あらすじ
焼肉擬人化漫画をこよなく愛する腐女子の由嘉里。人生二度目の合コン帰り、酔い潰れていた夜の新宿歌舞伎町で、美しいキャバ嬢・ライと出会う。「私はこの世界から消えなきゃいけない」と語るライ。彼女と一緒に暮らすことになり、由嘉里の世界の新たな扉が開く・・・・・・。推しへの愛と三次元の恋。世間の常識を軽やかに飛び越え、幸せを求める気持ちが向かう先は? 死にたいキャバ嬢×推したい腐女子――金原ひとみが描く恋愛の新境地。第35回柴田錬三郎賞受賞作!
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
固定観念に縛られていた由嘉里が他者の視点を取り入れ、その上で自分自身で決断していく姿が印象的だった。ライ・アサヒ・ユキ・オシンに出会ったことで由嘉里が持っていた固定観念が崩されていき、さまざまな角度で物事を見れるようになっていく。自分自身の固定観念を崩してくれる人たちに出会えること、そして出会った人としっかり向き合い柔軟に彼ら彼女らの考え方を尊重できる由嘉里のことを羨ましいと感じた。
凝り固まった価値観で相手に自分の意見を押し付けている時があるかもしれない、そう感じた時に何度でも再読したい本。
Posted by ブクログ
初めての金原ひとみさん。
めっっっちゃ面白かったあああ!一つもダレることなく最初から最後までずっと面白かった。映画も見る。言葉使いやらなんやら秀逸で最高。
Posted by ブクログ
面白かったなーだけですますのは惜しい!
理解できないかもしれないけど、大事なひとと分かりあうために、とてつもない丁寧に言葉を尽くしてくれている。
なんかありがとう!
Posted by ブクログ
金原さんの作品はいつだって これが幸せ、正解でしょ?って世間が推してくるものに疑問符を押してくれる。
ゆかりもライのその部分に救われ変われたんだと思う。そんなゆかりにも本人は望んでなくても呪いとして一般世論みたいなものが蔓延っていて。ゆかりがライを救いたいと思いながら自分の価値観を揺さぶり成長していく姿が読んでいて微笑ましく、少なからず私の価値観も揺さぶられた。
いつかその後のスピンオフも描いてほしい作品。
Posted by ブクログ
登場人物が話すワードチョイスが逸品で最後まで楽しく読ませていただいた。
とくにユカリが焼肉擬人化漫画への愛を熱く語る時の熱量が凄まじく、推しなるものを趣味とする人達の楽しさが伝わってきた。
また、歌舞伎町を根城にするライとアサヒの人物描写がやけにリアルで、大学生の頃すすきののアルバイト先で出会った人達を思い出し懐かしくなった。
みんな元気かなぁ。
Posted by ブクログ
・文章で殴られてる感が気持ちいい。金原ひとみの著書はまだ少ししか読めてないけどこの感覚は共通してる。ここまで書くか!くらい深いところまで潜ってくる。
・ひとくちに「○○について書いた本」では片付けられない。恋愛って必要なの?とか。他人のためを思っての言動は、自分の当たり前を人に押し付けるダサい行為なのか?とか。希死念慮とか。それぞれ、そのテーマだけで一冊書けてしまうような内容がたくさんだけど、それについての小説です!とはならない。作者の思想を読まされてるのではなく登場人物が必死に生きてたら、自然とテーマが深まっていく感じ。普通あれくらい踏み込むと作者の顔が文面の奥から見えてくるような、説教臭さもしくは切実さが滲み出るんだけど、というか別にそういう小説も好きなんだけど、金原作品ではあくまで人生が描かれている。登場人物みんながまじで生きてるって感じがする。生き生きしてる、みんな。その空気感が好きだ。
