小説・文芸の高評価レビュー
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Posted by ブクログ
あー!あの時のあの人か!その兄弟分がメインで出てる!
過去作と繋がっているのが楽しい。
今回は、今までで一番そう思えた。
どんな世界でも賢い人が上に上がっていく。
頭を使えない人は、一生下っ端だ。
ヤクザの人たちも、すごいと思う。
しっかりした組織であり、上の人のために命を投げうる覚悟があり、巧みな話術とテクニックで人を操る。
きっと、どんな組織もクリーンではない。
特に昔からある大きな組織。
そういうしがらみを無視して突っ込んでいく鮫島はかっこいい。
そんな鮫島を自由にし、Goサインを出せる桃井さんもかっこいい。
覚悟を持って動ける人たちはかっこいい。
ヤバい。
どんどん鮫の沼にハマっていってしまう。
次を読むのが楽しみだ。 -
Posted by ブクログ
読み終わってしまった… ひとつの物語に幕が下りた。
喪失感がすごい… そしてその圧倒的なスケールから齎されるインパクトは暫く消えることはなさそう。
最後にきっとヴァンたちは再会できたと信じてる。
この仕事をしていて、医術師のように病気に魅了されるといったことはあまり経験はないが、それでも病は奥深いなと感じることがある。
ちょっと変わった患者と関わると、病がこのような人となりにさせるのかこのような人となりだから病に罹ってしまうのかと考えることがある。
この感覚は現実であろうとファンタジーの中であろうと感じるものなんだと思うととても面白く感じる。
良い作品だった…
感染症は怖いぞ!! 耐性菌ヤバい!! -
Posted by ブクログ
短編集だけど、主人公やその周りの人たちの関係がどこかで繋がってて、付箋回収的なところもあり
続きが気になってどんどん読めた!
多様性と言われる時代だけど
まだまだ身近な人たちにも理解されない事がたくさん。親でも夫婦でも恋人でも。
そんな環境の中でも、幸せになるためにもがく
色んなタイプの人たちの物語。
「取り巻く現実が良かろうと悪かろうと、美しかろうと醜かろうと、清廉だろうと濁っていようと気に病むことない。私たちはそれぞれの庭で愉しく生きる。ただそれだけ。」
結局は、この最後の文章に尽きるなあと思った。
自分は、割と正しさとかカタチを求めてこれまで恋愛とか結婚を考えてきたけど、
それにこだわるとしんどい部分もあったり、大事にすべきことをできなかったりしたこともあって、
そんなとこも全部受け止めて自分なりの愉しさと幸せで生きればいいんだって勇気をもらえたり、少し考え方が楽になったりした! -
Posted by ブクログ
幼なくとも大人になっても大事にしたいマインドを改めて教えてくれた。短くも深く心に残る作品だった。
姉のメメンと弟のモリ。2人の会話の中で死生観についてカジュアルにシンプルに描かれている。
私が特に心に残ったのはどの選択肢も肯定していること。一つのことをじっくりやり通すために頑張っても良いし途中で方向転換しても良い。明日終わるかもと思って死ぬ物狂いで取り組むのも良いし、いつか解決するからといったん放置したって良い。人生は楽しければ得と思いがちだけど別に楽しくなくたって良い。どれをとっても価値のあるもので悪くないよって教えてくれるようなメッセージ性の強い絵本だったし、何よりやはりヨシタケシンスケさんの緩い文字とイラストが好きだなぁと思わされた。
将来子どもが出来たら読み聞かせたい本No. 1。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ~ 家族の大切さに気付くおはなし ~
ある日の新聞に親が離婚した教え子を元気づけようとこの小説(本)をプレゼントした先生の話が載っていた。その記事を目にしたことが切っ掛けで読んだ小説。文庫本の装丁が単行本と同じデザイン。 新刊当時話題の小説で、その頃住んでいた家の近くの浦和駅の本屋にある目立つところにある棚に並んでいたことを思い出しながら読んだ。
物語は生みの親と事故による死別や仕事の海外赴任などで別れた主人公優子の小学校入学から結婚するまでの出来事が主人公の視線で描かれる。優子は2人の母と3人の父に養われながら育つ。幼いころから大人になるまで、年齢を強く感じるエピソードが続いていく。
