小説・文芸の高評価レビュー
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Posted by ブクログ
自分の言いたいことがたくさんある時、あれもこれも詰め込んで話しても全然伝わらないんだなというのがわかった。
ビジネス本みたいだなと思いながら読んだ。
会社の雰囲気がすごい良くて、やはりいい会社はいい仕事するよなぁなんて思った。
知識がなくても、無いなりにできることがあるというのはすごいいいことだなと思うし、自分も今の仕事で「わかってて当たり前」のような先入観で、言い方をもう少し掘り下げてあげた方がいいなと思った。
個人的には昭和の仲直りの仕方の描写がツボだった。
表紙のぬいぐるみが意味のあるものだと思わなかったので、わりと登場してて思わず笑った。
おそらく続くんだと思うので、追っていきたい。 -
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ネタバレすごく好きな物語だった。
主人公のリリーの性格が良くて、まっすぐ過ぎず、キラキラせず、オドオドせず、下倉いわく、やさぐれ感。大家さんとの掛け合いもお互いに遠慮がなく心地よい。
親子丼の章も良かったけど、私も料理が苦手なので4章の恵実さんの話が好き。私もリリーのアドバイスを受けたい。大葉をレンチンするなんて考えた事もなかったー。って作者の瀬尾まいこさんが料理上手なのかな。
とにかくこの章を読んで、そんなに毎日頑張らなくてもいいと背中を押された気がした。
リリーは老人ホームでの仕事に落ち着いたのかな?「あらき」に顔を出して欲しかったな…
そういう意味でも続編を期待したい! -
Posted by ブクログ
多様性を大切にしようという風潮、対してマイノリティのマジョリティの部分にしかスポットを当てられてない世の中は確かに綺麗事だなと実感した。
夏月と佳道のようにこれまで生きづらかった世の中に対して、どうにか順応し肯定しようとする姿勢をしていたが、世の中には結局受け入れてもらえない切なさ、やるせなさがとても辛いと感じた。
多様性って言葉がいかに浅はかで安直な言葉なのだと気づけた。
世の中には自分が想像できない欲の持ち主はいるんだなと実感した。
だからといって自分がこれからそういう人たちに対して何かできることは無いけれど視野は広がって良かった。 -
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私は普段洋書邦訳の小説は読まないのですが、人づてに読む機会を得ることができ、本書を手に取りました。
なぜ洋書をあまり読まなかったのか、それは横文字(カタカナ)の登場人物が数多く出てきて、それぞれの名称や人物像・関係性を把握するのに一杯になってしまって、物語にいまいち入り込めない体験が過去に何度かあったからだ。
しかし本作は表紙の折り返しにおいて、丁寧にも主要な人物紹介が載せられていたため、そんな私の懸念はいとも簡単に一掃され、無事に物語として受け止めることが出来たのでした。
シャーロックホームズにもあまり詳しくないですが、本作はそういった背景知識がなくとも十分に楽しめる単発のミステリー作品になっており、滑稽な設定から始まり主人公の強い意志のもとで数々の困難を解決していく様は、中々にハラハラしつつ結末を予想しながら楽しく読み進めることができました。
また日本語訳がとてもわかりやすい単語やフレーズ・言い回しを用いて下さっていて読みやすく、海外作品をこうして国内で楽しめることに感謝を感じた次第です。
原作には既に2,3作目があるとのことなので、次作邦訳も期待したいところです。 -
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高校入学を前にした楓が、偶然立ち寄った神社の弓道場で弓を引くことになり、そこから弓道の世界に入っていく物語です。
最初は人見知りで、自分から積極的に動くタイプではなかった楓が、道場の大人たちに教えられながら、自分の居場所を見つけていく姿が印象に残りました。
弓道というと、正直「的に当てる競技」くらいのイメージしかありませんでしたが、姿勢や呼吸、礼儀、弓を引くまでの一つ一つの動作に意味があり、むしろ的に当たることだけを追いかけないところが面白かったです。
うまくいかない時ほど力んでしまい、気持ちの乱れまで射に出てしまうという感覚も、何となく仕事や日常に通じるものを感じました。
物語としてはゆっくり進みますが、そのペースが楓の成長とリンクしていて読みやすく、少しずつ変わっていく姿を見ていると、こちらまで一度弓を引いてみたくなります。
弓道の技術だけではなく、自分の心を整えることの難しさと面白さを感じられる一冊でした。
続編があるので、早く続きが読みたいです。 -
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お母ちゃんに又子どもが出来た。少女は赤ちゃんが生まれるまで、親戚の家にあずけられることになる。大家族の中で育った少女には、子どものいない夫婦の暮らしは、自然に囲まれて贅沢ではないけれど豊かな暮らしだった。
夫婦にとっては、特別な事は何もしていない日常なのだろうが、ゆとりのない両親の元での暮らしている少女にとっては、新鮮な暮らし方だった。
そして、夫婦は男の子を事故で亡くしていた事がわかっていく。短い夏の日々は、弟の誕生とともに静かに幕を閉じる。
読み終わって、こんなに胸が熱くなるストーリーを久しぶりに読んだ。映画化されていることも知らなかった。映画も見てみたい。 -
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経営学博士の中原翔による新書。旧来の、悪意ある個人により不正が起こるというモデルではなく、組織構造の中で「不正に無関心な人たち」(=悪意のない人たち)が不正を引き起こしてしまうという側面に焦点を当て、日本企業を騒がせた、近年の燃費不正、会計不正、品質不正などの事例をたどる。
主張は当たり前の話のようにも思えるが、きちんと「どういう組織構造や力学が不正に繋がったのか」が、人の悪意のみに帰さない形で紐解かれており、これによって、どの組織でも注意すべき教訓が導き出されていると思う。良書。
トップダウンとボトムアップにおける、「時間軸」のコミュニケーション不足の問題、複数当事者間の部分最適な判断の統合不足や社会的規制の現場無視による弊害など、うちの業界でこれは起こっていないか、をチェックする視点として有益な事例が多数挙げられていると感じた。
また、いわゆる悪意による不正が起こりにくい背景に、すでに高度な内部統制やガバナンス体制があることが冒頭で示されており、これは実情にも合うと感じる。
よくある不正の第三者調査報告などで、内部統制不備やガバナンス不全などが語られるものの、正直そんなのはどこの企業でも叩けば埃が出る領域なのではないかと思うのだ。だからこそ、問題発生後に問題点を突つかれて、改善するというのは必要なことなのだが、問題の起こっていない組織で、これを他山の石として改善するというのはなかなか難しいし、ピントがずれてしまうと思う。実際問題、大企業ならこの辺りの仕組みはある程度できているし、一定程度真摯に取り組まれているはず。
それでもなお、仕組みとしての内部統制やガバナンスでは解決できない、組織風土として描かれるような構造的な問題があり、その力学の中で、意図せず不正が生まれてしまう… というのが実態であるのではないかなと思う。
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