【感想・ネタバレ】罪と罰 3のレビュー

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年02月25日

ここまでの長編小説、しかも古典的な海外文学を読んだのは初めてだった。1回目では登場人物や起こった出来事を把握しきれず、2回通り読んだ。

1番の感想としては、人間は極貧、劣悪な環境の中でもここまで意思を持ち、強く生きていけるのかと、元気づけられた。逆に言えばここまで劣悪な環境だからこそ意思を持てるの...続きを読むかもしれんけど。

個人的に面白かった場面が3つある。
・予審判事ポルフィーリーとの攻防
ポルフィーリーが恐ろしいほどにラスコーリニコフの心の内を読み、追い詰めていくのにはハラハラさせられた。まさに宿敵って感じかと思ったら最終的にはラスコーリニコフの罪を軽くしようと自首を勧めるっていうのには驚いた。俺が思うにポルフィーリーも以前はラスコーリニコフと同じ思想を抱いていたからこそ、その心理が分かるし、何かしらの情けも生まれたんだと思う。

・カテリーナの悲惨な死
このシーンは読んでて臨場感満載で心が痛くなった。夫はろくでなしで有り金を全部酒に注ぎ込んでしまうし、子供も4人いて、長女はお金を稼ぐために娼婦になるしかなかったし、カテリーナ自身も生まれの良さ故のプライドを捨てられず身の丈に合わない言動を繰り返して家主に追い出され、最期はヒステリーを起こして奇行に走り、持病の結核のため血反吐を撒き散らして死ぬ。彼女の裕福だった昔を思うと辛くてしょうがない。

・ナスターシャの存在
ラスコーリニコフの下宿の女中で、たまに出てくるとなんか和む存在。おてんば娘なイメージ。結構大事なシーンにもしれっと入り込んで話聞いてたりする野次馬感が面白い。あと、ラスコーリニコフは家賃を払ってないのにも関わらず、出てくるたびにご飯食べさせてあげようとしてるのが健気で可愛い。

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Posted by ブクログ 2023年04月21日

1巻と2巻は2週間くらいかけて何とか読み終えたけど、この3巻は朝から晩までかけて1日で読み終えてしまった。
今さっき読み終え、まだ虚無感が残っている。今まで読んだ本の中でトップクラスに心にズシンと来る1冊だった。
色んな知識人がこの作品をべた褒めしてるから、そのバイアスがかかってるとは思うけど。

...続きを読む登場人物が全員好きだった。
ルージンも勿論悪役で性格も悪いんだろうけど、動機はどうであれ、主人公と揉めなければいい人で終わりそう。現実世界でいい人だと思われてる人でも、ルージンみたいな人沢山いるんだろうな。心では相手を見下してる人。

スヴィドリガイロフもいいキャラしてた。突然現れた謎の人物。心の魂胆を見抜かれ主人公と対立するけど、最終的にはドゥーニャに拒絶され自殺。小さい子を助けたりしてる描写から、ルージンみたいな心からの悪人では無いんだろうね。
本当に妻を毒殺したのかどうか、彼の自殺に至るまで心理プロセスなど、まだまだ読み取れてない部分も沢山あるので、時間と気力があればまた考察してみたい。多分しないと思うけど。

結局ナポレオン主義は間違ってたのかな?それとも間違ってる間違ってないとかの次元の問題じゃないのかな?
エピローグの疫病の話から読み取れるように、みんなが皆ラスコーリニコフみたいな考えになったら世界は崩壊する。
選ばれた人間というものが神様によって明確に教えられていれば、このシステムは正しく働く。
でも功利主義的な考えが常に正しいとは限らないし難しいね。

ラスコーリニコフが警察署で自首するシーンが自分の中でピークだったから、エピローグは個人的に蛇足だった気がする。自首するシーンで心臓バクバクだったのに、心が安らかになっちゃった。
まあ主人公の再生のの気持ちが見れたのは嬉しいし、あった方が作品として綺麗に終わるのは分かるけど。

他にとカテリーナさんの発狂シーンや、ラスコーリニコフの「協同組合」の看板のシーン等々お気に入りのシーンが沢山ある。
付箋を貼っておいたのでそこだけでもまた読み直したい。

