ブックライブの高評価レビュー

小説・文芸の高評価レビュー

  • 星を継ぐもの

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    何よりもまず、タイトルがかっこいい。そして最後にタイトルとミステリーがピッタリはまるのが気持ちいい。生物、工学、物理、社会、言語など色々な要素が詰め込まれていて、まさにSFという感じがして楽しかった。
    ダンチェッカーが良いキャラ。すげえ優秀で堅物っぽいけど可愛いやつで好き。

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    2026年09月22日
  • 天使のにもつ

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    オーディブル1.5倍速で家事などしてる間に聞き終わった。展開が読める部分はあるものの、良い話。ジワっと何度か涙が出た。読書感想文の課題図書だったようで、確かに思春期の子供達に読んで欲しい本であるし、また幼い子供を育てる世代にも刺さると思う。
    「人と人と出会ってそこから何も得るものがないなんてことはないでしょ?」「平等って全員に同じことをしてあげることじゃないと思う。一人一人その子にとって本当に必要なことをしてあげる、それでいいと思う」(園長先生)「いたずらも悪さもしょっちゅうしていたけどどんなに怒られても嫌われることはないと分かってた。だからなんだってできた。みんなそうだと思ってた。」(フウタ)
    シオンくんのことは気になるが、とても良い先生方のいる保育園に通えていることは幸運であり、きっと大丈夫だと感じる。
    話は本筋から逸れるが子供を持って感じる、保育園の先生方には感謝しかない。もっと良い給与体系にしてほしい。
    フウタの進路選択にこの1週間の職業体験がどう影響を与えるのか、その後が気になる。

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    2026年09月22日
  • あなたの名

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    近所の古本屋で、表紙と帯のあらすじに惹かれて購入。読み始めたら雰囲気が好きすぎて、一気に半分くらいまで読んでしまった。

    近未来チックな設定で淡々とした語り口ながらも、娘への思いや記憶を辿っていく描写は静謐な美しさがあった。
    揺らぎと淡いきらめきと仄暗さ。悲しみと愛と罪悪感。そんなものがないまぜになった、まさにカバーデザインのような雰囲気。私が映画監督だったら映像化したい。

    名前は記憶の杭になる、というのが新しい感覚で印象に残った。「記憶の海に潜る」みたいなことをよく言うけど、この作者にとっての記憶は森林のようなものなのかもしれない(一緒に収録されている短編での描写もふまえて)。
    余命宣告をされた母目線の話なので、死期が間近に迫る感覚というのも疑似体験できた。

    いつか来る自分の母との最期の時間もこんな感じになるんだろうか。私はそのとき母にどんなことを聞くだろうか。読みながらふとそんなことも考えていた。
    逆に、自分の死期が迫った時に読んでみるとより深く刺さるものがあるのかもしれない。

    曇り空や雨の日に静かに本を読みたい人、派手さはなくとも心に染み入る話が読みたい人におすすめしたい。
    特に女性は共感しやすいと思うけど、内容が内容なだけにむやみに勧められないのが惜しい。

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    2026年09月22日
  • 腹を空かせた勇者ども

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    文庫化に大歓喜して、即購入。
    三宅香帆さんの解説も加わり、よりこの作品を楽しむことができた。

    姉に理詰めされていた子ども時代を思い出す。
    「そうじゃないのに」「ちゃんと考えているのに」と、説明すればするほど、自分の考えが陳腐なもののように思えてきて、もどかしくなる。そんな感情が蘇った。

    今思えば、言葉の次元が違ったから、ずっと平行線だったのだと納得した。

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    2026年09月22日
  • 汚れた手をそこで拭かない

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    ゾクゾクする!嫌な気持ちになるのに読むのをやめられない。
    イヤミスの嫌な箇所だけ集めて、煮詰めたような本でした。とても好みでした。

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    2026年09月22日
  • ネタバレあり~双紋島の殺人~

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    時空とトリックが多層的に重ねて合わされているのにも関わらず、読者がちゃんと“違和感を持てる”仕掛けも散りばめられており、最後には並べたドミノが倒れていくかのように、整然と謎が解き明かされていく感覚が新鮮でキレのあるミステリーだった。全体の構成が緻密に練られている反面、若干トリックがリスキーだと感じる部分はあったが、そのアンバランスさがまた物語に深みを与える良いスパイスになっている。次回作が楽しみ。

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    2026年09月22日
  • かがみの孤城

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    このような小説に会うために読書をしているんだろうなと思える1冊。
    緻密に設計された構成と情景がみえる文章力が圧倒的、読みやすくていっきに読んでしまいながらもしっかりと心を揺さぶられる。
    著者はどんな風に日々考え生活していたらこのような小説が書けるのだろう…

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    2026年09月22日
  • ドヴォルザークに染まるころ