・ユキの言っていること、正直わかる気がする。自分とユキはそりゃ全然違う人間だし、俺の「わかる」は実際、ユキが言いたいことの真意と全くズレた解釈をした俺のなかだけの「わかる」かもしれないけれど。それでも、なんだかユキにすごく感情移入をしてしまう。不幸であるという状態が、むしろ自然であるというか。憧れて幸せに手を伸ばしてみたけど、そのせいでわけのわからない混沌を生み出してしまって、やっぱり苦しいけどこの状態がしっくりくるなというか。みんなから見たら不幸かもしれないけれど、というか自分にとっても苦しいし解放されたい気持ちはあるんだけど、でもそれも含めてこの状態がしっくりくるというか。ユキが一番、自分が勝手に想像している脳内金原ひとみ象にも近い気がしている。どうすりゃ良いんですかねユキさん。一緒に酒飲んで罵倒されてえですユキさん。
・金原作品で一番好きなのは悪口の語彙。乱暴なのに上品。下品と上品が合体してなにやらすごいことになってる。金原ひとみの文章で読む悪口でしか得られない栄養が間違いなくある。
Posted by ブクログ
映画に感銘を受けて原作を読んだ。他者をとおして自分を知る、という過程がすごく丁寧に描かれている。苦しくて逃げたくなるけど、自分は自分でしか生きられないという諦めというか、かすかな希望にも通じてて、ほんとに読めて良かった。
Posted by ブクログ
生死に対する価値観が、こんなにも共感できるのは初めてだった。生きると死ぬの境界線。他人を自分の人生の中にいれることは難しい。それでも大切に思えることは幸せなんだな。
Posted by ブクログ
それぞれの登場人物が
畳みかけるように話していくが
頭にスッと内容が入ってきて
あっという間に読み終えた。
常々「普通」って何だろう?って思うが
この作品を読んで
そんなのにとらわれる必要もないなと感じた。
登場人物がみんな魅力的で
主人公以外の目線からの話も読んでみたい。
Posted by ブクログ
私にはライさんがすごく魅力的に感じた。
浮世離れしている感じというか、
何にも執着しないかんじ、優しいんだか
優しくないんだかよく分かんないけど。
そんなライさんが好きになった鵠沼さん、
何が好きだったのかいまいち分かんなかったけど。
ユキのさらっと語る人生もとんでもなくやばいし、
ゆかりのゴーイングマイウェイぶりにも驚いたけど、
登場人物一人一人が個性的で好きな小説だった。
映画も観たけど、ツッコミどころ満載だったかなー
Posted by ブクログ
この本を読んで、世間で「普通じゃない」とされる価値観について考えさせられた。
死にたいと思うこと、生きるために薬を使うこと、自分はすでに消えているような状態が普通だから消えたいと感じること、ライの価値観は、私にとって簡単に理解できるものではなかった。
私は生きたがりの人間で、もし「死にたい」と言う人がいたら止めてしまうと思う。けれどそれは正しさではなく、私自身の価値観にすぎないのだと気づいた。私や主人公、そしてライの考え方は、育った環境によって作られたものかもしれないし、生まれ持った性質、ギフトなのかもしれない。
人はそれぞれ違う世界を生きていて、どれだけ愛していても、好きでも、相手の世界をすべて理解することはできない。だからこそ、相手の人生に簡単に干渉することはできないのだと思った。それでも、一緒に生きられなくても、相手の心の中に存在し続けることはできるのではないかと感じた。
私は自分は偏見が少ない方だと思っていた。しかし、「私の世界の普通」と「他人の世界の普通」は違う。その時点で、人は生まれながらに偏見を持ってしまう存在なのかもしれないと、この作品を通して考えさせられた。
Posted by ブクログ
これまで自分の中にぼんやりとずっとあった、輪郭の曖昧な感覚を言語化してもらえた気がする。
「自分一人の重みにしか耐えられないのではないだろうか(p110)」の部分とか、そうか私は自分が自分であると言える範囲を守りたいのか…ってすごく腑に落ちた。
