【感想・ネタバレ】占星術殺人事件 改訂完全版のレビュー

あらすじ

密室で殺された画家が遺した手記には、六人の処女の肉体から完璧な女=アゾートを創る計画が書かれていた。彼の死後、六人の若い女性が行方不明となり肉体の一部を切り取られた姿で日本各地で発見される。事件から四十数年、未だ解かれていない猟奇殺人のトリックとは!? 名探偵・御手洗潔を生んだ衝撃のデビュー作、完全版! 二〇一一年十一月刊行の週刊文春臨時増刊「東西ミステリーベスト一〇〇」では、日本部門第三位選出。

ネタバレせずに、まっさらな気持ちでお読みください!
ゴッドオブミステリー・島田荘司のデビュー作にして、御手洗潔シリーズ第1作目。
六人の処女の肉体部分を合わせて完璧な女、アゾートを創るという画家の遺書から始まる。画家の死後に日本各地で体の一部を切り取られた死体が発見される。事件から40年後、御手洗は猟奇殺人の謎に挑む!
冒頭の手記部分は正直読み辛いが、そこを乗り越えたらあとは一気読み必至!驚きのトリックはもちろんだが(読んで確認を)、些細な事柄から事件の核心に近づく御手洗の推理力、相棒の石岡君との掛け合いが絶妙で面白い!また、長編なのに飽きさせない展開に読む手が止まりません!
他の御手洗シリーズもあわせて読んで見てください。おすすめの読む順は「占星術」「斜め屋敷」「異邦の騎士」です。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

ネタバレ

久しぶりにクローズド・サークルミステリー以外を読んだ。ところどころ、自分の読解力不足ではあるが、ひたすらに会話が続くのでどっちが喋ってるんだろうとなってしまう部分もあった。トリックはそこまでこったものではないのに全然気づかなかった。解説を聞いて確かに!となった。最後に曖昧だった部分までしっかり書いてくれたので読後のスッキリ感がしっかりあった。

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2026年09月30日

Posted by ブクログ

推理ものを鑑賞していると、科学技術が進歩した現代では未解決事件はすっかり減ったなと思う時がある。

『占星術殺人事件』も1936年に起きた怪事件に40年後の若者たちが挑む作品で、なるほど事件当時は解明が難しかったであろう真相が秘められている。

主人公の御手洗潔も占星術師という何とも胡乱な商売を生業としていて、価値観も古くて度々うざい笑。

しかし読後は「他の誰でもなく御手洗が解決してくれて良かった」という何とも不思議な切なさに見舞われた。

頭を捻って考えれば読者にも解き明かせ(そうな気分にな)る内容の謎が読んでいて楽しくてたまらない。
何でこんなに面白いんだ!!!

(自分で推理するのは苦手だが作者の解説が上手い事もあり、途中で犯人とアゾートのトリックが分かったのを少し誇らしく思っている。)

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2026年08月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 とても濃密なミステリーで読んでいてとても良い時間を過ごせた。読者への挑戦状として、全ての情報が提示されており、犯人は誰だろう?どういったトリックが使われているのだろう?と常に考えながら読むことができ面白かった。自分自身はさっぱり犯人が分からなかった。5人の死体から6人目を作り出すというトリックであるということを知り、その手があったか!と驚愕した。
 あとがきも良かった。少年時代の体験が作家へと繋がっているという経験。自分も文字を書いてみたいと思わせる力があり、心が温かくなった。

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2026年08月23日

Posted by ブクログ

本格ミステリの最高傑作と言ってもいい。トリックの完成度がとてつもない。中盤の中だるみが気になるけどお釣りがくるレベル。

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2026年08月08日

Posted by ブクログ

初めて読んだ作者。
すごいトリック。
ミステリーが好きな人にはたまらない爽快感。
なんで今まで読んでなかったんだろう。
古風な書き方も雰囲気作りの効果をあげてて、最初は読みにくいけど、嫌いじゃないです。