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Posted by ブクログ 2023年04月07日

最高だった。
人生のうちで何度でも読み返したくなるであろう一冊。
正直作者が描いた世界が深すぎて、一読では理解しきれてない部分、把握しきれてない部分はあると思うんだけどそれでも十分面白かった。
なにより亀山郁夫さんの訳が素晴らしい。
ここまで読み切れたのも読みやすい訳があったからこそだと思う。この「...続きを読む罪と罰」は1ページ1ページがドラマの連続で、どのシーンも本当にすごいんだけど、一番忘れられないのがラスコリーニコフが自首する前にドゥーニャとソーニャに向かって自分の思いをぶちまけるシーン。

「血なんてみんな流してるだろ。この世界じゃ、滝みたいに流されているだろ、これまでだってずっと流されてきただろ、シャンパンみたいに流されてきただろ。(中略)このおれだって、人々のためになることをしたかったんだし、何百、何千という善を成し得たかもしれないんだ、あのひとつの愚行な行為の代わりにさ」

一人の人間が逡巡の末に罪を犯し、自らの罪を正当化する姿勢などを見せながらも、結局は自首し、(法律面と精神面での)罰を受けていく、という過程を見る中で本当にさまざまなことを考えさせられた。人を殺すという罪はどれくらいのものなのか。戦争では人を殺すということが正当化され、多く殺したものは英雄視されるのに、なぜ一人殺すと犯罪者として裁かれなければいけないのか。そう簡単に答えが導き出せる問いではないし、この本の中にわかりやすくその答えが提示されているわけでもない。でもその問いを、ここまで素晴らしく、ある意味美しく、ラスコリーニコフの物語に乗せて描き出せるドストエフスキーは本当にすごい。また必ず読み直したい。

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Posted by ブクログ 2023年03月02日

面白かったなー!

分からないところもあった
率直に言ってたくさんあった
でも面白かった、かなり面白かった
どうせ難しいだろう、理解できないだろうという思い込みで世界を閉じずに、これからも色んな古典に挑戦していきたいと思いました
改めて目を見開かせられた転機の一冊になりそうですね
日本の古典も読み直...続きを読むしたいと思いました
夏目漱石とかね

さてドストエフスキーに話しを戻して自分なりの解釈というかそんなんを書き綴ってみたいと思います
なんかてんで見当違いなことを言うかもしれませんが、多くの研究がされつくしているこの名著に果敢に挑むど素人の姿勢を評価してほしい
今は甘やかす時代なのです
またこの先幾ばくかのネタバレも含まれておりますが、この世界的古典の名作にネタバレもないよなという思いからこのまま行きます

やはり『罪と罰』ですから、何が罪で何が罰かってところだと思うんですね

まずは裏の主人公とも言えるスヴィドリガイロフですが、なんとなく妖しい、女たらしで主人公の妹ドゥーニャにしつこくつきまとい、妻を殺した疑われていますが、実はこの人確定的な「罪」は 何ひとつ語られていないんですね
しかもピストル自殺の直前には娼婦のソーニャとみなしごとなったソーニャの妹弟にお金を渡すという善行も行っており、ラスコーリニコフの「罪」についても結局告発せずに死んでいきます

実は善人だったのでは?なんて陳腐なことを言いたいのではありません
めっちゃ悪人だったのだと思います
事実偶然知ったラスコーリニコフの「罪」を利用してドゥーニャを脅したりしてますからね

だけど悪人であることを自覚しつつも、そんな自分に 嫌気がさしていたんじゃないでしょうか
生まれ変わりたいと心のどこかで思っているのに自分ではどうしようもなく同じことを繰り返してしまう
どうしていいか分からなくなったときに純潔なドゥーニャと結ばれることが自分の「再生」の道と信じたのではないでしょうか
そしてドゥーニャに はっきりと拒絶されたことで自分の思う「再生」の道が絶たれたと絶望したのではないか
そして自分の生き方に「罰」を与えたのではないでしょうか