「僕は死について考え続けた挙句、この世界では誰も死なないという認識にたどり着きました(p221)」の死生観の話が垣間見える部分もかなり好き。いなくなってしまった人は誰かの記憶や概念に吸収されて残り続け、あの世とこの世の線引きなんてないのかもしれない。
恋愛や結婚を押し付けられるのは拒否感がある、それなら消えたいと望む人に生きていてほしいと思うのもエゴなんじゃないか、幸せと不幸せについての問いを投げかけられ続けている気がして、まだ答えは出せていない。消えたいと望む人が別の誰かには生きていてほしいと願うこともあるかもしれないし、人間は矛盾。
とか、とめどなく書いてしまったけれど単純に面白かった!金原ひとみさんの書く主人公ってユキかライみたいなイメージだったからゆかりんの視点が新鮮だった。アサヒとゆかりんの関係性も好き。
Posted by ブクログ
『踊り場に立ち尽くす君と日比谷で陽に焼かれる君』とほぼ同時に読んでいたんだけど、金原ひとみさんの人生観?というか考え方みたいなものがかなり投影されていることに気付けて、より深く読めたような気がする。なんか、自分の中でまだ消化できていないというか、この読後感をうまく言語化できないのがもどかしいけど……また読み返したい作品。由嘉里、アサヒ、オシンなど登場人物がみんな魅力的でした!
Posted by ブクログ
歌舞伎町というある種、非現実的な世界の人々の生き方が逆に主人公の由嘉里を生きやすくしてくれる素敵な物語だった。
多様性とはいうものの私たちは、実際に知っているものしか受け入れようとしないし、この小説に出てくる主人公の周りの人々はそういった常識から少し外れていながらも彼女達らしくまっすぐ生きているんだと感じた。
私が見えていないだけで、この小説に出てくるライ達のような考え方、生き方をしている人は結構いるんだろうなと思い、少し羨ましくも感じた。
ライのように「この世界から消えることが宿命」とまでは思わないが、時々自分の生きている意味とか存在価値が分からなくなることもあるので、ライに共感できる部分もあり、こういった死への価値観も個性(個性という簡単な言葉で括って良いかは分からないが)なのだと思った。
Posted by ブクログ
読んでいる間ずっと、文章で殴られているような感覚だった。
登場人物たちの言葉が鋭くて、何度も「うっ」となりながら読んだ。印象に残るセリフが本当に多い。自分ではそれなりに柔軟なつもりでいても、まだまだ無意識の思い込みやステレオタイプを抱えているんだなあと気づかされる。
人それぞれの幸せや、生と死に対する価値観は違う。自分の物差しで他人を測るのはナンセンス。作中で繰り返し考えさせられたことだけど、それでもライには生きていてほしいし、笑っていてほしいと思ってしまった。由嘉里の気持ちがすごくわかる。正しさだけでは割り切れない感情があるよね。
個人的にはユキの「知らない権利」が特に刺さった。この世界には、知ってしまったら知る前には戻れないことがたくさんある。悲惨な現実や理不尽な出来事をすべて知って生きていくには、世界はあまりにも過酷で。知ることが正義で、知らないことが悪とは言い切れない。知らないことは、自分を守ることにもなる
読んでいてしんどかった。でも、だからこそ読めてよかったです。
Posted by ブクログ
早口で溢れるゆかりの脳内ナレーション、このオタク特有の早口(それもステレオタイプかもしれない)の再現が秀逸。私もゆかりのような速度で熱量で言葉を脳内に巡らせてしまうタイプなので凄く共感できる主人公だった。
私たちは、知らずのうちにその人の幸せの基準を、自分が持っている小さい定規で測って、そして相手を思うが故にそれを押し付けてしまっているのかもしれない。つい、他人の考えを分かろうとしたり、分かってもらおうとしたり、自分にとって分かりやすい名前のある感情をあてがいたくなるけれど、そんな事しなくても人を好きだと思ったり大切に思ったりしていいんだと思った。
