【感想・ネタバレ】ナチュラルボーンチキンのレビュー

あらすじ

この物語は、中年版『君たちはどう生きるか』です――金原ひとみ。45歳一人暮らし、労務課勤務のルーティン女・浜野文乃と、ホスクラ通いのイレギュラー編集者・平木直理。新たな代表作。

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Posted by ブクログ

小説全体から真っ直ぐな言葉が飛んできてテンポの良さにどんどん話しに引き込まれていきました。浜野さんの生き方が新しい人が加わったことでルーティンから少しずつズレて変化して新しい世界が広がって。素敵な登場人物たちにも出会えてほっこりしました。

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2025年12月01日

Posted by ブクログ

難しい言葉を使ってないのに文章が秀逸だなって思う。特に比喩表現が素敵だなと思います。

最後まで言及されなかったけど、主人公の特徴と生きづらさは、見事に表現しているなと思う。

金原さんの最初の作品を読んでからの読書。
読み始めは、同じ作者なのに雰囲気違うな〜って思ったけど、中盤からやっぱり金原さんの作品だなって思った。

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2025年12月01日

Posted by ブクログ

評価色々なんですね。私はぼちぼち老害世代ですが、読めて良かったです。
経験した人にしか分からないような具体的な心情、リアルで深くて圧倒的で引き込まれました。
無感情になって生きのびてきた心の蓋を、まさかさんが開けてくれた。感情が湧き出す。
最後自分も救われたような気になってしまって泣けました。

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2025年11月23日

Posted by ブクログ

私にはとてもよかったです。
登場人物に悪い人はいなかったように思います。
どこか不器用で人間らしい方が、ただ要領よくうまくやっていくより人間らしくていいのかもしれません。
ナチュラルボーンチキンとして共感しながら読みました。

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2025年11月18日

Posted by ブクログ

まさかさん、なんて素敵な人なの!
私がまさかさんと
お付き合いさせていただきたいです(切実)。

まさかさんに惚れすぎて、後半全然キスシーンとか欲しかった人ですが、雰囲気的にまあないだろうなあ、と。(笑)
この先の、まさかさん×浜野ライフが
まだまだ見たいよ〜、という気持ちです・.。*・.。*

旦那みたいな人、絶対にいるよなあ。めちゃくちゃイライラするけどそこら辺にいそうで、それも含めてイライラ!(笑)
そして最後まで自分の過ちに本気で気付いてない感じ、こっちが悪者として消化されていく感じ…!コノヤロウ過ぎる。

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2025年11月14日

Posted by ブクログ

毎ページマーカーを引いてしまいそうだった。でも読み終わって、一番好きなページはというと「見てくださいよこれ、楽しくないですか?」と呼びかけから広がるあの楽園のようなバルコニーのシーン。その序盤のこれからヒラキナオリとハチャメチャとワクワクがはじまる!!と思いきやそこから知り合う男性カサマシとの話にシフトしていく。もちろんカサマシとの話が積りに積もるからこそマーカーを引きたくなるページが増えて行くのだけれど、このつまらない世界から引っ張りあげたヒラキナオリがだんだんモブ化していったのが物足りない…やっぱりもっとヒラキナオリとのデコボコ友情を読んでいたかった。
というのも、別に異性の恋人ができようが出来まいが本来の自分というのは実質的な所何も変わらないし、それを変わったんだ、私!とする主人公。寂しかったのを埋めるのは異性の恋人だとするのは45歳だからか「それって昭和的観点ですか?」と言いたくなるラストになるから。
もしかすると私は主人公に共感しつつも、本当はヒラキナオリの方の考え方に賛同しているから?
願うのならばヒラキナオリサイドのストーリーが続編として出たら迷わず買ってしまうだろう。

