小説・文芸の高評価レビュー
-
Posted by ブクログ
なんでこれを読むのを後回しにしてたのか
訳わからん。損してた。
ドチャクソに面白い。
だいたい読んでる時、登場人物が犯した罪は、読者の天秤で計られると思うけど、モノログであり、なおかつ視点が切り替わる。
都合がいいように歪曲された部分もあって、自分が持っていた天秤が何度傾いたか分からない。
明確過ぎる嫌悪感を催す文章。それももはや振り切りすぎて楽になった。
イヤミスと呼ばれるぐらいだからストレスヤバいだろうなと思ったら、スピーディに進むもんで余裕で読めてしまう。
愛美ちゃんの死について感情を明確にしないのも、淡々としててストレス軽減と不気味な印象を醸し出してる。
-
Posted by ブクログ
セックスを自分のものにできない女性たちの話。
フリーターの里帆は、男性に触れられる途端に覚える嫌悪感から自分の性は男性なのではないかと悩む。一方知佳子は、人間としての生命感覚が薄い。椿も、社会で衝突を繰り返して傷ついているからこそ、強く跳ね返すことができるような女性であろうと、やや固執しているようにも見える。
そんな人間世界は、わたしたちをなにかにカテゴライズすることを強いる。しかし、「自分が自分の中に内包している性質としての性」や「自分だけが享受できる快感」などを、言語として情報化しようとすると、「それは間違っている」、「あなたはこのカテゴリのこの定義とは異なるからこのカテゴリではない」などと排除されていく。
性や快感を感覚を誰かに伝える手段として、わたしたちは言語という不完全なモーダルしか持たない。それは不可逆な圧縮をされ、圧縮とは全く違う方式で復号される。悩んでも、自分の性と快感は自分だけのものとして慈しみ、カテゴライズを強いる社会に対抗していくことを、村田沙耶香さんの小説は教えてくれる。 -
Posted by ブクログ
表紙の『のんたん』の絵が可愛い〜
なんと、50周年!
若々しいね、のんたん笑
‥が、のんたんの作者キヨノサチコさん、
2008年に亡くなっていた事に衝撃‥ですが、
のんたんは永遠に不滅です!
せなけいこさんの『めがねうさぎ』シリーズも
50周年だった。そんなになるんだなぁ
20世紀生まれの愛され続ける名作たちも紹介、
『ちびくろさんぼ』 『ちいさいおうち』
『きかんしゃやえもん』から始まり、
『ぐりとぐら』『11匹のねこ』『いないいないばあ』
『100万回生きたねこ』『ねずみくんのチョッキ』
『魔女の宅急便』、『かいけつゾロリ』シリーズ
『そらまめくんのベッド』、『バムケロ』シリーズ 懐かしい‥
安野光雅さんは、生誕100周年
安野光雅さんの美しい絵が大好きだった。
かこさとしさんも、また生誕100周年
懐かしの絵本、児童書にときめくこどもの本の
古本屋「みわ書房」が紹介されていたり、
(この本屋さんに行ってみたい)
あなたをドキドキさせる15冊、あなたを癒す
12冊、あなたの心を静める15冊、あなたを見つめ
直す7冊、あなたの心を戻す8冊など、
編集部セレクトの絵本も紹介。
寝る前のひと時に読む幸せな時間、
この本、永久保存 -
Posted by ブクログ
帯に「一穂ミチの最高傑作。」と書いてあってファンとしては「おいおい、そんなわけないだろう、他にもいい作品いっぱいありますけど?」と思ったけど、たしかに、収録作品七篇全てエッジが効いていて面白かった。
以下、収録作品タイトル
違う羽の鳥
ロマンス
燐光
特別縁故者
祝福の歌
さざなみドライブ
わたしの春
どれも素晴らしくて好きだし、この並びも好き。ネタバレになるから言わないけど。
あえて一つ触れるなら「燐光」。『砂嵐に星屑』でも思ったんだけど、一穂ミチは「死んだ人が化けて出るというのは強い恨みや心残りがあるというよりも、ひょんなきっかけや些細なことが気になる場合なのでは」と考えていると思う。前に読んだ誰の何の小説だったか忘れたけど「人は案外、戸棚に隠した饅頭どうなったかな」というようなことが現世に繋ぎ止められる理由になったりするというお話があって、妙に納得したことを覚えている。一穂ミチの幽霊観もそんな感じなのではないかな。
