【感想・ネタバレ】ほどなく、お別れですのレビュー

あらすじ

この葬儀場では、奇蹟が起きる。

夫の五年にわたる闘病生活を支え、死別から二年の歳月をかけて書き上げた「3+1回泣ける」お葬式小説。

大学生の清水美空は、東京スカイツリーの近くにある葬儀場「坂東会館」でアルバイトをしている。坂東会館には、僧侶の里見と組んで、訳ありの葬儀ばかり担当する漆原という男性スタッフがいた。漆原は、美空に里見と同様の“ある能力”があることに目を付け、自分の担当する葬儀を手伝うよう命じる。漆原は美空をはじめとするスタッフには毒舌だが、亡くなった人と、遺族の思いを繋ごうと心を尽くす葬祭ディレクターだった。

「決して希望のない仕事ではないのです。大切なご家族を失くし、大変な状況に置かれたご遺族が、初めに接するのが我々です。一緒になってそのお気持ちを受け止め、区切りとなる儀式を行って、一歩先へと進むお手伝いをする、やりがいのある仕事でもあるのです」--本文より

※この作品は単行本版『ほどなく、お別れです』として配信されていた作品の文庫本版です。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

読み終わって思ったことは、人が亡くなったとき葬儀は形式にとらわれて進んで行くけれど、それぞれの思いが亡くなった人にも残された人にもあるということ。
残された人がどのようにして次へ進むのか。

無理やり送っても意味がない。お互いに納得して成仏できる。

どんなに素晴らしい式で見送ることができても「あの時、ああしてあげればよかった」という後悔の念は誰しも思うのだろう。
葬祭ディレクターの漆原さんの言葉に、生きることとこの世から居なくなることについて考えた。
 

0
2025年12月03日

Posted by ブクログ

涙活に最適。
もし10代でこの本に出逢っていたら、葬儀場でのアルバイトをしてみようと思ったかもしれない。
このところ、ストア哲学の本を読み、自身や身内の死がいつ訪れてもいい心の準備をと考えていた。そういった流れからも今の自分に適したお話だった。
続編を早く読みたい。

0
2025年11月10日

Posted by ブクログ

3冊を通して亡くなった方にも遺族の方にもいろいろな気持ちがお互いにあって尽きることのない想いや後悔がたくさんあるけれど前を向いて進んでいく必要があって、またいつか逢える日まで、、と思いながら頑張ろうと思えた一冊。
葬儀は悲しみに暮れて別れるためだけにあるのではなくお互いが前を向いて歩いていくための儀式でもあるんだなと感じた。
みんなにぜひ読んでほしい!!

0
2025年10月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

漆原さんの一見冷たいけど根は人思いで誰よりも人を大事にする人物像がめちゃくちゃ良かった。

指飲み込む下りはちょっとゾッとした( ̄д ̄;)

早く続編読みたい。

0
2025年10月01日

Posted by ブクログ

本屋さんで、たまたま本作のコーナーが設けられており購入。そのコーナーが「このあたり近辺が舞台になってるお話です!」みたいなコーナーで、思わず買ってしまいました。そうなんです“ソラマチ”に入ってる本屋さんでいつも本買ってます笑。
巻末解説を読んで初めて知りましたが、この筆者はこれがデビュー作でしかも賞をとっておられるとのこと。確かにいい作品でした。前述のとおり買った動機が内容とか全く知らずに買いましたので、まさか葬儀屋さんのお話とは。。。しかも途中から⁈うん少しSFチックというかファンタジーなお話?みたいなことに気づいたと思ったら、一気に独特な世界観に引き込まれてしまいました。涙腺崩壊の瞬間が何度もやって来ます。読んでる途中で自然と家族や同僚や自分の身の回りの大切な人たちが浮かんできます。そんな小説です。出てくる登場人物もみんなキャラが立っていて面白い。冷静に考えると怖くなりそうなお話ばかり(短編集)だが、そんなことを微塵も感じることなく、“怖い”より先に“感動”がやってくる。いい作家に出会いました!(スカイツリーの近くに住んでるおかげで笑)
この作品は3冊のシリーズモノ。とりあえず2冊目までその日にまとめて買ったのですが、なんで、3冊買わなかったのか。。。確実に三冊目まで買います。またその本屋に行かないと。まあ小説に出てきた風景はどこなんやろーと探しながら“ソラマチ”までまた行くことにします。とりあえず今から2作目を読むことにします笑。

