あらすじ
「黒髪の乙女」にひそかに想いを寄せる「先輩」は、夜の先斗町に、下鴨神社の古本市に、大学の学園祭に、彼女の姿を追い求めた。けれど先輩の想いに気づかない彼女は、頻発する“偶然の出逢い”にも「奇遇ですねえ!」と言うばかり。そんな2人を待ち受けるのは、個性溢れる曲者たちと珍事件の数々だった。山本周五郎賞を受賞し、本屋大賞2位にも選ばれた、キュートでポップな恋愛ファンタジーの傑作!
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Posted by ブクログ
恋愛関連のものは滅多に読まない僕が引き込まれた愉快で珍妙な摩訶不思議恋愛ファンタジー
魅力的なキャラクターたちに囲まれて、読んでいる最中、ずっと幸せでした!京都へ行こう!
Posted by ブクログ
ぜひ最後まで読んでほしい
日常をこんなにファンタジーにしてしまうなんて、森見登美彦の見る世界はどんなふうに見えているのだろう。今目の前にあるココア一杯にも、想像力を膨らませることができるんだろうなあ
Posted by ブクログ
綺麗な日本語の文章で知らない言葉がたくさんありました。 ストーカーのような主人公がヒロインとハッピーエンドになるとは思わず読みましたが、良い終わり方でした。 京都の夜と学園祭のお話はかなり楽しかったです。
Posted by ブクログ
独特な文体?語り口?に はじめは戸惑ったものの気付けば その古風で詩的な文章と心地よいリズムにハマってしまっていた。重苦しい展開が一切なくファンタジーでオモチロイ世界観に最後まで気持ちよくスルスルと読むことが出来た。モリミーワールド恐るべし
Posted by ブクログ
初の森見さん。有名な作品ですが、未読だったので思いきって手に取りました。
森見さんについては、読んだことないくせに独特で癖が強い文体と言い回しという印象が強く、読む機会をずっと逃していました。
ついていけないんじゃないかと私の中で敷居が高かったので本を開くまでドキドキ…。
読んでて声出して笑いました。何!この面白さ!文体にもすぐ慣れるどころか癖になってしまい、森見さんの紡ぐ世界観の虜に。
ちょっと風変わりで個性的な登場人物達が愛しい。みんな大好きです。
おともだちパンチ、像の尻、パンツ総番長…これらのワードが頭から離れない。
もっと早く森見さんデビューしておけば良かったです。読書の秋にぴったりな一冊でした。
Posted by ブクログ
原作小説もアニメも良いがオーディオブックでもキャラクター達が生き生きとしてとても相性が良いと思った
ごった煮の闇鍋の様になったアニメ版良いけど原作の展開の方がファンタジー感とリアル感のバランスが良くてこちらも好き
Posted by ブクログ
最高の一冊。少し斜め上を行く幻想的な情景と登場人物や団体のコミカルさ。豊かで独特な表現力が圧巻であり、猛烈に感情移入しやすい主人公と、読んでいると恋してしまいそうな麗らかな乙女のやり取りにニヤニヤしながら先を読み進める。すれ違いの連続と主人公の妄想劇に、思わず声を上げて笑ってしまい、家族からそんなに面白いのかと尋ねられた。
私的な珠玉の一冊。
Posted by ブクログ
恋愛小説と思っていたら奇妙奇天烈摩訶不思議なファンタジー小説だった。森見さんの中ではと言うより今まで読んだ全ての小説の中で一番面白かった。先輩と黒髪の乙女と語り部が入れ替わるので飽きずに読めた。とってもオモチロいオモチャ箱。特に「偏屈王」は最高でした。夢中で読んだ。おともだちパンチは覚えたい。なむなむ。
Posted by ブクログ
2人の男女が主人公となり、それぞれの冒険が重なっている物語
表現がこれまで読んでいた本とは違う
会話以外でも喋り口調を使っていることに戸惑うものの最後まで楽しく読めた。
子どもから大人に変わり自分を客観視してしまう年代の様子を主人公の男に映し出していた。主人公の女性の気持ちはまったくわからないが、登場人物として愉快なキャラクターだった。
男性主人公の夢やイメージと現実の境界を曖昧にし、ビビりで行動できない自分と評価しながらも、2回の大役を果たすエピソードは自分に刺さった。
Posted by ブクログ
むかし読んだ本。大好き。
森見先生の生み出すワードや世界観が、不思議で卑屈で面白くてかわいい。
