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天下取りの見果てぬ夢を追い求めて関ヶ原盆地に群れ集った十数万の戦国将兵たち……。老獪、緻密な家康の策謀は、三成の率いる西軍の陣営をどのように崩壊させたか? 両雄の権謀の渦の中で、戦国将兵たちはいかにして明日の天下に命運をつなぎ、また亡び去ったのか? 戦闘俯瞰図とも言うべき雄大な描写の中に、決戦に臨む武将たちの人間像とその盛衰を描く、波瀾の完結編。
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Posted by ブクログ
天下分け目の関ヶ原!とうとう完結しました。 徳川家康の緻密な戦略が凄い。 戦国武将たちのそれぞれの思惑。 司馬遼太郎氏の肉厚な描写に痺れました。
「おまえ、右手で握手したんやったら左手は何してたん?」 のくだりがあってこその関ヶ原の戦いやと思ってる。
昨年、1年見続けていた「どうする家康」。物語の大サビである「関ヶ原の戦い」が、なんとなくサラッと描かれていて、もう少し深掘りしたく読み始めました。 尾張派(北政所) VS 近江派(茶々) の代理戦争であったこと、滋賀の小さい一大名の石田三成が徳川家康と対等に戦えるまでになったこと、各諸大名にもそれ...続きを読むぞれのドラマがあること(真田は生き残るために兄弟でどっちにもついたり)など、興味深いことが多いです。 西軍について敗北した毛利(長州)、島津(薩摩)、長宗我部(土佐)から討幕の動きがあることを考えると、関ヶ原って250年も影響し続けて、ほんとに天下分け目やったんやなと思うとります。
関ヶ原合戦、西軍の奮闘、小早川の裏切り、死闘。大谷吉継が最期まで名将すぎて涙目。島左近の17歳の息子さえ戦場で華々しく散った、というのも切なかった。 石田三成が戦場離脱したのには「あれ?大谷吉継は自刃したのに?」と戸惑ったけど、結局自首して潔く処されたのは(性格的に)筋が通ってて良かった。 これまで...続きを読む読んだ司馬遼太郎作品で上位にくる面白さだった。
みんなからの嫌われ者、石田三成を自分も序盤からずっと好きになれなかったのだけど、最後の最後でその感情も全く逆になった。感動した。 本当に義を貫いた人だったんだ。 裏切って家康についた将たちは、その後どんな運命を辿ったのか気になった。 次読むテーマにしたい。
・関ヶ原の戦いに至るまでの人間模様がとても魅力的に描かれていた。 ・気持ち的には石田三成に勝ってほしかったが、世を治める器量はなさそうなので、徳川家康の勝利で良かったのかもしれない。 ・小早川秀秋は今の時代でも悪者として扱われるので、人の行動が与える影響力の凄まじさを感じる。 ・様々な人間の思惑が錯...続きを読む綜するので、自分が歳を重ねて読み度に、共感する人物が変わりそう。
誰もが知る関ヶ原。その後の泰平の世を思えば家康が勝者であってよかったと思うし、小早川秀秋がどう評されようがその裏切りは正解だと思う。 だけど、司馬さんの関ヶ原を読むと義に生きた青くさい三成に勝たせてやりたかったとも感じる。
タイトルは「関ヶ原」だけど、そこに至るまでの家康と三成の駆け引き、工作が詳しく描かれていて、それぞれの大名の戸惑いや計算、心情が分かって面白い。戦そのものは、戦力や布陣から言ってどちらが勝ってもおかしくない状況だったことが分かる。 西軍の敗色が濃くなった中で、名に恥じぬよう自分の死に様を飾ろうという...続きを読む数多の武士たちの激闘がすさまじい。 結局三成の挙はなんだったのか、最後の場面でそれを評した言葉に、救われた気がした。
義一本の三成と地道に戦略を一つ一つ遂行していく家康。上中を含めて、戦当日までの情景を鮮やかに浮き上がらせるとともに、下巻では戦当日の流れが、場所・時間ともに手にとるようにわかる。歴史が頭の中に流れ込んでくるかのよう。 とにかく面白い。
関ヶ原の戦いというと当日の両軍のいわゆる『頑張り』の結果と思いきや、実は当日以前に、家康によって周到に計算され尽くした結果。何事も準備が大切だということでしょう。それにしても三成は、頭でっかちで嫌なやつに書かれており、これだけ、味方に偉そうで、嫌われていたら、裏切られてもしゃあないなぁと思いました。...続きを読むこの長いストーリーの最後を黒田如水で締めているところは、司馬さんの如水に対する愛着を感じました。
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