小説・文芸の高評価レビュー
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Posted by ブクログ
伊坂さん大好きです。
リズミカルな文体や表現や比喩のチョイス、読んでいて吹き出しちゃうくらいのユーモア。
ご自身も小説を愛してるんだろうなと分かるような深みのある古典の引用、そして思考の深さを感じられる機知に富んだ文章。
普段あまり一度読んだ本を読み返したりしないんですが、
10年以上前にこちらのシリーズを読んで衝撃。(何も知らずマリアビートルから読み始めました、こっちも星5つ!)
こんなに一気読みしてしまうくらい面白い作品って無かったので、これは絶対読み返すぞと思っていたものです。
いやいや無いでしょう、あり得ないでしょう、でもあるんじゃないこんな世界、ってちょっと思わせてくれてハラハラし -
Posted by ブクログ
正欲っていう題名の意味が、読み終わりと同時に納得できた。正しい性欲が、この社会には求められている。
繋がりを求めて起こしたこの行動が、逮捕というバッドエンドに終わってしまったことが衝撃的だった。
刑事の人の頭の硬さも印象的。不登校の子どもも、認めてあげないと、前に進めないでしょう。結局それで、妻の心も離れていってるし。
異性愛者が社会の構造に当てはめられている現状。女として感じる、結婚、妊娠、出産、子育てというレール。今はこのレールに従うことが、古典的にも素敵な人生で、これに従うことにしようって思っている。けれど、高校生の頃は、いっそ婦人科系の病気にでもなって、その選択肢を丸ごと奪い去ってし -
Posted by ブクログ
ネタバレ全部で4本の短編を収録している短編集。
全部の作品がってわけではないけど、
わりとシリアスな状況なのに傍から見ているこっちとしては笑ってしまう荒唐無稽さがたまらない。
それで、これまた全部の作品ではないけど、
我々人間の中に存在するものを1つ制限するだけで、
これほどのディストピア感を出すことができるなんて、
驚きとともに今の人間社会がたったそれだけのことで
大きく変わってしまうのではないかという恐怖も感じた。
しかも読んでいて段々とそれが正しい形だったかのように思えてくるんですよ。
まさに4本目のタイトル通り、私たち読者はこの本を読んでいる間に『変容』してしまっているという……
全体を -
Posted by ブクログ
こういう本がもっとたくさん世に出て、もっとたくさん読まれて欲しいなと勝手に思うくらい素晴らしい本だった。
映像では放送出来なかった部分も収録されているので、映像で見たしなあ、という人にも読んで欲しい。
食うこと、すなわち生きること。
過酷な地で、今日を生きるために様々な手段に出る遠い地の人々に思いを馳せるとき、平凡な感想だけど、日本に生まれて今こうして暖かい部屋で本を読む休日を過ごせていることの幸運さを痛感する。
『僕たちが半分飽きながらケーキの蝋燭を吹き消している時、その祝福を受け取ることができない人間が存在している』
誕生日はおろか年齢すら分からない。それが当たり前だという人がこの地球