【感想・ネタバレ】老いを読む 老いを書くのレビュー

あらすじ

老後の不安と欲望をエネルギーに、百花繚乱の「老い本」ワールド――そこに映し出される私たちの無意識とは? 名エッセイストが読み解く「老い」のニッポン精神史。
先人・達人は老境をいかに乗り切ったか。

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Posted by ブクログ

昭和30年代から令和6年までの「老い本」(老いについて書かれた本)が、鋭く面白く解説されています。人生の先輩たちが、老いをどんな風に考えていたのか? おおいに参考になりました。まさに百花繚乱の、本と「老いスター」たち。

ナルホドと思った一節。
・・・「竹取物語」は当時から、人々がいかに「老い」を厭うていたかを伝えている。「老いたくない」という人間の思いが強かったからこそ、「竹取物語」の作者は、空の彼方の理想である月の人は老いない、という設定にしたのだろう・・・

この本に登場する人名

深沢七郎 橋田壽賀子 有吉佐和子 和田秀樹 森村誠一 桐島洋子 長谷川町子 弘兼憲史 齋藤なずな 清少納言 兼好法師 鴨長明 泉重千代 きんさんぎんさん 日野原重明 池田きぬ 篠田桃紅 石井哲代 草笛光子 リンダ・グラットン 内館牧子 源氏鶏太 重松清 銀色夏生 岸本葉子 阿川佐和子 南伸坊 中野翠 黒柳徹子 黒柳朝 角野栄子 田辺聖子 森茉莉 赤瀬川源平 永六輔 ショコラ 紫苑 多良美智子 永井荷風 佐藤愛子 吉沢久子 ぺこりーの 海老坂武 谷川俊太郎 樹木希林 幸田文 白洲正子 西川勢津子 辰巳浜子 辰巳芳子 沢村貞子 玉村豊男 丸山健二 坂東眞砂子 吉本由美 麻生圭子 上野千鶴子 香山リカ 江藤淳 城山三郎 半藤末利子 樋口恵子 佐野洋子 曽野綾子 石原慎太郎 谷崎潤一郎 川端康成 松本清張 松井久子 ほか

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2025年06月16日

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読むことはあまりしたくない私は、書くこともしないけれど‥‥ね。老い・・
でもそんな年齢には、とっぷり浸かっています。
この本に出てくる作家さんなどは、昔々からよく知っていて読んだり、見たり。
なので面白く読みました。でも読んだだけ…
まつわることは考えるときりのない不安を呼び寄せる…要注意。

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2025年05月02日

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本屋の目立つ所に陳列されることの多い「老い本」。平均年齢の上昇とともに増える老後の生活。その光と闇を書いた書籍の歴史を体系的にまとめ語る。
「楢山節考」、「恍惚の人」、長谷川町子の「いじわるばあさん」など幅広いジャンルに注目。

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2025年04月03日

Posted by ブクログ

老い本、一般用語として通用しそうだけど、周りに使ったら何それ?と。ただ、広島に行ったら哲代おばあちゃんの話になり、草笛光子はカッコいいしで、40代の自分でさえ、なんとなく手に取ってしまう老い本。老いにおける夫婦の在り方、性生活、夫、妻それぞれ先ゆかれた後の振る舞い方、はたまた老後資金まで、ひろーく見識をなめてくれるこの本は、第一の指南書かもしれません。今回も面白かった!

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2025年02月18日

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多作?の著者の本の中では出色。
多岐に渡る有名な高齢者がこれでもかって出てくる。
江藤淳、城山三郎、永井荷風、カモカのおっちゃん、お聖さん、佐野洋子
中野翠、黒柳徹子、沢村貞子、橋田壽賀子らの著作からのメッセージや発言がいっぱい載っていて読み応えがあって、もう少し年取ったらまた読む直したい。

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2025年11月21日

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一つ上の先輩にアタル、それも水上スキー部。
最後の圧巻は年代別、最後の著作シリーズに関して一覧に纏めて有る事。

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2025年11月20日

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『楢山節考』から『大往生』、現代のSNSで活躍するご老人たちの著書まで、これまでの“老いスター”たちの著作とその流れを紹介した一冊。高齢化が進むのと並行してこうした老い本もどんどん増えているのだとか。面白い切り口で、最後まで楽しく拝読しました!

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2025年08月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

一 迷惑をかけたくない──『楢山節考』 姨捨山
二 いつか、自分も──『恍惚の人』 認知症
のストーリーから入りいろいろ懐かしく思い出す。
恍惚の人では、認知症の親の世話をする嫁、そしてその高校生の息子が母をみてお父さんお母さんは長生きしないでね というらしい。
姨捨山では、主人公は自ら口減らしのためにためらう息子に姨捨山行きをせがむらしい。
老人をどのように扱ってきたか、認知、痴ほう、ボケは昔からあったもの。

男性の老い本ははじけていて、女性の老い本は身の丈に合わせているらしい。しかし実際には男は庭で草をむしり散歩をして、女性は趣味を持ち友人と旅行する。

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2025年06月07日

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さすが、「負け犬」で名を馳せた、就職氷河期世代のフロントランナー、酒井さん。はや、初老の入口を見据えての「老い本」。
子どもの頃読んでもらった、かぐや姫(竹取物語)や桃太郎。そして、古典の「枕草子」や「徒然草」に見る老人観。さらには、現代の「老本」の巨塔の作品を解説。単なる老人本でなく、現役世代の冷静な分析か。深い!

