ブックライブの高評価レビュー

小説・文芸の高評価レビュー

  • 変な地図

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    雨穴さんの本は全て読んだが、全て1日で一気に読破できる。めちゃくちゃ読みやすくて、読後感がいい。今回はまた前作までとテイストが違ったが、謎が解き明かされる足袋に感心してしまう。ミステリーはこれだからやめられない。

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    2025年12月06日
  • 恋とか愛とかやさしさなら

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    私も女なので、性的な目で見てくる男性に対して気持ち悪いなと思うことがよくある。でもこの本を読んで、そういう目で見てしまう男性を可哀想だなと思うようになる気がする

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    2025年12月06日
  • 白夜行

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    ネタバレ

    リョウジと雪穂の関係性や彼らが犯していることに少しずつ少しずつ気づかせる展開がうまい(とくに典子とリョウジの出会いのあとに、篠塚製薬の話挟むところとか)。
    そしてラストにかけてはカーチェイスのように息着かせない展開!

    主人公2人の内面やお互いへの感情、仲良くなっていく様子の直接描写がなかったのが惜しくもあり、読者に想像させる余韻にもなっていた。
    ハゼとエビのエピソードと二人の関係性を重ねると、雪穂の住処にリョウジは住み着いていて、雪穂に危険が迫ると知らせる(守る)から、どう考えたって力関係は雪穂>リョウジ。
    でもリョウジが雪穂に惚れ込んでいて雪穂がそれを利用したというだけではなくて、お

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    2025年12月06日
  • 美しき愚かものたちのタブロー

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    松方コレクションの壮絶な物語が、心に染みた。私までタブローの魔力に駆られたくなったし、命を懸けて守り抜いた人々の想いを背負った松方コレクションを、この目で見てみたくなった。

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    2025年12月06日
  • 爆弾【電子限定特典付き】

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    映画化されたみたいで気になって読んだ本。すずきたごさくの言葉に私まで翻弄されて、「次はどうなるの!?」と展開が気になりすぎてすぐに読んじゃった本。大人になったら、こんなのめり込む本に出会えないので嬉しい。正直展開が読めなすぎるし、「こうなるだろうな…」も全て覆してくるから二転三転どころか百転はしてる(言い過ぎ) すぐに2も買いました!

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    2025年12月06日
  • 近畿地方のある場所について

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    ドキドキが止まらない。人生初めてのモキュメンタリー小説に、ぞわぞわと動悸が止まらず一気に読んだ。少しずつ同じ事象や重なるフレーズが出てきた時、考察したくなる一方で背筋が凍る最高の体験だった。

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    2025年12月06日
  • さよならの夜食カフェ マカン・マラン おしまい

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    これまでの登場人物と新しい登場人物が関係しあって、より深みのあるシリーズになっている。こちらの完結編の後に出た新刊も楽しみ。

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    2025年12月06日
  • 今はもうない SWITCH BACK

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    p10 人生だって断続するトンネルみたいかものだ。必ずどこかで意識は途切れ、ずっと明るいままの思考が連続しているわけではない。それなのに、たった今通ってきたばかりの道にトンネルが存在していたことさえ忘れてしまう。そうして人は、常に明るい綺麗な道筋を顧みようとする。

    久しぶりの読書は読解力を求められる。p482の犀川先生のセリフ、頭にはいってこない。。

    p483人は、自分以外の多数の他人を意識しないと、個人とはなりえない、個人を作りえない

    p526 人間以外の動物たちは、喜怒哀楽を知ることはあっても、それを隠したり、保存したり、仲間に分け与えることはできない。すべては伝達に起因している。人

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    2025年12月06日
  • 探偵小石は恋しない

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    「張り込み明けによくそんな分厚い本読めますね。眠くなるでしょ」
    「読んでて眠くならない小説のことをミステリって言うんだよ」

    「にしても、雛未さんをめちゃくちゃ警成してたのはちょっと心外というか、腹立ちますね。
    やっぱお医者さんみたいに頭いい人は、ギャルは素行悪いって偏見強いんでしょうね」
    蓮杖が愚痴っぽくそうこぼすと、小石はにやりと笑って、
    「その蓮杖くんの発言も、“医者は頭いい”って偏見と“頭いい人はギャルへの偏見強い”って偏見を孕んでるよん」

    「なによ、客いないんだから別にさばりじゃないし。いいことじゃん、不倫調査を頼んでくる客がいないってのは、それだけ恋しんでる人が少ないってことだよ

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    2025年12月06日
  • ボッコちゃん

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    敬語に変換するインコの話とか、ゴミを捨てても結局…っていう話とか、風刺が鋭い。星新一もっと読みたいなぁ。

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    2025年12月06日
  • 成瀬は天下を取りにいく(新潮文庫)

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    あんなに話題になったのに今更読み終わった。面白い。なぜもっと早く読まなかったのか。
    素直で元気なキャラクターの登場する小説を読む度にスカッとする気持ちと共にあこがれにも似た感情を抱くことが多い。だが、本書では成瀬の超がつくほどの破天荒さ故にそのような感情を抱くことはなかった。宮島先生のキャラクター作りには感服するしかない。

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    2025年12月06日
  • 食堂かたつむり

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    ネタバレ

    『食堂かたつむり』を読み終えて、涙が止まらなかった。
    本を読んでここまで声を上げて泣いたのは、生まれて初めてだと思う。
    “命はどれほど大切なものなのか”という問いが、静かに、だけど強く胸の奥に突き刺さった。