しかしカサマシの事をどこぞの馬の骨が!と言うつもりもなく。とくに「おじさんが嫌い」「差別の根源は恐怖心」「渡り鳥が渡り鳥に出会ってちょっと疲れたし死ぬまで一緒にとばない?」はもちろんマーカーを引きたくなるけれど、全てを受け入れ否定はせず肯定してくれる。ただの頷きではなく、しっかり意思をもって言葉にしてくれる意思疎通のとれた肯定だからこそ魅力的に見えるのであって、漫画の主人公にとっての都合のいい展開とおんなじ。
確かに前夫のような見下した態度の男は有り得ないけど有り得るが、カサマシのような男は有り得て欲しいけど有り得ない。このカサマシとの話を占めてるのはこの本が独身女性達の鎮魂歌として歌われている気がする。

でも出会えた事が奇跡、運命の人に出会いたい!とは思っていない独身女性が増えてきている。
誰かと求めあって生きていく事に越したことは無いんだろうけど、私は私としての自立しているからこそ、好きな事を好きなだけ、誰かにアテにするつもりもない
生きてる理由は祖先を残す事にも興味もないただ自分という自分をまっすぐ立っているのが嬉しくて楽しくて人生まだまだ時間が足りない!!と思っている節があるので
このカサマシとの話より、それこそヒラキナオリとの話が読みたくなってしまうのかもしれない。
恐らく子どもを産みたいか産まないか産みたくないか産めないかで読む人の見方が変わるだろうけど。

別にヒラキナオリと同性愛を書いてほしいわけでも匂わせてもいらない
ていうかなんで仲良くする事を性愛で結びつけようとするのか?人間と人間との話でよくない??
ってコメント見て思ったりして、言葉を借りるなら
「日本人とか女とか地球人とかじゃなくて、もうなんか自分のことは一つの世界ってかんじで捉えようと思って」思っている。


主人公の止まっていた時間が動き出したのは
カサマシじゃなく、ヒラキナオリだから。
それだけは塗り替えてくれるなよと思ったりもした。

ただこの拭いきれないのは
「この憂鬱の皮膜が私を覆い始めている。未来への不安、お金と老後という何の面白みも斬新さもないどうしようもない虚しさが醸す、この恐怖。この恐怖に抗って生き続ける事など不可能。未来ある若者や生きたいと望む人の代わりに死ねたらどれだけ有意義だろう。そんな思いに時々強烈に駆られる」の一文がこの物語としての結末や起承転結よりも、大事で事実。
この事を書き記されたこの本は唯一無二だと思う。

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2025年11月11日

Posted by ブクログ

本屋さんで見かけて気になった。読んでよかった。
平木さんみたいになれたらなって思う一方、元夫との思い出が自分の今と重なって見えた。不妊治療の気持ちとか流産の気持ちがまるで自分が感じた気持ちのようで読んでいて泣いてしまった

希望

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2025年10月19日

Posted by ブクログ

新しい世界を見せてくれーー。ルーティンを愛する45歳事務職×ホスクラ通いの20代パリピ編集者。同じ職場の真逆のタイプの女から導かれて出会ったのは、忘れかけていた本当の私。

感想
"20代の視点から40代の価値観を覗くような感覚が面白く、
恋愛経験の有無で感じ方は変わるが、
年齢を重ねるほど主人公の価値観がより理解できそうな一冊。"

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2025年10月18日

Posted by ブクログ

中年版『君たちはどう生きるか』だとは上手く例えたもの。まさにその通りの作品。
歳をとるとルーティンに守られた生活はぬくぬく安心できる。できるけど全く退屈でつまらない。でも、そのつまらなさに自分が守られているような感覚になるのも理解はできる。
「アップデートできないということは、少しずつ死んでいくということに等しい。」
という一文にドキッ。
仕事に忙殺され毎日のルーティンに埋もれずに、老体に鞭打って、アップデートせよ、私!と勇気をもらえる作品でした。

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2025年10月07日

QM

購入済み

読んだことないタイプ。文に区切りがなくて、目の前で2人の会話を聞いているような感じ。

主人公が怒涛の勢いで新しい世界に引き込まれるのが新鮮で面白かった。


あんなに正反対の人とそんなうまくカッチリハマることが気持ちよかった。

平木ちゃんのように、どんな価値観も考え方もたとえそれが自分のとは違うものであっても「ふむふむそうなんだねぇ、へぇ」と上手に流せるスキルは身につけたい。

ちょっと生きづらさを感じやすい現代人にぜひ読んでほしい1冊!!!

