小説・文芸の高評価レビュー
-
Posted by ブクログ
会話文を中心に構成されており、全体的に非常に読みやすい一冊だった。序盤で家の見取り図と明確な違和感が提示され、その理由が徐々に解き明かされていく構成が巧みで、自然と読み進めたくなる面白さがあった。
一方で、作者の誘導を少し疑いながら読む部分もあり、「別の可能性があるのではないか」と考えつつ読み進める場面もあった。そのため、展開に対してやや構えてしまった感覚もある。また、登場人物が同一の家系に属しているため、関係性を整理しながら読む必要があり、時折立ち止まる場面もあった。
それでも、事実なのかフィクションなのか曖昧に感じさせる語り口が印象的で、単なる事件の怖さにとどまらず、「もしかすると他にも同 -
Posted by ブクログ
シリーズの番外編の第2弾。刊行順に読んでます。
1話目は難波くんの彼女の愛美ちゃんが落とした人形の話。その中でリカちゃん電話の話が出てきて、懐かしい!となりました。実際にかけた事あったかも…。
2話目は遠山さんと猫のお話。前回、猫を飼ってるという話はチラッと出てきてて今回は出会いのお話。
名前のネーミングセンスが絶妙。
3話目は彰良を舎弟にしている、小学生智樹のお話。高学年になるとまだまだ体も心も未熟なのに、まわりの大人、特に親からは期待を持たれてしまい色々言われて反抗したくなりますよね。
4話目は前回も面白かった難波目線の地味メガネくん2です。難波くんは良い子です。これからも尚哉を助けてあげ -
Posted by ブクログ
まずは前作「贖罪の奏鳴曲」から読むことをお勧めする。
そして、間髪入れず続けて本作「追憶の夜想曲」を読むことを強く勧めます。
そうでないと、この結末が分からないままで終わるなんて本当にもったいないから。
読み終わってびっくりした。続けて読んでよかったって思った。
頭の切れる検事と弁護士。
2人のバチバチの法廷バトルは読んでいてすごく楽しい。
回転の早い言葉の応酬と駆け引き。ちょっとでも隙を見せたらバサっと切られるような身の引き締まる展開に魅せられてしまう。
でも、何よりも展開の読めなさに、一体何がどうなって、次は何を求めているのか気になって、気になって、読むのを止められなくなる。
そして -
-
Posted by ブクログ
感想というか思ったこと
(キクや清吉についても語りたいことは尽きないけど、いったん整理)
『女の一生』第二部では、戦争や日本におけるキリスト教弾圧に対するローマ・カトリック教会の姿勢に疑問を抱く修平の葛藤が描かれていたが、第一部にもまた、キリスト教弾圧の中でローマ法王の沈黙に対する疑問が示されていたのが印象的だった。
それでもなお、人は信じるしかないのはなぜなのか。
考えてみると、信仰とは本来、人の内に宿るものであって、教会はあくまでその信仰を持つ者たちの集まりにすぎないのかもしれない。だからこそ、信仰心において絶対的なのは教会という組織ではなく、むしろ個人の内にある信仰そのものなのだと思 -
Posted by ブクログ
シリーズ2作目。
あれ?このシリーズってシャールさんが、体にも心にも優しいお夜食を作ってくれるお話じゃなかったっけ?なのになぜ今作の表紙はソースたっぷりのトンカツ?と首を傾げましたが、これにもキチンと意味がありました。
これは大人のお子様ランチとされるトルコライス。
「たまにはサボりなさい」って、シャールさんの言葉。いつも頑張っている人には一番刺さりますよね。
「皆、寂しくて、一生懸命。それでいいじゃない」
あーーー、シャールさんってなんでこんなに心を溶かす言葉を知っているのだろうか。
今作では、いつもみんなを包み込んでくれるシャールさんにも悲しい出来事があり、みんながシャールさんを包み込んで