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Posted by ブクログ
大好きな清張作品。大好きなのだが、何がどう好きなのかうまく説明できずにいたのを、酒井さんが言葉にしてくれた。「お嬢さんだからといって、全てが清いわけではない。エリートだからといって、常に正しいわけではない。どんな人の中にも、黒い欲望、黒い傷、黒い不幸が隠れている。これは、全ての清張作品を貫く確信である」「白そうな人の中にある黒さを見抜いたのと同様に、清張は黒そうな人の白さをも見逃さなかった。多数派の意見に流されることなく、かつ少数派や弱者が必ず正しいわけではないことを知っていた」。自らの目を信じ、その目で人間の中身をグッと見定める公平な眼差し。その視点が好きだ。立てた仮説をたくさんの例証で明かしていく酒井節は前半ちょっとくどい感じがしたが、後半になって「セクハラ全盛期の女」「覗き見る女」「清張が描く母」など新しい見解が次々と出てきて、最後まで楽しく読めた。あと、美しき新珠三千代さんと、新珠ファンのデレっとした清張さんの表紙カバーが秀逸!
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