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2025年05月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

まさかさんのライブでの姿からは想像できない普段の繊細さや言葉選びのセンスに驚いた。
二人が交わす会話のテンポと内容が素晴らしい。知性と遊び心があって、いつまでも聞いていられそうだった。主人公が子供とおじさんに対する嫌悪感の共通点を言語化する場面が個人的にすごく好きだった。

過去の出来事を機に、社会に対する自己を閉じてしまった主人公がだんだんと心を開いていく様、彼女の個性が垣間見得ていく様が、読んでいて面白かった。

ルーティーンを繰り返し、波風立たない生活を求めていくようになる人の思考回路の一端を知ることが出来てよかったなと思う。今の時代性を感じる作品。

まさかさんとの出会いで変わっていく様を見ていると、人から受けた痛みはやはり人との出会いでしか癒せないのかなぁと思った。今までの価値観の家族が崩れている現代において、新しい家族像、人と共にいる可能性を描いてくれている作品だと思った。

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2025年12月04日

Posted by ブクログ

淡々と生きている浜野さんは、
ちょっと変わったパワフルな平木さんと出会うことで、日常に大きな窓が開き、爽やかなかぜが吹き込んでくる。一体彼女はなぜ、そこまで頑なに周りの生活から遮断して、自分の心を殺すような生活を送っていたのか。

ナチュラルボーンチキンのコンサートでまさかさんと出会ってから、日々の生活に輝きが少しずつ増していく。
なぜ浜野さんが今の生活をすることに決めたのか、元夫との家庭、子どもへの意識のすれ違いで大きく傷ついていたことがわかる。妊活は一方的に女性が背負うことが多いと聞くのて、その悲しみ、つらさをここまで、こちらも女性の立場で突きつけられる。男性には、深い想像力か必要だと思う。

45歳、年齢を重ねていくにつれて、様々な経験を積み上げている。色々あるよね、最近そんな言葉を素直に口にする自分がいる

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2025年11月30日

Posted by ブクログ

メッセージのたった一言でも相手にどう思われるかなって考えていろいろ悩んじゃうことに共感した。
自分が経験したことのない、非日常に憧れもするけど、毎日の安定したルーティンが疲れないし、好きだったりもする。
一度手に入ると確信した新しい命を喪失する体験による、理性を失うほどの苦しみ。
40代のリハビリ恋愛は微笑ましかった。

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2025年11月18日

Posted by ブクログ

ルーティン人生を送る文乃が直理との出会いをきっかけに生活が開ける話。なんかめちゃくちゃ好き、すごい良かった。直理ちゃんの開けっぴろげ感というか今が一番感というか、私にはなさすぎて憧れる。文乃の変化も嬉しくて、皆自分の好きな形で生きてってほしい

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2025年11月11日

Posted by ブクログ

女同士の友情もしくは百合物語かな、と思いながら読んでたら結構ちゃんと異性愛物語だった!
浜野さんは職場の人を、まさかさんのことはぺこぱの松陰寺太勇を想像しながら読んでいた。
まさかさんはもうちょっとガリガリな感じなんだろうな、甲本ヒロトみたいな、や団の本間キッドみたいな、と思いつつも、どうしても松蔭寺の顔が浮かんだし、松蔭寺の顔を思い浮かべながらまさかさんの台詞を読んでいても違和感がなかった。悪くないだろう。

