あらすじ
うる波は、事故死した夫「鹿野くん」の幽霊と一緒に暮らしている。彼の存在は秘密にしていたが、大学の後輩で恋人どうしの佐々と千花に知られてしまう。うる波が事実を打ち明けて程なく佐々は不審な死を遂げる。遺された千花が秘匿するある事情とは? 機械の親友を持つ少年、小さな子どもを一途に愛する青年など、密やかな愛情がこぼれ落ちる瞬間をとらえた四編の救済の物語。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
凪良先生の書く男の子ってなんでこんなかっこいいんだろうなあといつも思う。痩せてて骨ばっててでも絶妙に察しがよくて、そして先に死んでしまう、みたいな。
死んだ夫の幽霊も暮らす美術教師の話。鹿野くんがもうずっとかっこいい。
幸せも不幸も、決めるのが自分なら、正解を世間に求めたところで何にもならない。
「彼女の謝肉祭」のキヨくんもすき。甘酸っぱすぎて泣くかと思った。
Posted by ブクログ
そうだよね、誰にも迷惑をかけなければどんな愛の形があってもいいよね、そう思わせてくれる素敵な作品でした。
うる波の鹿野くんを思う気持ちが切なくて愛おしくて、このふたりがずっとこの平穏な暮らしをしていてほしいと願わずにはいられなかった。
Posted by ブクログ
何となく良い匂いがしそうな柔らかい日常と、そこにふと顔を出すような不穏さのバランスがすごく好き
うる波が亡くなった鹿野くんを想う気持ちの描写が繊細で、いるのにいない切なさに締め付けられる
大事な人を喪った後、切り替えて生きていくことなんて、自分にもそうそうできないだろうと思うけど、そんな諦めの悪さをそれでも良いと言ってもらえるような素敵な話
Posted by ブクログ
鹿野くんとうる波さんの穏やかな生活が、これからもこれからも、ずっとずっと、続きますように。
そして出来たら、続編を読みたい。続きを読みたい。
世の中の皆んなは、胸にひっそりと秘密を抱えながら、生活していっているんだ。
それでもなんの不都合もなく、回っているんだ。
その生活が、人から見たら普通じゃないかもしれないけど、私はまた、彼らのお話しを読みたいです。
うる波さんの揺れ動く気持ちが、とても優しくて時に切なくて、一気読み。
すごくよかった。
Posted by ブクログ
初めての凪良ゆうさんの作品!
旦那の狩野くんを交通事故で突如失ったうる波。
抜け殻となったうる波の元に、なんと、幽霊となった狩野くんが目の前に現れます。
•幽霊の狩野くんとは、うる波に話したり食事したりできますが、うる波が用意した食事は現実には減りません。
•見えるし話せるし触ることだってできる。
でも狩野くんの姿が視えているのはうる波だけ。
狩野くんと話しているうる波は、他人の目には異常者のように写ってしまいます。
•「夫を失ったショックで心が壊れてしまったのかも…」
「私と話せる狩野くんは、自分の願望が生み出した幻覚なのではないか?」
作中、うる波はそんな不安をずっと抱き続けています。
最終的に、今自分が大切だと思う世界をを守る選択をしたうる波に拍手!
Posted by ブクログ
亡くした夫の霊とともに過ごす日常の中で起こる出来事の短編集だったが、どの話の根底にも死と身体性に関する言及がされていてとても苦しく感じる描写は流石だと思う。幸せの形や不幸の形は人それぞれで決まった形式はないのだということはあの素晴らしいラストを踏まえると身に沁みます…
Posted by ブクログ
凪良さんの書く「普通と相容れない人たち」の話がとても好きなんだけど、この本を読んだときもその感想を抱いたのは、ファンタジーチックだけど実際に存在しそうだなと感じたからだと思う。
世の中には計り知れないほどの人たちが様々な生き方をしていて、その全てを知ることはきっとないけれど、その人たちが自分たちなりに幸せな生き方をしていればいいな。
とっても現代に即している
凪良先生の作品はどんな人も否定しないところが素敵だと思います、ロリコンでも狂ってても、人に迷惑かけてなければいいではないかと
共感などは求めない、もしくは押し付けるべきではない、という感覚は、最近の20代の子たちに非常に共感できるのではないかと勝手に思っています
あと、同著作品である「おやすみなさいまた明日」の作中に出てくる主人公の書いてる作品ってタイトルこそ違えどこれじゃない?って勝手に思ってます。
凪良先生の本だ〜表紙可愛い〜アハハ〜って読み始めたら……
もう一気になんて読めなくて。
苦しくて切なくてふとしたワンフレーズに心を抉られつつ時々本を置いて考えて………。
ゆっくりゆっくり読みました。
何だろう、
とにかく、
何か色々つまってました(語彙不足
