ブラッド・メリディアン あるいは西部の夕陽の赤

ブラッド・メリディアン あるいは西部の夕陽の赤

19世紀半ばのアメリカ。14歳で家出した少年は、放浪の末にインディアン討伐隊に加わった。異形の大男ホールデン判事とともに、一行は荒野をわたり、暴虐の限りをつくす旅をつづけるが。美しく情け容赦のない世界と、そこで生きる人々の生と死を冷徹な筆致で描き上げたマッカーシー初期の代表作

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ブラッド・メリディアン あるいは西部の夕陽の赤 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2023年10月03日

    人生ベスト級
    句読点が少なくセリフに「」がなかったり読みづらくはあるのだが冷徹さと重厚さを備えていて唯一無二のその文章には圧倒される。人にはお薦めしづらい内容ととっつきにくさはあるのだが興味をもった人にはぜひ読んでいただきたい
    読んだあと意外だったのはこの話はSamuel E. Chamberlai...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年05月31日

    グラントン隊というインディアンの頭皮を狩ることで賞金を稼ぐならず者集団が、殺戮を繰り返しながらただひたすら旅を続ける話。

    アメリカ南部の広大な砂漠の自然描写、夜の焚火など、乾ききった風が物語全体から感じ殺戮描写がまるで自然現象のようにあっさりと描写され、殺戮巡礼の旅の合間に時折ホールデン判事が独自...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年11月10日

    美しい風景描写に救われるが、そこに血の跡を残していくインディアン討伐隊。マッカーシーは汚れつつ生まれたアメリカ開拓期の一面にある、人と命を直視する。


    半分ちょっと読み残している「平原の町」が気になるが、これはYasuhiroさんがレビューされた素晴らしい労作に感謝して「Cities of the...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年10月28日

    一言で、血なまぐさい。
    しかし、人間の本性というか、根っこというか、生物の一種としての存在としてというか、そういう部分では、もしかしたらこういう感覚や行為はあるのかもしれない。
    読み進むのに楽ではないところもあるし、この本を読んでいる間はずっと鼻の奥に血の匂いがあるような感じまでしたが、人間とはどん...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2019年12月04日

    乾ききった大地を進み
    汚れに汚れ、殺す、虐殺する
    原住民であろうがなかろうが
    まるで、それが当然の自然の行為であるかのように
    語られるほどの神も法もなく、
    なんの感情も必要以上の情報も加えず描き切る。
    凄惨なはずの津を死も不合理な死も
    あさましい生と同等に当然、自然の存在、行為として
    なにもまじえず...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2019年04月15日

    アメリカ西部の歴史はある意味虐殺の歴史。

    荒野の焚き火の中で浮かび上がるような血みどろの判事の神々しさに、畏れを感じると同時に惹かれざるえない。

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    Posted by ブクログ 2018年11月25日

    この著者の作品を読んだのは『ザ・ロード』以来の2作目でしたが、これは読み手を選ぶ作品ですね。自分の場合、初読時はまったく乗れませんでした。インディアンの狩りが延々続くストーリーは単調だし、映像化不可能かつPTA有害図書指定確実な極悪非道で残虐なシーンのオンパレードに辟易。極めつけは時折出てくる句点で...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年12月12日

    本書を読んで思い出したのは、1960年代のアメリカで出版された偽書、アイアンマウンテン報告であった。平和というのは異常なのであり現代社会は戦争があるのが平常である、というテーゼから戦争を賛美するこの偽書は未だにカルト的な賛美を集めている。

    本書、『ブラッド・メリディアン』は1850年頃のアメリカを...続きを読む

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    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2023年07月26日

    物語の大半の舞台となっている、生きものを寄せつけず死体をすぐにからからに干からびさせてしまうアメリカ西部の岩だらけの原野のようにゴツゴツとした文体は、最初は読者を拒絶するようでもあるが、読み進めるうちになぜかペースに乗せられてしまう。何しろ長いので、読んでいるうちに慣れてしまう。むしろハマってしまう...続きを読む

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