小説・文芸の高評価レビュー
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Posted by ブクログ
ネタバレいい小説だった!
最後、全についての気持ちが書かれるのかと思ったら全は黒田さんや清澄の名前の由来についての思い出しについての登場で、
ただ、ドレスを仕上げる本気の全と子供の名前についての本気の全、自社製品を任せられている本気の全が垣間見れて全って恨めないやつなんだって心が暖かくなりました。
いろんなものにそれぞれが振り回されながら自分を見出して自分を大切に生きていく姿、とても良かったです。
何より結局全は全のまま特に大成功!みたいな終わり方じゃないのがどこにでもある幸せのあり方、生活が感じられて良かったです。
家族だからこそ分かり合えてないことも多いし、私も家族だからわかってよ、と思いなが -
Posted by ブクログ
ミステリーをベースに、ホラー、サスペンス、SF、ファンタジーなどエンタテインメント小説のあらゆる要素を盛り込んだ短編集。
7篇の短編から成る。幽霊話が多かった気がするけれど、どの話も一気に読ませる面白さ。高野和明の懐の深さに改めて感心した。また「13階段」や「ジェノサイド」のような力作長編が読みたい。
(A)
2025年の読書はこれで終了。 39冊(前年比ー5)読んでA評価は6冊(前年比+3)、B評価で☆5つが3冊(前年比ー5)でした。
「通勤時間を使って読んだ本の感想」が基本の当ブログですが、在宅勤務がメインとなったので読書量がますます減っています。 -
Posted by ブクログ
『楽園のカンヴァス』を読み終えた直後、その余韻に浸りながら手に取った一冊。
ピカソを愛し、《ゲルニカ》の魅力に取り憑かれた二人の女性。時代を隔てて描かれるその物語は、どこまでが真実でどこからが虚構なのか分からなくなるほどリアルで、読み進めるほどに引き込まれていきました。
私自身、小学生の頃に親に連れられて大塚国際美術館で《ゲルニカ》の陶板画を見たことがあります。上からは暖色の照明が当てられていたはずなのに、心に強烈に残ったのは物悲しく冷たい感情でした。困惑や恐怖。作中で描かれるゲルニカを前にした人たちの感情は、当時の自分の記憶と重なり、強く共感しました。
人生で初めてピカソを意識したのがこ -
Posted by ブクログ
水中の哲学者たちと比較して、永井さんのシャープでまっすぐな言葉の切れ味や世界の切り取り方はそのままに、全体主義へ向かう社会を憂う影があちらこちらに見られた。語るための、誰かを守るための、社会をよりよく描くための言葉を紡ぎ出すのは大変だったんだろうなと思う。
特に印象に残ったのは飯テロのエッセイで、本来は絶対に並ばない言葉同士の摩擦が生み出す新鮮な感触や、組み合わせに失敗した時の不協和音を見事に描いていた。
本日刊行イベントに足を運んで直に話を聞くことができてよかった。
世界は不条理に溢れているけれどこの世に生まれてしまった以上は踊り明かすしかない。理論整然としている、100%純度の高い世界 -
Posted by ブクログ
とてもとても良かった。
「満天のゴール」に続く作品。藤岡さんの作品の中でも特別好きな作品になりました。
シングルマザーの奈緒と高校生の涼介。前作は過疎地を舞台に在宅医療が描かれていましたが、本作は都会の緩和ケア病棟が舞台。
故郷から一緒にやって来た医師・川上先生や、進路に真摯に向き合う涼介くんについても丁寧に描かれていました。
序盤から早くもウルッと……。前作では10歳だった涼平くんが、思いやりのある頼もしい好青年になっていました。
生きてると、自分ではどうしようもないことが予期せず降りかかってくることがあります。
自分の可能性を、当たり前のように信じて疑わない人がいる。その人の言葉が、