ブックライブの高評価レビュー

小説・文芸の高評価レビュー

  • 藍を継ぐ海

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    少子高齢により過疎化が進みつつある日本。その地方にあるさびれて深い自然。それが迫ってくるような気配を感じてしまいました。

    萩焼、狼犬、被爆した資料、隕石、海亀。これらをモチーフにして、様々な人間模様が心の細かい動きを捉えながら語られていく。少し普通ではない?かなりオタク的に何かにのめり込んでいる人を中心にして(何を持って普通なのか?と言う難しそうなことはとりあえずおいといて)。どの短編も、読み終わった時に少し寂しい気分になる。

    よく伊予原さんの作品は科学?というか理系の作品だと言われることがあります。でも、「月まで・・・」や「宙わたる・・・」でも感じたのですが、科学的な説明はあくまでエッセ

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    2026年02月11日
  • チップス先生、さようなら

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    イギリスの裕福な家庭の子供たちが通う歴史の古いパブリックスクールで、先生を務め終え退職後も母校の隣に住んでいたチップス先生の回想録。
    最近文庫でもページ数の多いものに疲れてきたので、この100ページちょっとの本ならすぐに読めるかなと思って。


    先生は、次々に卒業していく子供たちには、真面目で平凡な紳士と思われていたが、授業は後々まで語られるくらい冗談交じりの愉快なものだった。

    独身者の寮に、退職まで長く住んでいたが、若い頃に一度結婚したことがあった。山で知り合った、キャサリン・ブリジスという女性で、この明るく聡明で、美しい人はすぐにみんなの人気者になった。
    彼女の影響でチップス先生も注目さ

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    2026年02月11日
  • カフネ

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    ネタバレ

    どんなに近い人であってもその人のすべてを知ることはできなくて、それでも知ろうとして言葉を尽くし、その人の言葉に耳を傾けることが大切なのだと思った。せつなさんの作る料理がおいしそうで食べたくなったし、おいしいご飯が持つパワーを感じた。涙がこぼれそうになる場面や言葉がたくさんあった。

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    2026年02月11日
  • ミーツ・ザ・ワールド

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    作風はまさに会話劇です
    登場人物の会話が中心となり物語が進行されます
    リアルな会話口調なのでひとつのセリフがめちゃくちゃ長いです
    それが読みやすいと感じる人もいれば、読みにくいと感じる人もいると思います
    私はテンポ良く読めて心地良いと感じました
    登場人物の思考もひとつの文章がとても長いです笑
    でもそれがとてもリアルに感じます
    あ、こういう考え方の人...今の時代なら結構いるよね...
    ってなんとなく感じる人物描写でした

    自分の価値観を他者に押し付けることについて考えさせられます
    相手の幸せを望む祈りのような要望だとしても、それが相手の本当の幸せとは限らない...
    読みながらそういうことをたく

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    2026年02月11日
  • 赤と青のガウン オックスフォード留学記

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    皇族が庶民感覚を持つとか理解するのは大変だろうな。父にも尊敬語なのかあ。
    研究に対して前向きさと懸命さ、素直で誠実な人柄はしっかり伝わる。皇族の清廉潔白なイメージは崩れないね。別の本も読んでみたい。

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    2026年02月11日
  • 無宿人別帳

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    時代物の傑作。悪役の岡っ引きのねちねちした言葉遣いが良い。昔NHKのドラマで「赤猫」を見た記憶があります。

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    2026年02月11日
  • イノセント・デイズ(新潮文庫)

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    ネタバレ

    冤罪でありながら死刑執行されることを望んでしまう主人公を見て複雑な気持ちになりました。
    死刑になるべきではないと思いつつも、気がついたら主人公の死刑執行を応援してしまう自分がいました。

    もう7年ほど前に読んだ本ですが、今でも忘れられない大好きな一冊です。

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    2026年02月11日
  • 神さまのビオトープ

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    ビオトープとは、様々な野生動物が自然な状態で暮らす、生物生息空間のことらしい。今作を読み終わって、今作のタイトルの意味が理解できた気がする。
    あらゆる人間がいて、その人間が抱えるものはそれぞれで、隣の人が実は自分とは分かり合えない悩みを抱えているかもしれない。神様が生んだ、人間の共存空間で、私たちは自由に不自由な生活をしていいのだろうなと思った。

