【感想・ネタバレ】江戸川乱歩傑作選のレビュー

あらすじ

日本における本格探偵小説を確立したばかりではなく、恐怖小説とでも呼ぶべき芸術小説をも創り出した乱歩の初期を代表する傑作9編を収める。特異な暗号コードによる巧妙なトリックを用いた処女作『二銭銅貨』、苦痛と快楽と惨劇を描いて著者の怪奇趣味の極限を代表する『芋虫』、他に『二癈人』『D坂の殺人事件』『心理試験』『赤い部屋』『屋根裏の散歩者』『人間椅子』『鏡地獄』。

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人から江戸川乱歩が面白いと薦められて、初めて読んだ乱歩本。昔の作品なので文章が読みづらくて敷居が高いんだろうなぁと言う先入観がありずっと読んでこなかったが、実際に読んでみると非常に読みやすくて面白かった(所々難しい表現等もあるにはある)。それに短編ということもあってかサクサク読める。個人的に一番面白かったのは「心理試験」かな。
これをきっかけに他の乱歩本も読みあさる予定。とりあえず次は「名作選」。

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2026年02月08日

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最後の「芋虫」があまりにも衝撃的で言葉が出ない。気味の悪さと切なさと気味の悪さが交差して呆気にとられた。戦時中に「芋虫」は発売禁止されていたほどだったのに、今では現実離れした怪奇な題材と思えることにも考えさせられる。
「赤い部屋」は、もしかしたら実際に、法律に触れない完全犯罪を行うことができるのかもしれないと思えてきて、芽生えてはいけない好奇心が、つい掻き立てられてしまう。
「人間椅子」は作中に出てくる”奥様”と感情が連動するようだった。気味が悪く背筋が凍ったあとの、得体の知れぬ感情で息も切れ切れ。
「鏡地獄」の最後の展開は、どんな光景になるのかは精一杯に想像することしかできないが、人を発狂させるほどの光景を想像するとゾッとする。

初めて江戸川乱歩の作品を読んだけれど、探偵小説ないし恐怖小説としてとても面白かったし、文学作品としても素晴らしかった。明智小五郎のキャラも良くて、この人の人生をもっと見てみたくなった。他の作品も読みます。

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2026年01月20日

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乱歩が根強い人気を持つ背景を理解できた。解説にもあるが、乱歩の作品は推理小説ながら、何度も読みたいと思わせる力がある。それは、愛憎や執着、傲慢、ドロドロとした人間模様とその描写が魅力的だからだと思う。私がここでいくつかの短編を読み、興味深く感じたのは「見る」という視覚的行為だ。芋虫や散歩者、d坂、鏡地獄にでてくる視覚情報は、雄弁に、緻密に、感情を伝える。それは、犯罪の始まりであったり、犯人の動機であったりする。「見る」という仕掛けが、事件をただの推理の対象とするのではなく、人間の営みだという根本的な事実を自然に示す。

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2026年01月16日

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推理小説は好きだが、江戸川乱歩をちゃんと読んだのは初めてだ。
本書は9つの短編集であるが、全てが探偵が登場する推理小説ではなく、怪奇的要素の強いものもあった。
どの作品も非常に興味深く夢中になれた。
あまり書くとネタバレしそうなので個別の内容には触れないが、特に不気味と感じ騙されたのは『人間椅子』だった。
また、機会があれば江戸川乱歩の作品や江戸川乱歩が影響を受けた、また、江戸川乱歩に影響を受けた作者の推理小説を読んでみたいと思った。

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2026年01月08日

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『心理試験』
用意周到で完璧すぎる犯罪が、完璧ゆえに見破られていく。そんな過程がとても面白かった。
『人間椅子』
手紙調の文体が、より残酷にそこ恐怖を読み手に与えていたと思う。人間的なホラーがとても怖くて良かった。
この2作品がお気に入り。
あと『芋虫』では「孤島の鬼」同様、乱歩の書く「穴」が世間や常識からの解放を表していることがわかる。

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2025年11月01日

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少し茶目っ気のある文章とどこか他人事な感じがすごくよかった。他がカラッとしている分「芋虫」のじっとりとした感じが際立って印象に残った