四畳半の赤石さんはクールな文学少女だけど、こっちの黒髪の乙女はおっとり不思議系。
偽電気ブランというお酒が出てくるんだけど、名前もお洒落で世界観にぴったりのレトロさ。飲んでみたいって思ってたけど、今ならわかる、絶対まずい。
陰キャは陰キャでも、「私」のような人間には憧れる。
文学的で、芯があって、根暗だし僻み根性もあるけど周りの人たちは愉快で楽しい青春送ってて…
いつまでもオタクの憧れ。
Posted by ブクログ
私は森見登美彦さんの文体が結構好きだけど、友人はキツイと言っていたのでハマる人とハマらない人ではっきり分かれる気がする。
相変わらず独特の世界観で、細かいことを気にしていると読み進められない。
「いったい私に彼女の何が分かっているというのか。何一つ分かっていないと言って過言ではない。それなのに、なにゆえ惚れたというのか。根拠が不明瞭である。それはすなわち、私の心の空虚へ彼女がたまたま吸い込まれただけのことではないか。」
終盤の主人公の自己問答が良い。
中だるみするとの指摘も見かけ、確かにその通りなような気がするが、最終章が面白かったので私は満足。
京都が好きな人なら笑える
森見先生の作品は次元が交錯しているから、「これは!」と感じる点が多く、他の作品も読まれると奥深さを得られると思う。文章表現もおもしろおかしく、思わず声を上げて笑ってしまった。アニメ化された他作品とも並行してご覧になると一層面白味が増すことでしょう。
読みはじめは、文章の古風さと主人公の過ぎた天然さに辟易し、話に入り込める気がしなかった。
しかし読み進めるにつれ、生きたことのない時代の空気を感じるとともに、主人公の豪運さや彼女を取り巻く登場人物の生き様に惹かれていった。
欲しかった結末は書かれていなかったけど、それもまたいいかと思えた。
おもちろい。
面白かった
レトロな雰囲気を醸し出す文体と、黒髪の乙女の相性が良く、とても魅力的なお話。
ファンタジーのようでファンタジーでは無い、なんとも不思議かつステキなお話。
この本に巡り会えたのも、きっと本の神様のおかげなのでしょうね。なむなむ!
一つの些細な出来事が連鎖して起こる、一人一人のキャラが生きている。
読後はお腹の底が暖かくなるような感覚になりました。
いつか偽電気ブラン、飲んでみたいものです。
これを呼んだ皆さん、夜は短し。どんどん歩いていって下さいね。
文章でしか伝わらない面白さ
本作品は漫画化もされているようですが、文章でしか伝わらない面白さもあります。
古風でモダンな京都を舞台に繰り広げられる、古典的で斬新な恋愛喜劇。
古都京都に巣食う天狗やら古本の神様やら風邪の神様やらを巻き込みつつ、主人公は意中の乙女を射止めるべくがむしゃらに無駄な努力を重ね、遂には地に足が着かずに京都の冬空へ飛び立ちます。
恋愛街道全力逆走の彼に微笑むのは、恋の神か笑いの神か?
猥褻で爽やかな五ツ星の現代浪漫譚です。
Posted by 読むコレ
はぁ、と寂寥感の詰まった溜息をひとつ。
読了後に感じるこの感覚こそ、自分にとっての嘘偽りない良書との出会いの証なのでしょう。
あんなにも大騒ぎして遊んだ友人達が帰宅し、ポツンと残されて見回した自分の部屋が広く感じられた様な。
夏休みの帰省先から帰る車中の様な。
この本が何故面白かったなど後から考えればいい事。
まずはソファに深々と体を沈め、この気怠げな余韻を味わう所から始めようと思います。
とはいえ感想を少し。
とにかく楽しい本。
文章が、構成が、人物が、読み手を楽しませようと一生懸命な一冊。
素晴らしい出会いに感謝です。
Posted by ブクログ
普通の恋愛や青春をテーマにしたお話かなと読み始めたので、ファンタジー要素が唐突に感じたり、現実との境界線の曖昧な雰囲気に戸惑いましたが、読んでいくうちに免疫ができました。
言葉の表現が素敵で、古風で奥ゆかしさとコミカルさ軽快さもあって、お話の世界観ともマッチしていてよかったです。
黒髪の乙女の邪気のない純真さ、可愛らしさ、面白さ、突き進む姿、慈愛に満ちている雰囲気が魅力的で、濃いキャラクターたちと作り上げる世界観も面白かったです。
読後感もどこか浄化されたような爽やかでほっこりした気持ちになりました。
Posted by ブクログ
10年振りに読むことにした。
男は恋をしている。あくまで自虐的に紳士的に!
