あらすじ
わたしがまだ時折、自殺願望に取り付かれていた頃、サラちゃんは殺された──新人脚本家の甲斐千尋は、新進気鋭の映画監督長谷部香から、新作の相談を受けた。十五年前、引きこもりの男性が高校生の妹を自宅で刺殺後、放火して両親も死に至らしめた『笹塚町一家殺害事件』。笹塚町は千尋の生まれ故郷でもあった。香はこの事件を何故撮りたいのか。千尋はどう向き合うのか。そこには隠された驚愕の「真実」があった……令和最高の衝撃&感動の長篇ミステリー。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
圧倒的な文章力!!!面白い!!!
忙しくて2週間くらいかけてしまった、、にも関わらず話を覚えてられる作品てあんまないよね
各登場人物の人物像や感情、どんな表情していそうかまで鮮明に目に浮かぶ
両主人公のオムニバス形式で情報が相互に入り混じり、シナプスがつながっていく感じ、お姉ちゃん、R、猫、、、
Posted by ブクログ
振り返ると事件としてはシンプル。
家族の中で黙殺されていた兄が、妹の企みにより大切な人が命を落としたと知り、衝動的に妹を刺し殺した。
そしてクリスマスケーキの蝋燭の火が全てを焼き去った。という事件。
早い段階で真尋の姉の死因や、リキトの存在が解明されていたとしても、線は繋がるけど着地点はそこではない。
父の死の真相に触れる香や、父と共に姉の墓参りに出向く真尋の描写が鮮明に描かれている。
それぞれの点が結びついていく様が、フィクションながらに現実味を帯びて感じられるのが作者の真髄のように感じられた。
Posted by ブクログ
小さな町での幼い頃の記憶には、冷たく悲しいベランダでの思い出が。
それを救ってくれたお隣の同じ境遇で顔の見えない柵の下の小さなあたたかい手。
それが何故、兄に滅多刺しにされ放火までされたのか。
新進気鋭の映画監督となり、その記憶を元に映画を作ろうと、同郷の新人脚本家と共に、その殺人事件を調べるにつれ見えてきた真実が切なすぎました。
2人にとって、これから生きていく先を照らしてくれるような、希望を感じさせる作品でした。
切ないけれどモヤモヤな気持ちで終わらないので、とても驚きました。
一気読みでした!
Posted by ブクログ
普段、ミステリー小説はあまり読まない。
それでもこの作品を手に取ったのは、Xで見かけた読書投稿をきっかけに、
「読んでみたらどうだろう」という小さな声が、心のどこかで響いたからだった。
特に気になったのが、湊かなえさんの作品だった。
物語の中心に描かれるのは、
新進気鋭の映画監督と、まだ世に出ていない脚本家の二人。
世間からの評価や立場は対照的だが、
どちらもそれぞれの人生に課題を抱え、それと向き合おうとしている。
印象的だったのは、
映画監督が「過去」を辿り続けているのに対し、
脚本家は「現在」を生きながら、
どこかで「見ないふり」をしている、という対比だった。
監督の一貫した「知りたい」という姿勢と、
脚本家の「知ることから目を背ける態度」。
この二つの姿勢の違いが、物語の緊張感を生み、
背景を少しずつ浮かび上がらせていく。
物語が進むにつれて、
脚本家が次第に「知ろうとする側」へと踏み出していく。
自分の中で蓋をしてきたものと向き合うことは、
痛みを伴うこともある。
それでも、知ろうとすることでしか、
人は前に進めないのだということを、
この物語は静かに示しているように感じた。
また本作は、
「事実」と「真実」の距離についても考えさせられる。
メディアを通して語られる世間の評価は、
ときに情緒的で、無責任ですらある。
事実は一つでも、
それをどう繋ぎ、どう解釈するかによって、
見えてくる“真実”はまったく違ってしまう。
事件や出来事を題材にしたドキュメンタリーや脚本、物語も、結局は事実と事実を想像力で繋ぎ合わせて構成されている。
その想像力の使い方によって、
人を救うこともあれば、傷つけてしまうこともあるのだろう。
ミステリー小説の世界だけでなく、
現実社会のニュースや出来事においても、
流されてくる情報に自分が揺らぐのではなく、
一つ一つの事実をどう繋ぎ合わせるのか、
自分自身の想像力と姿勢が問われているのだと感じた。
読み始めた当初は、
何を描いているのか掴みきれない部分もあった。
しかし、物語が進むにつれて、
「あっ、そういうことか」と点が線になっていく。
伏線が回収されていく過程に、
この先どうなるのだろうという高揚感が生まれ、
気づけばページをめくる手が止まらなくなっていた。
この作品は、
