ブックライブの高評価レビュー

小説・文芸の高評価レビュー

  • 罪と罰 3

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    ネタバレ

    最後のプロローグに救われました、、、
    ラスコーリニコフに対する囚人の対応の変化に、つい笑ってしまいました。
    なかなか、この作品で笑うなんて場面はなく、常に憂鬱とした気分で読み進めていたのですが、最後は爽快に気持ちよく読み終えることができました。この本を手に取った過去の自分を褒めたいですね。

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    2026年02月11日
  • いとしいたべもの

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    ⬛︎ 食べ物には、思い出という薬味がついている

    以前、子鉄の息子の希望で「駒込方面にある、山手線内で唯一の踏切」を見に行ったことがありました。
    その帰りに、電車が見えるカフェとして有名な「カフェ ノースライト」へ立ち寄り、店内に置かれていた絵本や文庫本の中から、ケーキを食べながら手に取ったのが本書でした。

    下宿で一時期食事を共にしていた男性が夜逃げし数年後に再会した際、母が、当時よく食べていたラーメンをふるまうと、その男性が思わず泣いてしまう――
    「食べ物には、思い出という薬味がついている」という冒頭のエピソードに心をつかまれ、途中まで読んだ時点で続きが気になり、後日あらためて購入しました

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    2026年02月11日
  • 舟を編む

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    久々に300ページほどの本を読んだ。
    3日で読破。

    玄武書房の辞書編纂の話。
    個性あふれる登場人物が特徴的だが、共通項は誰もが不器用なところ。
    監修の松本先生だって仕事以外のプライベートは蚊帳の外。家族との付き合い方もしらない。どれだけ言葉への熱意が強く、天職についた馬締くんも大切な人を目の前にすると言葉が出てこない。器用貧乏の西岡さん(俺のイチオシ登場人物)も仕事への熱意、人生設計に悩む。そんな不器用な人たちが皆言葉を介して、辞書を介して繋がり成長していくところにある種の共感というかリアリティを感じた。解説にもあったが、自分を投影できるのが面白いところだと思う。
    何と説明すれば良いかわから

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    2026年02月11日
  • あしたの肖像

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    最近読んだ「真珠配列」と打って変わって、清々しい青春小説で夢に向かって悩む主人公を応援せざるを得ない、素敵な作品でした。

    本作の主人公は自身の肖像画を描くアートスタイルの美大生。肖像画制作を通し自身の内面を見つめていた主人公は、ある日教授の推薦で、事故で亡くなった先輩の肖像画を描くことになる。その先輩は、どうして亡くなったのかを探る中で、美大生としてのあり方を見つめ直すというお話。

    本作は、①肖像画の完成、②音信不通の恋人との和解という2軸で進むのですが、その2つの主軸どちらにおいてもクリエイターゆえの葛藤が描写されます。この葛藤を経ることによって、恋人への理解と亡くなった方への理解が深ま

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    2026年02月11日
  • 松本清張の女たち

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    すごく面白かった。
    女性誌に多く連載していたというのは驚いた。
    清張の小説の源や清張の視点が、とてもわかりやすくて良かった。
    巻末の北九州の旅エッセイは、清張ファンだった父との最後の旅行で行ったところも出てきて感慨深かった。
    読んでいない作品も多かったので、読んでからまたこの本を読み返したら面白そうだー!

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    2026年02月11日
  • 今日未明

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    ネタバレ

    小学生の転落死や高齢ドライバーの事故、高齢者の熱中症死などどこかで耳にしたことのあるニュースばかりが題材となっている短編集。しかしそれぞれの死には想像できないバックグラウンドが隠されている。どうせこの人の虐待で…、家族から止められていたのに運転したから…、と勝手に想像してしまうシナリオとなぜ3人で住んでいたのに高齢者2人だけの死に…?価値観の合った仲睦まじい夫婦の乳児をなぜ殺害…?とニュースの内容とそこからはじまる物語の序盤には結末と乖離した幸せな状況がある。なぜ?が止まらず、いつも積読してしまう私がついついページをめくる手が止まらなかった作品。

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    2026年02月11日
  • 風待ちの四傑 くらまし屋稼業