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2026年08月06日

Posted by ブクログ

探偵と助手?(友達)が最初は40年以上未解決だったアゾート殺人の解決を依頼されて事件の詳細を聞く。
ずっと未解決だったんだしそれだけ聞いてもわかんないよーってなってたら、新しく手記が出てきて解決できるかなってなるんだけどできない。
この時探偵がずーっと解ける感出すからはやく答え教えてって思うけど解けなくてちょっと焦ったいw
その後現地調査にいって解決ってなるんだけど、
作者の挑戦文が差し込まれていて、実は最初から答え出てますと言われる。
めっちゃむかつく、ほんまか?
自分はミステリーを自分で考えず探偵の答え聞いてなるほどねーって思うタイプだから余計やめてよって思った。
けど答え聞いたらめっちゃ単純なことだったし本当に最初の情報で全部でててびびった。
解決後、下世話な感じがなくしっとり終わっていくのもなんかよかった
京都の嵐山行きたい。琴きき茶屋あるらしい

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2026年07月18日

Posted by ブクログ

完全な犯罪、完全な人形に残った思いとは

占星術殺人事件は自分が高校生くらいの時に一度読んだことがある作品で、そのときにそのトリックに度肝を抜かれた作品でもあった。作品の時代設定、遺体の見つかる場所やその順番の意味づけ、どうやって殺人を行ったのか、全てに繋がりや意味があり、震撼させられたのを覚えている。

再読するにあたりトリックは知っているものの、ここまでに多くのミステリー作品を読んできたこともあり、殺害状況や家系図などから薄々と焦点が絞りやすくなっている作品でもあるんだなということがわかり、何度読んでも新しい発見があると思った。

こういったバディー探偵ものとしては珍しいのかワトソン役がホームズ役に意外とずけずけと言う姿、意外と今作品は同行しない姿などがあり、そういった意味でも新鮮味を感じ、これから先の御手洗シリーズも読んでみたいなと思った。

色々とネタバレになるからトリックなどには触れられないが、作者にとって日常の何気のない一コマを自分の作品の重要なトリックに昇華しているところが創作性の高さを感じた。これは我々日々働いている身にも必要な力。何気ないことを自分の強みに活かす力を読み通した中で自分ももちたいなと感じた作品であった。

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2026年07月07日

Posted by ブクログ

挑戦には敗北
そのトリック私が思いつきたかったとつい思ってしまうほど面白くて鳥肌がたった
頭が5箇所くらいねじれていないとこんなものは書けない

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2026年07月01日

Posted by ブクログ

冒頭、読者への挑戦状を突きつけられ、気合いを入れて読み始めたものの、開幕早々に難解で大量の情報による暴力に圧倒され、しんどさを感じる。中盤以降も情報は多いが、御手洗と石岡の掛け合いのコミカルさに案外スラスラと読み進められた。
読者への挑戦を謳うだけあって、本作はフェアさに極めて忠実である。作者の提示するボーダーまでに謎を解くための十分な手掛かりが与えられていた。自分なりに拾えた手掛かりと見逃した手掛かりが多く、何か形になりそうでならない。が、探偵役の御手洗が言うようにピンを一本引き抜かれた瞬間にパタパタカラカラと、スッキリした形に収まっていく。この瞬間の気持ち良さには満足。
フェアに忠実である故、安易などんでん返しや衝撃の展開で誤魔化すのではない、作者対読者の純粋な闘いを楽しめる作品であった。今思えば、冒頭の情報量の暴力ですら、あえて読者を幻惑するために配置された作者の技なのだと感じる。

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2026年06月27日

購入済み

占星術殺人事件

 探偵小説を読んだのは何十年ぶりだろう。子供のころは、シャーロックホームズや明智小五郎を読んでいたけど、大人になると、トリックを使って殺人するなど荒唐無稽で非効率的に思え、敬遠していた。
 昭和11年の科学力を念頭において読まないと「そんなのありえないだろ」となってしまうが、犯人は完全犯罪をしようとしてトリックを労したのではなく、母を思ってつかわざるをえなかった設定に哀愁を感じ、他の推理小説には感じなかった何かを感じる。
 この事件、御手洗潔は犯人を許しても杉下右京は許さないだろう。このような事件を題材にした、2人の共演(対決?)を見てみたい。

