あらすじ
妖怪たちが様々な品物を売る不思議な市場「夜市」。ここでは望むものが何でも手に入る。小学生の時に夜市に迷い込んだ裕司は、自分の弟と引き換えに「野球の才能」を買った。野球部のヒーローとして成長した裕司だったが、弟を売ったことに罪悪感を抱き続けてきた。そして今夜、弟を買い戻すため、裕司は再び夜市を訪れた――。奇跡的な美しさに満ちた感動のエンディング! 魂を揺さぶる、日本ホラー小説大賞受賞作。
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Posted by ブクログ
率直に、とても好みな作品でした。
読んでいる最中はまるでここから一生出られないような、気がついたら汗が滲んでいる そんな没入感を味わえました。たしかに日本的なじっとりとした怖さがあり、ホラーというカテゴリではありますが、欲や情といった人間心理が物語の根幹といえるほど丁寧に描かれています。2つ作品が収録されていますが、どちらも決してネタバレを踏まずに読んでいただきたいです。恒川さんの生み出すノスタルジーに惚れてしまったので、他の作品も網羅したいと思います。
Posted by ブクログ
夜市も風の古道も両方すごい好きだった。
ふたつともなんか悲しい静かな終わりでもうこういう終わり方も好きだし両方はなにこれ?ってやつが最終的に全て繋がってスッキリもした
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夜市
私の読みたいと思っていた通りの和風ファンタジーだった
世界観に引き込まれた
こういうのって脱出ゲームとかでよくある展開なんだけど、主人公に都合のいい謎の異世界に迷い込むのではなく、こちらの常識が通用しない理不尽さが不気味で怖くて良かった
ちょっとホラーぽさもあるかもしれない
最初の方世界観の説明するためにゆうじがいずみに話すシーンがちょっと長ったらしく説明口調すぎたというのは少し感じたかな
もう少し自然な流れで世界観が分かっていく方が私は好きだな
ゆうじの弟が優秀過ぎた
これ結果オーライでハッピーエンドだけど逆だったら確実に終わってたよな
そもそも弟を買い戻すという選択肢が頭に浮かんだんなら、野球がつまんなくなったとかいうしょうもない理由でやめんなよ
もっと努力して金稼いでから夜市行けよ
なんやねん高校中退してアルバイトでぜんざいさん72万円って
ゆうじの思慮の浅さに呆れるしイライラした
弟は不利な環境の中で、いついかなる事態に備えてコツコツ働き、コツコツ体を鍛え努力していたのに
この佇まいで実年齢15歳とか賢すぎるだろ 判断も早いし
自分が無理やり弟を連れてったのに弟を身代わりにするゆうじマジでサイテー(でも当時5歳だし仕方ないか)
普通に最初いずみと弟を引き換えにすると思ってたからまじゆうじが怖くて仕方なかった
風の古道
夜市とは全く関係ない物語だった(世界観は同じ)
こっちもぁまぁ面白かったけど、夜市と比べて物語に引き込まれる感覚はなく情景をイメージしづらかった
でも共通して言えることは、私たちの生きてる世界の中でどこかに異世界に通じる扉がある、すぐ近くに想像もつかないようなまったく違う世界が広がっているという設定で、そういう設定は洒落怖とかSCPが好きな私にとっては大好物だった
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まさかホラーで、涙が出そうになるとは思わなかった。ぎゅーっとなった。怖いって感じではなくて、幻想的でどこか美しいお話。「夜市」「風の古道」どちらも素晴らしかった。
Posted by ブクログ
面白かったです。ぐうの音も出ないってこういうことなんだなと思いました。これを低評価する人はいないんじゃないでしょうか。だって、誰にも論破できない。
これがデビュー作ですか。信じられないな。頭がおかしいです。失礼、異常者ですか。違う違う、天才といったらいいですか。そんな言葉でおさめていいのか分からないほど、内部の構造が理解不能です。もちろん、良い意味です。
圧倒されちゃいますね。へぇ、同じ時代に生きてるわけですか。なるほど、冗談ですよね?
わたしは難しいことは分からないですけど、これは正しく純文学であると、そこだけは分かります。今すぐ教科書に載せてください。載ってる?まだ?早く、急いで。こんな美しい物語を、我々だけで消費してはいけません。頼みましたよ。頼みましたからね。
Posted by ブクログ
小さいころに体験した不気味さと不思議な体験を作品に落とし込んでいる。
直接的に怖いのでなく、自分の想像を膨らましてく過程で、ぞわぞわとする感覚。
子どもの頃に天井の木目などが人の顔に見え、眠れなくなるという怖さだろうか。
文章は情緒的で、小難しくなく、風景の想像を膨らましながら読めるので面白い!