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2025年04月19日

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なんとなく、高齢者向けの本が多いなとは思いながらも、このようにきれいに整理分析をされているのを見ると、なんとも時代の流れを感じることができた。
筆者の文章の書き方のスタイルが好みだったのもあるし、とても興味を持ってあっという間に読み進めることができました。

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2025年02月23日

Posted by ブクログ

老いの心理や悲しみや可笑しみを語る本を「老い本」と呼ぶのか。このトピックに目をつけて、とことんかみ砕いて分析する酒井のセンスは、まったく昔と変わらない。
そういえば有吉佐和子『恍惚の人』は、面白い本であった。
バブル期ごろ、酒井と同じようなエッセイストで、泉麻人もよく読んだのだが、最近は、はっと目を引くような文章は書いていないようだな。

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2024年11月30日

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これは、すごく面白かった!
最近あちこちで眼にする「老い本」。これを時代別に分析してくれたのは、三宅香帆の「働いているとなぜ本がよめなくなるか」の手法と同じ。
でも酒井順子の時代別分析には、独特の冷静沈着な毒が程よく散りばめられていて、クスッと笑いながら読むことができる。
やはり、新人の書き手より、熟練、手練れの書き手です笑

憧れのリタイヤ後のシングルシニア生活本。
男性は、「結婚しようと思えばいつでもできたが、あえてしなかったのです」というムードが漂う哲学を前面に出しているカッコつけ本が多いが、女性はシニア一人暮らし本での庶民のスターが次々に登場して活況を帯びているという。
確かに最近よく書店で元気なショートカットのおばあちゃんの写真が表紙となっている本が平積みされているのを見かける。

さらに、つれあいに先立たれた妻の書いた本は現実的なのに対して、夫が書いた本は、全身全霊の悲しみに満ちているという。
確かに!あれ、気持ち悪いと思ってました笑

「妻や子供に見守られ、自分はなんの心配もなく人生を終えると信じている男性が妻を失うということは、夫にとっては、『明日のメシ、どうしたらいいの?』という問題でもあるのだ」

よく笑って一気読み。
酒井順子の本領発揮、筆が冴え渡る本でした。

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2024年11月28日

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新書本はほとんど読まないのだけれど
なかなか興味深いテーマと老いスターの登場でいっきに読み終えた
老い、いやだ
あちこち痛い
しみしわたるみ
邪魔者扱い
スマホ操作できなきゃ生きる価値もないみたいで
…これでいいのか、日本?
もう少しちゃんと考えようぜ
と改めて思わされる本でした

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2025年05月27日

Posted by ブクログ

老いに関する色々な切り口の本(老い本)が紹介されます。楢山節考、認知症世界の歩き方、佐野洋子の死ぬ気まんまん。歳をとってからの生活、独り、定年、ぼけ、お金、配偶者の死、自分の死。いろんなテーマの本が次々に紹介されて、一種の読書案内として読みました。

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2025年04月05日

Posted by ブクログ

 老いとは誰にとっても避けられない道だ。最近その道のりを思うことが増えた。加齢に対する戸惑いや年齢を重ねることの意味が静かに語られている。
 若い頃は老いを遠いものと感じていた。しかし体の変化や健康不安が現れるとそれは身近な問題になる。いつかではなくすでに始まっていると気づくのだ。
 とはいえ老いについて深く考える必要があるのか。いろいろな本を読むよりこの一冊で十分かもしれない。それどころかこうした本は不要とも思う。結局これまで通りやりたいことを続ければそれが最良の生き方ではないか。
 未来を不安に思うより今をどう生きるかが大切だ。老いを意識しすぎず自然体で日々を重ねていきたい。

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2025年04月03日

Posted by ブクログ

テーマ
老い本を通して老いをどう生きるか自分ごととして考える

具体的内容
先人は老いをどう見てどう表現しているか
老境に入った人の苦悩
老いを美しく生きる人たち
老いの現実問題

何を学び、どう生かすか?
生きれば生きるほど、老人になればなるほど人生ハードモード。その中で生きている老人たちは、やはり尊敬に値する。
特に男性は「可愛いおじいちゃん」というカテゴリーが無い、現役志向が強いなど様々な要因から老いることはハードモードすぎると思われる。
私がやることは老人たちを知ること。そして両親と話し合うこと。否定ではなく、彼らを理解すること。

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2025年02月03日

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