小説・文芸の高評価レビュー
-
Posted by ブクログ
海くんが由姫のことをどう思っているのかが一番気になる。
何となく話の経緯に触れられているので11巻からでも読める。歯の浮くようなセリフだけが並んでるのかと思いきや、割と微妙な人間模様みたいなものがあって面白く読めた。特にルカくんが由姫&衆人環視の中で「好きになったんだから、仕方ないでしょう」と言うシーンはグッときた。
男を複数の女性で取り合うハーレムラブコメみたいなのに慣れてしまっているから違和感があるだけで、男女を入れ替えればすぐに理解できる。
むしろ男同士のバトルがメインみたいなところがあるので、実質は少年漫画的ですらある。由姫は名前の通りお姫様であり、男子の格付けや球技大会 -
Posted by ブクログ
ネタバレ教誨師という職業に興味があり、この作品を読み始めた。
死刑囚のイメージとして、到底許されざる犯罪行為を行なった、私のような一般市民とは通じ合うことが出来ない人種というイメージを抱いていた。
だが、本作品を読み進めていくうちに死刑囚達は「怪物」ではなく選択肢を間違えてしまった、そう生きていくしかなかった私達とは何も変わらない人間なのだという事がわかった。
私達にもその立場になり得る引き金は近くにあるはずで、その引き金を何かの弾みで引いてしまう事があるかもしれない。
だから著者がこの小説に残したように、「人は弱い。
だからこそ、それを許し、時には支え、見守ってくれる寛容な社会であることを心 -
Posted by ブクログ
シリアの独裁国家下で暮らす人々を写真と共に伝える素晴らしいノンフィクションです。
アサド政権崩壊だけではない、シリア人の夫に持つ著者だからこそ重く伝わる話が盛り沢山です。シリア人の家族や故郷への想い、女性蔑視が根強い男性主体の家族形態等、興味深い話も。
また、独裁国家がどのように運営され、崩壊していくのか、その過程も学べます。以前読んだ本に独裁者はランニングマシーンを走ってる様なもので一回乗ったら降りられない、と書いてありましたが、ロシアに亡命したアサドもいつも死と隣り合わせで、孤独なまま政権崩壊を外から見ていたのでしょう。
中東が混迷する昨今、この書籍から学べる事は沢山あります。
-
Posted by ブクログ
持ち運ぶのが不便、という理由で自分は昔からハードカバーというものが苦手で。去年の末頃に買ったけど読んでは寝かせ、読んでは寝かせを繰り返している間に外出先でも読める文庫本を3冊ほど読み終えてしまったんですが、その内の2冊である「どこよりも遠い場所にいる君へ」と「また君と出会う未来のために」と同じ作者さんだったことに遅れながら気付きました。買った時は全く意識してなかったので、妙な偶然もあるもんだ…と一人で驚いてましたという前置き。
「どこよりも遠い場所にいる君へ」を読んで偉そうに上から目線のレビューを書いた自分が恥ずかしい。文章に込められた優しさや、物語を通じて生きることに苦しさを感じている人たち -
Posted by ブクログ
本屋大賞作品で阿部暁子さんの作品を初めて読んだが、さらさらと読みやすくテンポも良いので一気読みした。
仕事や生活をシャキシャキとこなしていた主人公薫子が、不妊治療や離婚そして弟の突然死によって生活も心も崩れ始めていたところに、家事代行サービスを仕事にしている弟の元カノのせつなと出会う。
弟の死について、そして家事代行サービスで出会う様々な問題を抱えた家族など、重めのテーマになりそうなところを、美味しそうな料理がたくさん出てくるからか著者の言葉選びなのか、繊細でいて軽やかに話は進む。
現代社会にもきっとこの物語に出てくるような生活がいっぱいいっぱいな人たちってきっと少なくない。ボランティア「