先斗町、文化祭の豪華絢爛な世界で様々な人物が暗躍する描写は千と千尋の神隠しとうる星やつらビューティフルドリーマーを思わせる。
Posted by ブクログ
私はファンタジー作品があまり得意でない。だが、本作はファンタジーでありながら、現実世界からどんどんと没入していくとても良い読書体験ができた。
京都という土地が不思議な空間へと誘ってくれるのだろうか。
Posted by ブクログ
大学生の男女の甘酸っぱい恋愛小説。単にそれだけにとどまらず、奇想天外摩訶不思議な小説であり、この世界観には慣れるまで時間がかかった。しかし一度この世界に入り込んでしまえば虜になるのは必至である。大学生の少し大人びた恋愛とは違い純粋無垢な恋愛模様が書かれている。個人的には大学生男子の偏屈な恋愛観というものがありありと書かれている点が好み。
Posted by ブクログ
独特な世界観で、最初のうちは置いていかれる時もありましたが、段々とその世界観に引き込まれました。残り半分くらいは、ほぼ一気読みしてしまいました。面白かったです!最後の終わり方も好きでした
Posted by ブクログ
久しぶりに読んだ小説がこの1冊だった。視点や場面がテンポよく切り替わり、読みやすかった。また、文章を読み進めていくなかで、これまで訪れたことのないはずの京都の街の風景がなんとなく浮かんできて、不思議な感覚を抱いた。
Posted by ブクログ
ジブリのにおいがする町や人。コクリコ坂のカルチェラタンや千と千尋の温泉街を思わせる不思議な京都を案内してもらった。
李白さんの三階建の電車、大きな寄席文字で李白
池や竹林、宴会場、銭湯まである。
古本市の描写好き。通路を奥まで行き、精算所の前で秘密めかした横道へ入っていく。裸電球のあかりが照らす本棚の間の通路は左に折れ、その先へ鰻の寝床のように延々と続いていく…やがて西洋風の石畳にかわり李白さんの待つ会場へ。 たまらなくいいよね。ダンジョンです。
話の中では3つめの韋駄天コタツ、偏屈王の事件が起こる学園祭が1番すき。
パンツ総番長笑、良かったね。象の尻。
キュンとできたし良かった。
みんなが主役で神様まででてきてハチャメチャだけど上品も感じる京都ファンタジーでした
最後はめでたし。
独特な文章だったけども慣れてくる。
「おもちろい」という言葉だけは辛かったカナ
Posted by ブクログ
あーかわいい、かわいいよ
マジックリアリズム。京都で繰り広げられるジブリ。一瞬筒井康隆のパプリカの匂いがする
めぞん一刻というか、男主人公頑張れ!女主人公可愛い!のどっちかに感情を持っていけないと少し辛い気もするが…楽しい本なので
男は(学生時代)大体こういう女性が好きなんです
偏見だろうがなんでもいいです
だってそれだけ気を向かせるため頑張るんだもの
あれっ…やっぱめぞん一刻か
Posted by 読むコレ
「夜は短し歩けよ乙女」って素晴らしくリズムが良いし、言い尽くせない魅力を備えたタイトルだと思う。
メインの登場人物としては、私と彼女。先輩と私。この2人。大学のクラブで籍を同じくする先輩と後輩、二人の男女の物語である。なお、私にも彼女にも、先輩にも私にも名前はない。名前が出てこない。
4つの連作短編となっていてが、ちょっと古風な文体で綴られる。それはファンタジーであるし、コメディでもあるし、なかなかに不思議なストーリーなのだけれども、舞台が京都なので、それもまた善き哉。なむなむ。
主役組の他にもたくさんのキャラクターが出てくる。ちなみに主役組以外には名前がちゃんとある。名前がないとさすがに混乱するからだろう。そんな脇役の彼らが実に魅力にあふれている。彼らだけでもスピンアウトでいくらでも本が書けそうなくらい。
この本を読んでいて、なんとなく連想したのが高橋留美子の「めぞん一刻」である。どことなくキャラクターの適当っぷりというか、配置、構成に似たものを感じたので、「めぞん一刻」が好きな人は愉しく読めると思う。たぶん。
古風な文体と書いたけれども、本当に古めかしい、懐かしいような文体で書かれているので、そこが受け付けない人もいるかもしれない。読点がほとんど打たれないので、文章のリズムに乗っていくのが難しいのだけれども、慣れてしまえば味わいのある文章だし、結局最後まで読めば爽やかな読後感を得られるので、まぁ読んでみなさいよってことで。
読まないと、おともだちパンチだ!
