小説・文芸の高評価レビュー
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Posted by ブクログ
ネタバレ殺し屋シリーズでは一番好きな部類。
兜と呼ばれる歴戦の猛者が、実は恐妻家で家族思いな一面があり私生活に一苦労すると言うもの。家族愛と同時に「フェアでなければいけない」と言う信条のもと、最終的には殺し屋業を抜ける為に自らの命を懸けるというもの。
殺し屋と言われると、いつも血の通っていない冷血な人物像を描くことが多いがこの作中の登場人物はそうではなく、あくまで人情に溢れているのが良い。ただ、その人情はターゲットには向かず、あくまで同じ境遇にある人、共通項を感じる人にのみベクトルが向いているのがリアルな人というものを表している気がする。 -
Posted by ブクログ
素晴らしい小説でした。戦争直前のサイパンでの諜報活動に巻き込まれた主人公。何とか生き延びて欲しいとの願いも、ただのエンディングではない余韻ある素晴らしい終章で潰えました。戦争をさせない、そう思っていた個人もいたのでしょう。開戦後も早く戦争を終わらせようと思っていた人は間違いなくいたはずです。彼等の言葉を封じたのは近衛文麿や東条英機ではなくその辺にいる普通の国民たちでした。あんぱんののぶちゃんもそのひとりです。堂本少佐や麻田さんがいない今のこの国は、間違いなく当時と同じ様に同じ道を歩み始めていると思います。
ひとつだけ、タイトルはもう少し考えられなかったかなぁ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ淡いピンクの表紙と帯にある〈女子高生の青春xホラー〉との文言が合わないなーと思いながらページを捲ると、うん、確かに女子高生が主人公で友達と喧嘩して青春してるし不穏な出だしでホラーだ、と納得。
しかし読んでいくと町田作品お馴染みの親に抑圧される子や、そんな子を思い遣るシスターフッド的な雰囲気も出てきながらも、半ば忘れられた伝説をなぞらえたような謎の連続死傷事件で街の平穏が乱されていく様子がさながらスティーヴン・キング作品のようだし、伝説が原因のようだと判明するくだりや呪いに襲われる様は慣れない人なら夢に見るような恐ろしさで、大変良かったです。
最終盤、現代を生きる凛音、美央、初花の友情と、怨 -
Posted by ブクログ
ネタバレ京都を舞台にした
青春小説の爽やかさの中に、
どこか寂しい雰囲気のある作品でした
「大学生の主人公は、夏休みにスナックのママに捧げる
草野球大会に参加することに
ひょんなきっかけで一緒のチームになった人が、
実は亡くなったはずの選手で?」
大学生になったばかりで、
学生生活を満喫する間もなく戦争に巻き込まれ、
大好きな野球を辞めざるを得なかったときの心境は?
戦争で亡くなってしまった後も、
幽霊になってまで野球をしたかったのかと
思うとやるせない気持ちになりました、、、
周りの都合に振り回されて
自分の好きなことができないのって
本当に辛いですよね
本作が戦争の理不尽さや戦時中の -