そして主人公ラスコーリニコフです
物語の最後まで定まらず、思考も評価も大きく振れまくります
彼の「罪」とは何だったのでしょうか
もちろん2人の女性を非常に身勝手な理由で殺害したことは大きな「罪」ですが、ドストエフスキーが彼に背負わせたかった「罪」はそれだけだったのでしょうか?
自分は 「人間」そのものを代表させたかったのではないかと思うのです

人間というのはとても謎の多い種だと思うんですよね
人間の持つ身勝手さというか、揺れまくる思考とか、あととんでもなく残酷なことを正義と信じこんで実行しちゃうところとか
もういろんな、なんでそうなるの?って同じ種でもてんで分からんし、言ったら自分のこともよく分からんし

人の持つ罪深さというか、不安定さみたいなんをラスコーリニコフに背負わせたかったんかなぁと思いました

では、「罰」は?

それはもうずばり「愛」だと思うんですよね
「本当の愛を知る」瞬間が「罪」を犯した後のラスコーリニコフの身に訪れることは、とんでもなく残酷な「罰」だと思うのです
このことが真の意味での「罰」に気付き、自身がいかに身勝手な存在だったかを突きつけられ、そこに「後悔」が生まれます
なぜあんなことをしてしまったのか、あんなことさえしなければもっと彼女と一緒にいられたのに、彼女を苦しめることもなかったのにと

そして「再生」を目指す彼の新たな人生は、これまでの反省もせず、まわりを見下したままの人生に比べればそうとう苦難な道のりになるはずです
今までの自分を全否定するところから始めねばなりません
でもその道を進んだ先にしかソーニャと添い遂げる未来はないのです
それに気付くことが「罰」なのですきっと

やっぱ愛だぜ

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Posted by ブクログ 2022年12月24日

再読
エピローグでのソーニャの存在が際立っている
エンディングもとても良くて、訳の良さなのか全体を通じて小難しい文学という感じではなく、物語にしっかり入り込めた
自分としては、罪と罰は、この光文社版が一番好き

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Posted by ブクログ 2022年12月12日

ドゥーニヤのスヴィドリガイロフへの発砲を最後のクライマックスとして、物語は徐々に終焉へと向かう。エピローグが感動的である。

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Posted by ブクログ 2022年10月22日

圧巻の最終巻。真実が次第に漏れていく中、愛する者たちに困難が降りかかる。犯罪者の苦悩と決断に感動は必至!

分厚いが一気に読める500ページ。ヒロインふたりに襲いかかる危機に白熱。ドラマチックな展開に夢中になるあまり、ラスコーリニコフの心理的な変化を見落としがちだった。なし崩し的にあの結末に向かうが...続きを読む、彼の信念そのものには変化がないことに不安をおぼえる。しかし、ラザロの復活を暗示するラストシーンに希望の兆しをみて感動。筋書きの面白さに駆け足で読み切ってしまったせいで、細かい考察はできていない。普遍的な内容を持つ本作は、まだまだ深掘りする価値があると思った。魅力的な登場人物たちは深く心に残る。

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購入済み

おもしろかった

A
2022年10月02日

半分も理解できてないだろうけど
ともかく読み終わった。おもしろかった。
なぜそうなったのかと思うところもあるが
世の中理屈で割り切れるものではないということからすると
とても現実的な物語なのかもしれない。
気力があれば読み返してみたいところだが
今はちょっと無理。

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Posted by ブクログ 2022年06月12日

さて、この複雑で面白いたくさんの登場人物たちとラスコーリニコフというトンデモ青年の物語を読み終わって、思い上がり青年の無謀な殺人は、本人の罪だけでなく、家族はもちろん、周りの人たちをも否応なく巻き込む複雑なストーリーになるのだなあ、と。(名作なれば)世界中の読者も「これは何なのか!あれは何だったのだ...続きを読む!」と懊悩するのだよ。

主人公の名前ラスコーリはロシア語で叩き割るの意味だそう。さすが主人公…、名に恥じない!?

似たようなことは現実世界にもあった、ありますね。それを19世紀に予言したドストエフスキーは偉い。
トルストイもそうだけど、その他大勢のロシア近代文学者の作品はとても奥深くすごい、近代文学の祖ですよ。その発祥の人々の国!!