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    まず最初の1行目のつかみ上手い。
    長く続いた小学校が閉校になる。
    題材はとても平凡的。
    しかし、町田さんが仕掛けた全ての伏線を見事回収し、
    想像以上の展開に持っていく。
    そして、それぞれの人物に乗り移ったかのような心理描写を展開していく。
    それを見事に希望に昇華させる。
    町田その子作品は好きだが、やはり良い。
    ぜひ映像化はしないでほしい。
    でも見たくもある。
    評価☆5はつけないようにしているが、☆5です。
    とにかく上手い、構成が素晴らしい。

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    2026年09月22日
  • 戦争犯罪と闘う 国際刑事裁判所は屈しない

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    ニュースでロシアからの指名手配と聞きそんなことがあるのかと思いこの本を読みました。

    内容は、指名手配された経緯やアメリカからの制裁について書かれています。

    ニュースで国際刑事裁判所のことを知り、真実は何なのかを知りたかった。

    著者の意見しか書かれていないが、この内容に嘘偽りはないと思えた。

    法律ではなく力がものをいう世界の怖さを知った。

    日本人として世界の人のため闘う著者を応援します。

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    2026年09月22日
  • ハウスメイド

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    久々に、読んでいて終わってほしくないと思える小説だった!まず登場人物が少ないのでミステリーに慣れていなくてもストーリーを追いやすい。また純文学的な丁寧な情景描写が少なく、どんどんストーリーが進んでいくので、スラスラ読めた。時には恋愛要素もあったり女同士の嫉妬もあったり、盛り沢山なのに構成としては超シンプル。著者の世代と近いからかユーモアも受け入れやすかったし、何よりあまりクセのない文体で読みやすかった。

    途中で展開に気づいた人も多いみたいだけど、普段ミステリーを読み慣れてない自分はまんまと騙されて驚かされた。
    どんでん返し後も、なるほど、それならあり得たかも、、と思わせてしまう違和感のない展開が上手いなあと思った。

    著者が脳外科医というのにも驚き。たまに作家もしてる医者の方っているけど、できる方って何でもできるんだな、、と思った。

    映画化されそうと思っていたらちょうど今年の秋に公開されるらしい。結末を知らないからこそ楽しめる作品ではあるけど、一応チェックしたい。

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    2026年09月22日
  • 風と共にゆとりぬ

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    肛門編を含めて面白かった、小説家の頭の中ってこんな感じなのかって、それはすごいお話が書けるわけだ。すごい。
    日常を面白くするヒントがいっぱいあるんだなと思った。
    めっちゃ頭いい人なはずなんだけど、どこかネジが抜けている感じのエピソードがとても面白い、でも大人になってもそういうの大事にしたいなと。

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    2026年09月22日
  • 正欲(新潮文庫)

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    多様性は、僕らの当たり前の範疇の外側にある、理解できない多様さを否定する多様性の場所がない。すごく言いたかったことや言語化されない何か、また自分の当たり前の範疇の外にいる人がいるという事実をこの本は教えてくれた。昨今の多様性を求めてくる風潮に多様性がないなと思っていたので、少し角度は違うが「わかるわかる」と思ってしまった。今後、朝井リョウの社会の新しい見方をくれるような作品にハマりそう。

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    2026年09月22日
  • 告白

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    過去にも後にもこんな復讐方法あったか!っていうような復讐劇で初めて読んだ時にびっくりしたのを今でも覚えてる。初めて読んだ時より沢山の作品を読んだり映画を観たりしてきたけれど、再読した今でも1番後味悪いし一生忘れられない復讐劇だなと思う。

    監督のインタビューに書いてあったように、何が真実で何が嘘か分からないからこそ余韻があって面白い作品だと思う。初めて読んだ時はそれぞれ一つのことに夢中になって周りが見えなくなり自己中心なんだなと思ったけれど、あくまで書いてあることをそのまま信じて受け取った結果。嘘や真実を考慮したらそれぞれの人物に対する印象や感想もきっと変わる。いろんな印象や感想を抱ける余白があって面白いというのは凄く納得した!

    この作品読んだらしばらく牛乳は飲めなくなる、飲みたくなくなるので読む人はご注意を!!笑

    それにしても森口先生の冷酷であるが人間味も感じさせられるようなところに恐ろしさを感じた。1番最後は読んだ人に委ねられる感じであるけれど、森口先生らしさが出た復讐劇だったと思う。

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    2026年09月22日
  • 白夜行

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    東野圭吾の訃報に触れ、どの作品が一番面白かったかなあを考えてみたら、容疑者Xの献身も悩ましいけど、やっぱり白夜行だと思った。不穏なゾクゾク感、ページをめくる手が止まらない。10年ぶり以上の再読でした。

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    2026年09月22日
  • 猫のお告げは樹の下で

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    みんな人生色々あるよね。
    この作品は、これからの人生に役に立つ考えが詰まっているように思えた。
    辛い時、また読み返そう。

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    2026年09月22日
  • ハウスメイド

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    ネタバレ

    面白かった!
    海外文学?特有?の、文章に点を打つ感じとか
    ちょっと丁寧すぎる説明の仕方とかはあるものの
    読みやすかったし。
    登場人物も少ないからすんなり物語が入ってくる。

    海外文学苦手な私でもだいぶ読みやすい!