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    2026年02月11日
  • 52ヘルツのクジラたち【特典付き】

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    児童虐待 自分とは無縁だとまわりにもいないと思っていたが、ちょっとした事から加害者になっている人 又被害者なのに気が付かない事があるんだと
    声にならない悲しい叫びを聞いた気がしました。

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    2026年02月11日
  • 牧師館の殺人

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    ジョーン・ヒクソン版のドラマは観たことがあったのだけど、あまり内容を覚えてなかったので、普通に新鮮な気持ちで読み始めた。
    ドラマは語り手というものがないから、小説だとけっこう印象が違ってて、マープルの出番が思ってたより少ないなと思った。
    しかも、初めて言及されるシーンではあまり良い印象として語られてなくて、ドラマもキャラクターも全く知らずに読んだら、マープルの印象ってだいぶ違ってたかも。
    ただ、語り手が牧師さんでわりとフラットな見方で物語が進むから、びっくりしたのは最初だけだった。
    ドラマは演出によるミスリードで、より誰が犯人であってもおかしくない感じが強いけれど、小説も絞れはすれど確信は持て

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    2026年02月11日
  • 鎮魂

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    著者の作品は「正体」だけ読んでいたが、こちらの方が好み。こういうハードボイルド系は他の作品との差別化が難しいのではないかな、とそこまで期待していなかったが、中盤くらいから完全に引き込まれて一気読み。
    ハードボイルドあり、ミステリーあり、社会派要素あり、切実な人間ドラマあり…と色んな要素がてんこ盛りなのに、そのバランスが絶妙すぎて脱帽。久しぶりに好きな小説家が増えた!と思えるような作品だった。

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    2026年02月11日
  • 汝、星のごとく

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    再読記念に

    傷の舐め合いから始まった恋愛模様と2人を取り巻く環境を、グロテスクなまでに詳細に書いていて読んでいて苦しくなった。ふたりがより幸せになる方法を読み終わったあと必死に考えたが、結局この2人は結ばれることが最適解だったのかもしれないなと思う。愛するということの形が他の作品と明確に異なり面白かった。

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    2026年02月11日
  • ビリー・サマーズ 下

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     下巻の要約は本書カバー見返しに書かれてあるとおり。追われる身となり潜伏中のアパートで、ビリーはある雨の夜、男たちから酷いことをされた女の子アリスを助けてしまう。
     仕事の残りの支払いはされず、傷ついた女の子を追い出すわけにもいかず、ビリーは身動きを取りづらい状況に追い込まれるが、自分をはめた連中、そしてアリスを傷つけた男たちへの制裁に、ビリーは仕事の相棒バッキーの手を借り、動き出す。自伝の続きを執筆しながら。


     さて、ここから少しネタバレモード。
     ビリーが助けた女の子アリス。21歳になったばかりというが、見た目はティーンエイジャーにも見える美少女。アリスといえば、キングの作品では『セル

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    2026年02月11日
  • 対馬の海に沈む

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    手配した時はわかってたはずだけど、手に入れたときは本の内容をすっかり忘れ、
    タイトルを見て、対馬の海にまつわる小説、と思ってしまった。
    TBS日曜劇場の「海に眠るダイヤモンド」の影響か。
    読み始めてすぐ気づく。これは実話つまり著者の取材に基づくノンフィクションだ。
    内容は、、凄まじい。
    一台の乗用車が海に突っ込み、運転していた男が死ぬ、というところから話は
    始まる。その男が、JAで何年も売上日本一になる優秀な営業マンだった。
    対馬のような人口の少ないところでどうして?
    取材を重ねるうちに、彼がやってきたことがどんどん暴かれる。不正だ。
    何か月か前に読んだゆうちょ、かんぽの不正が被る。
    そして、

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    2026年02月11日
  • 木曜日にはココアを