体温のような小説だった。
最初らへんの「たまに体調を崩した時などが軽いエンターテイメントになる」という一文があったが、まさに恋なんていうのは熱のようなものだ。
軽いエンターテイメント。
しかし、子どもに関してのところは指先が冷たくなっていくような感覚があった。
体温だった。
私たち人間はたった1度2度体温が変わっただけで体調が一気に変わってしまう。環境によって簡単に変えられてしまう生活。性格。

めちゃくちゃ恋愛小説だった。
でもバンドやってるまさかさんの「派手なように見えて、まあまあ大きな箱がソールドしても物販が売れなかったら赤字になるような業界です」にグエーーーってなった。私はバンドが好きだから。好きなバンドの物販がやや平均より高めだな、と思うとき、ただでさえ「ここで稼がないといけないもんな」と思っていたけど、そうだよね、実際そうだよね、とか思うとなんかもうグエーーーってなった。売れてくれ~~~~~。大人気バンドになってくれ~~~。

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2025年11月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

大好きな金原ひとみさんの作品。主人公の女性が型にはまった生活に安心を感じる性格できちきちしていていつも敬語。変わった人だと思っていたけどだんだんと事情がわかっていって現実味を帯びていく。感情的になる場面では、汚い言葉が出るのが本当の自分が見え隠れして面白い。
平木さん、まさかさんとの出会いで、ありのままの今の自分を肯定されてどんどんほぐれていく過程が見ていてほっこりする。まさかさんの本名には思わず笑ってしまった。2人のやりとりが長いのに面白くてもっと聞きたいと思わされる。

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2025年10月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

中年版「君たちはどう生きるか」
まさにその通り。

主人公は45歳、独身で事務職の浜野さん。
先の見えない行動や非日常の日々が苦手で、仕事以外は人と関わらず、日々ルーティン通りに生活している。
ある日、上司の命令で20代のパリピ編集者・平木直理(ひらきなおり)と出会う。
ルーティンと平凡からはかけ離れた平木さんとの関わりの中で、日常が少しずつ変化していく。

ありきたりな感想ではあるが、登場人物のキャラクターが本当に良い。
破天荒で突拍子もない平木さんだが、彼女の言葉は明るく、真っ直ぐで、「そっか、これでいいんだ」と思わせてくれる。

平木さんの紹介で出会ったロックバンド「チキンシンク」のボーカル・かさましまさか。
ファンキーな登場とは裏腹に、実は寡黙で冷静に自分を見つめられる人。
浜野さんとの距離の詰め方や、付き合ってからの会話の温度感が絶妙で心地よい。

特別大きな事件が起こるわけでもなく、
最後にどんでん返しが待ち受けているわけでもない。
あくまで大人の男女の日常ストーリー。
だからこそ気負いなくすっと読めて、そっと温かい言葉と笑いをくれる。

「渡り鳥が渡り鳥に出会って、ちょっと疲れたから死ぬまで一緒に飛ぶ」
同意するにはまだ私は未熟だけれど、
恋愛を超えた“大きな愛の形”として、とても素敵な言葉だと感じた。

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2025年10月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ

オーディブルにて。

また好きな作家さんが増えた…!

決まった食事、同じような日常をなぞる私にとっては共感できた。
そして結婚・不妊などの話、全く同じ境遇ではないにしても、心が限界なときは思考までおかしくなることや、そこまでして求めていたものってそんなに価値があるものなんだっけ?ってなった瞬間に全てが揺らぐこと…とっても共感できた。
それを経ての今の自分なんだか、まさかさんと出会えた今があるのなら、その経験も間違いじゃなかったと思えてしまう良さがあった。
私もいつか同じように思えるのかな、思えたらいいな、と温かいような切ない気持ちになった。

ついつい自分と同じような性格の友達とばかり一緒になってしまうけれど、私も平木さんのような友達がほしいな、それもちょっと楽しいかもと思った。


ーーー死にたい人に出会って初めて、私は生きたい人なのだとわかった。

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2025年10月26日

Posted by ブクログ

全女子はまさかさん的な男性を求めているのでは?!?!
どんな自分でも受け止めてくれるまさかさんに惚れました!!!
ちなみに30後半女です。
若い時に読んだら…つまんない恋愛だなぁとか思ってたかも!
予備知識無しで読み始め、表紙のポップさもあり、女の友情系?と思いきや…後半は苦しくて読むのが辛かったです。
最後は涙。涙。

