ブックライブの高評価レビュー

小説・文芸の高評価レビュー

  • 十角館の殺人〈新装改訂版〉

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    ずっと読みたかったがようやく読めた。
    比較的読みやすくサラッと読めたミステリー文学としてトリックがわかりやすく、設定と場の構成が工夫されていて面白かった。
    あとがきが新装版で追加があり面白かった。

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    2026年04月11日
  • 普天を我が手に 第二部

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    ネタバレ

    ああ、おもしろい。600ページ弱の長さというかぶ厚さを感じない。
    読み終わったあと、まだ続きがあることに、とても興奮している。
    それぐらいおもしろかったです。
    空襲にさらされるノラや京子たちや特攻に向かう四郎。
    死ぬな、逝くなと泣きそうになりながら夢中で読んだ。
    満の絶体絶命のピンチにドキドキした。玉音放送を聞いた志郎の「今日という日は、
    事が大き過ぎて、個人の感情など湧いて来ない」という思いが印象的だった。
    最後に4人が一堂に会する場面もよかった。ハチャメチャやないか(笑)
    そしてノラちゃんを取り合う胸キュン展開??
    第3部、読むのを楽しみにしてます。

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    2026年04月11日
  • その手をにぎりたい

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    柚木麻子さんは、とにかく美味しさの言語化が天才的。前半は食テロ恋物語なのかと思わせながら、実はバブル経済期の時代の中で生きる、都会で働く女性の社会的位置と生き方を描いた作品だと感じた。

    各章が寿司ネタになっていて、バブルのピークから崩壊へと進む構成は巧妙で、寿司の一貫一貫が人生の取り返しのつかなさになってる。勘違いだらけのバブル時代の空気感が、そのまま青子の人生を歪めていくところが印象に残った。

    頑張れば頑張るほど、何のために頑張っているのかわからなくなっていく。その感覚が、この作品のいちばんリアルで怖い部分だと思う。

    華やかで一見豊かに見える時代の中の空虚さと意識のズレを寿司というモチ

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    2026年04月11日
  • 日日是好日―「お茶」が教えてくれた15のしあわせ―(新潮文庫)

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    マインドフルネス本だと思った。いま、ここに集中することがいかに人生を豊かにするか、気付かされた。

    忙しない毎日、大人になるに連れて、1日1週間1ヶ月1年のスピードは恐ろしく速くなっている。1日1日を愛しく想いながら過ごせているか、と聞かれたら、私はいいえと答えてしまうな。特に仕事の日は、はあ疲れた。それで1週間の大半が終わってる。だから休日は、平日の疲れをなんとかとるために極力省エネ。ぼーっと過ごしている。

    日日是好日、どんな日でも良い日。晴れでも雨でも、よくできた日も上手くいかなかった日も良い日。自分なりの気づきがあればよい日になるんだ。
    筆者がお茶を通じて、日々の変化や物事の捉え方の感

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    2026年04月11日
  • さよならジャバウォック

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    ネタバレ

    伊坂幸太郎らしさ!
    最後、破魔矢が翔だと分かってもう一度振り返ったら
    泣ける泣ける!
    実は20年経ってましたって、えー!さすが伊坂幸太郎!
    やっぱり上手い。読んでる途中に、あれ?これって…ってなる本もいっぱいあるけど、伊坂さんは最後まで気づかない。でも読み返したら、伏線はたくさんある。
    本当に面白かったー!