0
2025年09月27日

Posted by ブクログ

つい先日祖母を見送った。これで身内を送り出すのは4度目。その度に、葬儀に関わるすべての働く皆さんを心から感謝し、尊敬の気持ちを抱く。本当に誇るべき素晴らしい職業だと再確認できた一冊だった。映画化が楽しみ。

0
2025年09月14日

Posted by ブクログ

死の受容ってそんな簡単ではないけれどそれでも受け入れていかないといけないきっかけって本当に小さなことだったりもする
家族の大切さと命の儚さ、そして美しさ全てに投げかけられてるような気がするなあ
私は医療従事者をしていますが、病院からお見送りをした後の物語を見てるみたいですごく参考になった。働く中で嫌になったら、この本に戻りたい。

0
2025年09月09日

Posted by ブクログ

ファンタジーやSFが苦手な私が本作をすんなりと受け入れられたのは、葬儀場というシチュエーションのためだろうか、こと故人となると見えずともそばにいてほしいと思っているのかもしれない。
わたしは心を費やして仕事をしているだろうか。誇れる仕事をしているだろうか。
一生懸命やっているけれど、完璧とは言えない人生だから、物語から人生を追体験して、物語で人生を補完する。

0
2025年12月04日

Posted by ブクログ

漆原さんの徹底したプロ意識と冷静さの裏側にある優しさに胸を打たれました
この仕事の重みが伝わった
映画化すると知って読みはじめたんだけど公開が楽しみすぎる

0
2025年12月04日

Posted by ブクログ

「死」はほんの少しのお別れ。
そんな風に思えるようなお話だった。
どんなに愛して大事にしていても、死んだら届かない。大事な思いはここにあるのに、もう見えない。
だけど、自分も空に旅立てばまた会える。
死後の世界を信じるタイプでは無かったけど、
いつか、大好きな主人とさよならした時(どちらが先に逝くか分からないが)ほんの少しのお別れと思いたい。
大事に飼ってたハリネズミに、また会えるんじゃないかと思ったら、しっかり生きて、生涯を閉じる日が来るのも怖くないと思えた。

0
2025年12月01日

Posted by ブクログ

死といいものは特別なものではなく自分の近くに必ずあるものだと思う
そんな最期の儀式を親身になって思いやる優しさを持った方に担当してもらえたなら、幸せな事だと思う
葬儀とは死者にとっても遺族にとってもきちんと区切りとなる式なのである

0
2025年11月25日

Posted by ブクログ

死者のためだけではない、生者のための式でもある。
亡くなったおばあちゃん、おじいちゃんを思い出した。

0
2025年11月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ

霊感物とはどうなのか、と思ったが主人公が亡くなった人の思いを汲み取って自分に何が出来るのかを考え向き合っている姿が良かった。
最近、葬儀に参加する機会があったが慌ただしく執り行ってしまった、と思っていた。この本を読んで良くも悪くもいろいろとあったが故人も精一杯生きてきたのだろうと思わずにはいられなかった。
2話目は特に泣かせられた。

0
2025年11月22日

Posted by ブクログ

先日大好きだった祖父が亡くなった。
そんな時に読む本ではないか、と思ったものの読んでよかった。
亡くなってしまうと会話ができない。
故人が何を思っているのか、生きているものには分からない。
でも、きっとこちらのことはしっかり見ててくれているんだろうなーて気持ちになったとともに、葬儀会社で働く人々ってすごいなあという気持ちにもなった。

あと、やっぱり霊に対して気を持っている人が近くにいたら良いことばかりではないかもしれないけど、故人と心を通わせられることもできるのかなあと感じた。

明日第二シリーズ買いに行く!と決めた!

