小説・文芸の高評価レビュー
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頭の中の「すべてがFになる」読書体験だった。第一メイスト賞受賞作。なんと、30年前の作品。2026年現在のネット知識を持ってしてようやく理解できる内容だった。作品内で【自分は百歳若すぎる】という一文があるのだが、文字通り作者の森先生なら百年先が見えるのかもしれない。文章がまた読みやすい。まるで、無駄のないプログラムのコードの様だった。会話が軸の文章で、描写はシンプルに最小限、なのにしっかり風景や人物が描けている。気になって、森先生の経歴を調べたら、大学教授だった。そして驚愕したのが、筆の速さ。嘘か誠か、一週間で長編を書くらしい。ははは、まさに【自分は百歳若すぎる】。森先生の作品は制覇したい。
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Posted by ブクログ
ネタバレ主人公の竜崎は、真面目で合理主義、国のために働くべきだと心の底から、ほとんどぶれることなく信じている男。無意識なしきたりは廃し、立場が上の者にもへつらうことなく間違っていれば異議を唱えられる。多くの人が、出来るならばこのように行動するべきだ、と思うような人間。そんな竜崎に、理不尽な文句を言う人間は結果的に痛い目に遭い、信頼し協力した人は最後に報われる。こう書くと勧善懲悪ものなのかなとも思うが、説教臭さは感じない。気づけば自分も、竜崎のようになりたい、でもやっぱり無理だなぁと思っている。前作とは事件の性格もかなり変わっていて、読み応えのある作品でした。
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Posted by ブクログ
2026年2月8日は衆議院議員選挙投票日。その前日にこのレビューを書いている。
この本は「選挙」とタイトルが付いてはいるが、政治だけに限定されない、いまの日本が抱える諸問題を広く網羅した、中学校社会や高校公民の良質な参考書ともなりうる。
私は16ページでもう引き込まれた。だって1ページ使って「投票したい候補者がいない場合はどうすればいいの?」について書かれている。「民主主義」や「政治参加」もいった教科書的なテーマも大事だが、おそらく多くの人の心に引っかかっている“現実”にスパンと冒頭から切り込んでいるのは、専門書ではないというのを逆に生かして本質を突くという点で見事だ。
ちなみに「~どうす -
Posted by ブクログ
原題は『Ordinary Grace』Ordinaryはありふれたという意、そしてGraceは祈りと言うよりは神の恵み、恩寵と言った意で正しく訳すなら「ありふれた恩寵」といったところか
そして恩寵とは罪深い人間を救うために神がもたらす奇跡のことだ
それではこの悲しい物語のどこに神の恵みがあったのか?
少年が愛する人々の存在に気付くために、少年が自らの行いに責任を持つために、そして少年が大人になるために、その悲劇が必要だったと神が判断したのだとしたら、それは恵みではなく呪いだったのではないだろうか
そして悲劇から人生を取り戻した人々の変化を奇跡と呼ぶのなら、それは神の恵みではなく人の持つ強
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