ミステリーとしての読み応えだけでなく、
「知ろうとすること」「見ないふりをしないこと」の大切さを、読後に深く残す一冊だった。
僕にとっては、
ミステリーの面白さと同時に、
物事をどう受け取り、どう考えるかという姿勢そのものを
あらためて見つめ直すきっかけになった作品でした。
Posted by ブクログ
オーディブルにて。
北川景子さんの朗読が秀逸でした。
重い話だなーと感じつつ聴き進めて行ったけど、最後はモヤが晴れるようなスッキリとした終わり方。
良かったです。
Posted by ブクログ
おもしろかった。湊かなえさんがこういう作風も得意なのは知らなかった。
複数人の思いと事象がすれすれで交錯し合っていて、描き方が丁寧。
読んでいて胸が苦しくなるシーンも多かったが、読後感はすっきり晴れ晴れとしており、タイトルの「落日」のもたらすイメージ(仄暗さ、切なさ、静けさ、すこしの安心感…)にぴったりだなぁという感想。
匿名
悲しいお話し、大人も勝っては子供だったのに
なんでそんなに平気で子供を残酷に傷つける事ができるの?と、何度も胸が苦しくなりました。
2人の主人公の強くて真っ直ぐなところがすくわれます。
Posted by ブクログ
だいぶ前に読んだけど、凄く残っている作品です。ミステリーではなく虐待等世論に訴える作品でした。
九州の工業地帯に落ちる太陽が目に浮かぶようで、あたかもそこにいるように感じながら読んだ。
Posted by ブクログ
なんとなくネガティブなミステリーかなと思って読み進めていったけど、ラストは真逆でした。
主人公の心境を丁寧に描きながら、人としての成長も感じれる。
過去を知り、理解することで未来に光を灯していく。
日(過去)が沈んで、日(未来)が昇る。
そのことを教えてくれる一冊。
Posted by ブクログ
湊かなえ作品にしては珍しいnotイヤミス。 勝手に長崎の三菱重工がある工業地帯あたりを思い浮かべて読んだ。まだ水平線に沈む夕日は見たことがないけれど、実家近くの一面の田んぼ地帯が、オレンジ一色になる景色を思い出した。
Posted by ブクログ
久しぶりに湊かなえさんの著書を読んだ。湊さんのイヤミスはクセになりますが、メンタルが弱っている時に読んだらさらに弱ってしまったことがあったので。今は健康なので何でもオッケーと思ったら、毒は少なかった。心情に訴えるミステリーで、こういうのも好きです。
Posted by ブクログ
オーディブルにて
一応スッキリはしたんだけど、
胸糞の悪さともやもやが残る作品だった。
虚言癖のJKってたちが悪い。
同情できる部分が見当たらなかった。
Posted by ブクログ
伏線の張り方はさすがだった。
伏線が回収されるごとにゾワゾワして一気読みに敵してた。
湊かなえには珍しくハッピーエンド(?)で監督の心が晴れて終わるのはすっきりした
Posted by ブクログ
最終的には登場人物が関わりあってて
田舎の人間関係の狭さも物語ってるな…と。
かなり作り込まれたストーリーで
内容を知っていても、もう一度読みたい作品。
Posted by ブクログ
全体的に綺麗に終わった印象
最後に伏線が集約される感じがまた引き込まれた
でも全体的に面白かったなー
なるほどーあーー‼︎って繋がった時がめっちゃ楽しかった
Posted by ブクログ
真相が綺麗にわかるのでスッキリした気持ちで読み終えることができる。女性の主要人物が軒並み美人設定なのは本当に必要だったのか疑問に思うものの、章ごとに2人の登場人物の視点が変わっても読みやすかった。でも感動ミステリーっていう宣伝文句はやめてくれないかなぁ…。
Posted by ブクログ
最近新刊の『暁星』や映像化されるという『人間標本』や『未来』のニュースで、沢山目にする『湊 かなえ』という名前。デビュー当初は、割りと新作が出ると読んでいましたが、ちょっとほっこりとする作品もあるものの、全体的にはずっしりと思い内容で、読むと少し放心状態になってしまうこともあり、少し遠ざかっていました❗️
本書は3年前に文庫化されて、積読していましたが、ようやく重い腰を上げて読み始めました❗️
タイトルから想像すると、彼女特有のイヤミスかと少し構えて臨みましたが、想像していた展開とはイイ意味で違って、ちょっと温かい気持ちで読み終えました。
長谷部 香監督がどのような作品を作ったのか⁉️それを思うと、また一段とこの作品への愛情がわきます。
Posted by ブクログ
実際に起こった事柄が事実、そこに感情が乗っかたものが真実
真実を紡ぎだしていくクリエイターはすごい