0
2025年11月18日

Posted by ブクログ

この小説は葬儀場が舞台となっています。
葬儀には何度か出たことはあるのですが、葬儀場スタッフの仕事のことはあまり詳しくなくて、葬儀場で働く人の仕事は多岐に渡るんだなあと気付かされました。

自分も葬儀に出たことがあるので、物語に出てくる遺族の悲しみに共感できる部分もあります。それでも前を向いて生きていくことが故人のためにもなるのかなと思いました。

0
2025年11月13日

Posted by ブクログ

葬儀屋で働く大学生のはなし。それぞれの人生があるんだなぁと思う。
全体的に読みやすくてよかったんだけど、たまにセリフを誰が喋ってるのかがわかりにくいことが…(読解力)

0
2025年11月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

霊感があるのはマイナスなイメージだと思っていたし、
正直怖いって思ってた。
けど、美空は葬儀屋で働くことで長所にしていった。
寂しい気持ちはもちろんあるけど、
その中でお互いが乗り越えられるように、
生きている人と亡くなった人の橋渡しをするって
とてもいい仕事だなと思った。
お葬式って暗いイメージだし、
死って嫌だなあと思っていたけど、
読後はなぜか晴れって感覚。
今までの死への意識が変わる感じ。
お葬式の話なのにあったかい気持ちになる…

0
2025年11月08日

Posted by ブクログ

初めましての作家さん。映画化されるとのことで。

目黒蓮?うーん、、浜辺美波まぁ納得。
キーパーソンとも思われる里見さんの配役がない。映画には登場しないの??
(なのでたぶん映画は見ない)

内容としては、全く好みではなかった。。
死をテーマにした作品は、とても苦手。
そして、ファンタジーと言って良いのか、非現実的に話が解決する(霊との対話が謎解きみたいで)のはどうも読んでてしらけてしまい、受け付けない。。

でも、読みやすさは抜群で、初めましての贔屓目で星4だけど、ホントは2.5でも。。
この先のシリーズは読まないかな、、

0
2025年10月26日

Posted by ブクログ

映画化されるとの事で登場人物に俳優さんを脳内変換しながら読みました。葬儀場でのお仕事と言うと人の死にのみ関わるお仕事と思ってましたが、この物語では死だけではなく生前から死後さらには天国への道のりを亡くなった本人とその家族両方に温かく橋渡して愛を紡いでいくようなお話でした。とても良かったです。

0
2025年10月26日

Posted by ブクログ

葬儀屋の話ってなかなかなかった気がする
霊感みたいな特殊能力ある感じは時々あるから珍しくはなかったけど、
葬儀屋さんって暗いイメージしかなかったけど、
お別れを支えられる素敵な仕事ですね

0
2025年10月23日

Posted by ブクログ

 葬儀は誰のために行うのか。多くの人は死者を弔うためだと答えるはずだ。そして同時にその実はのこされた家族もしくは関係者のための儀式であることも承知している。死別という非日常事態を、丸ごと受け入れるためには特別な時間と空間とが必要なのだ。
 その行事を取り仕切るのが葬儀社の仕事である。この小説は葬儀社で働く人々の物語だ。彼らには死者の魂を見通せる力があり、その遺志を葬式の中で実現してくのだ。先に述べた言い方で繰り返すのなら、死者のための葬儀を実現しているのである。
 主人公が生前に死んだ姉の霊と共に生きてきたという設定が、全編を通して効いている。霊感の存在を私は認めてはいないが、こういう話を読むともしかしたらという気持ちになる。

0
2025年10月18日

Posted by ブクログ

うっかり続編の方から読んでしまい、遡る形に。
話は葬儀屋さんにバイトで働くお話。
続編で流れはわかっていたので、すいすい読み進められる。
見える感じる体質の美空の話を通して、頼りになる上司・漆原さんの対応が本当に遺されたものを思い、葬儀という非日常空間で悔いのないように送り出すお手伝いをしてくれている。
自分はまだ身近にこういう経験はないが、いつか必ずくるお別れの時には美空や漆原さん、里見さんのようなひとに寄り添ってもらえると心強いし、なんなら死ぬことは一時のお別れくらいにライトに捉えることもできる。

