小説・文芸の高評価レビュー
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児童養護施設『明日の家』の話。
この小説が上梓されたきっかけは、巻末の解説によると、有川浩先生に児童養護施設入所者の方からお手紙をもらったことだったらしい。最後の章のシンポジウムまで読み進むとハッキリとした主張が感じられて、感動して泣いてしまった。
高校三年生のカナとヒサ、新入社員の三田村、中堅和泉、ベテラン猪俣が主な主人公。
第1話 新人の先生三田村は、なぜ児童養護施設を就職先に選んだのかを訊かれ、カナがその理由にブチ切れる。
第2話 同じ高校三年生の杏里は就職希望組だったのだが、ある時突然進学したいと言い出す。
第3話 児童養護施設は就職を基本方針として推していて、進学にはあまり乗 -
Posted by ブクログ
前読んだ伊岡瞬さんの作品が、私にはずしっと重い話だったのでしばらくお休みしてました。半年ぐらい積まれたままになってたこの作品も躊躇してたけど、もうそろそろ読もうと思って手に取りました。
主人公の尾木は罪を犯し刑務所から出てきた元刑事。警備の仕事についてはいるが、アルコールに溺れながらの生活。そんな彼の元には3人の居候がいる。石渡、ジュンペイ、恭子の3人。この3人訳あり。尾木も訳あり。そんな4人だからなのか、和気あいあいと暮らしている。まるで家族みたいに。そしてまた新たな居候が。訳ありの早希だ。早希が転がり込んできた事によって事件に巻き込まれていく。
面白かったです。デビュー作ということで -
Posted by ブクログ
spotifyの夜更かしの読み明かしで初めて永井さんの事、哲学対話の事を知って、どハマりして配信が終わってしまってからもいまだにリピートして聴いている。この人の物事を深く探求していく姿勢も、ありふれたものや人でも決めつけをせずに対峙する姿勢も好きだな。
もっと永井さんの哲学対話を知りたいと思って本を読んでみた。
前半は短めの日記、ユーモアがあってなんか人生楽しんでるなぁって笑ってしまうところがたくさん。
後半は抽象的で難しい所もあったけど面白く読ませてもらった。哲学モメントが印象的だった。
見慣れていたものやわかったつもりで漠然とみていることが突然よくわからないものになってしまう体験。世