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2025年10月02日

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ふと手を差し伸べられて引き上げてくれる、もしくは背中から押し上げてくれる。そんなふうに物語の舞台へ誘う言葉が江戸川乱歩の筆致に潜んでいる。この艶かしくおぞましい物語は禁忌や欲望が交錯した迷宮となる。好奇心こそ歓喜とリスクに満ちている。だから面白い。

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2025年09月28日

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推理物の中でもコロンボや古畑任三郎の倒叙ミステリー物が好きなんだけれど、何故自分がそれを好きなのかが分かった。ロジック的な部分よりも内面の揺れ動きを楽しめるからなんだなあと。

乱歩の作品は全て内面の揺れ動きが凄く丁寧に描かれていて、推理物では犯人がどういう人物でそこから犯行に至り、犯罪を犯した瞬間の興奮と生命が絶たれる瞬間を見据える目線までとても生々しく見せてくれる。
特に人が死ぬ描写は凄い、凄いキモい。笑

全部面白いけど屋根裏の散歩者、人間椅子、芋虫は傑作。

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2025年08月25日

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 小学生の頃に読んだ少年探偵団シリーズを読んだ時に妙な心地悪さを感じてた。

乱歩作品を読んでると、ムズムズするというか、恐怖感?というか(スリル感?ゾクゾク感?)何というか言葉では言い表わせない不気味さ、心地悪さを常に感じる。
 それが嫌いとかではなく、乱歩の味のある文体にいつの間にか虜になっていて最後まで一気に読破。

 この短編集で江戸川乱歩という作家の作品を改めて読んでもやっぱり心地悪いw

でもやっぱりこの感じが他の作家さんでは味わえない唯一無二の天才的な感じがする。というか、江戸川乱歩って絶対にド変態だよな(良い意味で)w

マトモな奴がこの発想のこの文章書けるわけないw

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2025年08月23日

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すごい、全部面白かった。
いろんな小説を読んできたけど、かなり個性的な文体なんじゃないかと思う。
読みやすい現代語表記に直されてるけど、原文も読んでみたいな。
総括して人を食ったような文章とお話、テンポはいいけど濃密な推理トリックで、天才肌っぽい印象を受けた。作者のキャラ立ちがすごい。

傑作選というだけあってどれもすごく面白かったけど、やっぱり最後の芋虫は異質かつ、悲劇的な結末までの流れもすごくよかった。あとめっちゃ変態。
ヘキしか感じない。

明智小五郎が出てくるサスペンスシリーズの中では心理試験がよかったな。
シンプルかつ鮮やかな手口で賢い犯人の失言を誘うのはすっきりした。

一気に好きな作家になっちゃったな。次は長編も読んでみたい。

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2025年08月22日

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こんなに面白いと知っていたら、もっと早く読みたかった…と少し後悔。

ミステリーとしても面白いけれど、それだけではなく人間の欲望、酷さ、狂気、気持ち悪さも描かれています。描かれた時代を想像しながら読みました。
他の作品も読んでみたくなりました。

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2025年08月09日

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二銭銅貨とD坂殺人事件が読みたくて購入
ずーっと読みたいと思ってた江戸川乱歩、古さも全然感じなかったし面白かった〜!!
芋虫はなんとも言い難いけど良い作品だった
赤い部屋、人間椅子、二銭銅貨、二癈人がお気に入り

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2025年04月08日

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ネタバレ

最高。好き。文学史で名前だけ学んで作品は読んだことなかったけど、こんなに面白いとは。こちらは江戸川乱歩の代表作が詰め込まれた傑作選。有名な「人間椅子」や「赤い部屋」は著者の奇妙な妄想世界に背中から迫るような恐怖を感じながらもニヤニヤが止まらない。「芋虫」は極限状態での人間の異常な変態性が心に迫る。緊張感走る怒涛の展開からタイトル回収されるラスト一文はその芸術性の高さに鳥肌がたった。

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2025年03月01日

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何度か読んでいて、昔は圧倒的に人間椅子が好きだったのですが、今は芋虫が好きです。最初から最後までシビれます。