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2022年07月05日

ネタバレ 購入済み

面白かった

あっと驚くトリックでそのまま爽快に終わる、のではなくあれだけの事を成し遂げながら何ひとつ思い道理とならず悲しみの中を孤独に生きてきた犯人への憐憫が尾を引き、すっかりそちらに引き込まれてしまった

平吉の手記が偽物、までは予想してたんだけどトリックは全然わからなかった。面白かったです。

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2020年07月28日

ネタバレ 購入済み

先に読みたかった

30代の私は、金田一少年で本トリックを知ってしまっていました。それでもとても面白かった。

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2020年06月22日

購入済み

名作の宿命

なぜ今まで読んでいなかったのだろう。ミステリー好きなら一刻も早く読むべきである。私は残念なことに,大まかなトリックは,この作品のオマージュともいえる作品から気づいてしまった。当然,犯人も。しかしながら,矛盾や疑問は多く,一つ一つのピースが繋がらない。先を知りたくて一気に読んでしまった。読了後,大きなジグソーパズルを完成させた時のような爽快感を味わった。散りばめられた事実が全て収まるところに配置され,無駄なピースは何一つ無かった。さすがだ。
又この和製ホームズ,ワトソンの関係には心温まるものを感じ,大好きである。


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2018年06月19日

ネタバレ 購入済み

本格ミステリーの傑作

島田荘司の代表作として最も名の知られた作品。自分の中のミステリーブームの内に触れることに相成りました(^ ^)40年前に起きた不可能としか考えられない猟奇的連続殺人。友人の石岡から事件のあらましを説明された御手洗がこの謎に挑戦します。徐々に示される事件の内容は複雑に絡み合い、難解としか言えません。果たしてこの事件の真相はなんなのか?








以外ネタバレ
この小説はあまりに有名です。事件の大元のトリックには間接的に金田一少年の事件簿で触れていました。読み始めて、アゾート事件の死体切断の顛末からあれ?と感じ、このトリックにいち早く気づいてしまったのは痛恨ではあります。元々こちらが先なのですが、一種の驚きを新鮮な気持ちで感じれなかったことは心残りではあります。しかし、内容そのものには読み進めるほど引き込ませる力強さがあります。提示される情報をもとにあれこれ考えても、謎解きの段階で提示された最初の犯人名を見たときはへっ?となりました。(トリックはわかっていたのでもちろん犯人は当てれたんですが)
ミステリー小説の形として実に丁寧な作品です。これ以降の御手洗潔のシリーズも楽しみにしたいです。・・・今度はネタバレなく挑戦しないと

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2015年12月14日

Posted by ブクログ

占星術は詳しく知らないけれど、

「毎日星の動きを追いかけながら暮らしてるとね、この惑星の上でのわれわれのささいな営みには空しくなる」
とつぶやく名探偵御手洗さんには共感できる…

6人(と思われた)の若い娘達の(死体遺棄地点)が東経138度48分と、邪馬台国の卑弥呼が行ったと考えられる亀卜や鹿卜の伝わる神社が東経139度線に乗っていることに関連づけられたり、、相棒の石岡さんが1人で解決しようと京都を奔走し人形作り師の話に入れ込んで名古屋の明治村まで行ったり、、犯人が罪を犯した後に大陸満州で過ごして帰国後も九州に潜んでいたという事実、、時代・歴史や地理に思いを馳せながら読み進めた…

自分はホームズがすきだが、御手洗氏も人間くさい彼のファンという
6人の娘の父が遺したと考えられた猟奇的殺人動機の手記の丁寧な読みを行う冴えた時の御手洗氏と、鬱状態になっている時のソファから2、3日動かない病態との差、ワトソンではないが石岡氏に「淋しくなれば君もいてくれる,ぼくは一人ぼっちじゃない」(名前を売ったり仕事を増やしたりには全く興味がない)という彼の生き方、、も味わいながら

最後まで生まれ年と時刻で性格が決まるという占星術のマークはよくわからなかったけれど、これらのマークと女性肢体の切断の解剖図の挿絵がやはりショッキングなミステリーでした…

