あらすじ
うる波は、事故死した夫「鹿野くん」の幽霊と一緒に暮らしている。彼の存在は秘密にしていたが、大学の後輩で恋人どうしの佐々と千花に知られてしまう。うる波が事実を打ち明けて程なく佐々は不審な死を遂げる。遺された千花が秘匿するある事情とは? 機械の親友を持つ少年、小さな子どもを一途に愛する青年など、密やかな愛情がこぼれ落ちる瞬間をとらえた四編の救済の物語。
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Posted by ブクログ
久しぶりに読書をしてみたいなと思って、積んであった本の中から手に取った一冊。
事故死した夫の「鹿野くん」の幽霊と一緒に暮らしている、うる波の物語。うる波と鹿野くんの関係性の唯一無二感が好きで、一晩で読み切ってしまいました。
ふたりはこの先も、きっとこのまま暮らしていくんだろうな…。
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なんだか、凄く穏やかで優しい気持ちになれた。
人と違うところがあって、秘密がある。
幸せの形は人それぞれだし、そもそも形なんてないかもしれない。
そう受け入れて自分なりに生きていきたい。
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こんなにも脆くていびつで、それでも真剣に誰かを思う気持ちがある。世間の“正しさ”から外れていても、その人自身を支える形なら、それは立派な幸福になり得ると教えてくれる物語。誰にも言えない孤独や痛みを抱えた人たちが、触れ合うことで少しずつ救われていく――読後、静かに心が温まる。
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最初は「現実逃避の物語」や「過去との決別」がテーマなのかなと思った。
けれど、読み進めるうちにまったく違う顔を見せる。
それぞれの章があたたかくて、どこか救いがある。
でも、関わった誰かが必ず“現実”に傷を負う。
これが、生霊ってやつ?
「一緒にいたらいけないけど、一緒にいたい」
その自分勝手さを正義として肯定してくれる物語。
俺の近くには来ないでね。
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ヒリヒリした気持ちで読んでた。
私だったらどうするだろう?と絶えず振り返るような気持ちで。
うる波と鹿野くん、変わりなくて私は良かった。
結論なんて出るのかな。
出ないよね。
そんな簡単に決められない。
常識や人に何か言われたってそんな簡単に変えられるものじゃない。
なんで他人に言われなきゃならないんだろう。
なんで他人はとやかく言うんだろう。
貴方の為、と言う大義名分を振りかざして。
ほっといてくれ。私も貴方のことはほっておくから。
私も今、旦那と愛犬が幽霊となったらそのまま変わりなく一緒に暮らすかな。
もちろん、見えて会話できて少しでも体温が感じられたら…だけど。
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大好きな一冊に。人それぞれの幸せを生きればいい。人にどう思われても自分が正解と思ったらそれが正解。四編の物語で全部よかったけど秋くんとロボットの春くんの話が特に好きだった。
主人公の否定から入らない性格がとても好きだった。自分が悩んでいることは、内容は違えど同じように他の人も悩んでいるかもしれないと思える一冊。
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誰もが秘密を抱えている…些細なことでも大きいことでも。私自身も多分何もなさそうに見えて秘密はあるし、世間も多かれ少なかれそうなんだろう。
暖かく見守ることも大切だし、自分はこれで良いと信じることも大切だな
とっても現代に即している
凪良先生の作品はどんな人も否定しないところが素敵だと思います、ロリコンでも狂ってても、人に迷惑かけてなければいいではないかと
共感などは求めない、もしくは押し付けるべきではない、という感覚は、最近の20代の子たちに非常に共感できるのではないかと勝手に思っています
あと、同著作品である「おやすみなさいまた明日」の作中に出てくる主人公の書いてる作品ってタイトルこそ違えどこれじゃない?って勝手に思ってます。
凪良先生の本だ〜表紙可愛い〜アハハ〜って読み始めたら……
もう一気になんて読めなくて。
苦しくて切なくてふとしたワンフレーズに心を抉られつつ時々本を置いて考えて………。
ゆっくりゆっくり読みました。
何だろう、
とにかく、
何か色々つまってました(語彙不足
間違いなく買って損はないです。
多様性
人の生き方、幸せの多様性を考えさせられるお話でした。自分の中の非常識な部分との折り合いのつけ方、他人と自分の考え方の違いを理解した上で、相手との距離の取り方にとても共感できました。凪良先生のお話は、考えたことないような内容のお話でも、最後にはきっちりお話を納得して楽しめるので大好きです。鹿野くんがはじめ苦手に感じたけど、最後にはすごく好きになれました。
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亡くなった夫と暮らすうる波。ロボットが親友の秋、恋人の命を奪った千花、未成熟を愛する金沢など登場する人がみんな独特で惹かれる。
人は何かしら秘密を抱えて生きていて、それは外面だけではわからない、愛の形も人それぞれだということ、その人にしかわからない事情もあって、“普通”というものさしで人を測ってはいけないなと思った。
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その人しか知らない思い出があり、共有でき得ない感情、愛の形がある。他者と必ずしも分かり合う必要はないが、自分の譲れないものを護っていくためにはそれなりの覚悟も必要。すれ違う者たちが、たった一瞬でも手を取り合えたら。
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人は見た目や簡単な関わりではなく、背景を知っていくことで、分かり合えるのだと考えさせられた!
