【感想・ネタバレ】ナチュラルボーンチキンのレビュー

あらすじ

この物語は、中年版『君たちはどう生きるか』です――金原ひとみ。45歳一人暮らし、労務課勤務のルーティン女・浜野文乃と、ホスクラ通いのイレギュラー編集者・平木直理。新たな代表作。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

なんだか浜野さんの早口口調面白いな〜
まさかさんといい感じでおかしいのに微笑ましいなって思ってたらどんどん浜野さんの元旦那との日々やすれ違い、不妊治療、流産に対する辛さや心の葛藤、子供への渇望が出てきて過去編は読むと抉られる、苦しい気持ちになったけど。
走って走って走り切って、手に入らなくてパキンと心が折れてしまって、、それでそこから10年、同じ日々で自分の心を守ってきていたのかなとか思ったりして、、そんな10年越しに浜野さんとまさかさんは意外な形で再び出会って。
今は、つかず離れずのほどよい距離感、何かに焦らされる事もなく自分以外での不安要素も考えなくていい。
お互いにちょっと寄り添いませんか?っていう穏やかな形で寄り添え合えた浜野さんが本当に本当に良かったねって思ったし。
大恋愛とか激情とかではなくて巡り巡って、出会えた2人の距離感に読んでる自分も安心した。

過去編から終わりまで読むページが止まらなくて、眠たいし寝ないといけないのに読み切ってしまった。
辛い所も読んで浜野さんの過去を知ったからこそ今の巡り合わせがあったのかなって。
ああ、、辛かったんだな浜野さん。真面目すぎて、それ故に子供を産まないと欠落していると思ってしまう考えが自分と似ていて苦しくなる。
でも今はむしろ子供が嫌い、なんであんなに欲しかったのか。
人間はその時のホルモンや立場や環境で欲しいと思うものが変化する。
その言葉にちょっと納得して救われた気がした。

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2026年10月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

とにかく「中年版『君たちはどう生きるか』」がついてまわる。つまり一言でいって仕舞えば、これは「ロスジェネ小説」だ。主人公は仕事がつまらないようだが、それでも一種「トレンディ」な職種をしている。「中年版『君たちはどう生きるか』」のベースだ。ある意味では「トレンディ」後の世界が語られている。

そして20代の同僚がいて、多くの場合はそこに目が行くようだが、そこは構成のうまさ、つかみのうまさに感じた。

もう一人男性の登場人物がいて、彼こそ「中年版『君たちはどう生きるか』」の核になる人物だと思った。彼はぼくのイメージでは、山⚪︎被告のifだ。現実の彼は、カルト宗教によって家族を奪われ人生を奪われ、いたはずの妻子も奪われた哀れな男でもある。その⚪︎上被告のあったかもしれないやり直し人生が描かれている。これはロスジェネ世代にはグッとくるだろう。またSNSなどで被告に同情的な発言が炎上したことから、彼に向けた憐れみの表現手法とか、彼の魂を救おうとする日本人らしい表現形態なのだと感じた。

一応言っておくが、犯罪者を英雄視はしない。すべて情報からしかわからないが、そこから知れることがあり、ひとつのレイヤーには哀れで同情を禁じ得ない人生が見えてくる。そこに目を向けている。そして著者が書いたものも、このようなものだったのではないかとぼくにはそう見えた。

これを書いてしまったらもう書くことがない。ともかく、不思議な読書体験だった。実をいうと、途中まではそこまで惹きつけられる話ではなかった。しかし文章はぼくに合っていて読むのが苦痛ではないし、内容もまあ他人の世界のようでピンとは来なかったが理解はできた。なので脱落せずに読み切ることができた。終わり頃になって、このようなイメージがやってきた。印象がひっくり返った。

やはり同時代・同世代小説は面白い。あったかもしれない人生を感じることも面白い。やり直すことは面白い。やってみることができることは素晴らしい状態だ。

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2026年09月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

凄く面白かった
45歳バツイチ女と、20代パリピ女がふとした表紙に友達になる
真反対の性格の2人に、さらに40代の売れないバンドマン達が加わり、恋愛に発展していく
ストーリーとしてはメチャクチャだが、インキャ通しのバンドマンとバツイチ女の恋愛が清々しくて応援したくなる感覚は新鮮だった
金原ひとみはこんな作品も書けるんだなっと凄みを感じた