と言っていてもしょうがない。

物語のご本人さんが反省したのだから、その後どうなるのはわからないけど、一応終わったと思いたい。
しかしこの作品、読みどころが多くてね、3回ぐらいでは読み切れないのもほんとう。

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Posted by ブクログ 2022年03月12日

『罪と罰』に関して備忘録的に箇条書きで残すこととする。

・この小説にはモデルとなったゲラシム・チストフ事件というものがある。

・主人公ロジオーン・ロマーノヴィチ・ラスコーリニコフ(POIMOH POMaHOBHY PACKONBHMKOB)は頭文字がPに揃えられており、3つのPを反転させると66...続きを読む6、すなわち「ヨハネの黙示録」(13章18節)に示される獣の数字が現れる。

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Posted by ブクログ 2021年12月03日

 ソーニャを陥れようとしたルージンの負けっぷりに喝采する。もっとやれ。
 ソーニャの義母カテリーナの発狂の描写が凄まじい。巻末読書ガイド3「年金制度のモチーフに隠された何か」を読むと、悲しみは疾走し、涙はそれに追いつけない。
 ラスコーリニコフの母プリへーリヤも静かに発狂する。わが子への盲愛が胸を打...続きを読むつ。

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Posted by ブクログ 2021年08月23日

最終巻。もう出だしからめちゃくちゃ面白い。ルージンがうまく立ち回ろうとして逆にやられちゃうという。レベジャートニコフグッジョブ!気持ち良かった!!
その後はカテリーナの場面でしんみりして、推しのスヴィドリガイロフの退場シーンでは息をのんだわ。やっぱりドゥーニャが忘れられなかったのか……。

もう、め...続きを読むちゃくちゃストーリーが面白いんですけど!! ドストエフスキー先生最高っす!!
ラストもいいよね。ラスコーリニコフにちゃんと未来がある感じがいい。この展開で読後感がいいのスゴイよな。

いやぁ、罪と罰、めちゃくちゃ楽しかったです。全3巻十日ぐらいかけて読んだんだけど、めちゃくちゃ濃い十日間だった。

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Posted by ブクログ 2021年08月10日

エピローグの最後の段落を何度も読み返してしまった。
世界的名作。読み応えがとてつもなかった。
余韻がすごい

「読書ガイド」・「訳者あとがき」も良かった

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Posted by ブクログ 2021年02月12日

初のロシア文学。やはり世界に名だたる最高文学だけあって読み応えが半端じゃなかった。困窮した生活や屈折した感情が起爆剤となり殺しに手を出してしまう主人公。時間が経てば経つほど罪の意識が重圧となり正常な状態ではいられなくなっていく。個性激しい数多くの登場人物との交際を通じて変転しゆく精神の有り様。しかし...続きを読む大切な人々へ向けられた愛は決して変わることがない。のっぴきならぬ状態まで追い込まれた果てに導き出される境地に見事感じ入ってしまった複雑な人物図や小難しい背景知識が根底にあるために所々で混乱をきたすが、それでも最後まで心を掴まれた。重厚な筆致で描き出されたある夏の出来事。罪を犯してしまった者の内面描写、周囲の外的要因が掘り下げられ、我々読者の常識をも覆す概念の数々が露わとなる。厳かで神聖不可侵、それでいて途轍もない面白味を兼ね備える。これをマスターピースと言わずにはいられない。ドストエフスキーが手がけた史上最も素晴らしいテクスト。ロシアへの教養を深めた上でこの先何度でも読み直してその真髄を噛み締めていきたいと思えた。

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Posted by ブクログ 2020年09月14日


最後の一文で鳥肌が立ってしまった。

なんか、気のせいか分からないけど、3巻だけ一気にいろんな感情が押し寄せる。1巻2巻は、ラスコーリニコフの陰鬱とした心の中での戦いがメインだったのに、3巻に入ると今まで出てきた人達が伏線を回収するかのように一気に押し寄せる。

ラスコーリニコフの弱さ、独白のシー...続きを読むン。わかる気がする。

弱くて仕方ない自分をどうにかしたくて、それで一歩を踏み出したくて、それが殺しの方向に向いてしまった。

そしてソフィアに独白するシーン、良い。不幸な1人の女に縋り出す感じが、凄くいいし、初めは崇高な目的の元に独白していたはずなのに、自分の弱さをどんどん曝け出していくシーンが心を打つ。なんか、悪人って映画を観た時もそんな感情になった。そしてシベリアまでついてくるソフィアが、救いになるのも綺麗(?)な終わり方だなと。

