いた「汝、星の如く」という小説を読み、著者紹介から彼らの人生に想いを馳せる読者になりたい。 -
Posted by ブクログ
一口に編集者と言っても、いろんな編集者がいる。児童書、ビジネス書、雑誌…分野によっても、全然違う。
そんな中、「小説」の編集者と作家は、こんな感じでチームを組むのね、と分かって面白かった。新人賞も獲って、その後も刊行を重ねていても、ボツはくらうし、毎日書くことを「当たり前の習慣」に落とし込んで、プロとしての矜持を持って書き続けていても、作家自身の感覚としては「2勝8敗な感じ」という所も、妙にリアルでよかったな。
この主人公の作家が小野寺さん自身だとして、ファンの読者としては、これからも淡々と書き続けてほしい。結局、続けた人だけが、道を伸ばしていけるのだもの。走り続けてほしい。小野寺さんの本の新
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