小説・文芸の高評価レビュー
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ネタバレメスを置け、外科医
まさかまさかの、牛ノ町病院を辞めるという展開には本当に衝撃を受けました。あまりにも突然で、思わず声が出るほどです。何より、大好きだった佐藤先生とのやりとりがもう見られなくなると思うと寂しくて、中山先生、ひどいよーと心の中で叫んでしまいました。
メスを置き、福島で地域医療に向き合う決断。その意義はよく分かります。自分も田舎に住んでいるからこそ、地域医療の大切さを身近に感じています。それでもやはり、まだ若いのに、これからもっと技術を磨いて、日本の医療全体に貢献してほしいという気持ちが強く残りました。
理想と現実、医師としての成長と使命。その間で悩みながら決断する姿がとてもリ -
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これが44年も前に刊行された話だとは、、
今読んでも全く古くさくなく、新鮮で大胆なトリックにはとても驚かされた。
今とは時代が違うので仕方ない面もあるが、以下の点は読みづらかった。
・プロローグは物語の根幹となる、梅沢平吉の手記から始まるが、この手記がかなり癖があり、読みづらかった。
・登場人物の掛け合いはテンポ感はあるが、途中誰が喋っているのかわからなくなる。
・あえてのミスリードなのかもしれないが、物語に関係のない余計な話や描写が多かった。(頁数もかなり多い)
ただ、読んでいくと後半はどんどん頁をめくる手が止まらなくなり、加速度的に読み進めることができた。
他の推理マンガ等で本作のトリ -
- カート
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試し読み
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ふんさつ、と読む。
こんな言葉はない。
焚 という字は焚書、くらいしか思い浮かばない。
書物を思想弾圧して大勢の前で燃やす行為。
これになぞらえた造語、焚殺。
「焚」は火をつけて燃やす、という意味だから、その上殺の字を加えることで、
火をつけて燃やして殺す、ということになる。
殺されたのは同性愛者32人。時は1973年、場所はアメリカニューオリンズ。
ゲイ・クラブ〈アップステアーズ・ラウンジ〉での放火事件。
300ページ以上のこの小説は、犯人が放火に至るまでの行動、思いと、
亡くなった人たちの周囲、そして社会を描いている。
この時代でも30人以上が焼き殺されれば大きなニュースになるところが、 -
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ネタバレ澤田瞳子は聖武天皇の時代が好きなのかしら。
この本もまた、天平の世の庶民の暮らしを描くものだった。
奈良の都を突如襲った不思議な病。
高熱を発し、一度熱が下がった後に全身に疱瘡が広がり、亡くなる人達が次々と発生。
治療法もわからないなか、全身全霊を賭けて患者を診て世話をする施薬院の人々。
施薬院というのは、光明皇后の声で作られた令外官(りょうげのかん)。
つまり私設の病院であり、主人公である名代は、出世から外されたその処遇に不満を持ち、そのうち施薬院から逃げ出すことを考えている。
しかし、あっという間に都中に広まった業病を見て、寝る間も惜しんで患者の世話をする人たちを見て、名代は徐々に医 -
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ネタバレ読みやすかった。アガサクリスティのドラマはほぼ見ているので、本の方は読んでないですが、合間に入る内容がわかるものも多く良かったです。
雪山の書店という設定や本好きのやや内気な主人公が共感しやすかったです。
コージーミステリーらしく死ぬ場面などはおどろおどろしく書かれてないです。
コーヒーやマフィンなどの描写が多く美味しそうだなぁと思いながら読んでいました。
いかにもこの人が犯人かな、と思わせて意外な犯人だったのもアガサクリスティ作品にはありがちなのでその意味でも面白かったです。後から振り返ると伏線もちゃんと書いててくれたんだな、と思いました。
続編もあるので読もうと思います。ミステリーでも設定 -
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ネタバレ町工場の少年・山崎瑛と東海郵船の御曹司・階堂彬。全く違う環境で育った二人の少年は、産業中央銀行に同期入社を果たす。彼らは、東海郵船という巨大な会社を窮地から救えるのだろうか。
非常に痛快!
どちらのアキラも非常に優秀なので、度重なる困難も「どう乗り越えていくのか」わくわくして見ていた。階堂彬の叔父にあたる階堂普と崇は、優秀な兄・階堂一磨に多大な劣等感を抱いていた。彼らに経営センスはまるでなく、典型的な無能な二代目。一磨や彬の助言にも一切耳を貸さず、破滅に向かって一直線だ。彬の弟・龍馬を唆して連帯保証人にした時は、思わず舌打ちをした。彼らを真正面から叩いていく彬に拍手喝采。頼む、この会社を再生 -
購入済み
雑誌記者の里佳は、連続殺人の被疑者であるカジマナの独占取材権を得るべく、かぐや姫のような彼女からのオーダーに応えようと奔走します。里佳の親友である伶子もまた彼女の悪意に翻弄されます。
実際にある有名な事件をモチーフとしているように感じました。主題は社会から求められる正しさや、女性らしさや家庭観などに疑問を投げかけることと、様々な形の友情なのかと思いました。
生々しい料理の描写が特徴的で、作中に登場するたらこパスタをつい作ってしまいました。フランス映画のようだと感じる瞬間がありました。 -