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2026年08月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

読んでいる途中も読み終わったあとも、
『なんて優しい世界』とおもってじーんとした。

まさかさんが浜野さんに対しては王子様みたい。
きちんと好意を示してくれるけど、グイグイは来ないし、
けっして浜野さんの世界を荒らそうとしない。
何を言っても否定しないし、寄り添ってくれる。
なんなんですか、このAIみたいに完璧に優しくキュートでエキセントリックなおじさんは…。
少女漫画みたいなんだけど、でも二人共奇妙なおじさんとおばさんで読んでいてムズキュン…。

浜野さんもまさかさんのことを気にはなってるんだけど、
なんかあからさまに恋愛って感じではなくて
ベタベタしていないし、思い詰めてもいないし、
どこか抜けてて、読んでてじれったくて、
こんなカップルいたら推すが!!!と思った。

まさかさんと浜野さんが付き合ってる(厳密に言うと付き合う形は取らないが)のを知りながらも、今までと変わらず4人で会おうとしてくる平木さんも好きだし、結局4人でバカなことしながらも途中で2人でしっぽり残され、『やっぱりこの人大丈夫な人だ…』
って安心感を噛み締めていく浜野さんに、心がじわっと暖かくなる。

恋愛小説とはとてもじゃないけど言いきれない。
恋愛では無いのかもしれない。
でも恋愛よりももっと高尚なところで、
天使がパタパタ羽ばたいて恐らく愛のような暖かい光を
ふんだんに照らして与えている。
そんな画が思い浮かびました。

その人を尊重して寄り添って、どんな状態でもその人を受け止める、嫌いにならない。でも家族でもない。

これは金原ひとみさんが描きたかった、
新しい理想の人と人との関わり方なのでしょうか?

セックスとか独占欲とかに支配されない
こんなに落ち着いて静かであたたかな関係が築けるようになるのなら、年をとることは怖くないなと思いました。

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2026年09月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

他人に程よく興味がなくて、あけっぴろげで
楽しい人間関係だなと思えた
傷ついた過去を知らなくても、目の前の人を見て信じることができる
素敵な人との距離感で、接し方だと思う
理解できない人にレッテルを貼って、外れると怒るというの、あるよなあと思った
わからないけど、受け止められるような人になりたいと思う

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2026年09月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

月並みの感想だけど、浜野さん、まさかさんと出会えて良かった。中年女性、もう一回、恋してみようってちょっと小っ恥ずかしい感じだけど、それで世界がAI感じゃなくなって、息が吸えるようになることもあるんだな。
まさかさんの、絶対温かく寄り添ってくれる感じ。私少し変ですよって言ったら、一緒に変のその先を体験してみましょうって微笑みながら言ってくれる感じ。何でかは分からないんだけど、絶対私を不安にさせたりしない感じ。
これはもう、どうしようもなく安心して大好きになってしまうじゃないか。まだまだそこに全ベットするには勇気がいるんだけど、負けてしまいそうな感じ。圧倒的だ。この世の全てを認めるように頷くまさかさん。
平木さんの宇宙人感、だけど心地よい「違和感と違い」もほんといい感じ。
とんでもぶっ飛び小説かと思いきや、最後はしっかりポロポロと泣いてしまった。怖いくらい分かるところと、絶対的に私と違うところがあって、だけど、同じ空間できっと同じように大好きになってる私がいるんだろうな。

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2026年08月31日

Posted by ブクログ

ネタバレ

なんとなくシスターフッド的な小説なのかなと思っていたら、思った以上に恋愛小説になり、主人公の重い過去から妊活の苦しみについて考えさせられ、思いもよらないところに連れていかれたなという読後感。
離婚していたって、四十代だって、子供がいなくたって、ルーティンからはみだす勇気さえあれば新しい世界を見られる、まだまだ驚ける、恋愛だってできるというのは希望でしかない。
モッシュピットを作るというのはそんなに面白いのか?そういう系のライブは危険で怖いと思っていたけど、やってみたいかもとむくむく興味が湧いた。中華ビュッフェも行きたいし、蟹の甲羅酒も飲んでみたいし、メキシカンも食べたい。とにかくいろいろ楽しいことがしたくなる。
私も年甲斐ないとか思わずに、いくつになってもガンガン新しいことに飛び込んでわくわくできる自分でいたい。

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2026年08月28日

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