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秀吉の死後、天下は騒然となった。太閤の最信任を獲得した能吏三成は主君の遺命をひたすら堅守したが、加藤清正、福島正則ら戦場一途の武将たちは三成を憎んで追放せんとする。周到な謀略によって豊家乗っ取りにかかった家康は、次々と反三成派を籠絡しつつ、上杉景勝討伐の途上、野州小山の軍議において、秀頼の命を奉ずる諸将を、一挙に徳川家の私兵へと転換させてしまう。
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Posted by ブクログ
戦国時代の現場中継を見ているようです。徳川家康VS石田三成それぞれの人間関係、策略が俯瞰できるところが面白い。両者の様子を見比べて、自分だったらどちらにつくかを考えると、まさに究極の選択で、どちらとも言い難し。ただ応援するとしたら、三成の気分になっています。この小説の中での家康はどうもすきになれない。(百姓の立場だったら、新しい世の中になってほしいから、家康かなあ。)家康はワンマンに見えて、重要なところでは必ず会議にかけて全体にはかっている。家康の方がやはり、一枚うわてなんだよなあ。三成、惜しいなあ。
三成にどうか頑張ってもらいたいと思ってしまう、この不思議。関ヶ原の戦いの結果は、歴史事項として既に分かりきっているのに、文章にのめり込んでしまうというか引きずりこまれる。このようになるのは、司馬遼太郎さんの、登場人物に対する様々な思いが入っているからなんだろうなあ。著者の魂が乗り移っているようです。
三成、大谷吉継、安国寺、三人の話し合いの場面、細川ガラシャの最期、特に印象的でした。
関ヶ原の戦いの結末を筆者は、どのような言葉で締めくくるのか、石田三成の応援団の一人として気になるところです。
Posted by ブクログ
いよいよ石田三成は、会津の上杉氏とともに挙兵する。光成も家康も共に大義名分は、豊家を脅かす奸賊を征伐するためとなっているが、諸大名はどちらにつくのが自分にとって有利なのかを機敏に察知し、多くが家康に付いていくこととなる。P427に、司馬遼太郎が書きたかった本小説の本質が書かれている。「世間は、欲望と自己保存の本能で動いている。」このテーマは、著者の他の著作の多くにおいて描かれているが、本小説程、この本質を描くのに適した題材は無いであろう。この日本人の持つ特質は、戦国期の昔から現在まで変わること無く引き継がれており、おそらく未来永劫変わることはないのであろう。伝統的な日本企業あたりでは、今日もまた同じような政治的駆け引きが行われているのであろう。
中巻では、細川ガラシャ、小早川秀秋、真田父子などの時代の主役達が登場しはじめ、物語に彩りを加えてくる。
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