ブックライブの高評価レビュー

小説・文芸の高評価レビュー

  • 悲しみの秘義

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    様々な引用とともに、孤独や悲しみ、愛した誰かとの別れ、言葉について筆者の観点から静かに語られることで今自分が立っている場所をちゃんと理解できた気がする。言葉にする、文章を書くということをもっとしていきたいと思えた。

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    2025年12月06日
  • アルプス席の母

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    母と息子で甲子園を目指すという設定は珍しいものではないかもしれないが、それをグランドの外から応援する母の視点から描いているのが一つのポイント。そして、何よりも心理描写の巧みさが抜群でどのキャラクターにもすぐに感情移入できる。特に、母と息子の関係性や息子を応援する親同士の微妙な関係性を、言葉や行動の細やかな部分から精緻に描き出す。その表現力のレベルの高さにただただ圧倒された。

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    2025年12月06日
  • 青瓜不動 三島屋変調百物語九之続

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    どれも感情の乱高下が激しくなるこのシリーズ。
    富次郎になって、特に今回は
    「男になりたいなら身をもって知っておけ!!」って分厚いグローブで殴りつけてくる感じ。
    最後のお勝の、リアルすぎてつらい。

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    2025年12月06日
  • 表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬

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    最後まで読み応えがある旅行記だった。
    キューバに行こうとは、今までも今も思いついたことないから、若林さんの旅行記を読みながら情景を思い浮かべていた。
    自分の価値観が覆された、というのは、アメリカに行きたいとずっと憧れていたけど、若林さんの目線から見た「ニューヨーク」は資本主義社会の国のひとつであることが描かれていたから、また別の姿をした国があることがいい意味で発見だった。まだまだ、自分の知らないことあるな。
    それが、親父の行きたかった国であった、ということもグッとくる。
    素敵な生き様だと思う。悩む過程が、素敵だと思わせてくれる若林さんは、本当に今の自分を肯定してくれる。

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    2025年12月06日
  • 皇女アルスルと角の王

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    ネタバレ

    やや大人向けのハイ・ファンタジー作品です。

    父親からも母親からも愛されてこなかった主人公・アルスル。
    彼女は父親殺しの汚名を着せられ、一族の出身地へと送られます。そこで出会ったのは、大木に串刺しにされた白豹の「人外」でした。

    人間をはるかに超える「力」を有する「人外」と共存している世界を舞台に、まっすぐに、ひたむきに生きているアルスルの姿には美しさがあります。
    一見すると無口で自分の考えがないように思える彼女の言動は、じっくりと周囲を観察して考えを深めていることの裏返しでもあります。

    アルスルは愛ゆえに狂気に堕ち、人を襲い続ける「走訃王」との戦いを宿命づけられますが、悲嘆せずに自分がなす

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    2025年12月06日
  • ダ・ヴィンチ 2026年1月号

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    ダヴィンチ1月号はBOOK OF THE YEARですね。
    いろんなジャンルのランキングが載っててわくわくがとまりませんね。
    私の大好きな深沢仁さんのインタビューが読めて嬉しい。ランキングした本全部面白そう。

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    2025年12月06日
  • 三日間の幸福

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    あなたのいない長い年月よりも、あなたがいる三日間を選ぶ。とても美しい愛だと思った。
    他人には見えないはずのミヤギをだんだんと周りが受け入れていって理解者ができていくところもいい。死ぬ間際になったから世界が優しくなるわけではない、と作中では言いつつ自分が変われば世界は優しくなることはあるのだと。人間なんだかんだ一生懸命で幸せそうな人には甘いのかもしれない。

    作者の後書きもいい。『馬鹿』とは『自分が幸せにならない』と思っていること。

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    2025年12月06日
  • 横浜コインランドリー 雨のち晴れ

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    このシリーズほんわかするから、大好き。登場人物みんなが幸せになってほしい。コーヒーだしてくれて、洗濯の悩みも聞いてくれるなんて近くにあったら通うわーたぶん。

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    2025年12月06日
  • ここで唐揚げ弁当を食べないでください

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    すごくピュアで、それでいて日常やら人生やらの雑多な感じも詰まった素敵なエッセイ。
    歌手の声に一人ひとり個性があるように、文章にも書き手一人ひとりに個性があって、小原晩さんの言葉選びとリズムにうっとり酔いしれる感覚をいただきました。

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    2025年12月06日
  • BUTTER(新潮文庫)

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    久しぶりに読んだ本。
    想像以上にバターの話だった。
    女性を取り巻く働く環境、ルッキズム、人間関係、いろんな要素がバターみたいに溶け合ってる
    食べ物がとにかく美味しそう。カトルカール、何か他の本でも遠い昔に読んで、その時も食べてみたいと思った

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    2025年12月06日
  • ベストセラーコード 「売れる文章」を見きわめる驚異のアルゴリズム

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    「ベストセラーは予測できるのか」を、コンピューターで分析研究した1冊。

    生成AIが話題になるよりも前の出版で、学術的な雰囲気もあってとっつきにくいかと思ったら、面白くて一気読み。

    ほとんど「予測できる」といっていい分析結果の話は、そのまま人間の真理を突いてもいるようで、だから人々が熱狂して読みたがるんだなと納得した。

    予測できるなら「書けるのでは?」という問いに対する著者の「模倣と創造は違う」という切れ味抜群のNOも清々しかった。

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    2025年12月06日
  • うつくしが丘の不幸の家