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2026年10月04日

Posted by ブクログ

島田荘司『占星術殺人事件』の詳細なあらすじです。以下は結末まで含む完全ネタバレです。
ネタバレ気にする人は読まないでくださいね。

物語の発端は1936年2月26日です。東京では二・二六事件が起こったこの日、画家の梅沢平吉が自宅の離れにあるアトリエで殺害されます。平吉は後頭部を殴られて死亡しており、アトリエは内側から鍵がかかった密室状態になっていました。外は大雪で、周囲の雪には男と女と思われる二種類の足跡が残されていました。

平吉の死後、アトリエから奇妙な手記が発見されます。その手記には、平吉が「アゾート」と呼ぶ究極の女性を作り出そうとしていたことが書かれていました。アゾートとは、六人の若い女性から身体の各部分を切り取り、それぞれの最も優れた部分を組み合わせて、完全な美しい女性を作り上げようという恐ろしい構想です。平吉は占星術にもとづいて、どの女性から身体のどの部分を取るかまで計画していました。

この手記が後に起こる事件の重要な伏線になります。平吉が殺されたにもかかわらず、その後、手記に書かれていた計画そのものを実行したかのような猟奇殺人が起こるからです。

梅沢家には多くの女性が関係していました。その中でも重要なのが、平吉の娘たちです。一枝、知子、秋子、雪子、時子、礼子、信代らが事件に巻き込まれていきます。特に時子は、平吉と前妻・多恵との間に生まれた娘で、この複雑な家族関係が事件の動機に深く関係しています。

平吉殺害からしばらくして、長女の一枝が一人暮らしをしていた自宅で殺害されます。一枝は後頭部を殴られて死亡していました。さらに一枝は殺害された後、性的暴行を受けたように偽装されていました。体内からは男性の精液が検出されたため、警察は男性が一枝を襲って殺害した可能性を考えます。

その後、平吉の手記に書かれていた「アゾート計画」を現実に再現するかのような大事件が起こります。平吉の家族である六人の若い女性が次々と犠牲になり、遺体が日本各地から発見されます。

遺体には共通する特徴がありました。それぞれの身体の一部が切断されていたのです。そして、その切断された部分は平吉の手記に書かれていたアゾート計画と対応していました。

そのため警察は、平吉が生前に書き残した「六人の女性から身体の一部を切り取り、究極の女性アゾートを作る」という計画を、誰かが実際に実行したのだと考えます。

遺体は日本各地に分散して捨てられていました。1936年当時にこれほど広範囲へ遺体を運搬するには大変な労力が必要です。犯人自身がすべてを行ったと考えると、かなり大掛かりな犯罪になります。

以下、ネタバレです。
この事件を占星術師である御手洗潔が解いていきます。

一枝殺害事件に関係していた警察官の竹越は、事件当日に一枝と会ったと考えていました。しかし実際には、そのとき竹越が会っていたのは、すでに殺されていた一枝本人ではありませんでした。一枝を殺した犯人は、その後、一枝になりすまして竹越の前に現れていたのです。また、6人の女性を殺したのも同一人物でした。

その人物が時子です。

時子は一枝を殺害した後、一枝になりすまして竹越と接触します。そして竹越と性的関係を持ちます。その結果、竹越の精液が一枝の死体に残ることになります。これによって、警察から見ると「一枝が殺される直前まで生きており、その後、男性に性的暴行を受けて殺された」という状況が作られます。

竹越自身は、自分が一枝殺害に関係してしまったのではないかと疑われる立場になります。時子はこの竹越の弱みを利用します。そして竹越を脅迫し、後の犯罪に協力させることになります。
他の5人の娘を殺した時子は、彼に遺体の運搬をさせます。つまり、全国各地に遺体を運んだのは、竹越です。竹越は自分が事件の犯人として疑われることを恐れ、時子の命令に従うことになります。

しかし、この事件にはさらに大きなトリックがあります。

実は、世間や警察が考えていたように「六人の女性が殺された」わけではありません。

実際に殺害された女性は五人です。

では、なぜ六人分の遺体が存在したのでしょうか。

それは、時子が五人の遺体を切断し、身体の各部分を組み替えることで、六人分の「身体の一部を欠いた遺体」を作り出したからです。

つまり、一人につき一体の遺体があるように見せながら、実際には複数の遺体から身体の部分を組み合わせていました。そのため捜査側は「六人が殺害された」と考えてしまいます。

