ブックライブの高評価レビュー

小説・文芸の高評価レビュー

  • 惜別(新潮文庫)

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    「右大臣実朝」を読んだ。一番秀逸だと感じたのは公暁の描写である。太宰は実朝に対して滅んでいく美しさを投影したものの、公暁に対しては人間に潜む汚さを投影した。陰鬱で斜に構えた公暁の姿は人間失格に出てくる大庭葉蔵の姿、つまりは太宰の姿そのものであるように思える。太宰は自分の内面を公暁という一人のキャラクターに託したのだろう。

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    2026年02月10日
  • シリアの家族

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    第23回開高健ノンフィクション賞受賞作.。
    ニュースではアサド政権による毒ガス兵器やロシアによる空爆、ISの残虐な支配など断片的にしか伝わってこないシリアの現状。著者は、写真家として2008年にシリアを訪れ、その後総勢70人の大家族の一員である十二男ラドワンと結婚、その後のアサド政権の弾圧による、自身の家族やシリアの人々の苦難を通じてシリアの状況を描いている。
    「沙漠の薔薇」と謳われたオアシスの街パルミラで幸せに暮らしていた一家は「アラブの春」後のアサド政権による弾圧と内戦により、六男は秘密警察に逮捕され行方不明、一家も難民としてトルコに避難を余儀なくされる。
    著者は2022年9月、「親族訪問

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    2026年02月10日
  • spring another season

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    2024年版に登場したバレエ団の面々の物語。
    萬春(よろず はる)をめぐる物語と言えるかな。
    忘れていたのだけれど、読んでいるうちに、2024年版の記憶が蘇ってくる。
    さすが恩田陸さま。
    安心するような、切なくなるような。
    他のキャラクターのその後も知りたいところです。
    陸さま、ぜひお願い!

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    2026年02月10日
  • 妊娠カレンダー

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    私は妊娠をしてみたいと思うことがある。
    読みながら、白と緑しか思い浮かばなかった。

    解説に完全自殺マニュアルのこと書いてた。あれそんな昔からあるんか

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    2026年02月10日
  • さらば! 店長がバカすぎて

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    今回も店長と谷原京子さんの作り出す世界に没頭して、一気に読んでしまった。面白かったなぁ。
    とにかく癖が強すぎて、本年なのかエゴなのか分からないけど色々と剥き出しの店長。谷原京子さんもそれに負けずちょっとややこしい感じで面白い。でも、本と本屋とお客様が好きということは誰にも負けていない。今回も書店と、書店で働く人たちへの限りない応援小説だなと思った。

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    2026年02月10日
  • あと千回の晩飯 山田風太郎ベストコレクション

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    朝日新聞、1994年10月~96年10月連載。山田風太郎、72歳~74歳。
    タイトルから、日々の晩酌と夕食の献立、まわりで起こる出来事と追想、そんな軽妙なエッセイを予想していたのに、まったく違った。
    本人も、最初は、老いや死についての飄々としたエッセイを書くつもりだったのに違いない(冒頭では「アル中ハイマー」というダジャレも飛ばしている)。しかし、そうはいかなかった。若い頃に言ったり書いたりした老いや死についてのアフォリズムが自分の身にふりかかる。(医者の不養生とはよく言うが、医学を勉強しただけあって、72歳までしっかり不養生していたからね。)
    ただの老化、ただの白内障、ただの書痙、ただの頻尿

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    2026年02月10日
  • ブラッド・メリディアン あるいは西部の夕陽の赤

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    ネタバレ

    美しい風景描写に救われるが、そこに血の跡を残していくインディアン討伐隊。マッカーシーは汚れつつ生まれたアメリカ開拓期の一面にある歴史を書く。
    ビリーが繰り返す不幸そうな恋愛と、ジョン・グレイディの共演は面白そうですがなんだか気が乗らずおいてあったのですっきりしました。

    そして取り掛かったのが「ブラッド・メリディアン」でこれは読んでおかないと一応マッカーシーの締めにならないと思って。

    あとがきでは「20世紀アメリカ文学屈指の傑作。歴史的現実を尊重するもの」とか。あちこちでこれは傑作だという評があふれています。でもしっかり理解できず多少のもどかしさが残るのです。特に、時を経て判事と少年が再会し

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    2026年02月10日
  • 都市伝説解体センター ノベライズ みらい文庫版 怪異を解き明かせ

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    ネタバレ

    小学高学年から中学生向きの文章だったのでとてもわかりやすく。この本をターゲットにした年齢層にはわかりやすいものになっていると思います。
    シナリオの重要な部分のみで構成されているので、ゲーム本編からはかなりコンパクトまとまっています。
    小学生などには説明しづらい“パパ活”なんて言葉はどうしても出てきてしまっていますが、もっとグロテスクな部分は端折られていて安心しました。
    要点はしっかり押さえてあるのでラストで全てが繋がるところまで読むのが今から楽しみです。

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    2026年02月10日
  • さいはての彼女

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    自由や生き様、エール、癒しとさすが原田作品
    表現や登場人物、題材と良かった
    短編集なのはもったいないと思ってたら最終で違う形だが再登場とこれまたいい
    どの話も続編ありそうなくらい素敵でした

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    2026年02月10日
  • 説教男と不倫女と今日、旦那を殺す事にした女

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    気になっていたレインボージャンボさんの書いた小説
    ほんとにレインボーのコントを見ているようで
    声に出して笑ってしまうほど楽しかった〜
    読みやすくてあっという間に読んでしまいました!

