小説・文芸の高評価レビュー
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ネタバレなんとなくアンリミだったから読んでみた。よくあるホテルを舞台にした群像劇かなと思っていたけど途中から違和感を感じ始めて結末としては、あーそういうつながりあったのか〜っていう。小説だからこそできることだね。すぐに2周目読んで検証したところ、すでに第2章で違和感が書かれていた。いかに注意深く小説を読んでいないということがわかった。どこで気づいた?と共有することで、いつもどんなふうに読書をしているのかがわかる。
全ての人を救うことはできないし、物事も見方によっては意味が変わってくる。誰かを救ったら誰かは傷つく。そんなテーマを一貫して捉えたけど、読書体験としてもそれをメタで感じた。 -
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ネタバレ自分は多様性に理解がある、という姿勢の傲慢さ、多様性、という言葉が誰かを追い詰めていること、正しさという名のナイフ。自分の浅はかさを気づくにいたったけど、じゃあどうすればいいのだろう。読者に問いを投げかける本だ。結局何もできないと思い至って行動を止めるのではなく、万人に受け入れられる行為はないのだから目の前から行動していくしかない。それで八重子は行動したんだけどね。八重子もマイノリティ側で悩んでいたはずなのに、圧倒的マイノリティの前ではマジョリティになってしまう。相対的に八重子の悩みも軽く見えてしまうのもどうなのか。そこにも問いが立つ。
生殖記もエッセイも読んだけど、遠藤周作との共通点を感じる -
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どの短編でも自分が悪いわけではないが、不運にもなし崩し的に巻き込まれる厄介な出来事が主題になっていると思った。徒労に終わったり、解放されても後味の悪いこれらの話を読んで、読者は自身の日常の気まずい出来事に読み換え、想起するだろうと思う。
「飼育」は、〈僕〉の通過儀礼の物語であると思った。
捕虜となった黒人に感じる気安さは家畜やペットへの気安さと同義であったが、立てこもりによる黒人と〈僕〉の立場の逆転で〈僕〉の世界は崩壊し、まるで死んだ黒人の情念が乗り移ったかのように、〈僕〉は大人たちに脅え拒絶する。
〈僕〉の掌を叩き潰したのは父の斧ではなく戦争だったのだと、大人になった〈僕〉は認めるのだろう。 -
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ネタバレ菅原孝標女(すがわらのたかすえのむすめ)作。康平3年(1060年頃)成立とされる。高校古文の教科書で読んだ覚えのあるような、等身大の薬師仏を作ってこっそり祈る、あの作品です。
どこかのファスト教養系書籍にて「源氏物語が読みたくてたまらない女子の推し活日記☆」みたいな感じで紹介されているのを見たことがありますが、そんな謳い文句で『更級日記』という作品を表現しようとは、いささか言葉が浅すぎるのではないでしょうか。
「あづまぢの道のはてよりも、猶おくつかたに生ひいでたる人…」という冒頭文から始まり、序盤では上総(今の千葉県)から京へと移り住むまでの旅が描かれます。約90日にもわたる長い旅路のはず -
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涙なしには読むことができない作品でした。高校野球で甲子園を目指す親子の物語。
女でひとつで息子を育てる秋山菜々子は野球をするひとり息子の航太郎を陰ながら必死でサポートする。
野球を続けるには避けて通ることのできない裏での駆け引きや親や監督さんとの人間関係に悩まされながら、どんどん自分の手から離れて成長していく息子に戸惑いながら、菜々子自身も成長していく。
甲子園ではつらつと野球をする球児たちの姿にはレギュラーを勝ち取るまでの並々ならぬ道のりがあり、親御さんの苦労があるんだなと、わかっているつもりでいましたが、この作品で擬似体験させてもらいました。
秋山親子と一緒に喜んだり、悔しい思いをしたり、 -
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【2026年89冊目】
「モンスターを倒した。これで一安心だ」河川敷で発見されたバラバラ死体。逮捕されたのは医学部を9浪していた31歳の娘だった。実在の事件を元に書いたノンフィクション小説。
強烈でした。「行き過ぎた教育」なんてものじゃない。母親がどうしてこうなってしまったのか、理解できないし、したくもないほどの毒親でした。幼少期から看守と囚人のような暮らしを強いられ、それが当たり前のことだと洗脳され、心を抉られるような言葉を投げつけられながらも、必死に生きていた娘。こんなにも酷い親があっていいのか、とこっちまで心を抉られるようでした。
娘さんからしたら、そんなことはないって感じかもしれま -
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解釈が難しいところを読み返しながら読んでいたため5時間かかりましたが「変身」を読み終えました。
「変身」のグレゴール・ザムザと
「判決」のゲオルクは親に心を支配されているところが共通していると思う。
親が要求したものに応え続ける人生。
「判決」のゲオルクが父親に怒鳴られている時もゲオルクは父に愛を向けていたように
「変身」のグレゴールもどんなに職場で辛い思いをしても 自分自身が虫になって自分自身の未来すら見えない状況でも家族のことを一番に思い愛していた。
しかし「判決」の父親も「変身」の家族も
自分達が要求したものに応えられないものはある裏切り者であり 愛するに値しない人間と成りうる。
「変身