ブックライブの高評価レビュー

小説・文芸の高評価レビュー

  • 真犯人はこの列車のなかにいる

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     推理作家協会主催の50周年のイベントが行われる豪華列車の旅で起きる連続殺人と乗客全員が容疑者という状況が読書欲を掻き立てるメタ要素込みの本格ミステリーで、意外な犯人ものとしてもミッシングリンクとしても素晴らしく、そしてどこまでも読者に対してフェアでありながら予想を裏切る展開の連続と散りばめられた伏線が全て収束する解決編の鮮やかさと相まって最高の作品に仕上がっていて前作より面白かった。

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    2025年12月06日
  • アルジャーノンに花束を〔新版〕

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    ネタバレ

    切ない。
    途中、救われない未来しかないんじゃないかと
    つらい気持ちになりつつも、
    ラスト、自分で「おかげで家族にも会えて、何があったか分ったし」ということで
    チャーリーにとってはとても短い期間だけど
    一生を体感することができて良かったのかな、という結末に。

    実際にこういう実験てあるのかな?

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    2025年12月06日
  • 紅茶とマドレーヌ バノフィーパイの教え

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    紅茶とマドレーヌの続編。
    野村美月さんの作品は優しい気持ちになる。
    野村美月さんを知ったのは「月と私」を読んで、とにかくお菓子の描写がすごくわかりやすくて、お菓子の見た感じとか味とか口当たりが想像できる。
    「月と私」とは違うのは、前回の感想にも書いたけど
    主人公が40代のバツイチの女性なので、もう若くは無い女性の気持ちがすごく共感できるところがある。
    この小説もシリーズ化して欲しいと、切に願います。
    あと、野村美月さんにはやっぱりお菓子が脇役になる小説を書いて欲しい。
    明日はレモンピール入りのマドレーヌを焼いて、ニルギリといただく予定です。
    (楽しみ(((o(*゚▽゚*)o))))

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    2025年12月06日
  • スロウハイツの神様(下)

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    上巻は割とゆっくり話が進んでいたけど、下巻は一気に話が進んで行く感じでした。

    下巻は気になって最後まで一気に読んでしまいました。

    少し泣いたり、笑ったり、ほっこりしながら読みました。

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    2025年12月06日
  • 六人の嘘つきな大学生

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    就活をテーマにしたミステリーという異色作。近年のマイベストに間違いなく入る。
    知らず知らずの内に持っていた先入観をぶち壊して回収されていくラストの伏線たちが、鳥肌の連続を産む傑作。学生時代の就活中に戻ってもう一度読み直したい。

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    2025年12月06日
  • 禁忌の子

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    医療×ミステリを決して小難しくせず、素人にもわかりやすくかつハラハラドキドキに仕立て上げ、なおかつミステリとしての仕掛けが非常に良質だから読む手が止まらない。ラストは悲しくも驚愕の真実に,読後は少し放心してしまった。間違いなくオススメできる一冊。

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    2025年12月06日
  • 交換殺人には向かない夜

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    烏賊川市シリーズと呼ばれる、いかがわしい感じの名前の市で繰り広げられるシリーズの第4作。シリーズものだが、本作から読んでも十分楽しめる。
    ノンビリした表紙や探偵の鵜飼杜夫の非常に軽い作中のノリに対して、ラストは交換殺人にまつわる衝撃の真実が明かされる。
    記憶を消してまた読みたいシリーズ筆頭、超名作。大好きです。
    筆者の東川篤哉さんは『謎解きはディナーのあとで』でも有名ですね。

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    2025年12月06日
  • 旅猫リポート

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    ネタバレ

    いやーほんま泣かされましたわ。
    個人的に好きな話は中学生編。流れで実写をみたけどそこだけ省かれてておいおいまじかよと思いました。

    動物が人生に与える影響って本当に大きい。長生きしてほしいと思っているけど、動物もそういうふうに思ってくれているのかな。
    いつもペットと見ている景色が当たり前じゃないんだなあ。寂しいな。
    感情移入して嗚咽するくらい泣いたので次の日予定ないときに読むのをオススメします。

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    2025年12月06日
  • インシテミル

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    時給112,000円といういかにも怪しいバイト
    この時点で「命」にかかわることが予見されるが、果たして殺し合うことに…
    冒頭から有名ミステリーのメタファーが散りばめられているが、本作の根本ではなく、ミステリー好きとそうではない人の知覚の違いを浮き彫りにする仕掛けだった
    "真犯人は誰だ"的なミステリーというより、"犯人であり、探偵であり、被害者"でもある12人の参加者の思惑の探り合いが見どころ
    あっという間に読み切った

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    2025年12月06日
  • ゴールデンスランバー(新潮文庫)

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    エピローグを読み終えたとき、声にならない声が出た。最高です。オーデュボンから順番に読んできて、本作の人物に繋がりがなかったのはちょっとだけ残念。砂漠は二次文庫だから繋がりがないのは分かってたけど、ゴールデンスランバーにはあるんじゃないかと期待してしまった。ここまでの作品と比べると、物語の毛色も違う気がするし、設定や時系列の辻褄合わせる上で繋がりはない方がいいのかな。

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    2025年12月06日
  • 少女マクベス

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    演劇✖️少女(青春)✖️寄宿舎(女子校)ものは大好物。
    マクベスを舞台に、シナリオと事件が交差し、それぞれの抱える悩みや思惑を浮かび上がらせる。最後はタイトルで華麗に総まとめ。エネルギッシュで全力疾走した後のような爽快感。
    ただし、タイトルとイラストでファラオの密室に続くシリーズものと勘違いしていたことはここだけの秘密。