勝手な憶測でその人はこうだと決めつけては行けない。
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事故死した夫の鹿野君の幽霊と暮らす、うる波。二人の生活は危うくて穏やかで優しい。4篇に登場する人達もみんな秘密を抱えて生きている。幸せは、それぞれの形があると思いました。
少年とロボットの友情を描いた「マタ会オウネ」が好き
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同作者の汝、星の如くを読んで好きなタイプの作家だと感じたので購入。
人それぞれの背景や考えの裏にあるものなんかを色んなパターンで表現していて面白かった。
Posted by ブクログ
知らない間に〝こうしてはだめ〟という固定概念が私自身をいくつか覆ってた事に気が付いた。こういう思考を抱くなんて当たり前から逸脱していると。心で想うことはなんだって自由なのに。普通ってなんだろう。誰から見た、何から得た普通なのだろう。例えば世界のはじまりが本作の一部であるロボットとの戯れなら、それがこの世の普通と成り行き、人と人が恋に落ちる事は異常となるのだろうか。人と揃わない事が世界から除外されるなら、そんな世界はこっちから願い下げだとおもいました。誰かに認められなくたって、わたしとあなた、あなたとあなた、それぞれが想いあって、それでいいんだよ。
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亡くなった旦那の幽霊と生活をするという非現実的な設定で、誰でも楽しめそうな感じがして、物語の入り口は広い。
一方でそこにある人間関係や心情はドロドロとした描写も多く、現実味があるからこそ、自分の生活や現実社会を考える場面も多くあった。
自分は自分のままでももしかしたらいいかもしれない。
誰もが様々な事情や秘密を抱える中で、自分らしく生きることの大切さを再確認できました。
Posted by ブクログ
亡くなった夫の幽霊と暮らす女性が主人公。
ロボットと人間の友情、いとこ同士惹かれあってる高校生、未成熟に惹かれる男の子、などいろんな愛の形が出てくる。
一般的ではない形の愛を選ぶと、周りから変な目で見られたりする。「普通の」人には無条件に認められるものが、努力しないと手に入らない。
悲壮感漂う感じではなく、「私はこれで生きていく」という主人公の強い決意を感じた。
面白かった。
Posted by ブクログ
自分の当たり前という価値観が、他人にとっての当たり前ではない。
自分の当たり前を人にぶつけることがよくないということを知れた物語。
短編集のような形式になっていたので、読みやすかったです。
Posted by ブクログ
いつこの状況が終わってしまうのかなとどきどきしながら読んでいたけれど、ハッピーエンドな感じでよかった
とくにロボットの秋くん春くんの話が刺さった
私も同じ状況になってしまうことがもしあるとしたら、壊れてると思われてもいいから大好きな人が幽霊になってずっとずっと一緒に生活してくれたら良いなと思ってしまったな〜〜
もっとこのおふたりの静かで優しいおだやかな日常がみていたいと願ってしまうな?