Posted by ブクログ
黒髪の乙女を密かに想う先輩の恋愛物語。
先輩と黒髪の乙女それぞれの語りでストーリーが進み、先輩が黒髪の乙女の気を惹こうと行動するも全く気にしてもらえない様子がコミカル。
作中で起こる摩訶不思議な出来事に、お伽噺を読んでいるような不思議な気持ちにさせられた。
Posted by ブクログ
不思議の国のアリスがコンセプトで、京都の地を舞台に不思議な体験をする大学生の女の子と先輩のおはなし。
読み終わってみると綺麗なお話で、アニメ化してるけど、映像化したらとても映えるだろうなと思う。
個人的なお話をすると、ヒロインの黒髪の乙女は嫌いなタイプ。おとなしくて清純、天然な感じで、発言におともだちパンチ、むんと胸をはる、オモチロイ…同級生のお友達がいないタイプで、年上の付き合いしかないような。そして、男ウケいいとか?
嫌いなんだけど、これだけリアルに描けるのがうまいのかもしれない。
ラストの2人の関係の進展にはちょっとビックリ。
Posted by ブクログ
「先輩」が「彼女」にひそかに想いを寄せているというシチュエーションを軸に、その二人を奇天烈なキャラクターが取り囲む日常を面白おかしく書き記している。
ストーリー展開が少なく、心情の描写よりも場面説明が長いため、印象に残ることもなかった。その一方で、場面背景の説明がないため、分かりにくい。
例えば、学園祭で先輩がパンツ総番長に変わったり、彼女がプリンセス達磨になったりする場面は、代役が許される理由がよく分からなかったし、元々の演者がどうなったのかも不明。そのままでも許される世界だからこそ”ご都合主義”のワードを入れ込んでいるのかもしれない。
序盤は世界観の説明がつらつらと並んでいて、その設定自体に入り込めなかったため、私は集中して読むことができなかった。恋愛要素が入っいるという先入観で読んだが、本作のテーマにもなっている”ご都合主義”のせいで、あまり納得できる結末にもならなかった。
タイトルの「夜は短し歩けよ乙女」は、「命短し恋せよ乙女」のオマージュとすると、夜は短いのだからたくさん練り歩いた方が良いという意味になる。夜に外で出歩くことがそこまで貴重なものなのだろうか。本書からは、そのような場面が見受けられなかった。
私なりに本書からのテーマを読み取ると、ご都合主義の展開が多いため、”細かい理由などがなくても、自然と出来事はなるようになる”ということを言いたかったのではないかと考えた。
ファンタジー系をあまり読まない私にとっては、想像通りあまり話に入り込むことができなかった。読む人を選ぶ作品である。
Posted by ブクログ
本当にごめんなさい、正直に言うと、自分の世界だけで生きてる系の陰キャの言葉遣いすぎてきつい…陰キャを否定してるんじゃなくて、自分の世界に入り込んでる、ナルシストなちょっといたい人って感じが苦手で…まじごめんなさい!!女の人はチョウチョを夢中で追いかけてそうだし、男の人は、偶然を装ってる感じが、陽キャとか好きな人とか女子の前ではおとなしいのに、そうじゃない人にはめっちゃ早口で喋る人間って感じがして。「この空気感醸し出してる自分」感・自意識過剰め・身内ネタ…
それ以外はとても良くて!内容は面白かったし、情景が綺麗に感じた。
予備知識がなかったから、文豪に憧れた女の人のチャレンジ文章かと思った!あと、コロナ時期に書かれた本だと思った!すごい!慣れた!
話し言葉だけがきつくて、我慢して読んだ!でもやっぱり読んでよかったとは思う!
映画見てみようかな…?読み方変わるかな…?
夜は短し、歩けよ乙女!
物語の舞台は京都
「黒髪の乙女」に密かに思いを寄せる先輩
二人を待ち受ける珍事件と個性溢れる曲者たち。
果たしてその恋の行方は…
ファンタジーとレトロな浮世離れした世界観と
個性的な文体と表現の使い分けで面白い作品でした。
映画の方も面白かったのですが
本の方がより癖が強く、展開も好みでした。
誰もが通る青春に想いを馳せる
森見登美彦さんの独特の文体を楽しめる作品。
自分の大学生活を思い返して、あの頃の焦がれるようなもどかしい記憶の断片がちくり、と。
ファンタジー要素も満載ながら、甘酸っぱい青春に想いを馳せずにはいられない。
この物語の登場人物全員に会いたくなった。
よくわからない
好き嫌いは分かれるのだろうが、以前読んだペンギンハイウェイがなにが言いたいのかよくわからず。あれは作風も異端であるとどこかで読んだので、人気もあるらしいこちらにチャレンジしてみた。
冒頭のお友達パンチあたりはおもしろく読んだが、読み進むに連れ荒唐無稽ぶりついて行けなくなった。
ファンタジーなの?
頭がかたい私向けではなかったです。