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2025年02月09日

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全て面白かった。強いて言うなら、私の想像力と理解力が乏しく、『二銭銅貨』をあまり楽しめなかった。個人的にずっと読んでみたかった『人間椅子』を読めて嬉しかった。後半3遍『人間椅子』『鏡地獄』『芋虫』のホラー、怪奇の畳み掛けが凄かった。『芋虫』ずっと顔しかめながら読んでました。怖かった。終わり方もあー、、、ってなる終わり方でした。でも最後の時子言葉が綺麗というか、読ませるねえって感じで面白かったです。全然嫌な終わり方じゃなかった。後味は悪いけれども。『D坂の殺人事件』、個人的に江戸川乱歩の一番有名な作品くらいに思ってたからどんな話かなって思ってたけど、オチにびっくりした。笑 非常に面白かったです。そう言う感じ!?って感じでした。この傑作選読んだ感じ、江戸川乱歩の作品は結構単純っていうか、言うの難しいけどそういう感じがした。多分傑作選やからっていうのもあるんやろうけど、みんな読みやすい作品ばっかりだった。また江戸川乱歩他の作品も読もうと思う。

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2024年12月18日

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日本の推理小説の元祖としてはじめは手に取ったものの、「日本の文学」「日本の芸術作品」として江戸川乱歩のファンになっている。
日本語の表現の奥深さ(熟語とか、カタカナの使い方とか)や、大正から昭和の雰囲気を感じられて楽しい読書時間だった。

本書では『赤い部屋』が好きだった。後で調べて知ったが、今で言う「未必の故意」の心理状態を扱う作品。その当時はこんな考え方もなかったのか?そこを思いついたのだとしたら江戸川乱歩やっぱりすごい…

解説にも下記のように説明されてあるが、何度も読見返して味わいなおしたい作品ばかりだった。
> 一般に探偵小説は、犯人が判ってしまうと再読に耐えない。だが、乱歩の場合は例外で、普通の小説と同じように、何度読んでも印象が新鮮である。

お、感想1000件目。キリ番だ笑

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2024年12月11日

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闇を電灯が照らし、雨音をBGMに夜の学校にて本書を読破。この雰囲気のもと、またこの本を読みたいと思った。
全体を通した、本書のミステリアスな感じがとてもマッチしていたのだ。
「不気味」の一言に尽きる。不思議と「恐怖」とかいった夜も眠れないような怖さはこの本になかった。私の想像力が乏しいのかもしれないが、怖いのが苦手でも読めるので、気持ち悪さにゾクゾクしたい人におすすめの一冊。

2024 11/26 追加

芋虫 介護問題との共通点

死のうとする者が目覚まし時計をセットするだろうか。

連想法を使い供述をさせていた?

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2024年11月26日

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小学生の頃に読んでいた少年探偵団の健全なイメージはどこへやら、こっちが本当の江戸川乱歩だったのか…
特に最後の「芋虫」はトラウマもの。先に読ませた中1の息子が「怖くて最後まで読めないよ〜」と言っていたのも宜なるかな。最後まで読んだら救いがあるかと思いきや、全然ないしw
でもまあ面白かった。「江戸川乱歩名作選」の方も読んでみたいと思います。

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2025年11月15日

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国内最古の暗号と密室『二銭銅貨』『D坂の殺人事件』、明智のプロファイリング能力が光る『心理試験』などの有名な探偵小説寄りの代表作群に加えて 、乱歩の持ち味である異常心理・性愛・残虐嗜好が存分に活かされる『芋虫』『人間椅子』『鏡地獄』も揃ってて隙が無い。
ただし『鏡地獄』があるならば、『目羅博士の不思議な犯罪』も収録しといて欲しかったかな。結構気に入ってるので。あと有名所で入ってないのは『押絵と旅する男』とか?
何気に『パノラマ島奇談』がないのはかなり痛い。まあ、あれは短編とは呼べない分量だから仕方ないのかな?

