小説・文芸の高評価レビュー
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Posted by ブクログ
ネタバレ思っていたよりもずっと楽しく、夢中で読みました。
言動について、発した側の思いと受け取った側の印象がこんなにも異なるのだと悲しくなりました。私も気をつけなくてはいけないと自戒の念を持ちました。
木爾チレンさんの名字が読めず検索したところ、木爾チレンさんとご主人がこちらの作品について対談している動画があり拝見しました。そちらの動画とこの作品とで、今まで漠然と持っていた作家という職業への印象がガラリと変わりました。気づかせていただき、ありがとうございます。これからも大切に作品に接していきたいです。
サリエリ、気が付きませんでした笑 -
Posted by ブクログ
いやー、もう最高!騙されるのって気持ち良い!
でもまぁ、騙されるって表現は語弊があるかも。
勝手に物語に熱中しすぎて、勘違いしてただけだから。
架空の車、ブレイクショットの因縁が多方位にわたり、人生を繋げて行くストーリー。
いやー、エピローグは本当、微笑みながら、これもあれも?という感じだった。
ページ数も多く、途中暗い話だし、しんどいなぁと思うところもあったかもしれないが、読後の爽快感が半端ない。伏線とかって、不自然だったり、見え見えだったりすると冷めるけど、これは全くなかったなぁ。
作中にでてきた、門崎と後藤のやりとり。
「ダチ公」、、、
これを目指すべきだったんだよなぁ。
鈴木世 -
Posted by ブクログ
甲子園を目指す息子を母親目線で描いた熱血スポーツ小説です。星5にしたのは、超絶熱血な内容にも関わらず、母親目線というエモさや、強豪高校の父母会の大変さなど、スポーツ小説だけではないストーリーにあったと思います。
子供たちの試合を観戦する親目線の試合のシーンは選手目線のスポーツ漫画や小説とは全く異なる緊張感があって、新鮮でとても良かったです。
ストーリーの方はかなりハッピーエンドな内容で、正直、ちょっと出来すぎているのは、良くも悪くもだと思いました。でも、野球の話としてはベタだけど、そこに母親の感情や親目線のストーリーなど新しさを上手く入れているのは、絶対みんな大好きなやつだと思います。僕は -
Posted by ブクログ
刀城言耶シリーズのスピンオフ、怪民研シリーズの二作目。
愛は大学の友人、唄子から地元の村で行われる自身の結婚式への参加を頼まれる。
唄子は村の有力者である皿来家の分家から本家に『山神さまのお告げ』で嫁ぐが、その山神である嫁首様の祟りを避けるため、結婚式には数々の奇妙なしきたりが設けられている。
その婚姻儀礼の最中に新郎の祖父、巳日治が嫁首様を祀る迷宮社で遺体で発見される。
愛はなりゆきで素人探偵として事件について調べては、刀城の助手である天弓馬人に手紙で事件の内容を伝えることとなる。
県警の鬼無瀬警部や媛首村、六地蔵童唄、さらには百巳家など、他シリーズでもお馴染みのワードがたくさん出てきて -
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"仕事を頑張る"とはどういうことか自分の人生で芯になっている本。
BtoCの仕事では会社の利益と顧客の利益とで相反することがある。
社会に出たばかりの人々は自己の利益と目の前の人に奉仕したい気持ちに悩みながらも、営利目的である企業での立ち振る舞いを学んでいく。
しかし、本作の主人公は公務員である。
出世志向が強いと直属の上司に評価されていたにもかかわらず、顧客(市民)に寄り添い実直に仕事をする姿は尊いものであった。
簑石村の結末はああなってしまったとはいえ、蘇り課でともに働いた2人は評価してくれたことは救いではないだろうか。
全ては無駄な努力だとしても。