間違いなく買って損はないです。
多様性
人の生き方、幸せの多様性を考えさせられるお話でした。自分の中の非常識な部分との折り合いのつけ方、他人と自分の考え方の違いを理解した上で、相手との距離の取り方にとても共感できました。凪良先生のお話は、考えたことないような内容のお話でも、最後にはきっちりお話を納得して楽しめるので大好きです。鹿野くんがはじめ苦手に感じたけど、最後にはすごく好きになれました。
Posted by ブクログ
あらすじをよく読んでなかったので、序盤の設定に「え、幽霊いるの?」となりました。それでも単なるファンタジーなお話にならないのが、凪良ゆうさんの作品らしさだなと引き込まれた。
『わたしは幸せだけれど、この幸せは理解されにくい形をしている。多くの人たちは異質なものを、受け入れないし、幸せすら定型にはめたがる。…「結婚しないの?」「子供はまだ?」…「女なのにいつまで仕事をするの」…自分の常識からはみ出す人に、心配という大義名分で気軽に引っ掻き傷をつける人がいる。言ったほうには悪意がないから余計にタチが悪い。-植物性ロミオ-』
登場した人物たちは、この先の人生で実際には出会わない稀有な存在かもしれないけど、その人その人で様々な境遇があって然るべきだし、主人公うる波みたいに1回咀嚼して考えられるようになりたい(;・∀・)
2026.4
Posted by ブクログ
悲しい境遇だが周りの人達を通して、
自分の生き方に「自信」と「幸福」を見出す。
あくまで他人の「決めつけ」「憶測」で
傷つけられる事を良しとしない。
【わたしの美しい庭】や【流浪の月】と
通ずるような思いを感じました。
Posted by ブクログ
うる波と鹿野くんの話がひたすら続くわけではなくて、後輩、絵画教室の生徒など周りの人間に順に焦点を当てていく。
1つ1つの話はわりと重たいテーマなのにどこかほのぼのした雰囲気があるのは鹿野くんという異質な存在が当たり前にいるエブリデイ・マジックだからか。周囲のいろんな形の恋愛、友情を知り、自分はこれでいいんだと納得する。それでもエピローグのうる波には不安や葛藤があって切なかった。2人が納得するその日まで2人の秘密の暮らしが続きますように。
Posted by ブクログ
普通じゃない幸せの形、愛の形があって、普通じゃない秘密を抱えてる人達の話。他人からどう見られても、これが自分の幸せなんだと強い信念があれば、それでいいんだと思えました。
私は西島さん夫婦が好きです。
鹿野くんが西島さん夫婦を好きな理由「誰にも語られず、密かに心の中にしまわれている思い出。それがわずかな過失でこぼれる瞬間がもっとも美しい」
この言葉も西島さん夫婦の過去を重んじてるような気がして好きです。
Posted by ブクログ
とても静かなお話でした。
いろいろな形の愛情の話。
ときに理解し難くて、非難される愛情なんだけど
でも否定もできなかったりする。
不思議とあぁ、そうゆうこともあるかもねって
思ってしまう力が凪良さんの文章にはある気がします。
Posted by ブクログ
死んだ夫/彼氏と遺された可哀想な女、心のない少年と擬人ロボ、純真無垢な少女とロリコン大学生、冴えないストーカーと哀れな美少女、などなど…。他者によってラベリングされた関係値が、当人にとってはいかに的外れで陳腐で、時には暴力的なのかを痛感した。未亡人として腫れ物扱いされ他人の了見に辟易していたうる波自身も、無意識下に金沢くんと秋穂ちゃん、立花さんと安曇くんの関係性をラベリングしていたのがリアルで、どんな人間も大なり小なり他者間の関係性を勘繰ったり決めつけたりするエゴイスティックな一面を持っていることに納得。
また、外野には理解されない愛や関係性を丁寧に丁寧に育むうる波たちの姿が、他の凪良作品のキャラクターたちと重なって見えた。全部自分と地続きの世界に感じられるところが、凪良さんの描く物語に備わった一種の魅力であると思う。
Posted by ブクログ
凪良ゆう先生ほんっと大好き……ありえないくらい美しい感情の描写。。
優しい物語でした……。
愛には色んな形があっていいよね。
個人的に好きだったのは
・愛することはそれだけで不平等をうむ
・そもそも私たちの起源ですらよくわかってないのに新たな可能性を否定することはどうか
・神はこえられるような試練を与えるっていうけどそれは、苦しみをかかえる人を救うための人が作った方便。苦痛のない人だっている。苦痛は成長を促すこともあるかもしれないけど、丸い円を歪ませてしまう。それを芸術だと思うかもしれないけど、歪んだ方はたまったもんゃない。
みたいな……
うろ覚えですが。
Posted by ブクログ