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2025年10月31日

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短編9話を収録。
前半4話はミステリー、後半4話は人間の狂気って感じ。真ん中にある「赤い部屋」がその中間って感じかな。

「二廃人」「心理試験」なんかはけっこうミステリーのテンプレみたいな気もするけど、なんか読まされるというか引き込まれる。
これが作家としての力量なのかな。

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2025年07月13日

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はじめての江戸川乱歩。
文体が小難しいのかな?と思っていたけど、読み始めれば楽々。グロさと明快さを順に感じられて、傑作選とはこのこと。

「人間椅子」の気味の悪さ、「赤い部屋」のひやっと感がお気に入り。

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2025年04月14日

Posted by ブクログ

とても古い本だが、現代に通じるミステリー。
最後にひとひねりあるのが面白い。
映画キャタピラーの原作が江戸川乱歩の「芋虫」だとは初めて知った。
怖くて悲しい物語だった。

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2025年03月31日

Posted by ブクログ

10年近くぶりに再読。
初めて読んだ時は衝撃だったけど、時が経つとやっぱり忘れてるもんだな…。
9作品載っていて全部初期のもの。
雰囲気が似てる話もあったけど、推理ものはトリックが面白いし奇怪ものはほんとに奇妙。
やっぱり「芋虫」が1番奇怪だったかな。よくこんな話思いつくな、、すごい。
好きな人にはこの本は垂涎ものじゃないかなぁ。
個人的に今の気分じゃなかったけど面白かった。
他の乱歩作品も読んでみたいな。

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2025年03月03日

Posted by ブクログ

探偵モノと不気味なやつがバランスよく入っているし有名な作品も多いので、私みたいに急に江戸川乱歩を読みたくなった人におすすめかもしれない。
特に気に入ったのは赤い部屋と鏡地獄。ちょっと不気味な乱歩が好きなのかもしれない。
球体の鏡の中ってどんなのか気になる。

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2025年02月17日

Posted by ブクログ

江戸川乱歩を読むのは初めてでしたが、どれから手にとっていいかわからず色々調べてみて本書に行き着きました。
江戸川乱歩の代表作ともいえる全9篇が載っているので結論、彼の小説で何から読めばいいか迷う方は本書でOKだと思います。
読んでみるとミステリー小説を好きな自分にはピッタリな話が盛り沢山でした。特に「D坂の殺人事件」は印象に残った。なんかリアルな人間の闇が描けていると感じて、最後とてもスリリングだった。
また、本書を全体的に通してみると現代ではDNA鑑定とかの科学技術が進歩しているが、この時代ならではの事件を推理していく面白さがあった。

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2024年11月19日

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日本の推理作家で有名な江戸川乱歩の作品を読みたくなり挑戦しました。
推理小説かと思っていたら、人間椅子は狂っているし、芋虫はグロくてちょっと苦手でした。

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2025年07月12日

Posted by ブクログ

(備忘)一端でもミステリ好きなら読んでおくかと手に取った一冊。文体は読みにくくて読むのに時間はかかるし、多様化した現代ミステリを読み慣れてると物足りない感もあるし何だけど、それでも名作と言われる所以というか、何か分かんないけどどこか惹かれる作品が多々ありました。

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2025年06月24日

Posted by ブクログ

ポーの名をもじったペンネームで推理作家だと思っていたが、推理ものばかりでもなかった。明智小五郎初登場の「D坂の殺人事件」は本格然とした構成だが、推理編で初めて明かされる情報があり腑に落ちなかった。「人間椅子」はミステリではないもの、怪奇ものとして面白かった。※短編集、一部未読あり。

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2025年02月10日

Posted by ブクログ

昔のミステリーってどんな感じだろうと思って読んだけど、どの話も時代が違い過ぎて情景が曖昧にしか捉えられなかった。
人間椅子は有名作品だけあって面白かったけど、最後の芋虫がグロくて後味悪かったから、評価低めにした。しおちゃんはグロいのNG。

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2024年11月12日

Posted by ブクログ

今までにない読書体験でした。文章は端正。
割と初めがマイルドでだんだんひん曲がっていった(独創が強まっていった)感じもよかったな。

「D坂の殺人事件」
まんまと作者の用意してくれた穴に自らダイブした感じ。めっちゃ明智が怪しいと思って読んでたわ〜 私は名探偵にはなれないな

★「赤い部屋」
あずみんが面白いって言ってたけど、私もこれが今のところ一番好きかも! サジェスティク!

★「人間椅子」
ゾクゾク感というか、やばいぞ...どうなるんや...って思いながら読まされてのオチが秀逸。

「鏡地獄」
気味悪さがすごい

★「芋虫」
「ユルス」
破滅的、衝動的、罪の意識。
乱歩は、苦悩と快楽と惨劇を描きたかったのだと言っている。

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2024年12月31日

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