何気ない日常でも、ふと道を外れたら、ほかの世界に迷い込むかもしれない。
もしかしたらこの世界と紙一重かもしれないと思わせる絶妙な加減だった。
そして物語に解釈の余地を残しているのが、なおさら不気味であり、魅力だと思う。
Posted by ブクログ
淡々と書かれているのに、ぐっーと不思議な世界の境界線に一気に立たされる感じがすき。気がついたらしっかり異世界のなか。最後の一文で、心を掴まされた。
Posted by ブクログ
ホラーと言うより、不思議が前面に出ていたように感じた。
見えないすぐそばにある、人間とは異なる存在、異なる場所。
時々交わってしまう不思議との出会い。
表題作も良かったけど、後半の“風の古道”のほうが個人的に好みでした。
Posted by ブクログ
人間が決めた規律やルールではない、"そういうもの"という絶対的な決まり事によるままならなさが、しんしんとした空気感で語られていて、ホラーとファンタジーと現実のマーブル模様のような作品だった。好き。
Posted by ブクログ
何年か前に試し読みして気になってたけど買ってなかった本
ホラー小説と言いつつもホラーさはあまりなく
それよりもぐんぐん読み進めたくなる展開にワクワク
Posted by ブクログ
幼い頃、読書をしない母が珍しく面白いと言っていた本。『風の古道』が好きだと言っていたのを今でも覚えている。当時は表題の『夜市』が圧倒的に面白く母の気持ちが理解出来なかったが今ではとても良く分かる。そして今回、何度目の再読かわからないかわ相変わらず素晴らしい作品だと思った。一体何人の人間がこの文章にあてられ小説を書き、劣化版夜市を生み出したのだろうかと思いも巡らせずには居られない。そんな作品。
■夜市
テーマがまず魅力的である。妖怪のような生き物が市場を開いていてそこに入り込んでしまう主人公。似たテーマの作品を探していたこともあったが結局自分が読みたいのは『夜市』なのだと気付かされ探すのをやめた。読んでから感想を書くのに間が空いてしまったので今回はこの辺で。また読んだら書こうと思う。『風の古道』は直後に書いたのでちゃんとしてます。
■風の古道
これはよく言われることではあるが私も『夜市』より『風の古道』の方が好きだ。日常の裏にこんな古道があり、奇々怪々が行き来しているという恐怖心と好奇心が刺激されるのがたまらない。今回読み返して思ったのだが、通常は基本的に作中で生き返ると明言されているなら、生き返るものとして読むのが普通だ。ただこの物語だとカズキは生き返らないと思いつつ読んでいるのが不思議に思った。これは風の古道という道そのものがこの世の理に近いものとして書かれているからではないか。ここでは死だが別物だとしても理は平等だ。誰かに優しくしたり厳しくしたりすることはい。覆ることも無い。死という絶対的な理はカズキだけを生き返らせたりしない。暗にそう思っているからカズキが生き返らないと思いながら雨の寺を目指す主人公を見ているのではないか。そう思った。
Posted by ブクログ
もっと早く読んでおけばよかった…
ホラーなんだけど、現実と異界の狭間に迷い込んでしまうような、神隠し的な怖さ。切なさと郷愁、夏の空気。
表題作も「夏の古道」もめちゃくちゃよいです。
中高生にすすめたいなー。
Posted by ブクログ
表題作「夜市」が恒川さんのデビュー作。
正直、「夜市」自体はホラーの文脈に
エンタメの要素を入れ込んだところに新しさはあったように思うけれど、
エンタメに親しんだ人ならあまり意外性は感じられないんじゃないかと思った。
それよりももう一つ収録されていた「風の古道」がおもしろかった。
「夜市」と構成としては似通った部分があるのだけれど、
平坦にも映る道程から突然来る驚きに見事にやられた。
とても鮮烈な読書体験だった。
Posted by ブクログ
2026/04/28 オーディブル
身の毛もよだつ感じではないが、不思議な世界の狭間のお話。ファンタジーな感じ。
夜市、風の古道どちらも面白かった。
Posted by ブクログ
すっきりした文章で、感情も情景も雰囲気も伝わってもの凄く読みやすかった。
ファンタジー寄りな雰囲気の中に、日常のすぐ隣にあるようなゾッとする冷たさが良い。
2つもと悲しくて綺麗な話。
Posted by ブクログ
⚫︎夜市
偶然迷い込んだ夜市で兄は欲しい能力を手に入れるために幼い弟を売った。なんともモヤモヤする出だしだったが、最後の結末は良かった。よかったのかな、でも少なくとも兄弟が最終的にお互いにとって最善と思える選択をしたという点において救いを感じた。