そして、このトリックの最大の目的は、時子自身を犯人候補から消すことでした。

時子は、自分自身も六人の犠牲者の一人として死んだように見せかけます。つまり、六人の死体の中に時子の遺体があると思わせるのです。

もし時子が生きていれば、六人の女性のうち一人だけが行方不明になっていることになり、当然、彼女自身が疑われます。しかし「時子も殺された」と思わせることができれば、時子は犯人ではあり得ないことになります。

こうして時子は、自分自身を被害者にすることで、犯人として追及される可能性を消してしまいます。

この事件では、さらに平吉の手記が巨大なミスリードとして働いています。

警察は「アゾート」という言葉に引きずられます。六人の女性を殺害し、身体の部分を切り取って一人の完璧な女性を作ろうとしたという平吉の異常な計画があまりにも強烈だったため、後に起こった殺人事件もその計画の実行だと考えてしまいます。

しかし、実際には「完成したアゾート」は存在しません。アゾートは犯人が作った巨大な煙幕だったのです。

そして40年以上が経過し、1979年、事件に興味を持った石岡和己は、天才的な推理力を持つ御手洗潔にこの事件を持ち込みます。

御手洗は、これまで誰も解決できなかった占星術殺人事件を死体の欠落していた部分という視点から解決し、実際に京都で暮らしていた時子からの自白も得ます。

時子は父親の平吉も殺害していました。さらに一枝を殺し、一枝になりすまして竹越を利用します。その後、他の女性たちを殺害し、遺体を切断して身体の各部分を組み替えます。雪の上に残された男と女の足跡も、複数の犯人がいたように見せるための偽装です。

しかし、時子がなぜそこまでして犯罪を実行したのかという問題があります。

その背景には、梅沢家の複雑な家族関係があります。前妻の多恵を捨て、また多恵や自分に辛くあたる梅沢家への復讐でした。

時子は自分が犠牲になったように見せることで、長い間、社会から姿を消します。

年月が流れ、時子は再び母親の多恵と関わることになりますが、ここで時子は、自分が母親のために起こしたと思っていた犯罪が、結局は母親を幸福にしたわけではなかったことを知ります。自分が長い年月をかけて実行した巨大な復讐と偽装は、取り返しのつかない多くの犠牲を生んだだけでした。最後に時子は、御手洗さんと石岡くんに手記で全てを告白して、死を選びます。

御手洗シリーズの原点のようなこの作品。
後続の作品のように御手洗潔と石岡くんのキャラが立っているわけではありません。ただ、御手洗潔の優しさは、すでにこの作品から現れていて、私は好きです。
ミステリ界の御手洗潔とフィリップ・マーロウは、2人とも優しい名探偵ですよね。

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2026年10月04日

Posted by ブクログ

改訂完全版は未読だったので再読
御手洗潔は超然としていて傲慢な変人ってイメージが強かったけれど、一作目では意外と繊細な人物として描かれていた
初めて読んだときはトリックの秀逸さに驚いた記憶があるが、改めて読むと事件の構造も動機も物語として綺麗に整いすぎてるようにも感じた
ただ、その印象も含めて本作の完成度の高さなのだと思う

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2026年09月25日

A

購入済み

面白かったけど
この部分必要かなと感じるところに
結構なページ数を割かれていて
間延びしている印象を受けるのが
とても勿体無い。

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2026年09月21日

Posted by ブクログ

時は1979年、43年前の占星術殺人事件/アゾート殺人事件が未解決のまま、
それを記した書籍が出版され、ミステリー好き立ちが挑んでは、挫折という
解決できないで年月が経過していた。
そんな折、占星術を生業とする、御手洗のもとへ、友人の石岡が入手した手記を
携えやってきた。その手記には、事件に関連することが書かれており、
これを基に、事件の捜査を始める。