このストーリーの準主役と言えるのが、親子としては少々年齢が近い母の梨花さんと、父の森宮さんだ。ふたりは優子を育てていく事を決意して結婚する。優子と暮らすようになり、やがて優子の喜怒哀楽や成長を自分の生き甲斐にしていく。梨花さんは持っているお金はどんどん使ってしまって給料日前には所持金が乏しくなるような無計画な消費をしたりする。作中でも3回の結婚をするなど、一見ハチャメチャなようだが、人を惹きつけ人と親密になるセンス抜群の天真爛漫な女性。森宮さんは東京大学を卒業し、現在は一流企業に勤務するサラリーマンで、世間一般的には順調な人生を歩んでいるような人。ユーモアある話し方をするひとで、作中の森宮さんの話に何度も「これだ!自分もそう思う」と感じた。 同窓会で再会した二人は結婚する。 優子が中学校を卒業する頃、優子を連れて2カ月前に森宮さんと結婚した梨花さんは突然家を出て、居なくなってしまう。森宮さんは動じず、改めて親として優子と暮らしていく決意を強くする。優子は現実を受け止める。離婚届を書いたその日、梨花さんとした会話の内容を森宮さんが優子に話す。
「…梨花が言ってた。優子ちゃんの母親になってから明日が二つになったって」
「明日が二つ?」
「そう。自分の明日と、自分よりたくさんの可能性と未来を含んだ明日がやってくるんだって。親になるって未来が二倍以上になることだよって。明日が二つにできるなんてすごいと思わない?未来が倍になるなら絶対にしたいだろう。それってどこでもドア以来の発明だよな。しかもドラえもんは漫画で優子ちゃんは現実に居る…」
読んでいて楽しそうに優子の話をする梨花さんの姿が目に浮かんでくる。ここまで優子ちゃんに愛情を注いでくれていた梨花さんはなぜ去ったのか? 後に明らかになる。
読み進むと結婚の日が近くなり、残りのページが少なくなっていく。森宮さんとの生活はもう長くは続かないことが読んでいても分かる。この先どうなっていくのかすごく知りたいけれど、今の暮らしががもう少し続いてほしいような気持になり、読むペースが思わずゆっくりとなってしまう。
この物語に欠かせないのが、ステキな料理と音楽(ピアノ)の持つ力の話だ。人が一生懸命作った料理が人を元気づけること、心を込めて奏でられた音楽がいかに人々の心と身体に癒しと潤いを与えてくれるかが素敵な文章で綴られ、ストーリーの欠かせない要素となっていく。
結婚式前夜、森宮さんと二人の食卓の光景がこの物語のクライマックス。優子は思う
「…早瀬君(婚約者)との暮らしは待ち遠しい。それでもここにもう少しいられたらと思わずにはいられなかった」
森宮さんが語る 「あの時、同窓会に行ってよかった。梨花と会わなかったら俺今頃路頭に迷っていたな…路頭には迷わないけど、でも、人生はきっともっとつまらなかった。よかった。優子ちゃんがやってきてくれて」 「自分のために生きるって難しいよな。何をしたら満たされるかさえわからないんだから。金や勉強や仕事や恋や、どれも正解のようでどれもどこか違う。でもさ、優子ちゃんが笑顔を見せてくれるだけで、こうやって育っていく姿を見るだけで十分だって思える。これが俺の手にしたかったものだって…」 会ったことがなく、実在さえしない森宮さんが話している姿が目に浮かぶような場面。家族と過ごす何気ない日常の喜びや、人間にとっての幸せとは何かが凝縮されている。読んでる自分も何となく喜びを共有できた気分になった。
物語の最後で結婚式当日を迎え、優子を育てた親たちが一堂に集う。優子と一緒にバージンロードを歩き、森宮さんが家族の優子を手放す時が来る。
…どうしてだろう。こんなにも大事なものを手放す時が来たのに、今胸にあるのは曇りのない透き通った幸福感だけだ…本当に幸せなのは誰かと共に喜びを紡いでいる時じゃない。自分の知らない大きな未来へバトンを渡す時だ。あの日決めた覚悟が、ここへ連れてきてくれた。
物語の始まりと終わりは森宮さんの独白で締められている。
家族がどれだけ人の幸せに大切なのか。お互いがお互いを支えているのかを気付かせてくれるお話。読みながら自分の家族のことを考える。そんな物語です。いつの間にかどっぷりと小説の世界に浸る。2019年の本屋大賞受賞作品。
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