小説・文芸の高評価レビュー
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Posted by ブクログ
ネタバレ中身が入れ替わった主人公と同級生の話。
入れ替わった男側(体は女性)の目線で物語は進んでいく。
入れ替わりの物語は多々あるが、15年という月日を描いたものは少ないように思う。
その中でそれぞれが「この体は自分の体だけではないから」と気を遣いながら、時にそれを嘆きながら生活するその様は斬新な気持ちで読んでいて面白い。
でも性に関しての描写や、入れ替わった先が異性故の悩みなどジェンダーに関するところは現代的だと感じた。
現実にはありえないからこそ登場人物の苦悩を想像し、その気持ちを察しようという思考になる点がこの小説の醍醐味であり魅力だった。
読み終わるまで時間は掛からなかったし、どんど -
Posted by ブクログ
表紙と帯に惹かれて購入。
お転婆で食いしん坊なお美津はまだ12歳の少女。でも、その明るさの裏にある歩んできた人生の凄絶さに心が痛みました。
家族を亡くし、仇を恨み、力を身に付けて鬼となったお美津。
けれど、その片鱗を普段は全く感じさせない。それは強さでもあり、特殊すぎる環境に置かれてきたということでもある。そんな彼女にどんどん惹き込まれていきました。
主人公は旗本の次男坊。頼りない存在ではあったけれど、お美津を鬼としてではなく、守られるべき一人の少女として受け入れたこと。それがこの物語や彼女にとっての救いだったのかなと。そんな風に感じました。 -
Posted by ブクログ
映画で先に結末を知ってから小説を読みました。
映像化されていない「パンドラ」以外のお話は、オチが分かっている状態でしたが、2周目だからこそ小さな伏線を少しずつ確認しながら読めて面白かったです。これは2周目ならではの楽しみ方ですね。
「惨者面談」では、冒頭で空き巣事件をちらつかせ、最後にその違和感をきれいに回収していく構成が印象的でした。読み進める中で引っかかっていた描写や人物の言動が、終盤で一本の線としてつながり、モヤモヤせずに読み進められました。
一見すると普通に見える人物が、最後になって違った顔を見せる。その描き方が、この話の怖さを際立たせていると思います。
もしかしたら、身近にいる何 -
Posted by ブクログ
コミック本が面白いヤマザキマリさんのエッセイ本。心に響く箇所がところどころある。私には彼女のような才能はないが、同じように早いうちに家を出て、家どころか国まで出て渡り歩いてきたから共感する部分が多いことといったらありゃしない。
ヤマザキマリさんも母親はシングルマザーで、働くお母さんの家庭で育った長女。
母親とヤマザキマリさん
そしてその息子さんが程よい距離を保っている章
“早いうちから親に頼れず、心細さを補う手段を、学校などの社会生活の中から見つけ出す訓練をして育った子どもは、おそらく自立が早くなる“
はい、まさにソレ
この本にはいくつも的を得ていることが述べられているから幾度とな -