    物語が進むにつれて、お母さんの倫子への愛情が少しずつ明らかになっていく。
    派手に示される愛じゃない。
    人目につかないところで、そっと積み重ねられてきた愛。
    その存在に気づいた瞬間、胸が締め付けられて、最後の手紙ではもう涙を抑えられなかった。

    エルメスのシーンは言葉にできないほど心を揺さぶられた。
    様々な事情を理解したうえで、自ら解体されるために歩み寄る姿は、残酷で、優しくて、尊くて、悲

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    2025年12月06日
  • ほたるいしマジカルランド

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    やばい…嗚咽が止まらない…

    ドストレートに告白されるのが結局は一番伝わるみたいな感じ。ものすごくシンプルで素直な文章。でもやっぱそれが一番強い。殊更、働く人という日常の人間ドラマを描くのには最高やと思う。

    とても良い職場。

    皆それぞれが不器用なだけなんよなー
    なるほどそことそこが繋がるんかー
    タイトルのほたるいしって
    働く人々すべての総称やったんかー
    とか色々語れるところはありますが、やっぱりね、働いてる間だけでも素直になりたいもんですね。

    私は特に山田さんの章がお気に入り。

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    2025年12月06日
  • 西の魔女が死んだ(新潮文庫)

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    心に響く。
    買うかどうか迷ってここを訪れた人は安心して、この本を手に取って欲しい。この本は、あなたの人生に、少なくとも影響を与えるものだろうから。
    こういう類の小説を読むたび、思う。小説というものは、物語というものは、その作者の今までの人生の集大成なのだということを。
    文学には、学校の教科書なんかよりも、よっぽど濃い学びがある。その学びとは、作者が、頭を抱え悩み、考え、そして至った結論の数々である。それは、登場人物の台詞を通して、我々読者に伝えられるものであり、我々が本文約200頁の中から唯一覚えて、吸収しなくてはいけないものだ。
    匂いや温度を感じるような、まるで自分もおばあちゃんの家にいるよ

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    2025年12月06日
  • 総理の夫 First Gentleman 新版

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    電子版で読みました。
    総理がどうというより、夫婦模様、心情描写的に、グッとくるものがありました。☆4.5くらいが一番しっくりくるかな。

    女性総理のことも、これが書かれたのが2013年で、ニュージーランド首相が出産したのが2018、今、日本で初めて女性総理が生まれたことを思うと、なんか変な感じ。

    そして、前に読んだマハさんもスピーチ重視で、これも(笑)。なんか変な感じ。

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    2025年12月06日
  • 君の名前で僕を呼んで

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    痛いほどの青い恋。恋することが十二分に描かれている、男同士だからこそその純度が高く思え、一夏の恋が尊く感じる。

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    2025年12月06日
  • ジェイムズ

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    ハックルベリーの冒険を知らずにこの本を読んだ。奴隷の立場で語られる話だがこんなにも過酷な状況を強いられていたことを知った。白人は黒人に対し鞭打ちなどの酷い拷問で支配することで心の底にあるその恐怖心を隠していたのではないかと思った。
    アメリカだけでなく最近の民族主義的な風潮はそういった感情を現代の人も持っている表れではないかと考えさせられた。
    現在でも世界中でデモや暴動が起きているニュースを見て、なぜ死者がでるほど激しくなるのだろうと思っていた。その発端は人としての尊厳を保つ限界を越えるほどの抑圧があったからこその行動だからであろうと気付かされた。
    奴隷の視点での話なのでハックルベリーの冒険と読

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    2025年12月06日
  • しろいろの街の、その骨の体温の

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    忘れかけていたあの頃の未熟さ、情けなさ、残酷さを、ヒリつくような緻密さで正確に表現していて、作者はまさにこの渦中にいる女子中学生かと思うほど。解像度の高さよ。すごすぎる。
    主人公の捩れっぷりは相当なもので、伊吹くんがかわいそうでかわいそうで…中学校編からしんどいながらも読み進めていたら、急展開からのエンディング。
    村田さんの作品を貫く、暗い肉体的な欲望や手に負えない感情を扱いながらも、これはそこからいくばくかの解脱を遂げた数少ないものなのではないかと。絶望の真ん中にほったらかされなくてよかった…
    あまり読み返しはしない方だけど、この作品は珍しく最後のパートを2度読みました。直前まで苦しかったか

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    2025年12月06日
  • イクサガミ 神

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    終わった。。正直なところ、終わり方はちょっと物足りなかったが、最強メンバーが一人また一人と散り行く様はさすがの描写。京八流と朧流の因縁、幻刀斎の過去にそんなことがあったとは。彩八のもとに向かった四蔵、愁二郎と四蔵の共闘のシーンがよかった。さぁ次はNetflixかな。

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    2025年12月06日
  • 人生を狂わす名著50

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    三宅香帆さんの本愛がにじみ出てる…どころの話じゃなかった。だだ漏れ。漏れすぎてお布団びしゃびしゃ。本好きな人は夜更かし必須、読みたい本が増えすぎて人生の時間足りなくなりますよ?その覚悟を持って読んでください。本、そんな好きじゃないよという人にはプレゼントしたい。もう、とにかくすべての人に、生き物に読んでほしい一冊。

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    2025年12月06日