プロローグから凪良ワールド全開で悲しくもあり切なくもあり引き込まれた作品。
結婚して2年足らずで旦那のカノくんを亡くしてしまった未亡人の話。死んでしまったはずのカノくんが未亡人うる波の前で普通に一緒に生活をしている幻想の現実を送っている。悲しいながらもどこか温かもあり切ない話だ。
結婚して2年目の夫を亡くして、夫の幽霊と暮らしている主人公うる波。
変わらない穏やかな夫との暮らしを守りたい。幽霊でもここに居てくれさえすればそれでいい。
だけどずっと悲しい。
Posted by ブクログ
凪良ゆうさんの作品は、以前読んだ「流浪の月」でも感じたことだけれど、人はそれぞれ秘密があるということ。
それに加え、多様性や新しい価値観。
この作品は4編の連作短編集。
うる波が出会うそれぞれの登場人物に、
生き方や愛し方に当たり前なんてないんだと気づかされた。
Posted by ブクログ
主人公と亡くなった旦那さんの幽霊との生活の中で出会う、ちょっと歪な愛と感情を綴ったあったかい物語。
愛や感情は非合理的なもので、みんなどこかで間違っているとわかっていても、常識人のような顔をしていて生きている。
わかるようで、わからないようで、わからなくてもいいようで
みんなそれぞれの事情を抱えて、自分の愛を守って生きているんだなぁ。
読んでいると、あったかい気持ちになった。
どうか、彼らの幸せがいつまでも続きますように。
Posted by ブクログ
究極の秘密の愛が描かれた切なくもあたたかい作品。自分はいつか1人取り残されたとしても、また取り残す側になってしまったとしても、自分がやりたいように、一途に寄り添い続けよう、添い遂げようと決心した一冊。2人の深い究極の愛のカタチに、最後は思わず目頭が熱くなった。
Posted by ブクログ
幽霊になった旦那と一緒に生活するうる波。
それは本当に幸せなんだろうか?
人間いろいろなことを抱えて生きている。
いろいろな愛の形があるのけど
たしかに人にはいえない秘密を
みんな抱えているのかなぁと思ったりもしました。
個人的に春くんと秋くんのお話が好きでした。
本当に近々そう言う世の中がくるのかな?
Posted by ブクログ
事故死した夫の鹿野くんの幽霊と一緒に暮らし続けるうる波。うる波の周りの人達を含めそれぞれのしあわせの形があるんだなと思いました。
アレルギーで恋人の命を奪った千花ちゃんや、大好きなロボットの親友のいる世界を作りたい秋くん、幼い女の子を愛する金沢くん、強気なのに隠れた恋心を持つ立花さん、兄弟の西野さん、それぞれが葛藤しながらすごしている感じが考えさせられるというか、自分でも色々思いを馳せるきっかけになりました。
Posted by ブクログ
私は、とにかくお話を知りたいので本を読むスピードは速く…なんなら速読くらいの勢いで読む。で読み終わってからじわじわとくるんだけど、凪良ゆうさんのお話は特に本を閉じてからが世界が広がる感じがする。
この本に登場する人はそれぞれ何かにとらわれている…それが悪いのか良いのか?とにかくうる波さんは、幽霊の鹿野くんと暮らし続けていることで、1人になってしまった自分を上手にケアしながら日々を生きているのだと思う。自分の相手は自分でするんだよと言われた言葉を思い出した。1人だからこそすがるというか、支えというか…そんなものが必要なのかも?と思えた。
Posted by ブクログ
なかなか世間一般には理解されにくい愛の物語たち。
でも、世間って何だろうな
わたしが信じるものの中でいきていくと決めたうる波は強いのだろうな
そう思うと登場人物それぞれ強いのかもしれない
Posted by ブクログ
とても切ないけど優しかった。
人は自分が信じたいものしか信じれないし、自分の心は周りになんと言われようと自分だけのものだ。
傷付きながらも自分自身と向き合って進むしかないんだな。
Posted by ブクログ
うる波は幽霊として戻ってきた夫を、さらっと受け入れていてびっくり。でも、もう2度と会えなくなることと比べたら、幽霊でもいいと思う気持ちはすごくよく分かる。
幸せの形は人それぞれで、他人がとやかく言うことではない。私も手放しで幸せ!と思えるときと、そうは思えないときがあって、ぐるぐるしている。多分、みんなそういう一面があったりなかったり、人それぞれ。
神さまにとっての人間は、地球という大きなビオトープの生き物なんですね。私はベランダにメダカやエビのビオトープをつくっているので、眺めているときを思い出しながら読みました。
Posted by ブクログ
事故死した夫の幽霊と共に暮らす主人公
周りの、秘密の愛のカタチの人々
歪でも本人にしかわからない形。
誰に迷惑がかかるわけでもないのだからと
そんな気持ちにさせる1冊