小説・文芸の高評価レビュー
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Posted by ブクログ
旅行カバンと女性の座っている姿が素敵な表紙です。読んだ後に考えさせられる、素晴らしい内容でした。
春にして君を離れ
absent in the spring
英語の題名も、日本語訳の題名も秀逸です。「君」は誰なのか、「absent」の意味も考えさせられます。
「君」はジョーン側から見るとロドニー、逆から見るとジョーン。物理的に旅行したから「離れた」って意味合いもあるけど、「心が離れている」意味もある。
本の流れとして、ジョーンは自分の意見が間違っていない、周りを良い方向に直してあげていると思っているが、周りからは融通のきかない、わがままなお母さんと捉えられている。しかし、別の面から見た -
Posted by ブクログ
第2巻を読み終え、主人公アリョーシャに対する印象が劇的に変化した。第1巻における彼は、周囲が強欲の怪物ばかりであったがゆえに、相対的に「若くして完成された聖人」のように見えていた。しかし今巻では、「中途半端な人物」という印象になった。兄に侮辱されたスネギリョフに恥辱を忘れる代わりにお金を無心する、という浅慮に手を貸してしまったり、恋愛経験などなさそうなのに、カチェリーナに、本当はイワンが好きなのだと言ってみたり、どこか浅くて半端な行動をとっている。そういえば、物語のまえがきに、アリューシャは「明確さを欠いた活動家」と作者が言っていた。
スネギリョフがアリョーシャの提案を拒絶する場面は、今巻 -
Posted by ブクログ
ネタバレYouTubeで大草直子さんのチャンネルを見て、圧巻のセンスと語彙力、提案力に感化されこちらを購入(笑)。
ある動画でトレンチコートを着ている時、後ろから見られる時のために、
「あなたの背中をもっと饒舌にしたい、そんな時はトレンチコートのベルトループに、エルメスのシルクスカーフをサッと通して、風とともにシルクを纏わせて歩いていただきたいのです。」
↑これはwwwwwwってなった勢です。
本も読みやすく、分かりやすく、大草さんらしさ全開って感じだったし、何よりこの方はパワー、知性、みなぎる自信、統率力、カリスマ性…などなどにおいて、本当に素晴らしい方だなと思う。
本の内容、というよりはヒトで買 -
Posted by ブクログ
都会で頑張る人達それぞれのハイダウェイ=隠れ家。不器用だけど頑張るその人達の言葉に共感したり、励まされたりと、私には力になる素晴らしい小説だった。さすが「マカン・マラン」をかいた古内さんの作品だと思った!
中でも「タイギシン」と「惑いの星」が良かった!
いじめられていた圭太にとって、清美の守護神ヴァルキリーのような姿は救いの存在となった。「心技体というけれど、本当は体技心。まずは身体を動かす。そこから技術、最後に心。要するに、スポーツは精神論じゃないの。できる、できないは関係ない。とりあえず、やってみるのがスタートってわけ」。深く納得。スポーツに問わず、まず動くことで心がついていく、やる気が -
Posted by ブクログ
2026年版「このミス」国内作品8位にランクインした「エレガンス」の作者・石川智健さんの過去作。
止まない身内の不祥事対策として、警察トップはアメリカ諜報企業・リスクヘッジ社を、組織全体を監視する第三者機関として採用。
警察内部を監視する役割の監察官と、警察内の不祥事を察知&もみ消しに動くリスクヘッジ社の息詰まる攻防が、スリリングかつスピーディーな展開で描かれる。
単純にどちらが善・悪という構図ではなく、言うなれば「怪盗vs探偵」のような感じ。
最終章は意外な展開を見せ、ラストは爽やかな余韻を残す。
いやー、あっという間に読み切ってしまった。
ちなみに文庫化前の原題は「もみ消しはスピーディ