Posted by ブクログ
〝愛という名のもとに平等はないの〟
くうううー!さすがわたしの大好きな、凪良先生の書く台詞だなあと、感嘆
〝あなたはあなたのままで良い〟〝色々な形があって良い〟〝自分の中の正解を信じれば良い〟というような、物語を通してわたしを肯定してもらえる、凪良先生の作品がやっぱり大好きだと、再認識させてもらいました
Posted by ブクログ
すごく読みやすかった。
それぞれの愛のかたち、生活のかたち、生きる理由。誰にも分かってもらえなくても、漠然とした不安に打ちのめされても、自分が納得して向き合ってさえいればそれでいいと思えた。
心が温まる作品でした。
Posted by ブクログ
これは確かに「流浪の月」の原形かも 「常識」から外れた生活に自分の居場所を見つけている人たち。小学4年生の女子しか愛せない誠実な大学生は「流浪の月」の文の原形かも。
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アイシングシュガーが一番おもしろかったかな。
鹿野くんが自分の好みじゃなさすぎて、うる波の思いこがれる姿には共感できなかった。
ストーリーは特筆すべき部分がなかったが、ハッとするような表現が散りばめられていた。
これからずっとこうなのだろうか。
定員二人の舟を、ひとりでゆらゆら漕いでゆくんだろうか。(原文から引用)
Posted by ブクログ
いつ、この状況が終わるのだろう。とハラハラした気持ちで読んだ。
鹿野くんが、うる波の幻想なのかと思ったけれど、うる波の知らない事を鹿野くんが知っていたり、本当に存在してるんだ…と思えば思うほど鹿野くんが消えてしまうのが怖かった。
でも、ずっとずっとこのままで居られるなら…
これほど心強いことってないなと思う。
そりゃ鹿野くんさえ居ればそれでいい。
そう思うよね。
周りから見えてる事が全てではない。
佐々くんと千花ちゃんは、途中でヤバいなと思ってたけど、彼女が直接 佐々くんの命を奪ったわけではなかったところはホッとした。まぁ、命を奪ったも同然だと思う気持ちもわかるけど。
私も自分の感覚で、人のことを決めつけるのは辞めないといけないなと思う。その人の幸せなんて、人からはわからない形かもしれない。
Posted by ブクログ
★★★☆☆星3【幽霊になった夫】物語のスタートからいきなり夫が交通事故に遭い死んでしまう。そして生きていたころと変わらない雰囲気のまま幽霊となって主人公うる波の前に現れる。みんな秘密を抱えていて、生きている。本人が幸せなら周りがとやかく言う筋合いはない。エピペンを隠した千花ちゃん、親友のロボットよりロボットっぽい秋くん、小四を愛する金沢くん、身内に恋する立花さん。誰もが危うい。千花ちゃんと金沢くんはちょっと受け入れられないかな。
Posted by ブクログ
全体的にはまぁおもしろかった。でも、正直「んん?」ってなる部分もあって、100%物語に没入できたかというとそうでもない感じ。
このお話、4つのエピソードからなるオムニバス形式で、一人の女性が全ての物語に関わっていくスタイル。
主人公の女性は幽霊になった旦那と一緒に暮らしてます。
まずこの設定、小説だしフィクションだし別にいい。むしろ、この物語の核になる部分だから「現実離れしてる」なんてツッコミをいれるつもりもない。
でも、個人的にちょっと冷めちゃったのがロボットと少年のエピソード。
物語の舞台は現代の日本。それなのにAIを搭載した人型のロボットが普通に街を歩いて、人間と会話してる。
あれ、この世界って現代日本の話だよね…? なんでここだけ急にSFになったの!?
2025年の今でこそAIの進化がすごいから「そんな未来もあるかも」って思えるけど、この本が出たのって2017年。ChatGPTもない時代にこの設定は、当時読んだ人からしたらかなりトンデモ設定に感じたんじゃないかな。
と、こんな感じで一部受け入れられない部分はあったけど、お話全体としては読みやすくて楽しい作品でした。
ただ、同じ凪良ゆうさんの作品なら、個人的には『私の美しい庭』の方が傑作だったかな。あれもオムニバス形式だけど、物語全体の一貫性とか構成がもっと巧みだった気がする。
なんだか批判っぽくなっちゃったけど、良かったところももちろんありました。
それはキャラクター作り。この作者さんが描くキャラ、すごく好感が持てるんだよね。特に男性キャラは、まだ2作品しか読んでないけど共通点がある気がする。
線が細くて、ちょっと省エネタイプ。でも、どこか子供っぽいところがありつつ、いざという時にはスッと手を差し伸べてくれる…。少女マンガから出てきた理想のキャラみたいで、そこは女性にウケるポイントなのかな?