東西両軍の兵力じつに十数万、日本国内における古今最大の戦闘となったこの天下分け目の決戦の起因から終結までを克明に描きながら、己れとその一族の生き方を求めて苦闘した著名な戦国諸雄の人間像を浮彫りにする壮大な歴史絵巻。秀吉の死によって傾きはじめた豊臣政権を簒奪するために家康はいかなる謀略をめぐらし、豊家安泰を守ろうとする石田三成はいかに戦ったのか?
Posted by ブクログ 2023年05月26日
関ヶ原の戦いの流れがよく分かりました。
徳川家康の戦略が凄すぎて、そりゃ勝つよなと思っていたけれど、戦いの展開が熱くて面白かったです。
石田三成は残念な言動に歯痒くなる所もあるけど、結末を含めてとても好きな人物になりました。
人物の描写、細かいエピソード、武将ギャグ含めて全部面白いまとめられていま...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年01月09日
豊臣秀吉が没したあたりから話が始める。この上巻では主に石田三成に焦点が当てられ、特別に悪役に仕立てるでもなく過度に称賛するでもなく、でも良くも悪くも魅力のある人物として描いてゆく。「峠」と比較するともう少し随想的なところも多く、「空海の風景」と比較すると小説的な要素が多い。いかにも司馬遼太郎らしく...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年01月05日
史実に特別詳しいわけではないが、人物像がよく伝わってきて、物語として楽しめた。
教科書では数行で完結されてしまう関ヶ原の戦いの幕開けを読めて、一気にそれがとてつもなく壮大なものに感じるようになった。
ここでの三成や家康の描き方と、他の作品の描き方を比べ、もっと自分の中で彼らへのイメージを深めていきた...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年04月11日
映画を見た後に3巻まとめて買って、そのまま積読。
1巻はまだ合戦前。秀吉も死んで、利家も死んで天下を手中に収めようとする家康と、秀吉の遺訓に従い秀頼を守ろうとする三成。
ここで誰かの行動が違ったら、歴史が違っていたんだろうなとは思うけど、家康と本田正信の謀略に抜かりはないから、どうなっても家康の世に...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年05月06日
正義を掲げて人から嫌われる、石田三成の不器用さが切ない。
たぶん石田三成の周りにいる良き理解者(島左近や初芽、直江兼続など)も、石田三成の不器用さの裏にある忠義や優しさを強調する良き人物だったのかとも思う。
一方で、謀略に長け、時代劇にでてくる典型的古狸のような徳川家康・本多正信は、完全に悪役のよ...続きを読む
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