小説・文芸の高評価レビュー
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ネタバレ私はもう子育ては終わったけれど、こんな風に軽やかに海外で子育てをする杏さんに憧れる。
もちろん「軽やかに」というのは客観的に感じるからであって、当のご本人にとってはまだ幼い双子ちゃんと年子の男の子を抱えて、かつ仕事もこなしながらパリへの移住はさぞかし大変であったと思う。
それでも、それでも。
杏さんが「軽やかに」パリへ移住し、「軽やかに」パリでの子育てを楽しんでいるように思えるのはなぜなんだろう。
それはきっと、杏さんの軽やかな文章のせいだと思う。
人に言えない大変なことだってきっとあっただろう、幾度となく涙も流したであろう。
でも杏さんは逞しい。
子どもたちも逞しい。
私の応援なんて何の力 -
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他の小説とは一味違った青春小説。
題名からどんなストーリーになるのか全く想像がつかず、読んでみて最初から最後まで登場人物たちがひたすら歩くだけなのだが、最初と最後では登場人物たちの面持ちが変わった。そんな巧妙な技を披露してくれた恩田陸さんには感謝しかない。
中学一年生の時に初めてちゃんと小説(小学生の時はもう少し子供向けの小説を読んでた)を読んだ。それが『六番目の小夜子』だった。その時から、私は恩田陸という人物の計り知れない世界観を知った。本作『夜のピクニック』もそうだが、彼女の書く物語はいつも人々が想像などしないストーリーが描かれている。けれども、かゆいところに手が届くような、自分が今まで感 -
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上中下と長編であったし、春休みでほかの予定もあったりして、読むのに3/3から3/24までかかった。こんな長編は久しぶりに読んだな。素晴らしい作品で、本当に読んでよかったと思う!このような古典作品も、今後色々読んでいきたい!また、本は筆者への対話という側面もあるので、自分の人生との絡まり合いで面白さが決まるね。勉強で忙しい時期にも読書ができるとより良いんじゃないかな。
トルストイの作品の中でも最高傑作と言われており、トルストイが5年の歳月をかけて、何度も修正を重ねて書き上げた作品。
全体を通して、さまざまなテーマが複合的に表現されていて、その重層感が私は好きだなと感じた。
上
キチイが、キ -
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ネタバレ静かに、穏やかに、琴線に響く物語だった。
「私」とルートと博士との間に流れる時間と情景が読書中の私自身を癒してくれました。
ルートをおんぶしての帰り道の場面で、
幼いころ、お祭りの夜店で大はしゃぎしすぎて疲れて眠くなった私をおんぶしてくれた亡き父を思い出した。
父におんぶされた記憶は後にも先にもあの時だけ。嬉しくて、ずっとこのままでいたくて起きていたけど寝たふりをしていた私。
あったかくて大きな父の背中。
博士が父と重なって泣いてしまった。
博士が走らせる鉛筆の音、ルートがチラシの裏を使おうとめくる音、夕飯の支度の音、かすかに流れるラジオの音声、優しく長く差し込む夕陽。幸せってこういう事な -
Posted by ブクログ
ネタバレ死刑囚である田中幸乃について、関わってきた人間達それぞれの視点から語られている構造が面白かった。数々の視点から、メディアでは語られない彼女の本当の人物像が少しずつ浮き上がってくるため、飽きずに読み進められたのが良かった。
マスコミが報道する彼女の人物像と、様々な切り口から語られる彼女の人物像は大きく異なっていているにも関わらず、前者ばかりが1人歩きしてしまうところにマスコミの恐ろしさを感じたし、あまりにも哀しい現実だと思った。
真犯人が判明したあたりからは読み進める手が止まらなかった。生きることが辛く、死にたいと願っていた女のもとに、死刑という奇跡が舞い降りてきた。ただそれだけのことなのに、と -
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