ユキが編集者にマンスプ食らった時の、「知らないこと」の価値を大事にしたいみたいな話すごい共感できた。
なんかいつもモヤッと考えていることの色々が丁寧に言語化されていて読んでいて腑に落ちた。今のタイミングでこの本を手に取れて本当に良かった。
Posted by ブクログ
ずっと文章に力があって、登場人物がそこで生きて感じて考えていて、五感が文章と接続されている感覚が心地よくて、物語全体を「わかりあえなさ」というテーマが貫いていて、本当に金原ひとみは天才ですね~と思った。起こっているイベントとしてはなんでもないことだけど、それに主人公がどんなふうに心を動かしているかが痛いほどわかって良い体験だった。そのぶん物語終盤~エンディングはありきたりで、もう全部情報や感情を出し切って物語が飽和している感があったけれども、それもリアリティだし仕方ないのかな~と思うなど。
Posted by ブクログ
映画を先に観たので杉咲花さんや南琴奈さんの顔がチラつくけど。ステレオタイプを剥がしてくれる作品。他人を理解しようなどおこがましい。諦念がありつつ、なお関わろうとする愛(着)、興味。人のつながりが体の関係ではなく広義の推し活になった世界がここにある。
Posted by ブクログ
初めての金原さん作品。表現がすごい!登場人物が魅力的。夜の世界にいる人とのつながりがないので、実際はどんな人たちがいるのか分からない。だけど、この作品の登場人物は、色々あるけど生きてる。これからも生きる。でも、ライは?焼肉が食べたくなり、肉の部位に詳しくなりそうだ。
Posted by ブクログ
関係ないですが最近見たYoutube発信の映画で「なんかゲボの味しない?」が何度も出てきてクスッと笑える場面がある。歌舞伎町の路上でまさに嘔吐中の場面から始まり、勝手ながらキーワードチェーンで新たな物語と出会った。偶然の共通要素にクスッとなった。
腐女子は調べるまでピンとこなかった。BLが流行ったりアニメ好きが秘め事な嗜好とは感じない時代になったのだと思います。大多数の好みがもてはやされて、希少な好みが後ろめたく感じる。そんな傾向がそもそもが偏見だったのでしょう。自分の不適切なを刺されたような気分になりました。
一見するとその場のノリで楽しさを最優先にしていそうな雰囲気の人でも誰かを頼り誰かに支えられている。そんな容易な事実を見逃して周りからは見て見ぬ振りをされていそうと推定してしまった。ホストの仕事で良い業績を上げている裏には相応の労力を投じた事実があるはずだ。
解説の中でライさんと出会った主人公が無意識にさりげなく格好良くなっていた姿を取り上げてくれていた。全く違う世界の理解不能な相手との出会いが越えられなかった陽キャへの壁をいとも簡単に取り払った瞬間は爽快さを感じた。
今も昔も同じかもしれないが、推す力は人を変えるし人を動かす。経済も活性化させる威力を持っている。いろんな推しは世界も変えるかもしれない。
Posted by ブクログ
なんだこれと思いながら引き込まれて
宗教 哲学 禅問答のような内省
客観的に自分を見る
人との距離感
片思い 執着 概念
感情を言葉にする能力
解説まで読み終わって
救われた
とっても救われた気がした
Posted by ブクログ
死にたいライ、死なせたくない由嘉里。生き様は人それぞれだけど、それは立場とか目に見えてることではなく、心の持ちようなのかもしれない。由嘉里の思いが憑依したのか、いつもより自分の気持ちに思いを巡らせてる自分がいる気がする。
Posted by ブクログ
主人公の恋愛に対する思想にかなり親近感があったのと、会話のテンポが良いのとでスラスラ読めた。
恋愛は気持ち悪いもので、それをしてもいいと思える人に会うまではしなくてもいい(意訳)という思考になんとなく安心したし、登場人物もみんなキャラが立っていて面白かった。
ただ金原ひとみ自身が腐女子じゃないそうで、腐女子やヲタク女子に対する解像度に満足できない部分もあり。