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    2026年02月10日
  • 問題。 以下の文章を読んで、家族の幸せの形を答えなさい

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    未経験な中学受験の世界。
    知らない世界をしれたという面と、現在高校受験を踏まえている受験生家族としての共感と。。結構刺さりました。
    そう、受験は人生を小説にしたらほんの数行なんだよね。ただ、その過程が今後の人生の土台になることはたしか。
    うちの息子も受験を通して人生の重みを増せたらいいな。

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    2026年02月10日
  • 世界はきみが思うより

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    世界はきみが思うより、悪くないかもしれない。そうだったらいいなぁ。寺地さんの描くこの世界が、優しくてあたたかくて大好きだと思った。
    ままならないこともあるし、信じられらないときもある。それでももう少し生きてもいいかなって思えるような世界だったらいい。冬真と時枝くんの会話に感じる、相手との距離感、相手のことを考えること、発する言葉、彼らの柔らかい空気感がすごく好きだと思った。

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    2026年02月10日
  • PRIZEープライズー

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    「どうしても、直木賞が欲しい」
    作品を生み出す苦しみ、認められないことへの怒り、燃えさかる執着心。作家と編集者の間にあるリアルなヒリつき。濁流のように押し寄せる感情と展開に圧倒され続けた。もうしばらくこの余韻に浸りたい!!天羽カイン、村山先生恐るべし

    天羽カイン強すぎる...きっと見えない血が流れてるよ、この闘い無傷では帰れません(決闘シーンはありません)出版業界の裏側まで描かれていて読み応えがありました。はぁ〜、面白かった!!

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    2026年02月10日
  • 深夜特急1―香港・マカオ―(新潮文庫)【増補新版】

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    多くの若者のバイブルである所以がよく分かる気がする。

    こんな生き方や体験に憧れてもそこで止まってしまうことの方が多いんだろうな。
    それが良くも悪くも日本らしさなんだと思う。

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    2026年02月10日
  • 廃用身

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    映画化を予告で見て興味をもったので読んでみた。とんでもない作品を知ってしまったという感じ。本の中でひとつの本が再現されているという、入れ子構造も面白い。単にグロテスクであるというだけでは済まされない、介護や医療といったものの本質を皮肉的に実直に描いている怪作という印象。なぜ今までこれを読んでいなかったのか。

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    2026年02月10日
  • 赤と青とエスキース

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    読んで1年経ちましたが、未だに話の映像が頭に浮かんできます。
    この作品の著者は、青山美智子さんですが、
    他の作品とは違う作風なのか、あれ?この方の作品だったんだ…と思いました。私の中ではこの作品が思い入れが深いです。2人の男女の繋がりと人生は、その2人に関わる登場人物も交えながら、1つの絵画によって形を変容しながら、繋がっていきます。

    全体的にリアル感のある纏まった話に、読み終えた後、タイトルの『赤と青』の意味も含めて、全てが繋がった線に感動させられました。

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    2026年02月10日
  • 十戒

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    犯人が2回わかるような感覚を味わえる。「どんでん返し」って色々あるけどこの感覚はこの本でないと味わえない。

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    2026年02月10日
  • 成瀬は信じた道をいく

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    成瀬の両親がどんな人たちなのか気になってたから父から見た成瀬あかりを読めて良かった。お母さんがクールなのが良い。

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    2026年02月10日
  • 傲慢と善良

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    ネタバレ

    「現代の日本は、目に見える身分差別はもうないですけれど、一人一人が自分の価値観に重きを置きすぎていて、皆さん傲慢です。その一方で、善良に生きている人ほど、親の言いつけを守り、誰かに決めてもらうことが多すぎて、“自分がない”ということになってしまう。傲慢さと善良さが、矛盾なく同じ人の中に存在してしまう、不思議な時代なのだと思います。」

    結婚が上手くいかない原因と言われている「傲慢さ」と「善良さ」。それは作中の架や真美だけが持っているものではない。これは、2人に限った話ではなく、私たちの誰もが持ちうるもの。多くの人に心当たりがあるからこそ、この作品は多くの人に届いているのだろう。

    もちろん私も

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    2026年02月10日
  • コンビニ人間

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    新しくて好きだった
    これが芥川賞受賞というのは結構攻めてるなって思った。いい意味で。

    帯が「普通とはなにか?を問う衝撃作!」とかだったと思うけど、多分これが問題起きない表現の書き方なんだろうけど、そんなんじゃ伝わらないくらい、内容はぶっ込んでると思う!
    お客さんで行ったのに店員さんになっちゃうシーンがおもろーで好きでした。

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    2026年02月10日