    そして展開も面白いし
    文の構成も騙される、騙される!!笑

    2.3とミリーがそのまま主人公みたいだけど
    同じように騙されるのかな?楽しみ!


    DVとかサイコパスとかサディストとかゆうに通り越してたけど
    まあ、たいていこういうヤバい奴は
    幼少期が可哀想っていう展開あるよね。

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    2026年09月22日
  • 青天

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    物語全体を通して、自分の中に渦巻いていた熱。
    これ、‘‘すごく面白いのに世間的にはそこまで知れ渡っていない少年(青年)漫画を知って夢中で読んでいる時’’の高揚感だ……(青天は既にベストセラーだが)。
    アメフトの細かいルールが全く分からなくても試合の臨場感やイメージがありありと浮かんできたし、物語終盤の池ノ上戦では異常な速度でページを捲って展開を追っていた。
    絵や動きで伝わるような瞬間的、爆発的な熱量って小説で得られるものなんだという久しい衝撃があった。

    あと何というか、フィクションらしい王道要素と「そこはままならないんだな……」というリアルな無情さのバランスが絶妙なラインを攻めているなと感じる。それはストーリーだけの話でなく、主人公アリの人物像にも現れていると思う。

    ステータス的には凡庸な選手であるけども、競技の本質を理解するにあたっての目の付け所やマインドに鋭さがある。学校という社会においてはどちらかと言うと劣等生寄り。しかしながら、そんな自分の現状と胸の内に燻るフラストレーションを常に客観視しており、内省を繰り返して自らを律していく。
    チームメイトの河瀬はそんなアリだからこそ元々一目を置いていたのだろうし、一方でその自己対話に重きを置く姿勢が今後枷になるケースも出てくると踏んでいたのだろう。

    また、アリは中盤で「言葉では無理だし、話し合いも意味がない」と言って行動と結果で仲間に示す方針を取ろうとするのだけれども、それ以降の彼の言葉には却って重みと責任が宿り、思いや考えを他人に伝える事を大切にするようになっていくところが好きだ。元々アリの音楽への拘りがリリックに向いていることは随所からも伝わるし、本当は誰よりも「言葉」の力と可能性を糧にして生きてきた人なんじゃないかと思っている。

    「素行が良い」「人間性に優れている」とはお世辞にも言い難いキャラクターの一人称視点で語られることで、アメフトという競技の奥深さやそれに対する等身大のリスペクトが真実味を持って伝わってくる作品。つらつらと書いてしまったけれど、シンプルに面白かった。

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    2026年09月22日
  • 暁星

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    ネタバレ

    既視感溢れる事件だなあと思った。
    どこぞかの首相が、宗教団体絡みで恨まれて暗殺された。あの事件を彷彿とさせた。
    ただ、読み進めていくにつれて、愛の物語が見えてきた。主人公の手記では一切触れられなかった「星」の存在。まさかそういった背景があったなんて…。いつの間にかラブストーリーを読んでいるようだった。「宗教」は人一人を、家庭まるごとを変えてしまう恐ろしい力を持っている。信仰の自由が認められている中での「宗教二世」の問題。現代社会においても、あの事件をきっかけに大きく取り上げられ世間の目に晒されたことで事の重大さがようやく可視化された。その宗教をきっかけに惹かれあった2人。恨み、疎むだけでない一面もある。しかしそれをきっかけにした愛が社会を大きく変える出来事を起こしてしまう。「愛の物語」で終わるのではなく、現代と照らし合わせて向き合うべき課題なのだと感じた。

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    2026年09月22日
  • ゴールデンスランバー(新潮文庫)

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    ネタバレ

    結末が想像できない終わり方で、すごく良かったです!
    登場人物が皆魅力的。
    怖くてハラハラしたり、ほっこりしたり、感動したり。

    私はミステリー小説をまだそんなに見てないので比べる事はできませんが、たぶんこんな感じの終わり方は良い意味でなかなかないんじゃないかなと思ってます。
    気づかない伏線が沢山ある気がして、読み返したり他の人の感想も見たくなる作品でした。

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    2026年09月22日
  • はじまりのスープ、夏ゼリー

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    うわーめっちゃ素敵な小説。
    これは心が洗われる。
    ちょっと捻くれてるけど料理上手な中森リリー。
    彼女の作る料理はどれも美味しそうで、第一章に登場する海の匂いがするアサリのスープとか食べたすぎる。
    鶏の角煮親子丼も美味しそうだけど、お粥が気になるんだよなあ。
    カツオぶし・海苔・小葱の薬味の上に、ごま油をかけて最後に醤油を垂らして…どんな味がするのか。
    作ってみよかなあ。
    あと、キャラ同士の会話のテンポもすごく良い。
    特に大家のばあさんとのやり取りには笑ってしまった。

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    2026年09月22日