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    今回はかなりハラハラさせらせた。今まで通りに一気読みでした。
    また、読み初めの頃、読む順番をググったら、AIさんは「8巻で完結」と言ってたんだよね。なので、8巻は結末が楽しみなのと読後の喪失感が恐ろしかったんだけど、まだ続くね。2022/12以降出てないのが気になるけど。

    くらましやシリーズは以下のようです。
    ①くらまし屋稼業→読んだ
    ②春はまだか→読んだ
    ③夏の戻り船→読んだ
    ④秋暮の五人→読んだ
    ⑤冬晴れの花嫁→読んだ
    ⑥花唄の頃へ→読んだ
    ⑦立つ鳥の舞→読んだ
    ⑧風待ちの四傑→読んだ
    ⑨まだですが、次もあるはず。

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    2026年02月11日
  • アクロイド殺し

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    この作品が公開された当時、ヴァン・ダインを中心に物議を醸し、賛否両論が巻き起こったほど、禁忌手ともされる手法での叙述トリックが使用されている有名な作品。小学生の頃読んだような気がするが、完全に内容を忘れたので、新鮮な気持ちで読むことが出来た。
    登場人物は多く、関係性も複雑に絡み合っている。特に謎が解きあかされると、更に込み入った関係があることが分かり、終盤の謎解きの爽快感が凄まじく本当に面白いと感じた。
    ポアロシリーズのどれにも当てはまると思うが、イギリス(およびヨーロッパ周辺)を舞台とする、瀟洒で紳士的で、たまに高飛車な雰囲気というものを、古典作品の中で味わうのは楽しい。
    クリスティー文庫は

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    2026年02月11日
  • 正欲(新潮文庫)

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    『多様性』がテーマの本書、一番の収穫は、自分が全く想像したこともなかったマイノリティ(本作では水にしか性的な興奮が起きない人達)から見たこの世の生き辛さと、彼らから見える多様性の賛美について、登場人物に感情移入することで、ほんの少しは想像できるようになったこと。
    多様性が尊重される流れはますます加速していくと思う。皆が大事だと思う多様性という価値観に含まれていない(理解できない、許容できない)マイノリティの世界がある事に思いを馳せるきっかけとなる作品だった。

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    2026年02月11日
  • 生きる言葉(新潮新書)

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    さすが、言葉のプロ、というのか、長文がスラスラと頭に入る。
    活字の並びによどみなく、過不足なく、読み手に対しての愛情を感じる。
    そういえば、著者は元国語の先生。こんな先生だったらもっと私は活字にぬまっていたかもしれない。

    私は文字を読む時、頭のなかで朗読する声が聴こえるタイプなのだが、今作は、先日あちこちオードリーに出ていらした著者の声を聞いたばかりということもあり、終始彼女の声で再生された。
    彼女の声がすごく好みだったので、読書中、すごく心地よかった。

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    2026年02月11日
  • 火喰鳥――羽州ぼろ鳶組

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    火事と隣り合わせの江戸で、
    命を張って町を守る火消したちの熱に圧倒された。

    源吾の葛藤と信念、
    それを支える深雪の覚悟。
    どちらも“誰かのために生きる”強さがまっすぐで、読んでいて何度も胸が熱くなった。

    派手なヒーローの物語というより、
    町の人、仲間、家族――
    みんなで江戸を支えている「共同体の物語」。

    読み終えたあと、
    「こんな人たちがいる町に生きてみたい」と本気で思った。

    シリーズの幕開けとして最高。
    次巻もこの熱量のまま読み進めたい。

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    2026年02月11日
  • 方舟

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    方舟の中の仕掛けも文章に施された仕掛けも、よくこんなもの思いつくな…!と、凄すぎる。

    方舟に漂う異様な空気が文字から伝わってきて、読んでいる間ずっと寒気がしていた

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    2026年02月11日
  • 収容所(ラーゲリ)から来た遺書

