あらすじ
うる波は、事故死した夫「鹿野くん」の幽霊と一緒に暮らしている。彼の存在は秘密にしていたが、大学の後輩で恋人どうしの佐々と千花に知られてしまう。うる波が事実を打ち明けて程なく佐々は不審な死を遂げる。遺された千花が秘匿するある事情とは? 機械の親友を持つ少年、小さな子どもを一途に愛する青年など、密やかな愛情がこぼれ落ちる瞬間をとらえた四編の救済の物語。
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Posted by ブクログ
初めての凪良ゆうさんの作品!
旦那の狩野くんを交通事故で突如失ったうる波。
抜け殻となったうる波の元に、なんと、幽霊となった狩野くんが目の前に現れます。
•幽霊の狩野くんとは、うる波に話したり食事したりできますが、うる波が用意した食事は現実には減りません。
•見えるし話せるし触ることだってできる。
でも狩野くんの姿が視えているのはうる波だけ。
狩野くんと話しているうる波は、他人の目には異常者のように写ってしまいます。
•「夫を失ったショックで心が壊れてしまったのかも…」
「私と話せる狩野くんは、自分の願望が生み出した幻覚なのではないか?」
作中、うる波はそんな不安をずっと抱き続けています。
最終的に、今自分が大切だと思う世界をを守る選択をしたうる波に拍手!
Posted by ブクログ
夫を事故で亡くしたうる波が自分にしか見えない幽霊?の夫鹿野くんと暮らす話
その周りに様々な境遇を抱えた人々が起こすエピソードが読んでいて面白い。人の描写や心情が本当に綺麗だなと思う。
1番驚いたエピソードは彼氏のエビベンをタイムカプセルに隠してしまって結果亡くなってしまったエピソード。これも淡々と描かれていて読んでいてびっくりした。
人には言えない秘密を皆持っているよねというのがテーマの本だなあと思った。
Posted by ブクログ
うる波と鹿野くんの話がひたすら続くわけではなくて、後輩、絵画教室の生徒など周りの人間に順に焦点を当てていく。
1つ1つの話はわりと重たいテーマなのにどこかほのぼのした雰囲気があるのは鹿野くんという異質な存在が当たり前にいるエブリデイ・マジックだからか。周囲のいろんな形の恋愛、友情を知り、自分はこれでいいんだと納得する。それでもエピローグのうる波には不安や葛藤があって切なかった。2人が納得するその日まで2人の秘密の暮らしが続きますように。
Posted by ブクログ
死んだ夫/彼氏と遺された可哀想な女、心のない少年と擬人ロボ、純真無垢な少女とロリコン大学生、冴えないストーカーと哀れな美少女、などなど…。他者によってラベリングされた関係値が、当人にとってはいかに的外れで陳腐で、時には暴力的なのかを痛感した。未亡人として腫れ物扱いされ他人の了見に辟易していたうる波自身も、無意識下に金沢くんと秋穂ちゃん、立花さんと安曇くんの関係性をラベリングしていたのがリアルで、どんな人間も大なり小なり他者間の関係性を勘繰ったり決めつけたりするエゴイスティックな一面を持っていることに納得。
また、外野には理解されない愛や関係性を丁寧に丁寧に育むうる波たちの姿が、他の凪良作品のキャラクターたちと重なって見えた。全部自分と地続きの世界に感じられるところが、凪良さんの描く物語に備わった一種の魅力であると思う。
Posted by ブクログ
凪良ゆう先生ほんっと大好き……ありえないくらい美しい感情の描写。。
優しい物語でした……。
愛には色んな形があっていいよね。
個人的に好きだったのは
・愛することはそれだけで不平等をうむ
・そもそも私たちの起源ですらよくわかってないのに新たな可能性を否定することはどうか
・神はこえられるような試練を与えるっていうけどそれは、苦しみをかかえる人を救うための人が作った方便。苦痛のない人だっている。苦痛は成長を促すこともあるかもしれないけど、丸い円を歪ませてしまう。それを芸術だと思うかもしれないけど、歪んだ方はたまったもんゃない。
みたいな……
うろ覚えですが。