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    ネタバレ

    ネイルで怒られた後、親御さんたちに批判ありながらも、決して無駄ではなくて、その出来事あったからこそ泰子先生のお話も聞けたんですね。間接的に、泰子先生が言った働き屋の綺麗な爪ってセリフ、ジーンときた。
    両思いで、実はお互いココアさんと心で呼び合っていて、恋文のところは胸いっぱいになった
    緑の絵画のところとか、全部短編だけどつながってて、ホッコリする、幸せな気持ちになれる本。
    あつこの夢はきっとかなう。きっと素晴らしい翻訳家になるわ。私が保証する
    その言葉が、どれだけ心強かったか知れない。自分の未来に託すことができた。
    トリコロールの最後、個人的に好き。
    一秒先のことも知らされないまま暮らしてて、

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    2026年02月11日
  • 鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ。(新潮文庫)

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    初めましての本屋さんの棚で、面白いタイトルだと思い購入しました。

    めちゃくちゃ笑ったし恐怖しました!
    これは素晴らしい作者さんに出会ってしまった、と大型書店さんで追加で著書を2冊購入し、安心して最後まで読み終えました。

    知らない世界の事ばかりで、本を読んで世界が広がっていく感覚をこれでもかと味わいました。

    早く次の本を読みたいけれど、この1冊の余韻にもう少し浸っていたいから、別ジャンルの本を読もうかなー。

    いやしかし、この本を読んで鳥類学者になりたかった鳥好き人間かのような錯覚になっているので、
    急いで買いに行った2冊のうちの1冊を読みたいと思います!

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    2026年02月11日
  • アルジャーノンに花束を〔新版〕

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    知的障害者の主人公が手術によって天才的な頭脳を手にするというお話。手術によって知能が上がるにつれ、周囲との不和や過去の自分を客観視して行く過程が面白かった。
    崇拝から尊敬、愛情、好意、感謝、責任に変わるという一連のフレーズが印象的だった。

    ただ、最初の知的障害者の世界を表す手法としての文章は読みにくくて苦痛だった。(内容を落とす者ではない)

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    2026年02月11日
  • 2020年の恋人たち

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    ネタバレ

    ワインバーを営むお母さんの死をきっかけに始まる30代未婚女性の物語。口を聞くことのない同棲相手、愛人契約を持ちかけてくる年上男性、既婚の余裕で誘ってくる年上男性、優しくて自分のことを大切にしてくれる男性、お仕事仲間の可愛い年下男子(同居中)、などなど、、、恋多き女性の悩み辛みを描く文章。人生って大変だぁ、30代の私よ、もう少し落ち着いたプライベートを送っていてくれい!と思ってしまった笑


    ・お店が飲みたくなるきっかけ"HALT"
    →Hungry Angry Lonely Tired
    ・してもしなくてもいいのだ、と気づいた。恋なんて。誰に強いられることもなく自分が望んなのな

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    2026年02月11日
  • ジェイン・エア(下)

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    ジェインの人生は波乱万丈だったと思います

    運命さえも自分の手で切り開き、理想を追求する姿勢にプライドを感じました

    「わが娘よ、誘惑より逃れよ」
    「正しくあれ」と念じる本心

    大事な場面で必ず現れる「神」には圧倒されます

    愛する人のもとを立ち去らなければならなくて、心が葛藤する時に聖書の一部が神を裏付け
    家を出た孤独と空腹に苦しむ時に神を意識させる

    清く美しいですが、なぜこのような試練が?
    ちょっと過酷すぎました

    そして牧師のセント=ジョンとの出会い
    彼はジェインの命の恩人で、立派な方だとは思いますが、なぜか狂気も感じ怖かったです

    愛を知らない彼が神に近いとも思えないのですが…
    私は

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    2026年02月11日
  • アルプス席の母

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    良かった、期待以上の青春、終わり方だった。

    あらすじは、
    秋山菜々子は、神奈川で看護師をしながら一人息子の航太郎を育てていた。シニアリーグで活躍する航太郎が選び取ったのは大阪の新興校だった。声のかからなかった甲子園常連校を倒すことを夢見て、父と約束した甲子園目指して、息子と菜々子が、大阪にいく。
    不慣れな土地での暮らし、厳しい父母会の掟、激痩せしていく息子。果たしてふたりの夢は叶うのか!?

    栄光からの挫折、そして人として立派に終わっていくのだろう...。
    監督と選手の確執、親同士の確執もあるある...。
    終わり近いストーリーに涙がこぼれました。
    高校野球ファンだとさらにおもしろさが増すスト

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    2026年02月11日