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    2025年12月06日
  • 風の歌を聴け

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    村上春樹の原点にして頂点 村上春樹の本はほぼ網羅してきたが、やっていることが最初から最近までずっと同じことをしているのだなと気づいた。構成もどこか似ている。ノルウェーの森や一人称単数と似ていた。だからこそ、村上春樹文学がずっと面白く次々と読んでしまう。
    一番衝撃だったのはハートフィールドが実在しないことだ。素晴らしいフィクション作家である

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    2025年12月06日
  • 海辺のカフカ(下)(新潮文庫)

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    傑作中の傑作 傑作中の傑作、壮大な物語のラスト45章からは、川端康成の雪国のようなノーベル文学賞ものの、強烈な共感を呼ぶ。村上春樹の世界と自分たちの世界が深く共振する感覚を覚える。
    タフな15歳の少年の物語は、幾多の展開をした後、確固たる一つの束となってここに終結する。

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    2025年12月06日
  • 色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年

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    素晴らしい なぜあれほどまでに完璧であった5人の結束がある日くずれ、4人から絶縁されるまでになったのか。その真相から紐解かれる、色彩を持たない田崎つくるの死と回生の物語。
    自分はどのような価値を持っているのか、鋭い内省と著者の言葉を失った死人への洞察から得る喪失感がひしひしと伝わってくる、また、さらにそれに対して私たちは、どう抗い生きていかなければいけないかを表現した至高の傑作。

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    2025年12月06日
  • 躁鬱大学―気分の波で悩んでいるのは、あなただけではありません―(新潮文庫)

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    本当に双極人による双極人のための一冊 本当に双極人なのだなと、仲間だなと実感できる。
    他の方のレビューに自分語りがどうのだとか、主語がでかすぎるだの、舞い上がってるだの書いてあるのが、それこそが双極性障害の特性であり、個性である。
    非双極人が読んで、これ通りに実践したところで全く意味がない。あなたは非双極人なのだから。
    この本を読む価値がある人は、双極人に興味がある人か双極人のいずれかである。
    尚、双極人である私には非常に読む価値のある、また勇気と愛をもらえる素晴らしい本だった。

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    2025年12月06日
  • 新装版 殺戮にいたる病

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    評価が高く内容を知らないまま読んだ
    エログロイが過ぎて読み始めは内容が頭に入って来なかった_:(´ཀ`」 ∠):
    皆さんの評価をさらっと覗き見したら
    おぉ〜皆同じ、思って頑張って読み進めた。叙述トリック小説

    恥ずかしいながら、叙述(じょじゅつ)と言う言葉を知らなかった。
    →わざと読者の誤解に導く

    見事に騙されてしまった。
    最後の終わりに気持ち悪さが増した。
    面白いと言うより強烈だった!!

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    2025年12月06日
  • 土漠の花

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    ネタバレ

    ちょっと待って、なにこれ。
    めちゃくちゃ面白い。
    物凄く面倒なことに巻き込まれたな。
    面白いとはいい意味で。
    みんな何でそんな覚悟できるん。
    最後のタケトンボはやばい。
    あと理不尽過ぎるところに凄い腹が立つ。
    他の作品も絶対にみる。
    参考文献にやはり、高野秀行さんのソマリランドがありました。好きな人だから嬉しい。

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    2025年12月06日
  • このミステリーがすごい! 2026年版

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    ネタバレ

    このミスが出ると感じる年末。
    相変わらず国内作品はほぼ読んでいないので、参考にする感じで(ハードカバーばかりだし…)。

    海外編の一位は予想どおり。個人的にも今年一番楽しめた新作なので嬉しい。
    4位が意外。未読なので評判だけしか知らなかったが、ここまでだとは。他の6位までは順当。順番はさておき、ランクインは大方の予想どおりではないか。10位は全くのノーマークだった。

    マイクル・コリータとワジディ・ムアワッドはもっと上位に食い込むかと思っていたので残念。ジョン・ブロウンロウ、ジョー・ネスボ、ピーター・スワンソンはこんな感じかなぁ。一気読みするほど良かったが。
    新潮文庫が大暴れし、東京創元社が手

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    2025年12月06日
  • 星を掬う

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    親と子は生まれた時から別の人間で、重なっているようでも違う人生を歩んでいる。当たり前のようで、それを受け入れるのは難しいと思った。親に甘やかされて育った私は、苦境に立った時、自分の人生の手綱を親にも一緒に握って欲しいと思ってしまうだろう。けれども母の人生が母のものであるように、私の人生は私が責任をとるしかないのだ。改めて気付かされた。

    自分の置かれた苦しい状況や不甲斐なさを、親や環境のせいにしてしまうこと、誰しも少なからずあるのではないかと思う。切なく苦しい物語だが、わかりやすく読みやすい文で詰まることなく読めた。自分の足で立って生きるために背中を押してくれる作品だった。

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    2025年12月06日
  • 人間標本

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    ネタバレ

    はぁ、もう天才過ぎて圧倒された。

    まず「人間標本」というタイトルから興味深いし
    このテーマの発想力に驚くしかない。

    序盤の少年期に父に教わりながら
    蝶の標本を製作する部分からかなりグロテスクで
    殺人鬼の手記の部分も
    細かな描写で引き込まれる。

    その後もどんでん返しも
    湊かなえさんらしくて最後の最後まで
    たっぷり楽しめた。
    なかなか人に薦められる内容ではないが
    自分の中ではかなり面白かった!

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    2025年12月06日