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    昨年、舞鶴の引揚記念館を訪れ、そこで「ラーゲリより愛を込めて」という映画を知った。それを観た後、その原作が本書であることを知り、読むきっかけとなった。
    まず、シベリア抑留の実態がその内側からこれほどまで克明に記されていることに驚いた。過酷な収容所での生活の中詠まれた俳句が、旧ソ連の厳しい検閲をかいくぐって本書に記録されていることにさらに驚いた。
    世界の大国で権力を持った人たちが、自分の思うように世界を動かしたいと行動をしている現代において、自分が家族と共に送っている生活ががいかに脆弱な土台の上に成立しているのか、改めて考えさせられた。

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    2026年02月11日
  • 普天を我が手に 第三部

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    最高に面白かった。
    たった1週間しかなかった昭和元年に生まれた4人のそれぞれの昭和を描いたノンフィクション小説。
    竹田志郎 財閥の一家に生まれたエリート。米国抑留経験やGHQ勤務の後、東京地検特捜部のエースとして表社会•裏社会の巨悪に立ち向かう。
    矢野四郎 金沢の侠客一家に生まれる。回天特攻隊の生き残り。右翼の大物として政治家と持ちつ持たれつ政財界にのし上がって行く。
    森村ノラ 母は婦人活動家。自由と人権を求めて活動し米国留学後、通信社やTV局で女性ジャーナリストとして活躍する。
    五十嵐満 満州で生まれミュージシャンや満映の俳優として活躍。引揚後は芸能プロモーターとしてプロレス興業などで大成功

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    2026年02月11日
  • 窓の向こうのガーシュウィン

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    自分を「何かがたりないから」と感じ、周囲に馴染めず19年生きてきた私。ヘルパーとして出会った「先生」の穏やかで、ちょっと謎かけみたいな会話で何かが開いていく感じがとても好き。老いを深めていく先生との穏やかだけど切ない時間。その孫の中学校の同級生でやんちゃだった隼は仕事が長く続かない悩みがあり、、 でも穏やかで優しく前を向ける読後感。ちょっと気持ちが疲れている時にもおすすめです。

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    2026年02月11日
  • ありか

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    身近な人と比べてしまって苦しくなった序盤でしたが、少しずつこの本の良さが分かってきて、最終的には美空とひかりの世界観は誰にも邪魔されるものではないと思いました。
    いつまでも続いて欲しいと思いましたし、ここで毒親が入ってくるところもちょっと刺激がありましたが、現実にありそうで誰かの背中をそっと押してくれる一冊だなと感じました。

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    2026年02月11日
  • 余った傘はありません

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    漂う不穏な空気に引き込まれた。

    複雑で、それなりに読みにくさはあるものの、鳥居みゆき独特の世界観が夢中になって読めるよう助けてくれる。失速することがない。読み進めていくことでどんどん繋がりが明瞭になっていくため、途切れさすまい、と読むのをやめられない。是非他の作品読んでみたい!

    印刷が素敵!

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    2026年02月11日
  • カフネ

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    一つの物語で終わったとしても、意味深い内容
    なのに、あれもこれも内容を納めており、それが中途半端にならずに終わる
    作家の技量と編集者の魂を感じた。
    単に売れてるから買った本だったが、長くそばにおこうと思う本になった。
    読ませてくれてありがとう。

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    2026年02月11日
  • 村上ラヂオ2―おおきなかぶ、むずかしいアボカド―(新潮文庫)

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    ⬛︎気楽なのにちゃんと沁みる小話たち

    前回『村上ラジオ』の1冊目を読んでとても面白かったので、2冊目も購入。
    なお村上春樹の小説は未読で、遠い昔に『ノルウェイの森』を途中で挫折したままです。

    冒頭のまえがきにある
    「ぼくのエッセイは「ビール会社が作るウーロン茶」みたいなものだと考えています」
    という表現。
    「そのウーロン茶が好きなのよ……」としっくりきました。

    なぜ村上さんの「ウーロン茶」が好きなのか考えてみると、文体の温度感がとにかく心地よいからなのだと思います。
    ハッとさせられる価値観や考え方が肩肘張らない自然体の文章で綴られ、そこにクスッと笑えるおふざけが差し込まれる。

    「真面目

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    2026年02月11日
  • 八月の母

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    実際の話か、気が滅入る
    負の連鎖の断ち切ることの難しさ

    母にされて嫌な事を
    そのまま子供にしてしまう

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    2026年02月11日