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    それぞれの住居人に物語があるなと思う。同じ軒下で暮らす家族(に限らない)人たちの話が温かい。

    引越し先の家は前の住居人の荷物がたくさん届いているけど、この家でも色々な物語があったんだろうな笑

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    2025年12月06日
  • キャベツ炒めに捧ぐ

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    読みはじめてから、ずっと頭のなかのBGMは…
    『うちら陽気なかしまし娘〜 誰が呼んだか知らないが〜(以下、省略)』(笑)


    にぎにぎしいシニア女性の江子・麻津子・郁子さんたちが営む惣菜店『ここ家』が近所にあったらなぁ〜♡
    通いつめるのにぃ〜。
    だって…
    『たたききゅうりと烏賊と松の実のピリカラあえ』
    なんて絶対に家で作らないから
    松の実、買ったことないし…(;´∀`)。

    話はだいぶ逸れましたが
    お仕事小説というより、女の生き様が描かれている小説です

    登場してくるお料理は、どれも美味しそうで、お腹すきます(๑´ڡ`๑)←結局、コレに戻るワタシって(笑)

    表紙カバー
    文庫本のほうが好みだっ

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    2025年12月06日
  • 正欲(新潮文庫)

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    本屋大賞ノミネートやタイトルの興味から読んだ。多様性という言葉を推進しながら、暗黙の雰囲気や価値観がある世間を再度認識させられる本だった。

    人間として世間一般から「普通」「正しい」と思われている嗜好だけが全てではないよなと自分ではわかっているつもりでいる。マイノリティの嗜好が認められない世界の様子が描かれる。そして自分もその世界の一員になってしまっていることを自覚する。頭をガツンと殴られるような感覚もあった。

    個人的には、「普通」のルートから外れることを心配する検事が印象に残った。自分に子どもができたとき、多様性や個人の意思尊重という言葉で、子どもがやりたいことをどこまで認め、応援すること

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    2025年12月06日
  • 図書館の魔女 霆ける塔

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    何年待ちましたか。そして、冒頭から「高田節」全開で、スマホが手放せない。嬉しい。
    懐かしい人物が次々と登場するので、「総集編」感がいっぱいになる。高田先生はこれでこのシリーズを終わりするおつもりかもしれない、って思う。
    今回新登場の紅花(ホンホワ)がとてもいい。そして、「つづく」っ!
    ただ、主要人物紹介欄にキリヒトの名前がないことだけは納得いかない。

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    2025年12月06日
  • 夜明けのはざま

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    葬儀屋さんに関わる人たちのお話
    死に向き合うようなライトなテーマではないし、読むと気持ちが重くなることもあるけど、そういうのも受け止めて乗り越えていくもんなんだよなぁと思ったりもしている。

    町田そのこさんって、重い話でも読んでよかったと思えるから不思議。

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    2025年12月06日
  • ナイトフラワー

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    読みやすくて一気に読んだ。つらいし苦しいけど、夏希と多摩恵が家族になっていく様には希望をもらえた。海、サトウ、どの人物もバックグラウンドが丁寧に練られてて、だからこそ映画の深みが増すんだと思った。内田監督の作品、もっと読みたい。

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    2025年12月06日
  • 僕には鳥の言葉がわかる

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    何だかすごくあっさりと書いているけど、スゴいことをしている人だよ、筆者は。「動物言語学」なるものの「提唱者」になっちゃったのだもの。
    こういう実験をしたらこういう結果になって、論文書いたら雑誌に掲載されました、ってホントにあっさり書いてる。でも、『バッタを倒しにアフリカへ』や、あるいは彬子女王の『赤と青のガウン』を読むとそれがどんなに大変なことなのか、窺うことが出来る。
    そして、国際的に評価される論文も書けるけど、一般の私たちに向けても分かりやすい文章が書ける。それが何より素晴らしい!
    でも、変な人でもあるよ、きっと。3食白米だけでひと月暮らせて、キャベツひと玉を一回で(それも調味料なしで!)

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    2025年12月06日
  • 億男

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    お金と幸せの答え、というテーマを追いかけた物語。宝くじに当たった主人公は、15年ぶりに再会したかつての親友に3億円を持ち逃げされてしまう。彼と3億円を探す中で様々なお金の話を聞くことになる。
    印象に残ったのは2つ。1つは、「どれほどお金を持っているかよりも、お金の使い方で人間がわかる」ということ。お金にルーズな人間が嫌われたり、気風のいい使い方をする人が慕われていたりすることからとても納得をした内容だった。
    もうひとつは、「欲がないといけない」ということ。主人公の別居中の妻は、お金を手にして失うのは欲である、という風に言った。お金が手に入ることで欲がなくなるというのは全く考えたことがなく、新し

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    2025年12月06日
  • このミステリーがすごい! 2026年版

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    この本が発売されると『今年ももう終わりか』とか『今年も一年色々あったなぁ』って気分になります。
    毎回この本を読むと、以外にも私が読んだ本はあまりランクインされていない。逆?に考えると『まだまだ読まなきゃいけない本がある!』って事です。
    このミスで紹介されている本からいくつか読みたい本を選んで、また来年も新しい本と出会えたらと思ってます。

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    2025年12月06日