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    2026年04月11日
  • 人間晩年図巻 1995-99年

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    昭和をカタルシスをもって描くことで筆者を超える人はいない。著名人とその周囲を晩年の姿から遡る記録。

    シリーズもので、たまたま途中の本書から手に取る。20代今思えば人生の転機に直面していた頃。過去の人と思った人物と同じ時代、同じ空気を吸っていたことに今さら気づかされる。

    山田風太郎「人間臨終図巻」より、主題の人物の生涯を掘り下げた視点。人の一生についてしんみりと考えさせられる。

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    2026年04月11日
  • 異邦人(新潮文庫)

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    君は死人のような生き方をしているから、自分が生きているということにさえ、自信がない。私はといえば、両手はからっぽのようだ。しかし、私は自信を持っている。自分について、すべてについて、君より強く、また、私の人生について、来たるべきあの死について。そうだ、私にはこれだけしかない。しかし、少なくとも、この真理が私を捕えていると同じだけ、私はこの真理をしっかり捕えている。

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    2026年04月11日
  • 獣の奏者 II王獣編

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    ネタバレ

    好きだった言葉は、「人にどう思われるか気にしていると、発想も縮こまるんだな。」と、「この世に生きる、たくさんの生き物たちの営みの不思議さを感じてほしい。学ぶということの、ふるえるような興奮を感じとってほしい。」の2つである。1つ目は、普段私は周りの目を気にして生きているからドキッとさせられた。知らないうちに発想が縮こまって損してたかもと思うと、今後はあまり周りの目を気にせず自分らしく生きていきたいと思った。2つ目は、成功する人は学ぶときにふるえるような興奮を感じ取っているよねと思った。何かで成功した人の話を聞くときよく感じるのは、この人はこれが本当に大好きで取り組んでいるんだなってことだ。私は

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    2026年04月11日
  • わたしを離さないで Never Let Me Go

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    ネタバレ

    全く前知識なく読んだ方が良いです。
    これは。
    読めば読むほど、そういうこと?!と、
    色々なことが分かっていって、読むのが止まらない。
    本当に止まらなくなります。
    どんどん心の鉛が増えていく感じもあるけど、一生私の中に残り続けるだろうなという印象深いシーンもどんどん出てきて、カズオ・イシグロさんの天才的な表現力を痛感します。

    私の今年に読んで良かった本ベスト10に入ると思います。
    それどころか、もし誰かに「どういう本が好きなの?」と聞かれたら、「土屋政雄訳、カズオ・イシグロの『わたしを離さないで』」とまず答えてしまうかもしれないです。
    それくらい良かった。面白かった。
    本ってすごい。
    バケモノ

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    2026年04月11日
  • 東京會舘とわたし 下 新館

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    大正十一年、社交の殿堂として丸の内に創業した東京會舘を舞台に、訪れる客や従業員にまつわるお話し。
    時代の背景とともに描かれるエピソードがどれも素晴らしかったです。
    章立てされていますが、少しずつお話が続いていて、それぞれ登場人物のその後も垣間見える内容となっています。特に心に残った作品は『あの日の一夜に寄せて』で、東日本大震災のときの東京會舘の対応に感動しました。辻村さんの作品は重ためな作品が好きですが、さわやかなこの作品も最高でした。

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    2026年04月11日
  • さよならドビュッシー 前奏曲

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    玄太郎氏の有り様が大好きで、楽しく読ませてもらいました。
     呼びつけられる立場の人間からは煙たがられるでしょうが、自分の身内に欲しいじい様です。

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    2026年04月11日
  • 父のコートと母の杖

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    タイトルに惹かれて…
    作者さまのご両親に対するラブレターのような作品

    『もう一度、親と出会い直す』

    『今まで私にとって父と母は親であった。でも、父と母は夫婦だったのだ』

    作中、この文章にグッとなった

    歳を重ねた今、あらためて父と母をひとりの人として接していけたらなぁと思ってます
    なかなか現実は厳しいかもですが…(;´∀`)

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    2026年04月11日
  • 木挽町のあだ討ち(新潮文庫)

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    映画が最高に面白く、原作を読んでみた。
    映画で描ききれない芝居小屋の役者達の生い立ちがわかり、悪所と呼ばれる中で、役者の矜持を持って誇り高く生きる彼らのバイタリティを感じる。
    武士の論理に縛られる菊之助と作兵衛との対比。
    痛快な結末まで、一気に読めた。
    これぞ直木賞!