Posted by ブクログ
自分の過去の恋愛だったり、友人関係だったりを思い出しながら読んだ。
死んでる死んでない関係なく自分の中に居る。
ふと『シュレディンガーの猫』を思い出した…
映画観て追記
『あなたが幸せで居てくれるだけでいい』
そんな感じのフレーズが印象的だった。
言う側のエゴ。幸せかどうかはその人次第。
メモ(映画.comより)
芥川賞作家・金原ひとみが新宿・歌舞伎町を舞台に描き、第35回柴田錬三郎賞を受賞した同名小説を、松居大悟監督、杉咲花主演で映画化。二次元の世界を愛し、自己肯定感の低い主人公が、キャバクラ嬢との思いがけない出会いをきっかけに、新たな世界の扉を開いていく姿を描く。
Posted by ブクログ
オーディブルにて。ナレーションがとてもよかった。
最後、生きるにおいての哲学が怒涛の如く襲う。20代のころはこんなこと1ミクロンも考えなかった。若者が読んだら価値観が変わるかもしれない。
Posted by ブクログ
腐女子がひょんなことからキャバ嬢とルームシェアすることになり、そこからホストや女性言葉の男性とかこの世の全ての不幸を体現したような作家と関わり合う
…と書くと、とても二次元的で自分とは全く違う世界の話に感じるのだけど、登場人物たちの語る悩みやままならなさはとても親近感の湧くものだった。
主人公の脳内をひたすら書き下していくような文体は最初少し読むのに苦労したが、次第に気にならなくなった。
『自分が愛を捧げる相手が、自分と同じように愛を返してくれるとは限らない』という断絶を当たり前のように描きながらも、ラストは明るく希望が持てた。
Posted by ブクログ
初めて金原ひとみさんの作品をを読んだ
死にたいライとライに助けられた由嘉里、ライに引き込まれて他者を知ることで自分を改めて深く知る由嘉里の表現力に終始圧倒されライ始め夜の世界に身を投じるアサヒやオシンたちと腐女子で銀行員の由嘉里とのやりとりが面白く惹きつけられた作品でした
由嘉里はライが好きで居なくなった後もライを想い続ける優しい人柄が滲み出ていて最後は悲しい終わりだけど、気持ちが少し晴れやかになりました
Posted by ブクログ
死ぬことが自分にとっては自然な状態だから死にたいという、これまで胸の奥にしまってきた感情が言語化されていて感動した。
ライのようなどこか冷めていて、それでいて優しさが垣間見える瞬間があって、いつか急にいなくなってしまいそうな人ってやっぱりすごく魅力的だと思う。
アサヒみたいな人間に救われる人ってたくさんいるんだろうな。自分が誰かを救っていることに気づいていなさそうな所も含めて好き
Posted by ブクログ
金原さんのエッセイを読み、初めて小説を読みました
金原さんの独特の文章は私は好きでした
面白かったです
エッセイでも小説でも根底に流れる死生観に救われた人も多いのではと思いました
他の作品も読みたいです
Posted by ブクログ
自分がどれだけ憧れ、理解したいと思っても、相手がそうされることを望まないなら、いったい何ができるだろう。死ぬことが自然と考えている人を死から救いたいというのはエゴなのか。人と人は関わり合って、少なからず迷惑をかけ合って生きていくものだと思っている。人生や幸福はどこまで個人のものなのか。
ゆかりにとってのライのように自分を大きく変えてくれる存在と出会うことに少し憧れる。自分の人生にそんな人が1人でもいたら、たとえ会えなくなったとしても、いつまでも自分の世界の中で で生き続けるのだろう。
2人の人間がどれだけ親密になり、愛し合っていたとしても完全に一つにはなれない。円は交わることはあってもピッタリ重なることはない。でも、皆既日食のように、月と太陽が重なり合うような、そんな一瞬の奇跡が起きることを心のどこかで信じていてもいい。そういう祈りは美しいと思う。