【感想・ネタバレ】今日未明のレビュー

あらすじ

◆デビュー10周年記念作品◆
大藪賞作家が描く
慟哭の犯罪ドラマ

あのとき、
もっと話せていたら
あの人を殺めずに、すんだのかな。


まだ引き返せる。
あなたがニュースになる前に。


【著者からのコメント】
目に留まる短いニュース。
憶測だらけのコメント。
肯定。否定。あふれかえる世間の声と、
拾われることのない当事者の声なき声。
先入観ほど怖いものはないけれど、
人間はそれを捨てられない
生き物なのだとも思います。
それを浮き彫りにする5篇を
書いたつもりです。
プロローグの「私」は、
作者の私かもしれませんし、
あなたかもしれません。


■自宅で血を流した男性死亡
別居の息子を逮捕
■マンション女児転落死
母親の交際相手を緊急逮捕
■乳児遺体を公園の花壇に遺棄
23歳の母親を逮捕
■男子中学生がはねられ死亡
運転の75歳女性を逮捕
■高齢夫婦が熱中症で死亡か
エアコンつけず

新聞の片隅にしか載らない、
小さな5つの事件。
その裏には、報道されない真相がある――。

【目次】
「夕焼け空と三輪車」
「そびえる塔と街明かり」
「ジャングルジムとチューリップ」
「まだ見ぬ海と青い山」
「四角い窓と室外機」

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

不幸な事件を告げる短いニュースのあとに
その事件に至る経過や背景が描かれる
どれも日常に潜んでいるかもしれない事柄
胸をえぐられるような思いがして
何度か休憩しながら読み終えた
「怪異」よりも恐ろしいし、鉛のように胸が重い

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2025年11月27日

Posted by ブクログ

普段目にするようなニュース記事のあと、その事件の実際のところが明かされる。

同居男性による恋人の連れ子の殺害、高齢者が運転する車による事故、エアコンをつけないことによる熱中症死など、不謹慎ながら珍しくもなくなってきた事件が、実は..!!

読み終えるたびにゾクゾク、事件記事をもう一度読んでゾクゾク
これはイヤミス!!

0
2025年11月27日

Posted by ブクログ

先ずは死亡を告げる新聞記事、そしてその内容という面白い構成。
単に事実を報道する新聞記事からは窺い知れない背景がある。
幸せな気持ちから殺意に変わる瞬間などとてもリアルに感じられた。
そりゃ死亡記事の裏には色々あるよね。
不謹慎ながら、面白かった〜!

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2025年11月16日

Posted by ブクログ

面白い。さすが辻堂ゆめさん

最後の性愛超えた愛がとても深いテーマだった
SNSやニュースで切り取られた話の深層を超妄想したもの。

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2025年11月14日

Posted by ブクログ

話の裏に隠された秘密に驚きまくり!! 短編なのに、ひとつひとつがなんともよくできている。最初に書かれている新聞記事を読んだときには、あー、貧困とか虐待とかが原因で起きた事件とか事故なんかなくらいにしか思わないのだけど、読みすすめていくとその裏に隠された秘密にびっくりさせられる!!しかも、それが全部の話でびっくり!!

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2025年12月07日

Posted by ブクログ

よくあるニュースを題材に その裏側を描いた5話の短編集。

〇自宅で血を流した男性死亡。
同居の息子を逮捕。

〇マンション女児転落死。
母親の交際相手を緊急逮捕。

〇乳児遺体を公園のトイレに遺棄。
23歳母親を逮捕。

〇男子中学生がはねられ死亡。
運転の75歳女性を逮捕。

〇高齢夫婦が熱中症で死亡か?
エアコンつけず。

よく耳にする様な事件ばかりで つい先入観で勝手に真相を決めつけがちだけど、その背景がいつも同じとは限らない。
先に短い事件の記事が書かれていて、本文でそこに至るまでの経緯が描かれている構成。
短編集だったけど、どの話もとても面白かった!





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2025年12月06日

Posted by ブクログ

事実と真実はちがうってことだ!
辛いから元気な時にみれてよかった
短編集ってすごく読みやすくていいなと思いました!

