小説・文芸の高評価レビュー
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ネタバレ電車に忘れ物。
両腿、両足、両腕、胴体、7つ。
指紋、濃硫酸で消されている。
胴体の入ったバッグに豆と麦の粉。
伝説。出雲国風土記に出てくる国引きという説話。
八俣の大蛇退治。出雲系の神話。
本星と思われた女性、当日は出雲一号ではなく(出雲一号からは、今回死体
がみつかった全ての死体に遺棄できる)、富士に乗っていた。
証拠の写真もある。
車掌にも聞いてみたが、問題の女性のことは覚えていた。何度も一号車から後方の車両に行っていた。
青木恭子。被害者? 行方不明。
家には毛髪一つ落ちていなかった。
野村操。出雲の史実の考えについて。青木恭子と対立。
野村、車掌の証言では、富士を広島で -
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時流的に感想を書くと嫌な気持ちにさせる人が出そうでいやだなーと思った作品です。
性は苦手です。歳の割にタブー視しているところがあり、心に秘するものという感覚が強いです。
多様性というのは性に直結する項目が多いです。
そういうデリケートな部分を衆目に晒す行為を私は好みません。マイノリティは静かにしてろという意味では決してなく、性的なものは大声で言わなくていい事柄なんじゃないか?と思うから好まないわけです。
これは私が性に潔癖な癖だからかもしれません。
そういう理由から多様性を口に出して弁論を振りかざす人が、私は好きになれません。
個々を尊重するのは不可侵の不干渉地帯を広げることこそ重要だと思 -
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自分がなにかに悩んでいるとき、きまって、小説を手にとりたくなり、最初は気を紛らわすつもりで読み始めるのに、内容が次第に自分の悩みと重なっていく。おそらく勝手にこちらが重ねているだけなんだろうけれど、本作に登場する人物とは相性が良いのか悪いのか、気付けば自分が窘められていて、読みながらなんども謝ってしまった。ごめんなさい、私も先のことばかり考えて、今を蔑ろにするところある。大切な人へ気持ちを伝えることを恐れている。意地を張ることもある。それにより傷付けてしまった人々へ、ごめんなさい。
でも、大人ってだいたいそうじゃないか? 誰にも叱られなくなって、自分が確立されていって、他者を受け付けなくなって -
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コロナ禍を舞台にした、罪をテーマに6篇の短篇集。真っ赤な背景に菊、黒文字の表題。本の表紙が印象深い。しかも菊が横向き。菊の花なのに何か違うもののようにも見えて少し不気味。存在感がすごい。あ、裏表紙の菊は縦置きでした。なんかホッとする。
コロナ禍を思い出すと大変だった…みんな大変だったよね。と思って、この本を読んでみました。どの話も魅力的かつ、どこか鬱蒼としたまるでマスクをしている時のような息苦しさを感じる。6篇の中には、比較的ハッピーエンド寄りのお話もあるけど、晴々とした気持ちにさせてくれないのがすごい。私はどのお話も好きでした。総じて、この本好き。 -
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ネタバレ「人がよりよい世界を願い、それを実現しようとする時、そこには長く困難な歳月が横たわっている。
力を持つ者から迫害を受けることもあれば、今ある現実につき従う者から誹誘され、心を打ち据えられることもあるだろう。けれども、細い水の流れが集まって小川となり、それが河となり、やがて太く力強い大河となってついには海に至るように、それが実現する時には、かつて奇跡として願われたものは、あたかも自然とそうなるべくして成就したかのように見える。
人のなし得る奇跡、力ない者たちの奇跡とはそういうものなのだ。」
天上の葦以降の太田愛作品
これまでの社会派ものと違い、ファンタジー色のあるものかなと思っていたけど、 -
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ネタバレ彼女の目に、僕は、この世界は、どんなふうに映っているんだろう?
森島章子。
彼女をどう切り取るのか。
アーティスティックな孤高なタイプではなく、他の人たちと馴染みたいと思ってる彼女の考えには、共感できるところがある。
私は、章を読み進めるごとに、彼女を知る人たちが語る話を聞き、森島章子という1人の人間に魅了されていった。
彼女の写真を見てみたい。
そこに映っている私は、どんな私だろうか?
彼女のファインダー越しには、何が映されているのか。
彼女は、この世界はどうみているのか。
それを知りたいと思った。
本作のタイトルにもあるように、
「森島章子は人を撮らない」
その理由は何だろうか -
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夏目房之介が日本におけるマンガ評論が立ち上がりつつあった60年代から70年代を「ガロ」と「COM」を中心に当時における「マンガを語る」ことについて回想する読み物。漫画の歴史についての本は多いが、漫画評論史というのはちょっと珍しいかも。2000年代以降のマンガ評論的な視座も踏まえ、当時の漫画評論の問題点や課題も踏まえた内容で、当事者としての単なる昔話で終わっていないところが良い。もともとがWEBで連載していたコラムだったこともあり語り口も夏目房之介らしい柔らかさでサクサク読める。
文中で村上知彦が使った「僕ら」という語への違和感を述べているにも関わらず、本書の書名が「僕らはマンガを言葉にしたか