⚫︎風の古道
興味深いのは、古道を行き交う人間ならざるもの(神様、鬼などの異形)がまるで風景かのようにシンプルに描写され、あくまで古道から元の世界へ戻ろうとする者、古道で生まれ古道でしか生きれない人間に焦点が当てられている。ホラーやオカルトになりすぎず、少年時代の古い冒険が、瑞々しさや切なさを伴って朧げな記憶のアルバムのひとコマとして再生される。人と人との別れが死ではなく四つ角でたがうのも印象的だった。
この作品、特に「風の古道」が纏う独特の雰囲気や、行ったこともない場所なのにどこか懐かしさを覚えるこの気持ちをなんと表現したらいいのかわからなかった…のでレビューをすること自体迷ったがこの読後感を拙い言葉でもまとめておきたいと思い投稿する。
Posted by ブクログ
重なって存在する別のルールで回る世界。もしかしたらいつか自分も踏み越えてしまうかも、なんて不安とわくわくを感じられた。
「夜市」「風の古道」どちらの話もとても良かった。
何も解決せず、ただそこに存在し続ける。
後味もなんとも言えなくて最高だった。
Posted by ブクログ
上司が貸してくださった。
スッキリした文だし、この世の世界ではないのに、イメージが頭に浮かぶ文章でとてもよかった
話の中で楽しい気持ちと悲しい気持ちが、交互に来るような物語だった
Posted by ブクログ
人ならざる者の世界に迷い込んだおはなし
迷い込んだら簡単には出られない
じわじわヒタヒタ怖さがやってくる
なのになんだろこの魅力
迷い込んでみたいとすら思ってしまう
日常のすぐ裏にある異世界
信じるならばちゃんと存在すると思う
日本の怪談話の特徴なのか湿った空気感が漂う
物悲しくて切なくて美しいおはなしだった
Posted by ブクログ
解説にもあるように、ホラーだけどとてもファンタジーとしての色を強く感じた
薄ら怖いのにワクワクして好奇心が抑えられない、つい迂闊に踏み込んでしまって後に引けないどうすることもできない怖さ
「生きている人間」の無力さや愚かさ
非科学的で証明できないけれど、同じ世界線のどこかに人智を超えた彼らが存在してるのかな
匿名
ジャンルとしてはホラーだがそこまで怖くないので、初めてのホラーにオススメ!
そして、世界観が幻想的で美しい。
ノスタルジックで少し切なくなるような作品が好きな読者に読んでいただきたい。
夜市、お勧めです。
夜市を人から勧められて、久しぶりに本を読もうと思って本屋に行ったら、取り寄せと言われたので、ブックライブで購入して読みました。サクサク読めて、面白さに引き込まれ、あっという間に読んでしまいました。ミステリーではあるんでしょうが、童話ぽっいような、人間味溢れる所もあり不思議な世界の話しで、今どきの異世界漫画のような情景が読みとれて凄く面白かったです。
また、同じ作家の他の作品を読んでみたいと思いました。
Posted by ブクログ
現実と異世界が入り混じったホラーで、なんだか昔話を読んでいる様な気分でした!
2つの短編集でしたが、どちらも先が気になる展開ですぐに読み終わりました。
Posted by ブクログ
ホラー文庫だけど、おどろおどろしいホラーというわけではなく、この世界の裏側にあるような異世界に迷い込むお話2篇。ファンタジーよりかも。
事象そのものよりも、それによって表面化される心情の揺らぎが少し怖い。同じ立場ならどうなるのか、色々考えちゃいます。
Posted by ブクログ
ホラーとファンタジーの融合作品。
夜市と聞くと賑やかで見物客でごった返したイメージで読み始めたけど、そこはまったく逆の世界観であった。一度踏み入れたら何かを買わないと元の世界には戻れないルール。自分の欲のために大切なものを手放したことはとても大きい。そしてその大切な物を取り返すには...。
伏線もきちんと回収された幻想的な世界観読むことができた。
Posted by ブクログ
中編が2作収録されています。私は夜市より風の古道のほうが好みでした。今まで読んだ恒川さんの作品には全て「ここには警察も刑務所もない」という内容の一文が出てきました。それが、恒川さんにとって大切な現実社会との差なのかな。興味深い。
Posted by ブクログ
ホラー耐性エケチャンでも読めるホラーとしておすすめいただいて読んだ!
ホラーというより幻想小説っぽくて読みやすかった。表題よりは「風の古道」の方が好きだったけど、どっちも和風ファンタジーっぽくて読める読める〜と思ってたら全然オチ辛くてわたし意外とハピエンを求めるタイプだったんだなと知った。たまたまだけど夏に読んだのは正解だった。