冒頭の事件に関連する内容が、結構複雑と言うか、占星術なので、
星座に関することなどいろいろと覚えようとすると大変なことが、
次々出てくるので、そこら辺は真面目にとらえず、主人公が登場する、
ところから本格的に読み進めればと言う感じになります。

事件はすでに時効を迎えているため、解決したところで逮捕となることはない
にしても、解決すると言うことは警察にとっても悲願ではある。
いろいろ難解な部分も、読み進めると分かっていく?って人ばかりでは無い
かもしれませんし、自分もそんなにわかりながら読み進められませんでしたが、
解決に向かっていくにつれ徐々にわかり、改訂完全版では、図解により、
文章だけでは理解が大変なところをカバーしてくれていたのが助かりました。
文字量とページ数で、結構大変ですが、読み終えてみると達成感を得らますし、
ミステリー好きなら程度は違え面白かったと思うのではないでしょうか。

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2026年09月20日

Posted by ブクログ

いわゆる本格・新本格と呼ばれるミステリはあまり好きではない。世評のいい「屍人荘の殺人」なども私は全く面白いと思わなかった。
読者がミステリに求めるものが違うので、これを駄作と決めつけるつもりは全くなく、トリックだけを取り上げればとても素晴らしいと思う。しかしどんな形態をとっても人間や人間関係がうまく描けていなければ、小説として未完成だと思う。

そこで本書だが、古い作品なのでちょっと冗長かなと思う部分があるものの、探偵役、ワトソン役を含め登場人物のキャラクターが面白く描かれている。トリックやミスリードも上手く、トラベルミステリーの要素も加味されていて、これはさすがに名作と呼ばれるだけのことはある。
京都弁と大阪弁が変なのはご愛敬。

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2026年09月12日

Posted by ブクログ

2026.09.09

挑発的な作者からの文章が後半に挟まれており、ムキになって謎を解こうと自分なりに奮闘したが、全くわからないまま、止まらず真相まで読み終えた。

真実を知ってもなお、ややこしすぎてどういうことだかわからないがなんだかすごい緻密に考えられた計画だったのだと感服した。
この時代にしか成し得ないミステリーだったなと思う。

久々にのめり込んで読んだ本作。
忘れた頃にまた読みたいと思う。

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2026年09月09日

Posted by ブクログ

名作中の名作と名高い本作。気にはなってたがやっと読めました。
古い作品ではあったものの、あまり古さは感じず中弛みもなく楽しめた(言葉遣いや、通信手段などぎないとかは置いておいて)

トリックはもちろん解けなかったけれども、後世の他作品でオマージュしたものに先に出会ってしまってたのが、いささか残念ではあったけど、それなりの衝撃を受けました。

まさに、本格ミステリというべき作品でした。

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2026年09月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

40年前に起きた一家鏖殺事件。最初に殺害された芸術家の手記から、占星術に関連した犯人不明の事件として多くのミステリファンが真相解明に挑んだが、解決に至らなかった。そんな中、占星術師である御手洗潔の下に、事件の新たな情報が舞い込んでくる。40年前の事件を、御手洗は解決できるのか?

トリックは言われてみれば単純だが、周辺情報が特殊であるために今まで誰も見破れなかったとのことだった。しかし、トリックも複雑なので中々理解しながら読み進めるのが難しかった。情報に惑わされずに事実のみ着目して見るべきなのだなと感じた。


以前読んだ「六枚のとんかつ」がネタバレになっているが、マジでネタバレなので注意だ。

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2026年09月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

最初の手記で離脱しそうになったが、手記を読み終えた後はスラスラと読めた。とても完成度が高い作品だと思った。読者への挑戦状の時点で、さっぱり分からず悔しかった。トリックがしっかりと練られていて、作者の脳みそが見たくなった。トリックは今まで読んだミステリーで、一番納得できた。

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2026年08月30日

Posted by ブクログ

かなり時間をかけて読んだ本です。
文体としては難しいように感じるところもありましたし、読者への挑戦状ということで文章全てが謎解きのための情報であるため、読み進めるのに時間を要しました。
ですが、読み終わった時の爽快感は他の作品とは感じが違いました。
一度読まれるにはおすすめの作品です。

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2026年08月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