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    2026年04月11日
  • 十角館の殺人〈新装改訂版〉

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    本当に「たった1行」で鳥肌立つくらいのどんでん返しが待っている。文学史上、ある意味一番衝撃の1行だと思うので、ぜひ見届けて欲しい。
    個人的には最後のオチも結構好き。

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    2026年04月11日
  • 廃用身

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    ネタバレ

    怖いと聞いていたがさほど怖さや後味の悪さはなかった。
    出来事自体は仄暗いものばかりだが、どれも理路整然としており、なるようになっただけであるように感じた。心理や情景などあらゆるものがシームレスに描かれ、とても読みやすく自然であった。


    記者よ、なぜ気付けなかった。

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    2026年04月11日
  • しっぽのカルテ

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    動物好きな人には読むのが辛くなる部分が多い作品かもしれない。特に2話目は泣きながら読む羽目に。タイトル見れば分かりそうなものなのに、うっかりでした。生き物を飼うことの覚悟を改めさせられる内容。「最期まで責任をもつ」というのがどういうことなのか思い知らされる。自分はまだ経験がないけど、これから確実に迎える未来なので我が事のように思ってしまった。

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    2026年04月11日
  • 葉桜の季節に君を想うということ

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    ネタバレ

    えぐかった。この一言に尽きる。
    大どんでん返しの1冊でした。
    私は勝手に成瀬将虎という人を30代か40代のそこそこの若い人だと思っていた。
    衝撃を食らう1冊だった。最後の最後まで結末がわからなかった。全てわかった時は鳥肌が立った。
    そんな1冊だった。

    これを誰かと共感し合いたい。
    そんなことは出来るのだろうか。


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    2026年04月11日
  • 桐島、部活やめるってよ

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    (昨年読んだ作品のため、記憶が曖昧)
    タイトルにそこまで惹かれず、読むのを先延ばしにしていたが、途中からはページをめくる手が止まらなかった。

    桐島が部活をやめた。たったそれだけのことが、桐島の友人はもちろん、彼のことをほぼ知らない人へも影響を及ぼすその連鎖がとてもおもしろかった。私は高校生ではないし、感情移入できるか心配だったが、「誰にでも悩みはある」(ありきたりな言葉でしか表現できない自分の語彙力が憎い)ということを再確認できる作品だった。そして、登場人物が思いもよらぬところでお互いを認識している、繋がりを読むことが楽しくて仕方がなかった。よくこんな物語を書けるな〜と終始感嘆していた。

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    2026年04月11日
  • 正欲(新潮文庫)

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    人は、自分が正しいと思っている(思い込んでいる)ことを話すとき、饒舌に、得意げになる。また、その正しさが全ての人にとっての正しさではないということを忘れてしまう。
    読後、こう思った。そして私自身もこのような経験が思い出せる限りでも数多とあることにショックを受けざるを得なかった。

    私は本作品を読んでいながら「まあ、でも私は間違いなく多数側の岸にいる」と思いたがる自分が常に存在していた。ただ朝井リョウの作品は、どう自分都合に変換しても、それまで傍観者の立場から見ていられた登場人物に、共感せざるを得ない点が必ず出てきてしまう。『何者』を読んだときと全く同じ感覚である。

    たとえば、佳道や夏月、由美

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    2026年04月11日
  • カーテンコール!(新潮文庫)

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    ネタバレ

    単位が足りず閉校が決まった大学を卒業できない落ちこぼれの生徒たち。
    なんとか卒業させようと、半年間学生寮で特別補講生活を送ることになる。

    6編の連作からなる本作。視点が学生たちで語られることが多く仰々しい言葉などもなく、言葉がすんなりと入ってきて非常に読みやすく、かといって先が気になりすぎて斜め読みをしてしまうほどでもないのに読み進める手は止まらなく、読後感が非常に爽やかだった。

    学校側が何重にも張り巡らしたセーフティネットからさえも零れ落ちてしまう彼女たち。
    でも彼女たちもただただ怠惰なだけではなく、そうなった原因がある。その原因を丁寧に見つけ、解消に向かえるようにそっと手を差し伸べる。

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    2026年04月11日