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2025年11月30日

Posted by ブクログ

日常茶飯事的に目にする事件の記事。
一見「またか」で流してしまうことが多いけど、その背後にある真実が描かれている。
倒叙ミステリーっぽい雰囲気で、なぜこうなったのか、興味深く読んだ。
人間て恐ろしい。

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2025年11月30日

Posted by ブクログ

事実を淡々と伝えるニュースにも、その背景には様々な悲しく厳しい現実が隠れている。どの話も読み終わってから苦しく不安ばかりが膨らみ、どうしようもなくなった。

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2025年11月27日

Posted by ブクログ

愛するが故に裏切られた時の
悲しみと絶望は深い…。

各章の冒頭がニュース記事から始まるので、
話の結末ありきの物語。
どのような展開でそのような結末を迎えてしまうのか、想像しながら読み進めたけれど
第2話と3話は想像を遥かに超えてきた。

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2025年11月25日

Posted by ブクログ

どの話も、最初は順調で上手くいきすぎている。がそれは、あくまでも一方向からの視点で、様々に裏の顔、裏の事情があったことによる、悲惨な結末には、身につまされた。

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2025年11月24日

Posted by ブクログ

どの短編をとっても、読後感がずーんと重いです(悪い意味ではなく、感動してます)
ステレオタイプに見れてしまうニュースの見出しの裏にこんな真実があったら⁇
重くて、唸る、そんな作品集でした。

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2025年11月22日

Posted by ブクログ

5篇を収録した短篇集。ほかにプロローグとエピローグが付く。どの作品も冒頭に短い新聞記事が提示され、本文でその事件の詳細が語られていくスタイルだ。そして真相はイヤミス系である。そのため特に好きな作品はなかったけれど、どれもうまいなあとしみじみ思う。三面記事の片隅にちょこっと載った事件が気になり、どういうことなんだと考え続けた思考実験の成果のようにも思えた。
「新聞によりますと……」で始まるあのテレビ番組の再現ドラマを思い出したのは、昭和おっさんの証か(笑)。

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2025年11月13日

Posted by ブクログ

事件記事の内容から始まるので、ある意味結末が先に提示されているということ。そこに至るまでの経緯が物語の中心。予想を裏切る幸福な物語が、途中から一転、最悪で胸糞が悪い物語に変わる。2話目からこの流れが分かっているので、最悪を予想しながら読み進めることに。あと味はとても悪いが、この流れが中毒性になるほど面白い。

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2025年11月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

最初のところで、誰が亡くなって誰が犯人かわかるのに
読みはじめていくと、何故事件が起きるのかわからないところからスタートしていく。

そこからじわりじわり、家族関係が壊れていって
心がズタズタにされて事件が起こる。

でもきっと
世の中で起きている殺人事件もこうやって起こるのかな?って
変にリアルさを感じる。こわい。

あの時もっと話せばよかったのかな?
って帯にあるけれど
本当にその通りで。
世の中、自分の想いってみんな理解していると思いすぎてるし。
自分の常識イコールみんなの常識って認識している人が多すぎる。
対話って大事。

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2025年11月12日

Posted by ブクログ

三面記事によくある事件の実のところ、という形式の短編集。
2話までで読むのをやめましたが、つまらないからではなく逆で、なんかもう辛くって読んでられなくなりました。
事件の記事のあとにそこに至るまでの経緯が記されていきますが、絶望しか感じないというか、底の見えない転落の果てにこの事件か…という辛さ。特に2話目の、冴えないけど善良には違いないはずの男がどうしてこうなったかという落ちっぷりが私は堪えてしまいました。

そんなわけでとても良い作品と思います。良すぎて無理でした。

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2025年11月07日

Posted by ブクログ

最初に記事として端的に纏められた事件が書かれている構成のため”Why”の部分を特に印象深くした展開となっていて、改めて最初の記事を見た時に様々な思いがでてくる話だった。

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2025年11月05日

Posted by ブクログ

全五話の短編集。ハッキリ言って読み心地最悪です。でも、面白くない訳じゃなくて…。どれも最初に小さな三面記事ニュースが貼られていて、読み始めると、あれ?ニュースとはちょっと違う展開じゃない?と思ってるとガツンと落とされます。毎回落とし穴あって、まーこれが胸糞悪いこと悪いこと。
殺人だのなんだのあるので、中学校以上。高校位からが推奨かな。
「プロローグ・エピローグ」この糞な内容を更に深淵にしてくれるツマ。
「夕焼け空と三輪車」 71歳の男性が息子に刺される。息子と父の間にあった出来事とは?
「そびえる塔と街明かり」 マンションから虐待跡のある女児転落死。同居の男性が犯人なのか? この話が一番こたえたかな。救いがない。
「ジャングルジムとチューリップ」乳児の遺体を公園に遺棄した女性が逮捕された。その行為に至った女性の背景は?これは最初の方でなんかいけすかない夫婦だなぁと思っていて、うわっ、こんな風に来たかって用意されたひっくり返し方が面白かったです。
「まだ見ぬ海と青い山」75歳の女性が男子中学生を運転で事故死させた。ありふれたようなニュースに隠された毒は?途中から誰が何を狙ってるのか分かるような書き方で、うわー、本当にやったよと嫌な気持ちになった。
「四角い窓と室外機」85歳と83歳の夫婦がエアコンつけず、熱中症で死亡。このありふれた記事の裏にあるさまざまな思い。これは一番切なかった。ボタンの掛け違いというか、誰か幸せになって欲しかったなぁ。