スヴィドロガイロフの醜悪さ、なんで自殺した?と思ったが、ラスコーリニコフと対比させてるのだと解釈。ラスコーリニコフは自首という道を選んだが、救いが差し伸べられなかったスヴィドロガイロフは死ぬ道を選んだのだろう。

初読のため、かなり浅学で感情的な感想を書き連ねてしまったが、読み込めば読み込むほど裏に込められた意図が現れてくるのだとも思う。だから名作なのだと感じる。

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Posted by ブクログ 2020年08月23日

極限に追い詰められた男の姿、心象風景に飲み込まれる。
ラスコーリニコフと共にした数日間、常に夢の中にいた様。
物語に圧倒されると言う稀有な体験。
凄まじかった。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2018年10月08日

殺人を犯した罪もその罰の意味も分かっていなかったラスコーリニコフがエピローグでようやっとその意味を理解する、そこに至るまで本当に長かったですが読んで良かったと思えました。

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Posted by ブクログ 2018年05月05日

言うまでもないが、人類史上最高の小説のひとつ。
新訳なので人名がごっちゃにならず読みやすかった。海外文学が苦手な自分でも読みだすと止まらなかった。
「ひとをなぜ殺してはいけないか」という答えがここに示されている。人間の良心に訴える名作。人生に迷ったときにもういちど読み直してみたい。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年10月25日

辛いときには幸せな物語を読むより、同じように辛い物語を読む方が救われたりするので一気に読んでみました
ラスコーリニコフの考えは完全に理解するのは難しいけど、似たように苦しんでる立場だったりするとポルフィーリーに追い詰められる辛さや、大切なのに疎ましく思ってしまう家族や友達への感情は痛いほど理解できた...続きを読む

それにしても彼はあれで救われるのでしょうか?
でもどんな状況になっても少しは希望は見えるものなんだなぁと思った


最後の一行は私も気に入ってます

(2023/10/25:再読)

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Posted by ブクログ 2019年01月16日

我々が信じてる<運命>とは、天下り式に手渡される絶対権力のメタファー。それこそが<シラミ>であり、ラスコーリニニフの思想的殺害相手だった。
しかし殺人は殺人。妄執から現実へと魂が引き裂かれる。
さて、光文社新訳文庫によりリハビリはこれくらいにして、そろそろそれ以外に入ろう♪

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Posted by ブクログ 2024年04月09日

150年以上前の作品だが、古典的名作として読み継がれ、いまなお色褪せないのは本作品は人間の本質を描いているからであろう。ルージンがソーニャを責問する場面やカテリーナが狂乱し召される場面は心がきゅっとなる。犯した罪を軽視しながらも罪の意識に苛まれ強迫観念に駆られ続けたラスコーリニコフ。最後の終わり方が...続きを読む緩やかな光と希望に包まれたものであるもの良い。

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Posted by ブクログ 2023年09月18日

5よりの★4つです!
もー、あれやこれや事件が多く起きすぎます!
ただ③巻は「あっ!」という間に読み終えてしまいました。。咀嚼できるだろうか。
『罪と罰』通してのヒットワードは“しらみ”です。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年06月03日

太宰治もそうですが、世間が言うほど別にさほど暗くはない。
大学の授業で「ドストエフスキーなんて読んでいる学生はこの中にいないと思いますが...」とか教授が言っているのを聞きながら読んでいました。
翻訳本に不慣れなときに読んだため、当時大分骨を折って休み休み読みましたが、ラスコーリニコフの心理描写は面...続きを読む白いです。彼の一見非常に矛盾した行動の数々を見ると、善人も悪人も大した区別はなくひとりの人間の中にどちらも同居しているのが普通なのだろうなと感じます。

結末が若干納得できておらず....直前まで神も信じず罪に対する反省もなかったラスコーリニコフが、ソーニャを愛し、神を愛したという結末になるのがどうも腑に落ちていません。後半息切れして読んだ私の勘違いなのか........機会があればもうすこし調べるなり読み返すなりして考え直したいです。

