小説・文芸の高評価レビュー
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Posted by ブクログ
12,3歳の頃 年上のきょうだいの教科書で初めて読み、
その後初めて手にした純文学小説。
ライトノベルも純文学も、
いろんな本を
買って読んで売って
としている中
この本だけはいつもどうしてだか手元に残る。
他の本も読み返すこともあるけれど
それ以上に この本は何度となく読み返してしまってる。
10代 10代半ば
20代前後…
その時々の読み返す時点で
みえるものも 読める部分も 感じることも
ぐるっと変わって 毎度微妙に違う物語を読んでいるような心地になる。
友情 恋愛 .. 大きく見えやすいテーマはその2点のはずなのに
それらよりもずっと底深い何かが息を潜めて居る気がする。
き -
Posted by ブクログ
2025年個人的NO.1本でした。
本書では、朝鮮半島の近代史〜現代史を知ることができます。わたしは本件に関して全くの無知でしたが、問題なく読み進められました。筆者の筆も上手く、事柄ごとにストーリー構成もされているので、とても読みやすく、また、感情移入もできます。
しかし、知らないことばかりでしたね。
韓国にとって、今の政治状況が、どれだけの犠牲の上にあるものなのか、どれだけの犠牲をともなって勝ち取ったものなのか、ここが最も衝撃でした。
そりゃあ戒厳令なんて出された日には大騒ぎになりますわ。
あとは、すべてのはじまりにある南北分断。
南北分断が韓国という国そのもののアイデンティティ形成に与えて -
Posted by ブクログ
おごそかな渇きを読みたくて手に取った
山本周五郎の未完の絶筆
戦後の日本の貧しさ
欲が渦巻き 他を排除しようとする人々
東京で妻に逃げられた中学教師と14歳の娘は東京を離れ田舎で野菜や特殊な
炭を焼いて生活している
学があり無宗教の父親は地域の住民に
うちとけていけないし
地域の住民もなかなか受け入れられない
そんな中 行倒れの若い男性を助け
医者を呼び食事を与え
体力を回復させる
戦後で誰もが生きること食べることに
精一杯だった時代
貧しさにも負けず困っている人を助け
希望をもって進もうとする人々
14歳の娘の生活力のたくましさ
今の時代の人が失ったものが
みずみずしく表現されていて
心 -
Posted by ブクログ
ネタバレただただ切ない。これはハッピーエンドなのか?
身勝手な大人のせいでふたりの子供が殺人鬼になってしまった。ふたりはくっつくと思ってたけど亜紀は別の人と結婚をした。小さい頃から亜紀のために頑張ってきて杉本を殺すことまでした彼が無念で切ない。そして前に奥さんに似てる子供と旦那さんと暮らしてる亜紀はほんとに幸せなのか?幸せとは家族とは、考えさせられる作品だった。
・アビューズとは虐待を意味する医学用語です。
・児童相談所には「四十八時間ルール」というものが存在します。虐待の通報ば受けたら、四十八時間以内に児童に接触するというきまりです。
・「助けるけんな、おじちゃんが、必ず助ける」
・児童福祉 -
Posted by ブクログ
一貫して全ての候補者に対してリスペクトをもって接している畠山さんに尊敬の念を抱かずにはいられない、それが読後最大の感想です。
私のような下衆な者は、どうしてもネームバリューや目立ち加減で勝手にフィルターを通して見てしまいがちで、俗にいう「泡沫候補」については政見放送や選挙公報を一瞥して(全くしないことも…)おしまいにすることが多かったけれど、今回本作を読んでその姿勢をあらためなくちゃと思わされました。
それは、自分の上辺感を省みるということだけでなく
「しっかり追うと、こんなにも興味深いことが色々わかるのか」
「突飛もない公約に思えても(その人が当選しなくても)後々活きることもある」
とい -
Posted by ブクログ
ネタバレ100年ほど前に生まれ、物理数学の頭脳を持ちつつ、「その時々を辞本で洗濯して歩んできた」女性、猿橋勝子さん。
これほどまでに胸を打たれると思わなかった。
幾度も目頭が潤み、最後は胸に迫るものが。
男性なら異なるだろうが・・・・女性が生きたこの時間、まして研究者学者の世界がいかに男性優位であったかは周知の事。
信州諏訪、気象大学校から始まった研究と勤務の日々・・職場はもとより、10代からの付き合いの仲間がフィクションとはいえ、「そうであったろう」描き方が、非常に心地よい。
三宅氏、奈良橋氏といった直接顔を合わす上司、同僚の言葉が作り物めいてなく、頁が進む。
こういった優れた作品を読むと、個人的