辛い事実から自分や大事な人を救うために、
自分たちの見たい世界を見たり、
一方では真実をまっすぐに追い求めたり、
様々な人の様々な闘い方に触れることができる
たとえば辛い事実に直面したときに
私はまっすぐ真実に向かっていけない気がする
一時間前を創った監督も
笹塚町一家殺害事件を描けた真尋も
事実に向き合って真実を紡いでかっこいい
Posted by ブクログ
同じ人間に対し、見る人が違ったり
接し方が違うと全く別人格のように考えられる
という実験的な作品と感じた。
構成も含め面白かったけれど
なんだかどんよりする作品。
Posted by ブクログ
物語の中心人物は一体誰なんだ、と分かりづらい書き方だけど、読み終えたとき、この人たちの物語を書きたかったのかと思った。私は誰に感情移入して読んでいたのだろうか?多分、誰でもないな。
Posted by ブクログ
おもしろいのだけど、自分の趣味ではない
読みごたえもあって、各章・各エピソードおもしろかった。だけど、読み終わって全体を振り返ったときに、なんとなく好きじゃないかなーって思ってしまった。もう一度読むとまた違った感覚になりそうな気もするけど。
匿名
一気読みしました。
ところどころ辛くて目を背けたくなる描写がありました。
見たくないものに蓋をして現実逃避している私には、途中までとても辛く切ないお話でした。
でもさすが湊かなえ先生!良かったです。
Posted by ブクログ
湊かなえさんお得意の2人の視点から描かれる話。ページ数多い割に読みやすかった!「感動の」って書いてあったから楽しみにしてたけど私的には感動もなくはないけど、それよりやるせない気持ちが残ってしまった。
Posted by ブクログ
冒頭のベランダのシーンは胸が苦しくなる描写で、物語に引き込まれた。
伏線の散りばめ方は面白かったが、途中でなんとなく想像できてしまったので、読み進めても衝撃は少なく、淡々と読めてしまった。
Posted by ブクログ
〇章とエピソード〇の順番で、長谷部香と真尋の幼少期や現代の物語が綴られていく。イヤミスの女王と呼ばれているため、結末も嫌な感じなのかと思いきやそうではなく、お互いの出会いによって将来に希望を見出すストーリーになっていた。
最初2人の物語がごちゃごちゃになってしまい、理解するのに時間がかかってしまったが、「笹塚町一家殺害事件」を通してその物語が伏線回収されて、繋がっていくところが面白かった。
Posted by ブクログ
主人公が、ある事件の新作の相談を受けたところから物語が始まる。
長谷部監督の過去と主人公甲斐千尋の現在との二軸で物語が進んでいき、ラストが交わることはなんとなく想像できてしまった。
身近な人が亡くなっており悲しみを抱えているという境遇が重なるからか、ゆっくりとお互いのことを分かりあっていった。でも亡くなった人への想いが強いからこそ幼少期を回顧するシーンが長かった。
人は二度死ぬんだって。
1度目は、体の死。2度目は、存在の消えてしまう死。
Posted by ブクログ
しっかり結末のあるお話を読みたいと思っていたのでちょうど良かったです。
なんだか主人公の想いがあまり届かなかったけど、基本的に第三者目線で見れて楽しかった。(描き方はそうではないけれど)
やっと、Netflixが観れる!!
Posted by ブクログ
湊かなえさんの、イヤミスとは一線画したヒューマンミステリーと言えようか。
ある事件を通じて、姉を亡くした主人公の視点から過去の人間関係が明らかになっていく。
ストーリーはよく練られていたとは思うが、かなり回りくどく少しテンポが悪かったのが残念。なんとなくエンディングも想像ついた。
Posted by ブクログ
昔隣に住んでいたサラちゃんが殺された事件について、新人脚本家の主人公が、新進気鋭の映画監督から新作の相談を受ける。
物語は映画監督の記憶がエピソードXとして、主人公が事件について調べていく過程が第X章として交互に描かれる。
前回読んだリバースもだったが、けっこう淡々と進んでいき、最後一気に全容がまとめられる。
少しずつ事件についてわかっていくので、最後には事件の真相に気づく。
多分読者が真相に気づく頃にいい感じにまとめてくれてるんだと思う。ギリギリまで事件の調査やってるしね。
「感動の長編ミステリー」との謳い文句ほどかはさておき、最後は希望が残るストーリーだった。
しかし、イヤミスの女王が描く作品、読んでいる間は気分が悪いというか、なんか嫌な奴しかいない。
あえて嫌な部分だけ書いてるのかもだけど。