なんか、映画グッドウィルハンティングのロビン・ウィリアムズを思い出しました。
全然内容とか違うんだけど、受け止めて、包み込んでくれる感じかな。

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2025年10月18日

Posted by ブクログ

面白い
作家さんは、情熱大陸を見て興味を持ちこの本を買った。
読み終わってから、蛇にピアスを書いた人だったと、改めて思い出した(短期で忘れる天才か)

読み始め、スピード考えとても早くてジジイが読む本ぽく無いかと思ったけど、少し読み続けると太宰治の人間失格が浮かんできたのは何故だろう

軽めの感じから重めになって終わりはホッとさせられた。
この作家さんも好きかも!

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2025年10月13日

Posted by ブクログ

人と関わることで傷つくと孤独を求めるけど、結局人は誰かと繋がることでしか生きていけないということを痛感した。

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2025年10月11日

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まず、主人公のものの見方や心情に深く共感した。

現在場面の主人公は、控えめに生きているものの、独特の感性をもって世の中や人を観察している。

軽快な現在の展開と対照的な回想場面は、己の過去を見ているようで苦しかった。

主人公がよき人に出会えてよかった。

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2025年10月08日

Posted by ブクログ

情熱大陸で金原さん観る→ ミーツ•ザ•ワールド→蛇にピアス→ナチュラルボーンチキン

金原さんの文章好きだなぁ。綿矢りささんの文章と似た心地よさを感じる。次何読もうかな。

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2025年10月07日

Posted by ブクログ

紆余曲折を経て、40代半ばにして老後のような波風立たない生活を送ってきた主人公がハチャメチャなバンドのボーカル(かさましまさか)と出会って、徐々に心の氷を溶かしていくような人間関係構築?小説。ジワジワと心に血が通って言い返っていく感じ。
まさかさんとだったら、結婚という形式にとらわれた関係でなく、一緒にいたいからいるという関係が保てそう!

特によかったところ
そもそも皆多かれ、少なかれ、三十代後半くらいになってくると楽しいことがちょっと重くなってくるんだと思いますよ。霜降り牛みたいに、少々過剰すぎますねって感じで。心が動かない平穏な状態を求めている人は少なくないはずです。

主人公と同世代だから分かる〜!感情のアップダウンが辛くなってくるのよね。

ネットを見てると大体のことは分かるけど、ここはうまい、ここはまずいなんて好みでしかないな。常識、普通 定説、っちゅーのは自分が試してみるまでは人様の普通でしかないっちゅうことやな。

友人の平木さんがカニのエラの部分(毒ぽいところだからあまり食べない部分)を食べた後の、友人の感想。
本当にそう。普通ってないよね。人の言う普通を自分に当てはめるのは簡単かもしれないけれど、疑ってみることが大事なのかも。それをコツコツ試してみることで幸せになるヒントがありそう。

でも、やりきったじゃないですか。浜野さんは。これが欲しいって心に決めて、ちゃんと叶わなかった、って言えるところまでやり抜いたんじゃないですか。

不妊治療をしていた主人公へのまさかさんの言葉。
私も不妊治療していたから分かるけど、不妊治療をしていると赤ちゃんができることが第一になってしまって、本当の目的である幸せになることが霧に包まれてしまって見えなくなるんだよ。そんなふうになって燃え尽きた主人公に対してベストな言葉✨️

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2025年10月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

こちらの本の感想を見る機会が多くて、内容含めて気になっていましたが、なんせ「蛇にピアス」の作者である金原ひとみさんが書いたということで、若干尻込みしてしまいました( ´ー`)フゥー...
結婚→不妊治療→離婚の暗黒鬱々したところがあるぐらいで、あとは、ほっこりだった。