序盤の難しいさは黒死館殺人事件(序盤で断念)したくらい訳のわからず難しすぎるだろ!と思わされていました。

ある意味これは安楽椅子探偵?ということなのかな。この御手洗潔がカッコよくて好きですね。

そして奇抜なトリック。時代背景も訳があるのだろうと思っていましたが、やはり現在技術でしてしまうと一瞬でバレるのかな。

ただ、このトリックは殺人トリックで1.2を争うくらい好きです。埋める深さなど意味のわからないことが確実に意味のあるものとして昇華されたときはもう。

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2026年08月24日

Posted by ブクログ

2026/06/20〜2026/07/28

知人にすごい熱量で勧められて読みました。
めちゃくちゃおもしろかった。
そんなトリック、さすがに思いつかん。

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2026年07月28日

Posted by ブクログ

文句無しの本格ミステリーだった。
初めの数ページは何となく興味をそそられなく、読み進むのに時間を要したが、御手洗さんが出てくるあたりから内容がつかめ出した。
最後は一気に犯人が明らかになり面白い展開だった。

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2026年07月23日

Posted by ブクログ

情報量がものすごく、取捨選択をしないと頭がパンクしそうだった。ここはきっと脇道なんだろうけど大事な情報があるかも…とやはり読まされてしまう。すごく面白かった。

アゾートのトリックに思い至り、それなら犯人はあの人で、一枝殺しで竹越氏を騙したのもあの人で、最初の平吉の小説もきっとあの人の作で…などちょこちょこと分かる謎もあったが、全ての謎には到底辿り着けなかった。

最後の手記が良かった。御手洗の口の悪さや人柄も好きだった。

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2026年07月11日

Posted by ブクログ

とにかく冒頭部分が難しかったので、読むのに時間がかかりましたが、途中からはすらすら読み進められました。トリックについては図で見てもすぐには理解出来ず、ゆっくり考えてようやくわかりました。とても面白かったので読んで良かったです。

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2026年06月15日

ネタバレ 購入済み

探偵ものの推理小説が読みたくなり評判の高い本作を購入しました。
全体としては面白く、正直犯人やトリックは全く想像がつかなかったので後半はなるほど!と感心しながら読み進めました。科学捜査が進んでいる現代の感覚で見ると絶対に通じないトリックだからこそ盲目になるというか思い至らなかったのだと思います。
何と言っても御手洗と石岡のお互いに遠慮のない掛け合いが面白いですね。石岡の御手洗に対する暴言の数々には笑いました。
また、犯人の手記についてはとても悲しくなり(今川焼の下りで思わず涙が出そうになりました)、自分も親が離婚し母と二人で暮らしているものですから同情の念を覚えずにはいられませんでした。

ただ、一点残念に思うとすればとにかく前半が退屈で堪らないところですね。
最初に解決に必要な情報を全て読者の前に並べて置く為だとは思うのですが、御手洗が言う通り「電話帳を読んでいるよう」であり、正直前半は流し読みしてしまいました。
そういう点で☆4です。

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2018年01月28日

Posted by ブクログ

 これまで読んだミステリの中で、間違いなく一番苦労した一冊だった。登場人物を見失わないよう、名前や星座、年齢をメモし、家系図まで作成した。さらには死体発見場所の経度や緯度、数字の並びから法則性を導き出そうと粘った。(結局、全く分からなかったが……)
 しかし、推理に没頭するあまりストーリーのつながりを見失い、読んでは戻るを繰り返すことになった。御手洗コンビが京都へ向かい、ようやく物語が加速するかと思いきや、博物館でのもどかしい展開に、「いっそ答えを教えてほしい!」と叫びたくなった。
 だが、真相が明かされた瞬間、思わず「え、『金田一少年』じゃん」と声が出た。先に有名なオマージュ作品を知っていたため、最大のトリックを既知の状態で通ってしまったのだ。もし予備知識がなければ、『方舟』のような凄まじい衝撃を味わえたのかもしれない。あんなに苦労してメモを取っただけに、この無念さは残る。
 新本格ミステリの金字塔ということで、身構えすぎてしまったのかもしれない。本命の『斜め屋敷の犯罪』は、もう少し肩の力を抜いて挑んでみようと思う。