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Posted by ブクログ 2021年10月08日

1人の青年の破滅と再生を描く作品 「優れた人間が世のために行う殺人は正当化されうるか」というテーマを取り扱っている。 ドストエフスキーの作品全般に言えることであるが、とにかく登場人物のバラエティの豊かさに驚かされる。 どんな作品でも、登場人物は大なり小なり作者の影響を受けるため、なんとなく共通した雰...続きを読む囲気を持つキャラクターで構成されることが多いが、これほどまでに登場人物の個性が独立しているのは、ドストエフスキーが天才と言われる理由の一つだと思う。

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Posted by ブクログ 2020年05月26日

“すべては、人間がどういう状況にあるか、どんな環境にいるかにかかっています。すべて、環境しだいなんですよ、人間それじたいは、何ものでもない。”(p.29)


“要するに、変にこざかしく考えないことです。あれこれ考えず、人生にすなおに身をまかせることです。心配はいりません。岸までそのまま運んでくれま...続きを読むすから、二本足で立たせてくれますから。どういう岸、ですか? いや、それはわたしにもわからない。”(p.250)


“すべての原因は、自分のおぞましい環境にあった。それは、極貧と、すべてからの孤立であった。”(p.430)


“「でも、もうこれでいい。ぼくは、こうして、ここから始めなくちゃだめだって、そんな気がしてたんですよ……」”(p.383)

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Posted by ブクログ 2020年03月26日

ルージンとスヴィドリガイロフのお下劣な人格に比べれば、まだ、主人公ラスコーリニコフの方が(殺人者ではあるけれど)共感出来るような。。
娼婦ソーニャが最も高潔な感じに書かれているのが、何とも逆説的。貧しさが罪なだけで、いつの時代も、人は全力で身悶えしながら平然と生きているんだなあ、と思う。マルメラード...続きを読むフの駄目親父ぶり、現実逃避ぶり、を見ると、人間って150年経っても基本進歩してないなあ、とも思った。

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Posted by ブクログ 2019年10月17日

あぁ 終ってしまった…
42.195㎞のフルマラソンを走り終わったあとは
きっと こんな感じを持つのでしょうね
(残念ながら、私はその経験を持ちません)

人が生きていくこと
人が罪を犯してしまうこと
人が人を裁こうとすること
人がもう一度 生き延びてみようとすること
人が人を支えていくこと

何か...続きを読む独特の 読み終えた後の余韻が
続きます

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2021年01月18日

古典文学を読むのが初めてで、人の名前とか愛称が変わるところがなかなか読みづらく、読み終わるまでに長いと思ってしまった。

名作として残っているだけあって考えさせられる内容だったとは思う。
人を殺すのは悪いことなのか?世の中に蔓延る悪い奴らを殺すことも?
(ラスコーリニコフが殺したのは世の中の為を思っ...続きを読むてが何割くらいあったかはなんともいえないが)

最後、彼は愛を知る。という神の救いには感動した。

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Posted by ブクログ 2020年04月09日

やっと、読み終えました。古典文学作品を読んだのは初めてですが、とにかくわたしには難しかった、というのが感想です。

訳者解説を読んでもよく分からず、みなさんのレビューを読んで内容を補完している状態です。

登場人物の名前がややこしかったり、呼び名がたくさんあったりするロシア語の特徴がまたわたしの頭を...続きを読む混乱させて。。

悔しいのでいつか、また気力が出たら1巻から読み返したいです。

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Posted by ブクログ 2020年02月05日

第3巻。ラスコーリニコフは神を信じたのではなく、ソーニャを信じたのだ。その一点だけを胸に生き、人生への希望は持っていなかった。だから、ただ生きた。

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Posted by ブクログ 2019年06月06日

今年の6冊目。今月の1冊目。

ついに読み終わりました。多分本を買ってから7、8年で全部読み終えました。やっと読み終わった感じがすごくて、達成感はありました。まあ、純文学は物語というより内面の変化をどういう風に感じるかが、楽しみだと思うので、物語的には今の感覚からすると普通だと思います。

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