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2025年11月04日

Posted by ブクログ

読むごとに、先が知りたくない話になっていく、でも気になって先に進んじゃう。
そんな話ばかり5話からなる短編集。
どの話も切なくて苦しくて、しんどかった。
新聞やニュースの短い報道からは知りようもない、小さな事件の真相。この事件の被害者、または加害者、実はこうだったんです……。事件の背景に実は何があったのか、裏の裏まで考えてしまいそう。
もう、表面だけ見て勝手に誰かを悪者にするのはやめよう。きっとそう思うはず。

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2025年11月03日

Posted by ブクログ

最初に死亡事件の記事の内容が簡単に書かれており、その後にその状態に至るまでの過程の物語の短編集。読み易かったが、もうちょっと展開があっても良かったかなと言う印象。

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2025年12月06日

Posted by ブクログ

人は、見えていることが全てだと思ってしまう。事実は一つと思ってしまう。けれど、人にはその人だけの真実であることを、忘れてはいけない。
短編の連作ながら、何を見て、人はどう動くか、どう思うのか、考えさせられる文章である。

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2025年12月03日

Posted by ブクログ

今日未明
辻堂ゆめさん

短編集

ニュースになった記事
読み続けると、そんなことがあったんだー
と、びっくりする

なんとなく、全て、あり得そうな、
悲しくなるお話

特に、最後の
四角い窓と室外機は、
涙がでた

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2025年11月24日

Posted by ブクログ

新聞における「小さな事件」の扱いは、ほんの数行で済まされ、事実が淡々と書かれるのみで、よほど読者の関心を惹く内容がない限り、その後の記事は出てこないのが普通です。

作品で扱われた事件は、日常のリアルなニュースと重なり、読者の私は惹きつけられて読み始めました。そして本作はそのような事件において、事実の背後に隠されたもの、人間同士の関わりを丁寧に追っていきます。

しかし、読み終えてから、5つの事件それぞれの冒頭にあるニュース記事の部分を読み返すと、最初に目にした時の印象が驚くほど覆され、そのどんでん返しには感心させられます。

実際に起きている事件も、狭い人間関係、伝わらない言葉、不足するコミュニケーションから発生してしまうことが多いと思います。

現代社会において健全に生きていくことがいかに難しいか、今更ながら恐れを感じて本を閉じました。

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2025年11月18日

Posted by ブクログ

プロローグとエピローグがあったので長編かと思ったら、短編集でした。
その短編はというと、冒頭に小さな新聞記事があり、その裏で何があったかを、中心的な人物が、一人称一人語りで解き明かしてゆきます。
読み捨てられる小さな記事にも、それぞれドラマがあり、悲しい事情、思いもよらないエピソードを抱えている。
プロローグとエピローグに出てくる人物は、そんなこととはつゆ知らず、小さなことと切り捨て、世の中平和だなあと独り言ちる。
そんなところに自分を重ね、身につまされる1冊なのですが、それぞれの取り返しのつかないしくじりが、イヤミスのような読後感をもたらしています。

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2025年11月15日

Posted by ブクログ

各話とも、冒頭のネット記事の背景や真相を本文で明かすという趣向。

表面的な記事からは伺い知れない意外な真相。
2話目からは中身を想像してみるが、全く当たらない。

登場人物たちはどれもクセが強くて今一つ感情移入できず、最終話を除けば、後味も良くない。

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2025年11月11日

Posted by ブクログ

事件の裏側、当事者やその家族にしかわからない事情がありノンフィクションでは?と思わせるリアリティーがあった。

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2025年11月06日

Posted by ブクログ

普段から日常的に目にするニュース。赤の他人にとっては他人事であり日々、消化して別の記事に注目する。しかし当事者達にとっては一生忘れられない事柄になる。ニュースの記事では語られていない事件を起こした過程と心情が描かれている短編作品。どれも重苦しかったです。

