あらすじ
この葬儀場では、奇蹟が起きる。
夫の五年にわたる闘病生活を支え、死別から二年の歳月をかけて書き上げた「3+1回泣ける」お葬式小説。
大学生の清水美空は、東京スカイツリーの近くにある葬儀場「坂東会館」でアルバイトをしている。坂東会館には、僧侶の里見と組んで、訳ありの葬儀ばかり担当する漆原という男性スタッフがいた。漆原は、美空に里見と同様の“ある能力”があることに目を付け、自分の担当する葬儀を手伝うよう命じる。漆原は美空をはじめとするスタッフには毒舌だが、亡くなった人と、遺族の思いを繋ごうと心を尽くす葬祭ディレクターだった。
「決して希望のない仕事ではないのです。大切なご家族を失くし、大変な状況に置かれたご遺族が、初めに接するのが我々です。一緒になってそのお気持ちを受け止め、区切りとなる儀式を行って、一歩先へと進むお手伝いをする、やりがいのある仕事でもあるのです」--本文より
※この作品は単行本版『ほどなく、お別れです』として配信されていた作品の文庫本版です。
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Posted by ブクログ
【あらすじ】
就職先が見つからない大学生の清水美空は、東京スカイツリーの近くにある葬儀場「坂東会館」で大学1年の頃からアルバイトをしている。美空の父親と坂東会館の社長が高校の同級生で今でも親しい釣り仲間だからだ。仲が良い先輩の赤坂陽子や椎名、元坂東会館の社員で独立して業務委託を受けている葬祭ディレクターの漆原、坂東会館と契約している光照寺の和尚の息子で霊感持ちの里見道生達と葬儀を執り行っている(漆原と里見は同大学)。美空には生まれる前に亡くなった姉の美鳥がいて、美鳥が美空のそばにいること、美空に霊感があることを見抜いた里見が仕事のサポート役に美空を抜擢するよう漆原に進言する。遺体にまつわる複雑な事情を見抜く観察力と優れた現場対応力のある漆原が「生者」にとっての区切りを担当し、美空の霊感で死者の情報を得て「死者」にとっての区切りを担当する。
①見送りの場所
階段からの転落事故で亡くなった妊婦・柳沢玲子が美空にオムツの入った大きなバッグを渡す。それを喪主である夫に渡し、妻と子をしっかり送ってあげられるようサポートする。
②降誕祭のプレゼント
光照寺での葬儀。生前から疾患があって闘病の末亡くなった幼い少女・比奈の霊を里見や美鳥の協力を得て天国に行かせ、喪主である父親が母親にメッセージ(棺に入れようとしていたぬいぐるみのブルを比奈の代わりに大事にして一歩踏み出す気持ちをもってほしい)を送りそれを漆原が代読する。
③紫陽花の季節
結婚を目前に男性に進行癌がみつかるが、父親に反対され駆け落ちのように家を出た奈緒という女性。籍を入れた2年後に夫は亡くなり奈緒は夫の指輪をペンダントにして大事にしていたが父親にとりあげられる。心を閉ざして病んだ奈緒は結婚指輪をしていた薬指を食いちぎる。亡くなった男性がそばにいたことに気づかず死んでしまった奈緒の葬儀を漆原や美空が執り行う。一人になった父親は男性がしていた結婚指輪を棺にいれるが、自分が娘にした行動を悔いる気持ちは消えない。
④エピローグ
美空が産まれる前日の4/3に、祖母と一緒にいた美鳥は産まれてくる妹(美空)にタンポポをあげようと祖母の手を振りほどいて走り川に落ちて亡くなってしまう。心臓の悪い祖母が入院してから美鳥は美空から離れて祖母のそばにおり、「お祖母ちゃんは悪くない」と美空に伝える。祖母の死と共に姉美鳥ともお別れをする。
【感想】
葬儀場でアルバイト経験がありご主人を看取った経験もある著者さんだから書けるお話。
未練があるまま亡くなった人の話は悲しい。これからを生きる人のためにも死を受け入れなければならない故人のためにも、葬式というセレモニーは大切だと思うし、是非坂東会館の人達のように心を込めて執り行ってほしい。続編もあるようなので読みたい。
Posted by ブクログ
映画を先にみてからの購読。
映画と同じエピソードがあり、映画がいかに原作に忠実に作られてか、よくわかりました。
一つ違うのが、里見住職の存在ですが、原作だといい味出してます。