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2026年09月20日

Posted by ブクログ

2026/55
占いに行った時、「あなたは占い師になった方がいい」と言われたのを思い出して拝読
なんだか集中できなくて、流し読みしちゃったので再読しますごめんなさい

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2026年08月31日

Posted by ブクログ

【占星術殺人事件】
なるほど(꒪꒫꒪ )全部自力で解けた人いる!?笑
ちなみに私は平吉生存説を推してました˙˚ʚ✞ɞ˚˙これは島田荘司先生のすごさがわかった一冊でした!トリックもですが地理とか地形も把握されてて本当にすごいの一言✧*。後半はただただ御手洗の推理を読んで納得する人になってました。

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2026年08月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

難しかった。最初の手記が昔ながらの口調だったことと情報量が多いため読むのにかなり苦戦した。現代まで時間が流れて物語が始まると幾分か読みやすくなってそこからはすらすらと読めたし、犯人を当てることのできるヒントもあり、動機もしっかりと想定できるものであるということはよく分かったが情報量の多さにやられてしまった。

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2026年07月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

■アゾート事件が綺麗
第三の事件「アゾート事件」がとにかく綺麗で、目から鱗。
まんまと引っかかったし、それでいてシンプル。
本作は全体としては苦手部分も多かったが、ことアゾート事件に関しては完璧だな、と思った。
そのための時代設定をしているあたりもさすが。
納得度が高い順に、
1)第三の事件(アゾート事件)
2)第二の事件(一枝殺し)
3)第一の事件(平吉殺し)
という感じだった。

■道中はキツかった
一方で道中はキツく、「これは本当に面白くなるのか・・・?」といった状態がずっと続いてしまった。
①平吉の手記
冒頭の平吉の手記の内容に全く興味が持てず、情報量も多すぎて、地獄のような最序盤だった。
御手洗が「電話帳」と評価してくれてほっと一息。
②情報過多
1人について「血液型」「星」「元素」「年齢」など、情報量が多すぎて覚える気に全くなれなかった。
さらに、「経度と緯度」「殺された順番と場所、深さ」まで入ってきて、もはや考えることをやめた。
③キャラ付け
その上でキャラ付けが非常に薄く、それこそ6人娘は性格や属性が全く描かれないことから誰が誰やらさっぱりわからず、「覚えられんw」に拍車がかかった。
主人公2人についても、「今御手洗と石岡のどっちが喋ってんだ?w」となったレベル。
④京都旅行
突然京都旅行が始まり、しかも御手洗と別行動で、「何だこれは」「急に冒険もの始まった?」となった。
⑤読者への挑戦
海外小説でもしばしば見られるが、これが出ると読む気が半減してしまう。
というのも、「ああ、著者が意地でも解かせないようにしてるんだな」と思ってしまうため。
本格ミステリで解かせないようにしようと思えばいくらでもできてしまい、それこそ異常な情報量を入れ込んだりめちゃくちゃ複雑にしてしまえばいいわけで、本作もそういう系なのかな、と思ってしまうため、ガチ解き勢ではない自分からすると読む気が半減してしまう。

■全体
道中の苦しみが★2、アゾート事件のトリックが★5といったイメージな作品でした。

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2026年06月30日

Posted by ブクログ

難しいあと悔しい
密室かどうかとベッド吊り上げの話が突飛すぎてだいぶ序盤からずっとモヤモヤ
昔の家すぎて情景が思い浮かびづらい
御手洗と石岡のやり取りは好き

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2026年06月12日

購入済み

魅力的なキャラクター

某漫画に出てくるある物語が、この本のトリックとそっくり…と聞いていたので
正直最初からトリックは分かりつつ読みました。
(確かにそっくり!漫画のが後だけど、良くかぶってるからボツ!ってならなかったな)
それでも独特な魅力のある探偵役と、それに振り回される助手役という、推理小説にありがちな設定の登場人物が魅力的でした。
同じシリーズの他の本も読んでみます!

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2023年10月10日

購入済み

期待していた分残念

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2022年10月31日

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