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2025年11月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

【あらすじ】
①夕焼け空と三輪車
26年引きこもりで暴力的な40歳の正之が71歳の父親を殺す話。自分の唯一の理解者だと思っていた父親が、自分以外の家族を守るために自分に嘘をついて監視までしていたと知り殺してしまう。
②そびえる塔と街明かり
高層マンションから7歳の女児(美彩)が転落し、女児の母親(静香)の交際相手(慎一)が殺人容疑で捕まる話。実際は静香が美彩に虐待していて、慎一は監視カメラで確認する。美彩が慎一と記録していたミニパラシュートの実験を参考にして、静香が警察に捕まるように静香と美彩の2人だけでいるときに7階から飛び降りたのだった。美彩は怪我だけですんで慎一に助けてもらい慎一と2人で暮らすことを夢見ていた。
③ジャングルジムとチューリップ
23歳の花野井彩絵は価値観が合い頭脳レベルもぴったり合う佐藤拓也と事実婚をし子供も妊娠した。出産前の手続きのため拓也の戸籍を調べたところ、本名は御門琢哉で13歳の時に放火で両親を殺していたことがわかる(テレビゲームを親にとりあげられ逆上)。結局離婚し乳児を殺して公園の花壇に遺棄してしまう。
④まだ見ぬ海と青い山
膝を痛めていた75歳の和子は横断歩道で登下校見守りのボランティアをしていた。そこでいじめられっ子の中学1年生小林宝と親しくなり、海に行く約束をしていた。当日誕生日プレゼントを計画していた和子は宝の合図で車を発進させ、宝をいじめていた中学生を引き殺してしまう。息子には免許の返納を勧められており、フィアンセも紹介してもらう予定だった。
⑤四角い窓と室外機
85歳の利男は脳梗塞で左半身麻痺、83歳の美代子は認知症で、息子の英樹が亡くなってからも嫁の幸恵が献身的に介護してくれていた。英樹は小児性愛をもっていたことを隠して幸恵と結婚し、高校教師として働きながら忙殺され自殺してしまう。幸恵は英樹が小児性愛であることを知っていたがだまっていて、英樹の両親がそれを隠して結婚させたことや保育士として働いていたほど子供が好きだったのに子供を産めなかったことはショックをうけていた。介護疲れもあり幸恵は利男と美代子を殺そうとするが、殺せずにいた。利男にそれがばれて幸恵は追い出され、利男は幸恵が犯人にされないよう日にちを考えながら美代子とベッドで熱中症で死ぬことにする。
【感想】
小説としては★4だけど、内容が辛すぎて★3。知らない方が幸せなこともあるなと思うし、こんな辛いニュースが溢れてるこの世の中で今のところ平和に過ごせていることに感謝したい。

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2025年11月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

三面事件記事風の記述から、その真実を描く。なるほどねーとか、第一印象と違うものなど。



引きこもり中卒40歳。実家を追い出され一人暮らし。71歳の父親が食事を持って来てくれて掃除もしにきてくれるしジョギングコースも調べてくれる。至れり尽くせりで尊敬するも実際は嘘だらけ。ぶっころ。

独身高給取り研究員がシングルマザーに惚れて7歳の女の子と住む。母親に虐待されてた。パパ〜と喜んでついてきたのは演技?手作りパラシュートで落下死する。普通の内縁の夫による虐待死に見える報じ方。

価値観が合ってるフェミニストの女性と年上の男性。世帯年収2000万を超えるパワーカップル。事実婚で夫婦別姓を実現。だが夫は中学時代にゲームやりたさに両親を放火で殺人して戸籍を消してた。別れて一人で殺人鬼の息子を産んでしまい、殺しかける。

75歳女性が車庫だし時に小学生を跳ねて殺す。対向車線のガードレールに衝突して停止という新聞。転校生でいじめられてる小学生と昵懇になり、海に連れてく約束をした。当日、策略に嵌めていじめっ子を轢き殺す。

熱中症で死んだ老いた夫婦の記事。介護している死んだ息子の嫁が殺そうとした。追い出して迷惑をかけないように自殺した。

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2025年11月03日

Posted by ブクログ

事件の裏にあるストーリーは意外で、外から見て計り知れないということかな

ずーっと嫌な雰囲気があって、不気味さの演出が上手だと思った

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2025年11月02日

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