小説・文芸の高評価レビュー
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Posted by ブクログ
ネタバレ曖昧なままに終わる読後感が良かった。
歪な形の家族の描写に心抉られ、親が子に与える影響の大きさを感じつつも、結珠に会いたい一心でS女に現れる果遠の行動力だったり、果遠のために喪服を準備して化粧して、果遠を守る結珠の姿だったり…
恋人でも友人でもない、でも互いが互いを想う関係性が凄く美しかった。
果遠が宝物として大切にしていた防犯ブザーのくだりはちょっと泣いてしまった。
一穂ミチさん特有の、心情の描写がまた良い。
「草いきれのように立ち込める乱暴で瑞々しい魂の気配に、憧れめいた愛情を覚える。」
なんて美しい描写だろうと暫く反芻したし、二人の関係性はこの一文に集約されているんじゃないかとも思う。
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Posted by ブクログ
ネタバレ白藤さんは私が考える人間のまま世界を見続けてるんだな。
疲れきった人がピョコルンになりたがる、名誉なことなのか?
女性が負わなければならなかった妊娠出産家事育児をピョコルンに負わせることができる世界。羨ましいと思い読み進め、最終的には…おぞましい世界観だった。
何か別のものに押し付けるのではなく、夫婦で、家族皆で分担すればいいよね。妊娠出産は今のところ女にしかできないし、女も正社員を一生続ける現代だしね。1人だけ便利に使われ続けるなんて嫌だから、それを見てきてるから少子化なのもあるよなぁ。
「子宮を見張られる」と、空子母の「次はお前の番だ」的な表現や圧、あるある過ぎて読んでて苦しかった。
いじ -
Posted by ブクログ
「どういうことですか?そんなことある?」
タイトルを見た時、そう思いました。
でも、読み進めるうちに思います。
「全員犯人、だけど被害者、しかも探偵だなー。」
と。
「SHIKAGAWA社」が発売した電動自転車は、ブレーキに欠陥があり、それにより死者も出て、大きな社会現象となる。
多くの人々から糾弾される志賀川社長。
罪の意識に苛まれたのか、志賀川は社長室で首を吊っているのが発見される。
後日、密室の廃墟に集められた7人。
7人とも志賀川の死に関わる人物。
廃墟のスピーカーから指示が出る。
「志賀川は誰かに殺害された。志賀川を殺した犯人だけは命を助けよう。」
期限は4 -
Posted by ブクログ
ファンタジーの余韻から現実へ引き剥がすようなあとがきパート含め、全部好きだし新鮮だった。
まず、千鶴子の痛々しい言動に、痛烈な共感性羞恥を覚えた。
台湾グルメと鉄道旅の鮮やかな描写に惹かれて読み進めるうちに、自分の中にも覚えのあるおめでたくも独りよがりで都合の良い解釈に気付かされるからだ。
千鶴子の無自覚な特権階級の傲慢さと、千鶴ちゃんの圧倒的な大人の対応の対比に、息も絶え絶え悶え苦しむほどだった。
対等とはなんだろうか。対等でないと友情は育めないのか。
現代の自分を翻って、組織における上司と部下の関係にも綺麗にスライドして追体験できる素晴らしい読書体験だった。
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Posted by ブクログ
ネタバレ約20年前、『すべてがFになる』を読んだ時、私の読書史上では五指に入るぐらいの衝撃を受けました。
それ以来、森作品を追いかけ続けていた私ですが、次第に仕事の忙しさや体調の波に押され、十年ぐらい前、ちょうどこの「Wシリーズ」あたりから足が遠のいておりました。
「いつか必ず」と思いながらもそのまま延び延びになっていた1冊目を、ようやく読みましたが……これがもう、本当に素晴らしかったです。
時代設定は、あの「百年シリーズ」のさらに先でしょうか。
近未来というより、森作品史上、最も遠い未来だと思います。
「ウォーカロン(Walk Alone)」という切なくも美しい名を持つアンドロイドが限りなく人に近 -
Posted by ブクログ
1. 『ダロウェイ夫人』との幸福なシンクロニシティ
先に読んだ『ダロウェイ夫人』の、あの意識の流れを用いた斬新な作風(挑戦)が、本書で語られるような「女性と文学の歴史」に対する深い洞察や敬意、そしてウルフ自身の「執筆への凄まじい覚悟(心意気)」の上に結実したものであると深く得心がいった。2冊を同時期に読めたことで、ウルフの挑戦の重みがより立体的に理解できた。
2. 「シェイクスピアの妹」の仮定に込められた魂
途中と最後の締めくくりに登場する「もしシェイクスピアに才能ある妹(ジュディス)がいたら」という仮定とウルフの主張に、魂が込められていて激しく心を揺さぶられた。
本来、創造的なものを -
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ネタバレ純愛が好きなので景は愛ゆえに行ったとそう思い込んでおきます。入見の話した筋書きは確かに理路整然としてるし、景は最後まで宮嶺の事を最後ただの駒としてしか見ていなかったのかもしれない。自分を肯定して盲目的に信じる流される物の一部でしか無いのかもしれないけれど、彼女の行動原理の行き着く先は全て宮嶺を守る、あの日宮嶺を苦しめた人間達とそれに付随するものに復讐することだと信じたい。消しゴムに関してはいじめを指示した可能性を示唆するものとも捉えられるけど、景ならそれを隠滅するもしくは取り返したと宮嶺にみせて更に罪悪感を植え付けて支配する気がする。でもそれをしなかったという事実が宮嶺を好きでいた証拠であり続
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