『自分には唯一無二性が無さすぎ、自分の人生には意味が無さすぎる、という事実の裏返しでもある。…まさかさんと蟹を食べることに異論はない。私はまさかさんと蟹を食べるだろう。何より蟹は美味しいし、何を差し置いても食べたいものの一つだからだ。』

着る服も食べるものもルーティン化して決めてしまえば、後は流されるように過ごすだけ。そうやって生きていく方が合理的だ、変化は嫌い、削ぎ落とした生活を送る浜野さんに、職場の後輩と、その御縁で新しく出会った人たちとがスパイスとなって変化をもたらす。もう1回読むなら、蟹も551豚まんも美味しそうな冬の時期がいいかなー(*´艸`*)

2025.8

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2025年12月06日

Posted by ブクログ

40代になったら自分も新しいことに対してこれくらい躊躇するのかな?
不妊治療のところは泣きそうになった。まさかさんと幸せになってほしい。

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2025年12月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

文章はうまい。サクサク読める、入り込める。
けど、最後もの足りないと思うのは、自分の歳のせいか、、、。もはや老害か笑

悪く言うと、自意識過剰の自己中な主人公の久々恋愛のノロケって感じ
結婚、離婚を経て、人との関わりを持たなくなった主人公が、職場に友人が出来、そのツテで恋愛までして、人間関係取り戻したって話だけど。
たまたま、いい人達に出会えたってだけで、本人は何にも変わってない。

例えば、この主人公と同じく、結婚に失敗し、離婚して、人との関わりを持たなくなった人が、人生、死んだように生きている人が、この本を読んで、共感はするかもしれないが、自分も、前向きに生きていこうと思えるだろうか?

自分にも、いつか、優しい友人や恋人との出会いが訪れるから、それまで頑張ろうと思えるだろうか?

ここで終わるなら、延々と1人を貫く強さを描くか、優しい友人や恋人と出会ったが、また一悶着があり、少しは成長する自分、というところまで描いて欲しいと思う。

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2025年11月22日

Posted by ブクログ

食べ物も着るものもすべてルーティンで過ごしていた主人公がマサカさんのライブを観て、グラグラグラっと世界が変わっていく瞬間には興奮した。音楽よりモッシュの描写が多いのも面白い
でもそこから恋愛につながるんだ、という違和感。マサカさんみたいにすべてを受け入れてくれる存在はそれはそれは羨ましいけど、過去バイトで同じ職場にいて…という理由で、なんでそこまで思ってくれるのかしっくり来なかった
元旦那の冷め方はなんかリアルで面白かった

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2025年11月18日

Posted by ブクログ

離婚してずっと人と関わらないように仕事をしてきた主人公。ひょんなことから同僚の見舞い?に行くことになった。そこから別の人生の扉が開き様々な人と出会い恋愛?をすることになる。人生どこでどう変わるか、何度でもやり直せると思わされました。

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2025年10月20日

Posted by ブクログ

蛇にピアスという本をずいぶん前に読んだことがあって、(この読書メモにないっていうことはほんとにずいぶん)しかもおもしろかったのかもそうでなかったのかも覚えていなくてドキドキしながら読みました。〜で〜で〜で〜でなどの繰り返しが多くて初めは暑苦しく感じましたがそれもだんだん慣れてきました。
 終わりの部分での主人公の過去の思い出しはかなりびっくりで、え〜!そうなるの?という感じで、男性にとってはこれはトラウマになるような大きい経験だったのではないでしょうか。
 小説としては読みやすい、そして筋書きもわかりやすいワタシ向きのものだったと思います。

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2025年10月17日

Posted by ブクログ

私まだ20代前半。だから、共感できる事が少なかった。でも、20代前半の一般的とは少し違う私の今の人生にはグッとくるものもあった。1人を選んでしまう自分に、刺さる内容。また、年齢を重ねて、今の生き方を貫いていたら、読み直したい。

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2025年10月16日

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