どれもこれもとても良くて、短いのに熱量がすごいので、休み休み読むのがいいと思いますぞ。 -
Posted by ブクログ
『かわいい女』
出会う男性すべてを愛し、依存する女性。その時に付き合った人の思想や生活に疑うことなく染まっていく。自分の意思を持たないことを冷笑しつつも、都度、本気で人を愛する姿はなぜか放っておけないイジらしさがある。
『犬を連れた奥さん』
運命の人に出会うタイミングは残酷である。一緒にいても幸福になることは難しいとお互い理解しながらも、それを口に出さずに、いつか来る終わりまで共に過ごしていくのだろう。
短編だが、とてもよく纏っている恋愛小説。
この物語を読むと、他の恋愛小説が非常に冗長に感じるほど、満足度が高い。細やかな心理描写も美しく、適度な余白も心地よい。チェーホフが短編小説の巨匠とまで言われるのも頷ける。 -
Posted by ブクログ
いやあ、楽しかった、楽しかった。読み進めている間中ずっと楽しかった。
言うべきセリフのタイミング、心の内を明かすタイミング、場面転換のタイミング、新たなエピソードの提示されるタイミング、伏線回収のタイミング、いろんなタイミングがグルーヴィーで心地良かった。
そして選ばれて置かれた言葉たちが奏でる情景の表現がとても明るくて楽し気だったと思った。
檸檬さんかっこいい。登場人物の一人に「宇宙人」って言われてたけど、超人でしょ。スーパーかっこいい。道はまっすぐじゃなくても続いているからいつか行きたい場所にたどり着くんだよね。雑魚に微力な応援されてもしょうがないかもしれないけど檸檬さんを応援したい!「レモネード・クラシック」にも行ってみたい。 -
Posted by ブクログ
どの事件の見出しもいつかどこかで見た記憶のあるもの。頭の中で勝手に先入観が「あぁ、こういうことなんだろうな」っていうシナリオを作り出して片付けようとしがち。まぁ、残酷な事件ほど人の興味をひくから仕方ないのかもしれないけどさ。だからこそ全部弁解しないで悪い部分のみを切り取るものなんだけどさ。
けれど真実は当事者達にしかわからない、その人がその直前までどれだけ幸せだったかも、誰が悪で誰が正しかったかも報道がすべてを伝えてくれる訳じゃない。事件の結果のみからシナリオを邪神する心無い作業を私達は本当に今までやってこなかったか?と問いかけてくる本。
残酷な日常から人間の奥ゆかしさみたいなものを感じられる不思議な作品。
いやー面白かった!よく聞くニュース、明日は我が身かもしれない -
Posted by ブクログ
ネタバレ撮影中の事故により三たび映像化が頓挫した“呪われた”小説『夜果つるところ』と、その著者・飯合梓の謎を追う小説家の蕗谷梢は、関係者が一堂に会するクルーズ旅行に夫・雅春とともに参加した。船上では、映画監督の角替、映画プロデューサーの進藤、編集者の島崎、漫画家ユニット・真鍋姉妹など、『夜果つるところ』にひとかたならぬ思いを持つ面々が、梢のインタビューに答えていく。
インタビューを通じて『夜果つるところ』およびその作者飯合梓の人物像に迫っていく
物語を通じて何故『夜果つるところ』が、呪われた映画になったのか、が明らかになるのかと思っていたら、そこはベールに隠されたままであった。
しかし、それを上回るような飯合梓の人物像の推理が面白かった。
また、インタビューや船旅を通じて夫の雅春が死別した妻との整理ができたのも、その過程が美しくとても良かった。
表示されていない作品があります
セーフサーチが「中・強」になっているため、一部の作品が表示されていません。お探しの作品がない場合は、セーフサーチをOFFに変更してください。