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老後の不安と欲望をエネルギーに、百花繚乱の「老い本」ワールド――そこに映し出される私たちの無意識とは? 名エッセイストが読み解く「老い」のニッポン精神史。 先人・達人は老境をいかに乗り切ったか。
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Posted by ブクログ
昭和30年代から令和6年までの「老い本」(老いについて書かれた本)が、鋭く面白く解説されています。人生の先輩たちが、老いをどんな風に考えていたのか? おおいに参考になりました。まさに百花繚乱の、本と「老いスター」たち。 ナルホドと思った一節。 ・・・「竹取物語」は当時から、人々がいかに「老い」を厭...続きを読むうていたかを伝えている。「老いたくない」という人間の思いが強かったからこそ、「竹取物語」の作者は、空の彼方の理想である月の人は老いない、という設定にしたのだろう・・・ この本に登場する人名 深沢七郎 橋田壽賀子 有吉佐和子 和田秀樹 森村誠一 桐島洋子 長谷川町子 弘兼憲史 齋藤なずな 清少納言 兼好法師 鴨長明 泉重千代 きんさんぎんさん 日野原重明 池田きぬ 篠田桃紅 石井哲代 草笛光子 リンダ・グラットン 内館牧子 源氏鶏太 重松清 銀色夏生 岸本葉子 阿川佐和子 南伸坊 中野翠 黒柳徹子 黒柳朝 角野栄子 田辺聖子 森茉莉 赤瀬川源平 永六輔 ショコラ 紫苑 多良美智子 永井荷風 佐藤愛子 吉沢久子 ぺこりーの 海老坂武 谷川俊太郎 樹木希林 幸田文 白洲正子 西川勢津子 辰巳浜子 辰巳芳子 沢村貞子 玉村豊男 丸山健二 坂東眞砂子 吉本由美 麻生圭子 上野千鶴子 香山リカ 江藤淳 城山三郎 半藤末利子 樋口恵子 佐野洋子 曽野綾子 石原慎太郎 谷崎潤一郎 川端康成 松本清張 松井久子 ほか
読むことはあまりしたくない私は、書くこともしないけれど‥‥ね。老い・・ でもそんな年齢には、とっぷり浸かっています。 この本に出てくる作家さんなどは、昔々からよく知っていて読んだり、見たり。 なので面白く読みました。でも読んだだけ… まつわることは考えるときりのない不安を呼び寄せる…要注意。
本屋の目立つ所に陳列されることの多い「老い本」。平均年齢の上昇とともに増える老後の生活。その光と闇を書いた書籍の歴史を体系的にまとめ語る。 「楢山節考」、「恍惚の人」、長谷川町子の「いじわるばあさん」など幅広いジャンルに注目。
老い本、一般用語として通用しそうだけど、周りに使ったら何それ?と。ただ、広島に行ったら哲代おばあちゃんの話になり、草笛光子はカッコいいしで、40代の自分でさえ、なんとなく手に取ってしまう老い本。老いにおける夫婦の在り方、性生活、夫、妻それぞれ先ゆかれた後の振る舞い方、はたまた老後資金まで、ひろーく見...続きを読む識をなめてくれるこの本は、第一の指南書かもしれません。今回も面白かった!
多作?の著者の本の中では出色。 多岐に渡る有名な高齢者がこれでもかって出てくる。 江藤淳、城山三郎、永井荷風、カモカのおっちゃん、お聖さん、佐野洋子 中野翠、黒柳徹子、沢村貞子、橋田壽賀子らの著作からのメッセージや発言がいっぱい載っていて読み応えがあって、もう少し年取ったらまた読む直したい。
一つ上の先輩にアタル、それも水上スキー部。 最後の圧巻は年代別、最後の著作シリーズに関して一覧に纏めて有る事。
『楢山節考』から『大往生』、現代のSNSで活躍するご老人たちの著書まで、これまでの“老いスター”たちの著作とその流れを紹介した一冊。高齢化が進むのと並行してこうした老い本もどんどん増えているのだとか。面白い切り口で、最後まで楽しく拝読しました!
さすが、「負け犬」で名を馳せた、就職氷河期世代のフロントランナー、酒井さん。はや、初老の入口を見据えての「老い本」。 子どもの頃読んでもらった、かぐや姫(竹取物語)や桃太郎。そして、古典の「枕草子」や「徒然草」に見る老人観。さらには、現代の「老本」の巨塔の作品を解説。単なる老人本でなく、現役世代の冷...続きを読む静な分析か。深い!
なんとなく、高齢者向けの本が多いなとは思いながらも、このようにきれいに整理分析をされているのを見ると、なんとも時代の流れを感じることができた。 筆者の文章の書き方のスタイルが好みだったのもあるし、とても興味を持ってあっという間に読み進めることができました。
老いの心理や悲しみや可笑しみを語る本を「老い本」と呼ぶのか。このトピックに目をつけて、とことんかみ砕いて分析する酒井のセンスは、まったく昔と変わらない。 そういえば有吉佐和子『恍惚の人』は、面白い本であった。 バブル期ごろ、酒井と同じようなエッセイストで、泉麻人もよく読んだのだが、最近は、はっと目を...続きを読む引くような文章は書いていないようだな。
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酒井順子
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