続編よりも話の内容的にはこちらの方が好きだな。

0
2025年10月13日

Posted by ブクログ

浜辺美波×目黒蓮で映画化するとの事。
初読みの著者なので冒頭、今まで読んできた小説にはない若干の引っかかりを感じつつもいつの間にか引き込まれてしまいました。
葬儀場「坂東会館」でアルバイトする微かに「視える」能力を持つ美空という名前の大学生が主人公。
ある程度読んでいくと構成も含めて物語の先が見えてきますが、それでもなかなか泣かせてくれます。文章力の成せる技か。2冊出版済の続編も映画も期待。

0
2025年10月11日

Posted by ブクログ

親族を相次いで喪う歳となる前に出逢いたかった本でした。話の中に出てくる門前仲町は、私の産まれた所です。号泣したくないので、ヒロインを演じる美波ちゃんの映画は見ないことにします。

0
2025年09月27日

Posted by ブクログ

昨年と今年の初めに2人の友人と早すぎるお別れをし、気持ちが落ち込み、生き方について考えました。そして今でも時折考えることがあります。そんな時に読んだ本だったので、所々涙が溢れて心がザワザワしたり温かくなったり、入り込んでしまった小説でした。
文中の言葉で漆原さんが悔いを残さない生き方について美空ちゃんに言った言葉が印象的。
『相手を怒らせたらすぐに謝る。隠し事をしない。やり残すことがないように、今できることは今のうちにやっておく。』
もっと色々あるとは思うけど、いつも思いながらなかなかできない、『今できることを今のうちにやっておく』、は改めて自分に言い聞かせてしまいました。

0
2025年09月22日

Posted by ブクログ

キッチン常夜灯で知り、他のお話も読んでみたかった長月天音さん。

亡くなった人も、遺された人も、例えどんな死にも向き合ってその時にできうる限りの形で送ってくれる。「見える」美空と里見和尚、見えなくても空気を読んでその人たちにその時に必要な言葉と態度でで伝えてくれる漆原。

そうして紡がれた時間のお陰で「ほどなく、お別れです」の言葉が希望を持った響きに聞こえてくる。お別れの儀式は区切りとして前を向くきっかけをくれるものであるといい。

登場人物全てが温かく、そういうことを重たくなく穏やかな時間の流れる中で考えさせてくれるようなお話でした。続編も読みたいです。

0
2025年09月18日

Posted by ブクログ

亡くなった人と対話出来るというコンセプトの物語は面白かったです。
ただ、台詞が多いせいか文章が若干軽いというか、ライトノベル的な印象でした。
作者さんはこれがデビュー作とのことなので、これからの伸び代に期待です。

0
2025年12月09日

Posted by ブクログ

「3+1回泣ける」がキャッチの葬儀屋さんのお話。
ちょっと泣けなかったなぁ、、、けど父を亡くした時を思い出しました。葬儀の時は決めることや、やることが多くて、悲しんでいる間もなかったし、亡くなったって実感がなくて、バタバタと過ぎた中、近くにおったんかなぁ、、、
きっとこっちのこと見てくれれて、今でもどっかで見守ってくれているんやろうって思うことができた一冊でした。

目黒くんと浜辺美波ちゃん
ピッタリなキャスティング!

0
2025年11月22日

Posted by ブクログ

文体があまりあわず、誰が話しているのか迷子になったりしてしまいました。

普通の葬儀屋さんの話かと思ったらさにあらず、特殊能力ものだとは思いませんでした。

最初の一章は電車内で読んでいて思わず泣きそうになりましたが、三章目の話はちょっとミステリ臭が強すぎてあまりいい気分ではなかったかな?

出てくる人たちが良い人たち過ぎて、それも少し合わなかったかも。

0
2025年11月01日

Posted by ブクログ

心に沁みるお話ばかり。葬儀屋さんという職業柄、そして話の展開上必要な訳だけど、「見える」「感じる」能力だと実はあまり好みではなく、続刊はどうしようかと思案中。良い作品なんだよね…

0
2025年10月28日

「小説」ランキング